仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第五章/firstの世界①

 

 

一方その頃、ミッドチルダ第6エリアでは…

 

 

―ドゴオォンッ!ドゴオォンッ!ドゴオォンッ!―

 

 

『ウ、ウアァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

『クハハハハッ!無駄無駄無駄ァ!貴様等管理局など我々ショッカーには敵いはせんのだ!!』

 

 

ミッドを襲撃するショッカーを食い止める為、管理局所属の魔導師部隊が防衛戦を行っていた。だが、ショッカーの造り出した改造人間であるラットと戦闘員達は魔導師達の攻撃を物ともせず、魔導師達はショッカーの戦闘員達に次々と重傷を負わされ、止むなく撤退していくしかなかったのであった。

 

 

『フンッ、口程にもない奴等だ。これで我々の邪魔をする者は誰もない…ライダーが現れないこの隙に、ミッドを我々の手中に納めるのだ!!』

 

 

『イーーーッ!!』

 

 

魔導師達の撤退を確認したラット達は、再びミッドへの攻撃を開始していった。戦闘員達が街への攻撃を開始した後に、ラットもその場から動き出そうとした。その時…

 

 

 

「…ッ…うっ…グスッ…」

 

 

 

『…ん?』

 

 

ラットがミッドへの攻撃を再開しようとしたその時、道の端にある瓦礫の影に一人の少女が隠れながら怯えている姿を見つけ、ラットは不気味な笑みを浮かべながらその少女に近づいていく。

 

 

「ヒッ…こ、来ないで…!」

 

 

『クハハハハッ…可哀相になぁ。親とはぐれて心細いんだろう?なら安心するといい…すぐに怖くなくなるからなァッ!!』

 

 

ラットは不気味な笑い声を上げながら、怯える少女に向けて右手を振りかざし、それを見た少女はもうダメだと涙ぐみながら目を固く閉じた、その時……

 

 

 

―ブオォォォォォォォォオンッ!―

 

 

 

『ッ?!な、何?!―ドゴオォッ!―ウグアァッ?!』

 

 

「………え…?」

 

 

少女に襲い掛かろうとしたラットは突然横から飛び出して来たバイクに激突され吹っ飛ばされていき、何が起きたのか分からない少女は顔を上げて目の前を見ると、其処にはラットを吹っ飛ばした本人であるディケイダーに乗った零となのはの姿があった。

 

 

零「…どうやら、ギリギリ間に合ったみたいだな…」

 

 

なのは「大丈夫?何処か怪我してない?」

 

 

「え?あ…は、はい…」

 

 

突然現れたなのはの問いに少女は戸惑いながらも頷いた。すると、なのははディケイダーから降りゆっくりと少女に近づくと頭を撫でながら優しく微笑んだ。

 

 

なのは「そっか…よく頑張ったね。偉いよ」

 

 

「…あ…」

 

 

撫でられる手から感じた温もりに、怯えていた少女は安心したような表情を浮かべてなのはに抱き着いた。零はそんな二人の姿を横目に見ると、吹っ飛ばされたラットに話し掛けた。

 

 

零「おい!そこの……何だ……ネズミもどき!」

 

 

『グゥッ…だ、誰がネズミだ!俺はラット!偉大なるショッカーの一員だ!』

 

 

零「…結局ネズミなんじゃねえか。馬鹿かお前。自分が何の動物をモチーフにしてるのか分からないのか?」

 

 

『うっ……だ、黙れぇ!』

 

 

指摘されて言葉に詰まったラットはそう言い返す事しか出来ず、零はそんなラットを呆れたように見つめるとディケイダーから降り、懐からディケイドライバーを取り出した。

 

 

零「ま、別にお前の名前なんてどうでもいい…。これ以上、ミッドをお前達の好きにはさせない。なのは、行くぞ」

 

 

なのは「うん!さぁ、今の内に早く逃げて」

 

 

「は、はい…!」

 

 

なのはは少女を逃がすと、零の隣に立ち左腕に付いているKウォッチを操作し、画面にエンブレムを出現させるとそれをタッチした。

 

 

『RIDER SOUL TRANS!』

 

 

電子音声と共になのはの腰にトランスドライバーが現れ、零もディケイドライバーを腰に装着すると二人はライドブッカーからそれぞれカードを取り出した。

 

 

『変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

『KAMENRIDE:TRANS!』

 

 

二人は自分のドライバーにカードを装填すると零はディケイドに、なのははトランスに変身し腰にあるライドブッカーをソードモードに切り替えラット達に向け構えていく。

 

 

『ッ?!へ、変身しただと?!まさか貴様等…仮面ライダーか?!』

 

 

ディケイド『ほう?やはりライダーの事を知っていたか。なら、こっちとしては詳しく話を聞かせて欲しいんだが…』

 

 

『ッ…黙れ!ライダーは我々ショッカーの敵!貴様等がライダーというなら始末するだけだ!行けぇぇーーーッ!!』

 

 

『イーーーッ!!』

 

 

トランス『はぁ…結局こうなっちゃうんだね…』

 

 

ディケイド『大体予想は付いていたけどな。まあいい、行くぞ!』

 

 

二人は向かって来る戦闘員達の攻撃をかわすとライドブッカーソードモードで斬りかかり戦闘員達にダメージを与えていく。そして、二人は戦闘員達から一度距離を離すとライドブッカーからそれぞれ一枚のカードを取り出した。

 

 

ディケイド『新しい力を試させてもらうぞ。変身ッ!』

 

 

トランス『私も行かせてもらうよ!変身ッ!』

 

 

『KAMENRIDE:CHAOS!』

 

『KAMENRIDE:GAIA!』

 

 

ディケイドとトランスがバックルにカードをセットすると、電子音声と共にその姿を変えていった。ディケイドは前の世界で幸助が変身したのと同じカオスに、トランスはシズクが変身したのと同じガイアに姿を変えていった。

 

 

『?!す、姿を変えただと?!』

 

 

Dカオス『さあて、お前等を弄り倒すと行くか!』

 

 

Tガイア『にゃははは…零君、幸助さんに成り切ってるね』

 

 

ラット達が姿を変えた二人に驚いているのを他所に、DカオスとTガイアは再び戦闘員達と戦闘を開始し二人の猛攻に戦闘員達は徐々にその数を減らしていく。

 

 

『クッ…ふざけるなよライダー共!貴様等などに敗れてたまるかァ!!』

 

 

『イーーーッ!!!』

 

 

徐々に押され始めた事に焦りを感じたラットは戦闘員達に目で合図を送ると、戦闘員達は二人に向かって一斉に飛び掛かっていき、それに対しDカオスとTガイアは冷静にライドブッカーから一枚ずつカードを取り出してバックルに装填しスライドさせた。

 

 

『『ATTACKRIDE:TIME QUICK!』』

 

 

電子音声が響くと同時に、周りの時間の流れがゆっくりと流れ出し、戦闘員達は空中で止まったかのように動かなくなっていた。そして、その時間の流れの中で動ける二人は空中で止まっている戦闘員達をライドブッカーソードモードで一体一体斬り付けていく。

 

 

Tガイア『セイッ!ハァッ!次でラスト!零君、決めるよ!』

 

 

Dカオス『ああ!行くぞなのは!』

 

 

最後の一体にとどめを刺す為、二人は再びライドブッカーから一枚ずつカードを取り出してバックルにセットしていった。

 

 

『FINALATTACKRIDE:CA・CA・CA・CHAOS!』

 

『FINALATTACKRIDE:GA・GA・GA・GAIA!』

 

 

二人のバックルから電子音声が響くと、二人の右足が激しく輝き出しDカオスとTガイアは最後に残った戦闘員に向けて回し蹴りを放った。

 

 

『『セエアァァァァアッ!!』』

 

 

―ドッゴオォォォォオンッ!!―

 

 

『『TIME OVER!』』

 

 

『――…ッ?!イーーーーーッ!!?』

 

 

―ドゴオォォォォォォォォォォォォオンッ!!―

 

 

DカオスとTガイアのダブルライダーキックが最後に残った戦闘員に直撃した瞬間、周りの時間の流れが元に戻り、それと同時に戦闘員達が一斉に爆発を起こして散っていく。それを確認したDカオスとTガイアもディケイドとトランスに戻っていった。

 

 

『――…ッ?!な、なんだ?!一体何が起きたんだ?!』

 

 

戦闘員達が爆発を起こして散った光景を見てラットは何が起きたのか分からず困惑し、その間にディケイドはライドブッカーからもう一枚のカードを取り出す。

 

 

『な、何なんだ?!貴様等は一体何者だ?!』

 

 

ディケイド『通りすがりの仮面ライダーだ、憶えておけ!』

 

 

『FINALATTACKRIDE:DE・DE・DE・DECADE!』

 

 

ディケイドはディケイドライバーにカードをセットすると電子音声が響き、それと共にディメンジョンフィールドがラットに向かって出現していき、ディケイドは上空へと跳んで右足を突き出しながらラットに向かってディメンジョンフィールドをくぐり抜けていく。

 

 

ディケイド『ハアァァァァァァァァァァァァアッ!!』

 

 

『グ、グアァァァァァァァァァァァァアッ!!?』

 

 

―ドッガアァァァァァァァァァァァァアンッ!!―

 

 

ディケイドのディメンジョンキックが炸裂し、ラットは断末魔と共に吹っ飛ばされながら爆発していった。それを確認したディケイドは両手を払いながら一息吐き、トランスも変身を解除してなのはに戻りディケイドに駆け寄っていく。

 

 

なのは「やったね零君!」

 

 

ディケイド『あぁ、なんとかな。だが、結局この世界のライダーについては何も情報は得られなかったな……』

 

 

なのは「うん…まあ、仕方ないよ。話しが出来る状況じゃなかったし、ミッドを救えただけでも良かったと思うよ?」

 

 

ディケイド『…それもそうだな。ライダーについてはまた一から調べればいいか』

 

 

溜め息混じりでそう呟くとディケイドは変身を解除しようとディケイドライバーに手を掛けた。その時…

 

 

「世界の破壊者…ディケイド!」

 

 

『…ッ?!』

 

 

突然ディケイドの名を呼ぶ男の声が響き、二人はその声が聞こえて来た方へと振り返った。そこには、こちらを見つめる二人の男の姿があり、その内の一人の男が敵意を込めた瞳でディケイドを睨みつけていた。

 

 

ディケイド『?何だアンタ達は…?』

 

 

ディケイドはその二人に向けて問い掛けるが、ディケイドを睨みつけていた男は何も答えずにジャケットを勢いよく広げた。すると男の腰にはベルトが出現し、ベルトの風車が回ると男は身体にダークグリーンのスーツを身に纏った。

 

 

なのは「ッ?!あれは…?!」

 

 

ディケイド『姿が、変わっただと?…まさか?!』

 

 

二人は男が身に纏うスーツを見て驚愕していると、男は何処からかマスクを取り出して顔に被り、最後にクラッシャー(顎)を装着するとマスクの瞳が輝き出した。

 

 

すべての変身を終えたその姿は、首元に赤いマフラーを身に付け、バッタを模した姿をしたダークグリーンのライダー。

 

 

そう、この姿が"始まり"の名を持つ仮面ライダー…

 

 

ディケイド『"first"…か』

 

 

first『世界を破壊する悪魔…ディケイド!この世界をお前の好きにはさせない!』

 

 

ディケイド『?!なんだと?―バキィッ!!―グアァッ!?』

 

 

なのは「ッ?!零君ッ!」

 

 

変身を終えた『first』は突然ディケイドに突っ込んで殴り掛り、不意を突かれたディケイドは反応出来ずに吹っ飛ばされてしまった。いきなりのfirstの強襲になのはも戸惑う中、firstは吹っ飛ばされたディケイドに追撃を仕掛けようとその場から駆け出して戦闘を開始していったのであった。

 

 

 

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