仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第一章/ライダー大戦④

 

 

なのは「ハァッ……ハァッ……ハァッ……」

 

 

スバル「も、もう駄目っ……動けないっ……」

 

 

何故か突然デバイスが使えなくなり、戦う事が出来なくなってしまった二人はあれから様々な怪物に襲われながらも必死に逃げ続けていたが、遂に体力の限界となり二人はその場で膝から倒れてしまう。

 

 

だが、此処で立ち止まっていてはまた何時先程のような怪物達に襲われるか分からない以上、なのはとスバルは何とか震える膝に鞭を打って立ち上がり再び歩き出していくが……

 

 

なのは「はぁっ、はぁっ……っ?あ、あれは……?」

 

 

倒壊したビルや建物の瓦礫の間を歩き続ける中、なのはの目にある物が映り、瓦礫の山の一部の下に近付いていく。

 

 

なのは「これって、確か……」

 

 

なのはが瓦礫の山の隙間から見つけたのは、カメラに酷似ようなバックルと本の形をしたケースのようなもの。瓦礫に埋まっていたせいか二つともかなり汚れており、スバルもなのはに近づくと、彼女の手に握られたバックルとケースを見て目を見開いた。

 

 

スバル「あ、あれ……それって確か、今朝夢に出てきた……?」

 

 

なのは「……え?も、もしかしてスバルも見たの?あの変な夢?」

 

 

スバル「私もって……じゃあやっぱり、なのはさんもあの夢を……?」

 

 

なのは「……私も……?」

 

 

困惑を浮かべるなのはに対し、スバルが戸惑い気味に説明をしていく。彼女の話では、どうやらなのはが見たあの夢はスバルや彼女と同じメンバーのティアナ達、加えて今日の訓練で彼女達の教導を行っていたヴィータやシグナム、更にはその二人の話ではなのはの親友であるフェイトやはやても同様に例の夢を見たらしく、その話を聞いたなのはは衝撃を隠せない様子で更に困惑してしまう。

 

 

なのは「私だけじゃなくて、皆まで同じ夢を……?」

 

 

スバル「は、はい……でも、これって偶然じゃないですよね……?皆揃って同じ夢を見るだなんて有り得ないし……」

 

 

なのは「そう、だよね……」

 

 

謎のオーロラと共に消えていく街、人を襲う怪物の出現に加えて、自分が見た不可思議な夢をフェイトやはやて、スバル達も揃って見ていた事を知りなのはの中の疑問が更に深まる中、二人は自然と見覚えのあるソレ……機動六課の面々が見たという夢の最後に出てきた仮面の戦士が腰に身につけていたバックルとケースを見下ろしていく。

 

 

なのは「あれがただの夢じゃないなら、コレも何なんだろ……デバイス……じゃないよね……?」

 

 

「──おい……!おいっ!なのはっ!スバルっ!聞こえるかっ?!」

 

 

なのは&スバル「「……っ!?」」

 

 

二人がバックルとケースの正体について考え込む中、何処からか突然二人の名を呼ぶ声が聞こえ驚きと共にその声がする方へと振り向くと、其処にはオーロラの壁の向こう側にいる零の姿があった。

 

 

スバル「れ、零さん?!」

 

 

なのは「良かった……!無事だったんだね……!」

 

 

零「無事って状況じゃないだろう!何なんだよこれ……ッ?!」

 

 

漸く再会出来た事になのは達が喜ぶ中、零は突然目を大きく見開いて驚きの表情を浮かべ、それに気付いた二人は零の視線を追って後ろに振り返り、そして絶句した。

 

 

何故なら其処には、なのは達を見て不気味に微笑んで佇む彼女達と同じ顔の二人……"なのは"と"スバル"の姿があったからだ。

 

 

スバル「えっ……私と、なのはさんが……もう一人……?!」

 

 

零「な、何でなのはとスバルが……?!」

 

 

もう一人のなのはとスバルを見て三人が固まってしまう中、笑っていたなのはとスバルの姿が突然緑色の異形の姿に変わり、更に脱皮するようにその姿が砕けたかと思いきや、中から虫のような姿の怪物が姿を現した。

 

 

なのは「ま、また別の怪物……?!」

 

 

スバル「な、何でこんなのがミッドに沢山っ……」

 

 

デバイスは謎の機能不能で戦えず、背後はオーロラの壁に阻まれて逃げ場がない。そんな最悪の状況で現れた虫のような姿の怪物……ワームの出現に二人が怯えて後退る中、そんな二人にワームが唸り声と共にゆっくりと近づいていく。

 

 

零「なのはッ!!スバルッ!!クッソォオォォォォォォォォォォォォォオッ!!!」

 

 

ワームに襲われ掛ける二人を助け出そうと零は力任せにオーロラの壁を全力で殴り続けるが、やはり壁はビクともせず、その間にもワームは二人に迫り絶体絶命の危機に陥っていた。

 

 

零「クソッ……!クソォッ!こんなものなのかッ?!世界が終わる日ってのはっ…………ッ?!」

 

 

自分には何も出来ないのか。胸に飛来する無力感のあまり顔を俯かせてしまう零だが、その時なのはの手に握られているカメラのようなバックルとケースを見て、先程の青年の言葉を思い出していく。

 

 

(貴方のバックルとカードは何処です?)

 

 

零「バックル……カード……っ!?そいつの事かッ!なのは!スバル!それを渡せッ!」

 

 

スバル「えっ?!」

 

 

なのは「で、でも……これは……」

 

 

青年が言っていたバックルとカードがなのはが持っているソレだと確信した零にその二つを渡すように言われるが、なのはとスバルはあの夢の事もあってこの二つを渡すのを躊躇してしまう中、零は不安がる二人の目を真っ直ぐと見据え、

 

 

零「安心しろ、世界を救ってやる……多分……」

 

 

根拠などない。だが、目の前二人を絶対に助け出すという決意から力強い眼差しでそう言い切る零に、彼の言葉を聞いてなのはとスバルは逡巡し躊躇いながらも、零を信じて頷き、バックルとケースを差し出した。

 

 

すると、バックルとケースは壁をすり抜けて汚れが消え、本来の姿に戻ったそれを零が受け取るが、それと同時にワームの背後に出現した銀色のオーロラから更に複数のワームが飛び出し、なのは達へと襲い掛かってきた。

 

 

なのは「ッ!スバルッ!下がってッ!」

 

 

迫り来るワームの群れを見てなのはは咄嗟にスバルを自分の後ろに下がらせ、近くに転がる鉄パイプを拾いワーム達を追い払おうと全力で抵抗していく。

 

 

その間に零はカメラのようなバックルを素早く腰に当てると、バックル端から伸びたベルトが腰に巻かれて装着されていき、更に本のようなケースを開いて一枚のカードを取り出す。

 

 

『シャアァアアアアッ!!』

 

 

―バキィッ!―

 

 

なのは「うぐぅっ?!」

 

 

スバル「な、なのはさんッ!!」

 

 

必死に抵抗するなのはの手から無慈悲にも鉄パイプが払われ、ワーム達が一斉になのはへと飛び掛かる。

 

 

振り下ろされるワームの凶刃を前になのはは鉄パイプを払われた手を抑え最早此処までかと思わず目を逸らし、目に涙を浮かべるスバルの悲痛な叫びが木霊する中、零は取り出したカードを構え、

 

 

零「──変身ッ!」

 

 

カードをバックルに装填し、両手で元の状態に戻すようにバックルをスライドさせた。

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

 

 

 

 


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