仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第四章/魔界城の世界22

 

 

『ATTACKRIDE:SLASH!』

 

 

―ズバアァンッ!ドガアァァァァアンッ!!―

 

 

『TIME QUICK!』

 

 

―ズドドドドドドドンッ!ズドオォォォォォォオンッ!!!―

 

 

アーク『どうしたのかねライダーの諸君!私を倒すのだろう?!ならばレジェンドルガなど気にせず私に向かって来たまえ!』

 

 

ディケイド(進)『チッ!あの野郎ッ!』

 

 

ガンナ『そうしたいのにそっちがそうさせてくれないんだろう!』

 

 

カオス『クソッ!コイツ等さえいなければ…!』

 

 

レジェンドルガの大群に囲まれながらも猛攻を続けていくライダー達。しかし、周囲を囲むレジェンドルガ達により最優先目標であるアークには中々近寄る事が出来ず、ライダー達は次第に焦りを浮かべていた。

 

 

ナンバーズ『クッ……!駄目!やっぱり数が多過ぎる!』

 

 

ディケイド(ツカサ)『もおおおお!!いい加減どっかに行ってよ!!こっちはお前達の顔なんてもう見飽きてんだから!!』

 

 

ディケイド『チッ、こうなったら此処から直接スカリエッティに攻撃するしかないぞ!』

 

 

カオス『ッ…それしか手はないか…皆!こっから奴に一斉射撃を仕掛けるぞ!!』

 

 

ディロード『それしかないみたいだな……分かった!任せろ!』

 

 

このままでは埒が明かないと踏み、遠距離から攻撃を仕掛けるべくライダー達は襲い掛かって来るレジェンドルガ達を払い除けながらそれぞれ攻撃準備に入っていく。

 

 

『ATTACKRIDE:BLAST!』

 

『FINALATTACKRIDE:DE・DE・DE・DECADE! VITAL SEARCH SHOT!』

 

『TWIN FORM…ASKA!』

 

『TIME CRASH!』

 

『ATTACKRIDE:STRIKEVENT!』

 

 

それぞれの電子音声が響くとカオスはアスカフォームにフォームチェンジしてアスカブラスターにエネルギーを集束させ、ディケイド(進)はライドブッカーガンモードをアークに向けて発砲する。

 

 

するとアークの身体の数ヶ所に緑の的のようなものが設置され、ディケイド、ディケイド(ツカサ)、ガンナ、ディロードもそれぞれの武器の狙いをアークに定める。そして、ナンバーズはKナンバーを開き『11』の番号を押した。

 

 

『SAMON!WENDI!』

 

 

ナンバーズ『ウェンディ!手伝って!』

 

 

『Set Up!』

 

 

Kナンバーから電子音声が響くと、ナンバーズの隣に人型の残像が出現しそれが徐々に実体化していき、紫を強調したBJを纏い、ボードのような形をした武器を抱え、赤い髪を後頭部で纏めた少年的な容姿をした少女、ウェンディが出現した。

 

 

アーク『ほお、これは素晴らしい!既にベルトの力を…ナンバーズの力を使いこなしているではないか!』

 

 

ウェンディ「ッ…ドクター…!」

 

 

嬉々とした表情で嬉しそうに叫ぶアークに、ウェンディは僅かに顔をしかめた。

 

 

ナンバーズ『ウェンディ、お願い!』

 

 

ウェンディ「…分かったっス!ヴィヴィオと零達の為ッスからね!」

 

 

カオスAF『よし…チャージ完了…皆!行くぞォ!』

 

 

『(おう) (ああ) (うん) ッ!!』

 

 

ライダー達はカオスの掛け声を合図に、それぞれの武器を遠方で佇むアークに狙い定め、ウェンディもライディングボードの銃口をアークに向ける。それと同時に周囲のレジェンドルガ達が一斉に襲い掛かって来た。そして…

 

 

『ハアァァァァァァァ…!ハアァアッ!!!』

 

 

―ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガカガガガガガガンッ!!!!チュドオォォォォォォォォォォォオンッ!!!―

 

 

『グゴォッ!?グガアァァァァァァァァァァァァアッ!!!』

 

 

―ズドオォォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!!―

 

 

ライダー達が撃ち放った一斉射撃が周囲のレジェンドルガの大群を巻き込みながらアークに向かっていき、目標であるアークに全ての攻撃が直撃したと同時に大爆発を起こしていった。

 

 

ディロード『はぁ…はぁ……やった…か…?』

 

 

ディケイド『ッ…さあな…だが、流石の奴も今ので無事って事はないだろ…』

 

 

ガンナ『…だといいんだが…な』

 

 

肩で息をしながら爆煙に包まれた場所を見据え、ライダー達は流石のアークも今の攻撃で何かしらダメージを与えたハズだと張り詰めていた背筋を少し和らげた。だが…

 

 

 

『……ククク…クククク…フハハハハハハハーーーッ!!!!アハハハハハハハハハハハハハハハーーーッ!!!!』

 

 

 

『ッ?!』

 

 

ディケイド(ツカサ)『い、今の声って…?!』

 

 

ウェンディ「まさか…そんな…!」

 

 

信じたくはない…信じられない…爆煙の向こう側から聞こえてきた不気味な高笑いにライダー達の額に冷や汗が流れた。そして…

 

 

―……ゴォオオオオオッ!!!!!!―

 

 

アーク『ァハハハハハハハハハハハハハハッ!!君達の力はこの程度なのかね?!ええっ!?ライダーの諸君ーーーッッ!!?』

 

 

狂ったように笑いながら爆煙の中から暴走列車の如く猛スピードで飛び出して来たアーク。そのボディは所々ボロボロにはなっているものの、アーク自身にダメージがあるようには全く見られなかった。

 

 

ナンバーズ『そ…そんな…全然効いてない?!』

 

 

ディケイド(進)『何なんだよアイツ…急所を全部撃ち抜いたハズなのに?!本当の化け物か?!』

 

 

カオスAF『ッ!それよりも早く応戦するか散開するか急げ!奴が来るぞ!!』

 

 

あれだけの攻撃を受けても全くダメージがないという事に呆然としていたライダー達は、向かって来るアークの進行を止める為再び一斉射撃を試みる。しかし、アークはライダー達の射撃を受けても怯むような様子をまったく見せず右手を振りかざしながらライダー達に向かって行く。そして…

 

 

アーク『ハアァァァァァァァァァァァア!!!』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォォォォォオンッ!!!!―

 

 

『グッ?!グアァァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

ライダー達の抵抗も虚しくアークはライダー達に向けて勢いよく右拳を振り下ろした。ライダー達は直ぐさま回避行動に移った為直撃は免れたものの、アークの右手が振り下ろされた時に発生した衝撃波によりライダー達は四方へとバラバラに吹っ飛ばされてしまった。

 

 

ディケイド(進)『グッ…!クソォ…!』

 

 

ディケイド『クッ…ヴィ、ヴィヴィオ…無事か?』

 

 

ナンバーズ『ッ…う、うん…大丈…夫…』

 

 

カオス達とバラバラに吹っ飛ばされた三人は何とか身体を起こして立ち上がっていく。先程の攻撃の被害にあったものの、大したダメージもなく、ウェンディも間一髪の所でKナンバーに戻したため一先ずはホッと一安心する。だが…

 

 

―バシュンッ!!バシュンッ!!バシュンッ!!―

 

 

『ッ?!―ズガアァァァァァァァァアンッ!!―ウアァァァァァァァアッ!!?』

 

 

そんな暇さえ与えないと言わんばかりに爆煙の向こうから複数の光弾が放たれ、突然の攻撃に三人は反応が遅れ纏めて吹っ飛ばされてしまう。そして、その光弾の放たれてきた方向からゆっくりとアークが近づいてきた。

 

 

ディケイド『くっ!クソ…がァ…!』

 

 

アーク『ふふふふっ…まだ抵抗する気なのかね?いい加減諦めた方が身の為だ、君達では私には勝てない。決してね……ふふふふっ…ふははははははははははっ!!』

 

 

ディケイド(進)『クッ!』

 

 

ナンバーズ『っ…うっ…』

 

 

アークは勝ち誇ったように高笑い、自分の周りに再びレジェンドルガ達を生み出し始めた。三人は何とか立ち上がろうとするが先程の攻撃により身体が麻痺を起こしてしまい全く動こうとしない。その間にもアークが生み出したレジェンドルガ達がジリジリと三人に詰め寄り、今にも一斉に飛び掛かろうとした。その時…

 

 

 

 

 

―ブォオオオオオオッッ……―

 

 

 

『ッ……?!』

 

 

アーク『…何?』

 

 

ナンバーズ『…え?』

 

 

ディケイド(進)『ッ?!これは…』

 

 

ディケイド『…オーロラ?』

 

 

そう、三人とアーク達の間に突然銀色のオーロラが出現し出したのだ。想わぬタイミングで現れたオーロラを前にその場の全員が動きを止め、呆然とした様子で銀色のオーロラを見つめていた。次の瞬間…

 

 

―……ブォオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!!―

 

 

『……ッ?!―ドゴオォッ!―グオォォォォォォオッ!?』

 

 

『……なっ?!』

 

 

突如、銀色のオーロラの向こう側から一台のバイクが飛び出し、オーロラの近くにいたレジェンドルガをいきなり跳ね飛ばしていったのだ。そのバイクが地面に着地して止まると同時に銀色のオーロラも消えていき、ディケイド達とアーク達は突然の出来事に頭が付いて行けず、突然現れた一台のバイクと、そのバイクに乗っている一人の"赤い戦士"を呆然と見つめていた。

 

 

『…ここか?魔界城の世界っていうのは?…しっかしまあ、まさかいきなり戦場のど真ん中に出ちまうとはなぁ…ったく、あの海東とかいう女が途中でいなくなったせいだな』

 

 

ディケイド(進)『…な、何だ…アイツは…?』

 

 

ディケイド『赤い…ライダー…?』

 

 

突如現れた謎の赤い戦士はゆっくりとバイクから降りると、二・三回ほど肩をCalc回しながら未だ唖然としているアークに向かってゆっくりと近づいていく。

 

 

アーク『…ッ?!な、何なんだ君は?!一体何者だ?!ディケイド達の仲間なのか?!』

 

 

アークは珍しく動揺した様子で赤い戦士に問い掛けるが、赤い戦士はそれに対し鼻で笑いながら答える。

 

 

『仲間?違うな、俺はこいつ等とは違う。俺は…新たなネクストステージを駆け抜ける全世界の中で一番最強のライダーだ…よく覚えておけ』

 

 

赤い戦士はアークに向けて指を指しながら強気にそう言い放ち、アークや周りのレジェンドルガ達はそのライダーから一瞬だけ放たれたとてつもない何かを感じ取り数歩後ろに後退した。

 

 

アーク『…ッ…面白い…!君が何者かは知らないが、最強と名乗るその力…見せてもらおうかァ!!』

 

 

『オオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォオッ!!』

 

 

最強と自称する赤い戦士の力に興味を持ったアークはレジェンドルガ達に指示を出し、レジェンドルガの大群はそれと同時に赤い戦士に向かって一斉に飛び出していった。

 

 

ディケイド『まずいっ…!おいお前!早くそこから逃げろ!』

 

 

ディケイド(進)『お前一人で奴等と戦うのは無理だ!急いで此処から離れるんだ!』

 

 

流石にあの数を一人で相手取るのは分が悪すぎる。二人が赤い戦士の身を案じて必死に叫ぶが、赤い戦士はその場から一歩も動こうとせず、前方から向かって来るレジェンドルガ達に指を向けながら口を開いた。

 

 

『さあ、ステージの開演だ。その目に焼き付けろ!』

 

 

赤い戦士はそう叫んだと共に、レジェンドルガの大群に向かって怯む事なく突っ込んでいった。

 

 

 


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