仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第四章/魔界城の世界⑰(前)

 

 

コーカサスを辛くも撃退した零達と進達はここまでの戦いの連続で疲れが溜まっている為、怪我の治療も兼ねて身体を休められそうな適当な場所で休憩を取っていた。そんな中、零はヴィヴィオからKナンバーを借り、"Kナンバーの中にいる"ナンバーズ達から事情を聞いていた。

 

 

零「―――んで、お前等は俺達の世界が滅びようとした時に歪みに呑まれ、気がついた時には何故かこの変な携帯の中にいた…と?」

 

 

『うむ、そういう事になるな』

 

 

『ホントに大変な事ばっかだったっスよ!外に出ようとしてもこっちからは出れないし、外にいる零達に何度も呼び掛けても気づいてもらえないし……ホントに辛かったっス……!』

 

 

『だね。しかもこの中結構窮屈だし……いい加減外に出してほしいって感じなんだけど……』

 

 

零「……なるほど、お前等も結構苦労してたんだな」

 

 

ナンバーズ達の話では、零達の世界に現れた怪人達がミッドを襲っていた時、魔法が使えなくなった魔導師達に変わって唯一戦う事が出来たナンバーズ達が民間人の救助などを行っていたらしいのだが、その時にナンバーズ全員は突然現れた歪みに呑み込まれてしまい、目を覚ました時には既にKナンバーの中にいたらしく、地下室に閉じ込められていたヴィヴィオのベルトにセットされていたらしい。

 

 

因みに零と会話をしているのは上から順に姉妹の中でリーダー(姉)的な役割を持つNo.5"チンク"とNo.11とNo.6である"ウェンディ"と"セイン"だ。

 

 

零「お前達の事情はだいたい分かった。だが、本当に何も覚えていないのか?歪みに呑まれた後の事は?」

 

 

『うん。僕達も何とかその時の事を思い出そうとしてみたんだけど……やっぱり無理だったよ』

 

 

ディエチ『多分、誰かが私達の眠っている間に何かしたんだと思う。そのせいで私達はこの中に閉じ込められてるんだと思うんだけど…』

 

 

No.7の"オットー"に続くように話すディエチの言葉に零は小さく溜め息を吐いて頭を抱えると、脳裏にある男……スカリエッティの顔が思い浮かんだ。

 

 

零「なるほどな……あくまで俺の推測だが、多分お前達をこの中に閉じ込めたのはスカリエッティだろう。アイツはヴィヴィオを使って最強のライダーの作り上げるとか言っていたからな…その為にお前達の力も利用しようとしていたんだろう」

 

 

ノーヴェ『ッ……やっぱりドクターか…』

 

 

チンク『…今までの話を纏める限り、私達はあの歪みによってこの世界へと飛ばされてしまい、それよって気を失ってしまった私達をドクターが見つけた後に、その最強のライダーとやらの力の一端として私達をこの端末機の中に閉じ込めた……というワケか』

 

 

彼女達もKナンバーを通して零達の行動をある程度見ていた為、零達が話す今までの経緯やスカリエッティの目的、自分達が今いる世界についてなどの事を理解するのは早かった。

 

 

零「まあだが、ヴィヴィオがナンバーズに変身してた時にもお前達を呼び出していたワケだから…この携帯を操作すればお前達も外に出れると思うぞ?」

 

 

ウェンディ『マ、マジっスか?!』

 

 

セイン『れ、零!だったら私達をこっから出して!もうこんな窮屈な所にいるのも嫌なんだよ~!』

 

 

漸くKナンバーの中から外に出られるという事にナンバーズ達の表情は一気に明るくなっていく。だが…

 

 

 

零「ああ、それは別に構わないんだが、"後で"な」

 

 

『…………………後?』

 

 

 

後で、という単語に反応したナンバーズ達は先程までの明るい声音から一転して不思議そうな声音へと変わり、零に聞き返した。

 

 

零「今はこっちも色々と立て込んでるんだ。お前達を外に出すのは後回しにさせてもらう。まあそういう訳だから、じゃあな」

 

 

『へ?ちょっ?!待った――プツッ…ツー…ツー…』

 

 

ナンバーズ達が何かを言いかけたが、その前に零が通話を切ってしまったためそれが零に届く事はなく、後に聞こえてくるのは通話の切れた音が一定のリズムで聞こえて来るだけだった。

 

 

零「ふぅ…ほらヴィヴィオ、これ返すよ。ありがとな?」

 

 

ヴィヴィオ「うん♪」

 

 

『……………』

 

 

零は一方的に電話を切った後にKナンバーを閉じるとなのはの隣に座るヴィヴィオにKナンバーを手渡しながらお礼を言う。ヴィヴィオはそれに笑って応えるも、ヴィヴィオ以外の全員は今の会話を全て聞いていた為、若干苦笑いを浮かべていた。

 

 

零「……さて、取り敢えずナンバーズ達の件については後回しにするとして……お前達の事を話してもらっていいか?何故なのは達を知っていて…そして元道、何故お前がディケイドになれるのか」

 

 

進「……ああ、それは別に構わないがその前に一つ。その呼び名はもう止めてくれ。呼び慣れてないからどうも調子が狂う…普通に進でいい」

 

 

零「……分かった、だったら俺も零でいい。…それじゃあ気を取り直して、話を聞いてもいいか?進?」

 

 

進「ああ、分かった…」

 

 

そう言った後に進達は自身達について詳しく話をしてくれた。彼等の住んでいた世界が崩壊し、彼等は自分の世界の滅びを止める為に九つの世界を旅しているという。なのは達については前の世界で巡った『ナノハの世界』で知り合い、今は彼女達と共に旅をしているという事らしい。

 

 

スバル「ナノハの…世界?」

 

 

なのは「管理局がライダーシステムを開発して…私達がライダーになってる?……どういう事?」

 

 

なのは達は進達が話す経緯に先程のこなたが話した時と同じく訳が分からないといった反応をし、零は一人何処か納得した様な表情を浮かべて進達の話を聞いていた。

 

 

進「――俺達の事についての話はこれで終わりだ…次はそっちの話を聞いていいか、零?」

 

 

零「……分かった」

 

 

進達の話が終わった後、零も自分達の事について詳しく説明する。自分達の世界で起きた出来事。そして自分達も九つの世界を回って旅をし、自分達の世界を救う旅をしているという事を……

 

 

ゆたか「なのはさん達の世界に…滅びの現象が?!」

 

 

こなた「ど、どういう事?!だってなのはさん達の世界は私達が救ったはずなのに?!」

 

 

なのは達の世界の敵であるメタルス達を倒した事によりなのは達の世界は救われたはず。なのになのは達の世界が滅びようとしているという事を知ってこなた達は驚愕とショックを隠せないでいる。だが、そんな中で進と零の二人は何か納得したように頷いていた。

 

 

零「なるほどな、やっぱりそういう事だったか」

 

 

進「ああ、こっちも大体分かった」

 

 

こなた「え?進、何が分かったの?」

 

 

なのは「ふ、二人だけで納得しないでよ!私達なんて、まだ何がどうなってるのか分からないのに…!」

 

 

未だ互いに話した経緯の意味がよくわからないなのは達とこなた達は零と進に視線を向ける。すると二人は一度互いに顔を見合わせると溜め息を吐いてなのは達に説明を始めた。

 

 

進「簡単な事だ。此処にいるなのは達は俺達の知っているなのは達によく似ているが、全く違う別の世界の住人って事だ。だから、こいつら俺達の事を知らないワケだ」

 

 

こなた「私達の知ってる…なのはさん達じゃない?」

 

 

零「お前達の知るなのは達と俺が知るなのは達がどう違うかは知らんが、どうやらそういう事らしい…ところでいきなりで悪いんだが、お前…もしかして泉こなたって奴か?」

 

 

こなた「え……?えぇっ?!な、何で分かったの?!」

 

 

いきなりフルネームを当てられ驚くこなたに「やっぱり」かといった表情を浮かべる零は今度はゆたかとみなみに視線を移す。

 

 

零「それで…そっちのちっちゃい子が小早川 ゆたかで、そっちのスレンダーなペチャパイちゃんが岩崎 みなみだろ?」

 

 

みなみ「ペ?!ペ、ぺチャパイ…」

 

 

ゆたか「あ、当たりです…な、何で分かったんですか?!私達まだ自己紹介もしてないのに…!」

 

 

まだきちんと自分達の名を名乗ってないにも関わらず簡単に名前を当てられた事にこなたとゆたかは驚き、みなみは自分が密かに気にしている事を言われて若干へこんでいたが、原因である零は意に介さず話を続ける。

 

 

零「簡単な事だ。俺がクウガの世界で優矢の事について調べていた時に、アイツの友人であるお前達についても色々と知ったんだよ」

 

 

こなた「は?クウガの世界…?優矢…って誰?」

 

 

クウガの世界や優矢の名前を出した途端に、意味が分からないといった表情を浮かべるこなた達。

 

 

そんなこなた達の様子を見た零は自分の知ってる彼女達の世界と目の前にいる彼女達の世界は全く別だと今更になって気づき、とりあえず自分達が旅したクウガの世界は彼女達の世界と同じ事を説明すると、こなた達は再び驚愕の表情を浮かべていた。

 

 

零「まあ色々とややこしくて意味が分からないとは思うが、これでハッキリとしたな……進は俺とは違う別の世界のディケイドであり、俺達の世界はお前達の知ってる世界ではない別世界。だから此処にいるなのは達はお前達の知っているなのは達ではない……みたいな感じなんだろ」

 

 

進「…何かアバウトっぽい説明だな。てか、お前はそれを知ってもコイツ等みたいに驚いたり混乱したりはしないんだな」

 

 

進はそう言ってなのは達とこなた達に視線を向けると二人とヴィヴィオ以外の全員が信じられないといった表情をして唖然としたまま固まっていた。

 

 

零「それはお前だって同じだろ?それに俺だって十分驚いているぞ。分かりづらいとは良く言われるが」

 

 

進「……変わった奴だな、お前」

 

 

零「それが俺だからな。さて…」

 

 

零は少し笑いながら言って立ち上がると、少しだけ身体を動かしながら辺りを見回す。

 

 

零「そろそろ休憩は終わりにするか。俺もさっさとスカリエッティを探して…奴からバックルとカードを取り戻さないといけないし」

 

 

進「…そういえば、さっきのコーカサスとか言うライダーが現れてから奴らの姿を見てないな。一体何処に―ガサガサッ!―…ッ?!」

 

 

二人が辺りを見回していたその時、突然一同の近くある茂みから何かを掻き分けるような音が聞こえて全員がその方を見た。

 

 

ゆたか「こ…今度は一体なんですか?!」

 

 

ティアナ「まさか…またあのレジェンドルガとかいう化け物?!」

 

 

進「ちっ!また懲りずに出て来やがったか…!」

 

 

進はそう毒づきながら懐にあるディケイドライバーを取り出すとこなた達やなのはも自分のバックルを取り出して茂みを睨みつける。そして……

 

 

―ガサガサガサッ…ガサッ!―

 

 

『………え?』

 

 

ツカサ「ジャジャーンッ!呼ばれて飛び出て私、参上!!さあ~どっからでもかかって来なさいレジェンドルガ!……アレ?人間?」

 

 

俊介「馬鹿!勝手にヅカヅカと行くなよツカ…サ?」

 

 

裕香「……えっ?人?何でこんな所に…?」

 

 

茂みの中から出て来た少年少女達……ツカサ、俊介、裕香の三人は零達を見て驚いた表情を浮かべており、零達もレジェンドルガではない普通の人間が突然現れた事に唖然としていた。

更に…

 

 

「なるほど、貴方達だね?違う世界のディケイド達というのは…」

 

 

零「ッ!?誰だ?!」

 

 

ツカサ達の後ろから少女の声が聞こえ零達はその方を見ると茂みの中から一人の少女…シズクがゆっくりと姿を現して零達に歩み寄っていく。

 

 

ティアナ「えっ?あ、貴女は…」

 

 

スバル「わ、私…?」

 

 

ティアナとスバル…いや、二人だけではなく零達もシズクの容姿を見て驚いていた。何故なら彼女の容姿はスバルと全く同じ、うり二つだったからだ。

 

 

零「誰だお前等は?何で俺達の事を…」

 

 

シズク「知っているのか…でしょ?私の名前は"中島シズク"。その子と同じ顔してるのは、まあ…簡単に言えば別世界のスバルって言えば分かるかな♪」

 

 

こなた「?!べ、別世界の…スバル?!」

 

 

スバル「……え?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえッ?!!」

 

 

突然零達の目の前に現れた門矢ツカサ達、そして中島シズクの登場に、スバルの絶叫が暗闇に包まれた空に吸い込まれていったのだった。

 

 

 

 

 

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