仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第五章/firstの世界⑨

 

 

ディケイド『セアッ!ハァッ!』

 

 

first『デアッ!ヘアッ!』

 

 

『グアァッ!グゥッ?!お、おのれぇ!』

 

 

カツラに周囲の雑魚の掃討を任せ、タートルとの戦闘に専念するディケイドとfirstは交互に立ち回って攻撃を繰り返していき、タートルは二人の攻撃を弾きながら反撃するも二人の見事なコンビネーションに押され徐々に追い詰められ始めていた。

 

 

『チィ!貴様ッ…!儂等と戦い続けて、本当にショッカーを打ち破れるとでも思っているのか?!』

 

 

first『思っているさ!俺はこれからも戦い続ける!今も、アイツ等が立ち直るまでな!』

 

 

ディケイド『なら安心しろ、すぐに立ち直るさ…!』

 

 

自身の胸の内にある決意を告げるfirstに向けてディケイドはライドブッカーSモードの刀身を撫でながら言うとタートルに向かって突っ込み、firstもタートルに突っ込んで攻撃を再開する。

 

 

first『やっぱお前、なんか知ってるな?』

 

 

ディケイド『スバルは義妹なんだろ?なら信じてやれ…きっと本当の強さの意味に気がつくさ』

 

 

first『…やっぱり、お前は破壊者じゃないのかもな…家族や仲間思いのいい奴にしか思えないわ』

 

 

ディケイド『悪いな…生憎俺はそんなキャラじゃない!』

 

 

笑い掛けるfirstにディケイドは照れを隠しながら、タートルに斬撃を叩き込んで吹っ飛ばした。

 

 

『ウッ…グッ!クソォッ!舐めやがってぇ!』

 

 

そんな二人の呑気な会話を聞いていて完全に馬鹿にされていると思ったタートルは激怒し、突然自分のアーマーに手足を入れ何故か自分から無防備な状態となっていった。だがその時…

 

 

―シュンッ…シュンッ…シュンシュンシュンシュンシュンッ!!キュイィィィィィィィィィィィィンッ!!!!―

 

 

『なっ?!』

 

 

『コイツでも喰らえぇぇ!ウオォォォォォォォォォォオッ!!!』

 

 

アーマーに自分の手足を入れたタートルはその場で突然激しく回り始め、スピン回転をしながらディケイドとfirstに向かって激突し吹っ飛ばしていった。

 

 

ディケイド『ウグゥッ!いってぇ…』

 

 

first『いたたたっ…クソッ!あの亀野郎ッ!』

 

 

『フン!儂の甲羅は誰にも打ち破る事は出来ん!貴様等の負けは既に決まっているのだ、ライダー共!』

 

 

アーマーから再び手足を出し、タートルは自分の勝利を確信して二人と向き合う。だが、それでも二人は諦める事なく立ち上がり決意の込められた瞳でタートルを見据えた。

 

 

first『悪いが、そいつは無理な話しだぜ?』

 

 

ディケイド『俺はすべてを破壊する悪魔らしいからな…そんな安っぽい甲羅なんて簡単に壊せるさ』

 

 

『グッ…?!』

 

 

自信に満ちた口調で告げる二人にタートルは何か気迫ようなものを感じ取り思わず後ずさる。一見ただの強がりのように見えるが、そんなものではないとタートルはすぐに分かった。何かを隠し持っている。自分を打ち負かす事の出来る何かを。そう考えると次第に焦りや不安を感じ始めてきたタートルは…

 

 

『ヌゥ…強がりばかりを!ならばもう容赦はせん!!貴様等全員此処で死ぬがいい!!』

 

 

『イーーーーッ!!』

 

 

自身の中で覆われる焦りや不安を吹き飛ばすかのようにタートルが雄叫びを上げると、それに応えるように建物の陰から戦闘員達が続々と現れディケイドとfirstに襲い掛かって来た。それを見てfirstは身構え、ディケイドは落ち着いた様子でライドブッカーから先程絵柄の戻ったファイナルフォームライドのカードを取り出し、ディケイドライバーに投げ入れてスライドさせた。

 

 

『FINALFORMRIDE:FIR・FIR・FIR・FIRST!』

 

 

ディケイド『滝、ちょっとくすぐったいぞ?』

 

 

first『え?―ドンッ!―うあぁっ!?』

 

 

ディケイドはfirstの背後に回り込みながら背中を開くような動作をすると、firstの背中からバイクのシートの様な物が現れ手足がタイヤに変形し、firstはバッタを模したダークグリーンのバイク、『ホッパーアクセル』へと超絶変形していった。

 

 

『な、なななな、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

 

ディケイド『これが俺達の力だ。行くぞ!』

 

 

ディケイドはそう言って一度両手を払うと、ホッパーアクセルに跨がりスロットルを回し、アクセルを全開に戦闘員達に向かって突っ込んでいく。

 

 

ディケイド『ハアァァァァァァァァァァァアッ!!!』

 

 

―ブオォォォォォォォォォォォォオンッ!!!ドゴオォォォォォォォォォオンッ!!!―

 

 

『イーーーーッ!!!』

 

 

カツラ「ッ?!滝が…バイクに変わった?!」

 

 

ホッパーアクセルを巧みに扱ったバイクアクションで次々と戦闘員達を跳ね飛ばしていくディケイドを見て、今まで戦闘員達との戦いに集中して事の経緯を見逃していたカツラは目の前の光景に自分の目を疑い驚愕していた。

 

 

『な、何なんだあの姿は?!あんなものがあるなど聞いていないぞ?!』

 

 

タートルも同じように超絶変形したfirstの姿を見て驚愕し、その隙にホッパーアクセルに乗ったディケイドは戦闘員達を跳ね退きながらライドブッカーSモードを構え、タートルに向けて進行を変えてホッパーアクセルと共にウィリーで飛び掛かった。

 

 

ディケイド『セアァァァァアッ!』

 

 

―ガキィィィィィィィインッ!!―

 

 

『グハアァァッ!!ぐっ!お、おのれえぇぇ!!』

 

 

ホッパーアクセルのウィリーを避けたタートルをライドブッカーによるすれ違い様の斬撃で斬り飛ばし、タートルが態勢を崩したと同時にホッパーアクセルの前輪を地面に着地させ、ディケイドは再びホッパーアクセルのスロットルを回しタートルに向かって一直線に走っていく。

 

 

『チィィィィ!!これ以上好きにやらせるものかあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

向かってくるディケイド達を睨みつけながらよろよろと起き上がり、タートルは再び手足を甲羅に引っ込めて回転しディケイド達に向かって猛スピードで突撃してきた。

 

 

ディケイド『ならこっちも、そのご自慢の甲羅を打ち砕くだけだ!滝、行くぞ!!』

 

 

『お、おう!こうなったらドンッと派手にやっちまえッ!!』

 

 

若干やけっぱちなfirstの言葉に頷きつつ、ディケイドはライドブッカーからもう一枚のカードを取り出してディケイドライバーにセットしていった。

 

 

『FINALATTACKRIDE:FIR・FIR・FIR・FIRST!』

 

 

電子音声が響くと、ディケイドはホッパーアクセルを走らせながらコマのようにスピン回転し、勢いを付けてそのまま迫ってくるタートルに向かって突っ込んでいく。そして…

 

 

『ハアァァァァァァァァァァァァァァァアッ!!!』

 

 

『ウオォォォォォォォォォォォォオッ!!!』

 

 

―ズガアァァァァァァァァァァァァアンッッッ!!!ズガガガガガガガガガガガッッッ!!!―

 

 

ホッパーアクセルとタートルがハイウェイの中心に到達したと同時に互い激しくぶつかり合い、激突したと共に辺りにけたたましい程の轟音が鳴り響いた。互いにぶつかり合ったままその場からイチミリも動かず、どちらも互角と言える勝負を繰り広げている。その時…

 

 

―…ピシィッ…ピシピシピシピシィッ!!―

 

 

『?!な、なんだとぉ?!』

 

 

ホッパーアクセルと激突していたタートルの甲羅に亀裂が入り、ところところが崩れ始め、それと同時にホッパーアクセルの勢いがタートルを押し始めていた。そして…

 

 

『これがッ!!俺達の力だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあーーーーーーッッッッ!!!!』

 

 

『ば、馬鹿なあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーッッッ!!!?』

 

 

―ガガガガガァッ…ズガアァァァァァァァァァァァァァァァァアンッッ!!!―

 

 

ディケイドとホッパーアクセルが最後の力でタートルを押し切り、タートルは甲羅ごと粉々に砕け散り最後は爆発を起こしながら完全に消滅していったのだった。

 

 

 

そして爆発の中を駆け抜けながら回転を止めたディケイドはそれを確認すると、一息吐いてホッパーアクセルから下りる。するとそこへ、同じように戦いを終えたカツラがディケイドの下へと駆け寄ってきた。

 

 

カツラ「零!滝は?!」

 

 

ディケイド『あぁ、アイツなら…ほら』

 

 

firstの身を心配して聞いてきたカツラにディケイドは顎でホッパーアクセルをクイッと差すと、ホッパーアクセルが先程の変形の巻き戻しの様に変化を始め、元のfirstに戻りその場で倒れ込んでしまった。

 

 

first『あ~、目が回った~』

 

 

倒れながらフラフラと目を回して呟くfirstに、ディケイドが顔を覗き込んだ。

 

 

ディケイド『どうだ?いい経験だっただろ?』

 

 

first『どこがだ!?』

 

 

ディケイド『変形してしかも高速回転なんて、そうそうできない経験だったろ?』

 

 

first『できんでいいわ!!』

 

 

カツラ「はぁ…お前等という奴は…」

 

 

そんな二人の漫才じみたやりとり見ててカツラは溜め息を吐きながら頭を抑え、暫くその場でそんな談笑を語り合いながらディケイドとfirstは変身を解除し、零と滝に戻っていった。そしてその陰では…

 

 

ヴィヴィオ「……あ、あっちの方も終わったみたいだね」

 

 

真矢「みたいだな……どうやら、俺達の助けは必要なかったようだ」

 

 

そこには、ショッカーとの戦いを終えた真矢達が遠くから零達の様子を伺っている姿があった。どうやら会話から察するに、もしもの時の為に零達の助けに入ろうとしていたらしいがその必要はなかったのだと確認すると、真矢は近くに停めていた自分のバイクに近づき跨がった。

 

 

ヴィヴィオ「あれ?真矢、あの人達に何も言わないで行っちゃうの?」

 

 

真矢「あぁ。俺達の役目はもう終わったんだからその必要はないだろ。それよりも早く帰らないと衛が心配してると思うし、なにより、俺達もガンバライドを勝ち残ってお前の両親を探さないといけないんだからな…早く行くぞ」

 

 

ヴィヴィオ「…うん…そうだね」

 

 

ヴィヴィオはそう答えると真矢から渡されたヘルメットを被ってバイクの後部席に座り、真矢はバイクのエンジンを掛けると一度零達の方を振り返った。

 

 

真矢「…じゃあな、ディケイド。また縁があれば何処かで会おうぜ…」

 

 

そう言って真矢は前を向き、バイクのスロットルを回して走り出す。暫く走っていると真矢達が走っているハイウェイの先に銀色のオーロラが現れるが、真矢は構わずバイクを走らせ銀色のオーロラに突っ込むと、真矢達は銀色のオーロラと共に何処かへと姿を消したのだった。

 

 

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