仮面ライダーディケイド&リリカルなのは 九つの世界を歩む破壊神 Re:EDIT   作:風人Ⅱ

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第六章/龍騎×マクロスFRONTIERの世界④

 

 

編集長殺害の現場となった出版社DEKARUCHA。そこでは零達一行が事件の事を詳しく聞こうとアルトの勤める編集部に訪れ、副編集長と名乗る男と事件のことを話し合っていた。

 

 

「副編集長の鎌田です」

 

 

零「弁護士の黒月零だ。そしてこっちの二人は…」

 

 

ティアナ「同じく弁護士のティアナ・ランスターです。よろしくお願いします」

 

 

優矢「弁護士助手の桜川優矢です。早速ですが、事件のことについてお聞きしてもいいですか?」

 

 

零とティアナの肩をポンッと叩きながら、事件の詳細を尋ねる優矢。副編集長と名乗る鎌田はそれに少し顔を俯かせ、小さく頷きながら喋り始める。

 

 

鎌田「私は許せません…あの女は、仮面ライダーについて話しを聞きたいと言って編集長に近づき、その機を狙って編集長を殺したんです」

 

 

ティアナ「ですが、資料を読んだ時にはその時の現場を目撃した人は誰もいないと…」

 

 

鎌田「いえ、室内にいたのは編集長とあの女だけです。現場を目撃した第一発見者の証言でも、現場にいたのは編集長とあの女だけだったとか…」

 

 

鎌田はそう言いながら事件の詳細について書かれている一つの資料を零達に手渡し、零とティアナと優矢は資料に張り付けられた現場の写真などを一つ一つ読みながら黙々とページを進めていく。

 

 

零「……なるほどな、大体分かった。因みにアンタは事件が起きた時、何処にいたんだ?」

 

 

鎌田「私はこの会社の下にあるカフェにいましたよ。出社前に珈琲を飲むのが私のスタイルなんです…あんな事が起きてるとも知らずに…」

 

 

鎌田にはちゃんとしたアリバイがある。零とティアナはそれを聞くと怪訝そうに眉を寄せながら、再び視線を下ろし資料を何度か見直していく。

 

 

優矢「それじゃあ…最初に事件を確認したのはアルトってことでいいのか?」

 

 

アルト「…………」

 

 

「…アルト?」

 

 

「どうしたの?」

 

 

優矢がアルトに視線を移しながら問うが、アルトは何故か何も答えず優矢から視線を外し、少女達はアルトの顔を心配そうに覗き込んだ。

 

 

鎌田「いや…事件の第一発見者はアルト君ではなく、"ブレラ・リー"です」

 

 

『…えッ?!』

 

 

零「…ブレラ?」

 

 

鎌田が告げたブレラという名に少女達……特に緑髪の少女が驚愕し、零は疑問そうに聞き返す。すると、アルトが鎌田の変わりに説明し始めた。

 

 

アルト「昔この会社で働いていたライターだ…余所の会社に引き抜かれて辞めたハズなのに…何故かあの朝会社に顔を出していた…」

 

 

「ちょ、ちょっとアルト!どういうことよそれ?!私達にはそんなこと一言も…!」

 

 

「…………」

 

 

淡々とブレラという人物のことを話すアルトに金髪の少女が詰め寄り、緑髪の少女は何やら暗い表情をして顔を俯かせてしまい、事情が呑み込めない零達はそんなアルト達の様子を見て首を傾げている。すると、鎌田が何かを思い出した様に再び口を開いた。

 

 

鎌田「そういえば、彼もこのライダーバトルに参加してると聞きましたよ?」

 

 

アルト「?!何だって?」

 

 

「お兄…ちゃんが…?」

 

 

ティアナ「…お兄ちゃん?」

 

 

ブレラがライダーバトルに参加している。それを聞いたアルト達は再び驚愕して思わず身を乗り出し、ティアナは緑髪の少女が小声で呟いた「お兄ちゃん」という言葉に反応して振り返った。そして鎌田は、そんなアルト達から視線を外して零を見据える。

 

 

鎌田「さて……私達もそろそろ始めましょうか?」

 

 

零「…その言葉、待ってたぜ」

 

 

優矢「……え?何を……?」

 

 

二人の会話の意図が読めず優矢が首を傾げる中、零は口端を上げながらディケイドライバーを出し、鎌田も自分のポケットから鮫のエンブレムが刻まれた水色のカードケースを出した。

 

 

ティアナ「!貴方もライダー?!」

 

 

鎌田「ええ。殺された編集長の為、この裁判は私が判決を下します」

 

 

零「…自信満々ってワケか。ならアンタのその自信をへし折ってやるよ」

 

 

零と鎌田はガラスの前に立つと、零はディケイドライバーを腰に装着してライドブッカーからディケイドのカードを取り出し、鎌田はカードケースをガラスの前に翳して腰にライダーベルトを出現させる。

 

 

零「変身ッ!」

 

 

『KAMENRIDE:DECADE!』

 

 

鎌田「変身」

 

 

電子音声が響くと零はディケイドに変身し、鎌田はカードケースをベルトのバックル部分にセットして鮫型モチーフのライダー、『仮面ライダーアビス』へと変身していった。

 

 

優矢「…勝てよ、零…」

 

 

真剣な眼差しを向ける優矢にディケイドは片手を軽く上げて答え、ディケイドとアビスはガラスをゲートにミラーワールドへと入っていった。

 

 

ティアナ「…あの、詳しく話を聞いてもいいですか?皆さんと…その、ブレラ・リーという人との関係を…」

 

 

ディケイドとアビスがミラーワールドに入ったのを見送った後、ティアナはアルト達の方に振り返りアルト達とブレラの関係を問い掛ける。アルト達はそれに少し言い淀んでしまうが、緑髪の少女は無言で自分が身に付けていた帽子とサングラスを外し、もう一人の金髪の少女もそれを見て何かを悟り同じように帽子とサングラスを外していく。

 

 

優矢「え?アンタ達は…」

 

 

アルト「お、おい?!お前等…?!」

 

 

「いいの、アルト君」

 

 

「そうよ。どうせこれから話すことでバレるんだから、今話しても同じことよ」

 

 

ティアナ「貴方達…もしかして…」

 

 

素顔を露わにした少女達を見て、ティアナと優矢は信じられないものを見たかのような顔を浮かべる。何故なら、彼女達の顔は街を歩いている時にビルのスクリーンや雑誌で何度も目にしていたからだ。

 

 

「じゃあ、先ずは私からね…私は銀河の妖精、"シェリル・ノーム"。歌手として芸能活動してるんだけど…まぁ、知ってるわよね」

 

 

「黙っててごめんなさい…私は"ランカ・リー"。シェリルさんと同じ歌手をしています。そして…ブレラ・リーは、私の兄なんです…」

 

 

ティアナ「…シェリル・ノーム…ランカ・リー…フロンティアとギャラクシーの歌姫…」

 

 

自分達の正体を表した少女達…シェリル・ノームとランカ・リーと名乗る二人を見て、ティアナは呆然とした表情で少女達の名を口にした。

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

一方、ミラーワールドではディケイドとアビスが互い身構え対峙していた。ピリピリとした空気が二人の間に流れ、ディケイドとアビスはお互いの出方を伺いながら立ち回っていく。

 

 

アビス『先に言っておきますが、私に勝てるライダーは居ませんよ?』

 

 

ディケイド『あぁ…大抵の奴はみんなそう言って、結局は倒されるんだ…よっ!』

 

 

先に仕掛けたのはディケイド。腰にあるライドブッカーを瞬時にSモードに切り替えアビスに斬り掛かる。しかし、アビスはそれを軽々とかわしてバックル部分にあるカードケースからカードを引き、左腕に装着されているアビスバイザーにベントインする。

 

 

『SWORD VENT!』

 

 

電子音声と共にアビスはアビスセイバーを取り出してディケイドに向かって振りかざし、ディケイドはライドブッカーSモードでそれを弾きながら反撃する。

 

 

アビス『ほう?中々やりますね』

 

 

ディケイド『当然…こっちはどこぞの神様に鍛えてもらったからな!』

 

 

ディケイドはそう言いながらアビスの剣を弾いて再び斬り掛かり、アビスは再度ベルトのカードケースからカード引き抜きアビスバイザーにセットする。

 

 

『ADVENT!』

 

 

『グガアァァァァァアッ!!』

 

 

ディケイド『なっ、ウオッ?!』

 

 

電子音声が響くと同時に、ディケイドの背後からアビスの契約モンスターであるアビスハンマーとアビスラッシャーが不意打ちで襲い掛かり、ディケイドは反応が遅れて二体の突撃で吹き飛ばされてしまう。更にアビスはカードケースからカードを抜き、アビスバイザーにセットする。

 

 

『STRIKE VENT!』

 

 

電子音声と同時にアビスの上空からアビスラッシャーの頭を模した手甲、アビスクローが現れてアビスの右腕に装着し、アビスはディケイドに向けてアビスクローから水流弾を放った。だがそれに気づいたディケイドは自身が戦っていたアビスハンマーを掴み、自分の前に立たせる。

 

 

アビス『なっ?!』

 

 

―ズドドドドドォッ!!―

 

 

『グギャアッ!?』

 

 

ディケイド『フッ、残念だったな?ハアァッ!』

 

 

ディケイドはアビスハンマーを盾にしてアビスの攻撃を防ぎ、役目を果たしたアビスハンマーを蹴り飛ばすと、懐からパソコンのUSBのような形をした一つの紅いメモリ…『ガイアメモリ』を取り出してスイッチを押す。

 

 

『SOL!』

 

 

アビス『ッ?!』

 

 

ディケイド『さて、カイエのくれた贈り物…そろそろ試してみるか!』

 

 

そう言ってディケイドはガイアメモリをディケイドライバーの左側に取り付けられているスロットに装填し、インサートした。

 

 

『SOL DECADE!』

 

 

電子音声と共にディケイドライバーから豪快なメロディーが流れ出し、それと共にディケイドのボディーがマゼンタから赤へ、瞳の色も緑からオレンジへと変化していく。

 

 

これが以前、魔界城の世界で共に戦った智大と再会した際、彼の相棒であるカイエに改造してもらったドライバーと共にもらった『ソル』のガイアメモリを使ったディケイドの新たな姿、ディケイド・ソルフォームである。

 

 

アビス『なに…?!』

 

 

ディケイド『さあて…ここからが本番だ、行くぜ!』

 

 

ディケイドがライドブッカーの刃を片手で撫でると、それをなぞるようにして刃に炎が走る。そしてライドブッカーを構えてアビスハンマー達に突っ込み、火炎を纏った斬撃と打撃を打ち込んでアビスハンマー達にダメージを与え、アビスハンマー達はディケイドの猛攻に前に反撃も出来ず少しずつ圧され始めていた。

 

 

ディケイド『セエアァァァァァァァァアッ!!!』

 

 

―ボシュンッ!ボシュンッ!ドガアァァァァァアンッ!!―

 

 

『グギャアァァァァァアッ!?』

 

 

最後に放たれたディケイドの拳がアビスハンマー達を殴り付け、アビスハンマー達はアビスの下へと盛大に吹き飛んでいった。

 

 

ディケイド『さあ、そろそろ決めさせてもらうぞ!』

 

 

ディケイドはそう言いながらアビスハンマー達にとどめを刺そうと、ディケイドライバーにインサートされているガイアメモリを引き抜こうとする。しかし…

 

 

『ウオォォォォォォォオッ!!』

 

 

ディケイド『……ッ?!何?!』

 

 

トドメに入ろうとしたディケイドの後ろから、いきなり数体のミラーモンスター達とレイヨウ型の『仮面ライダーインペラー』が飛び掛かり、襲い掛かってきたのだ。ディケイドは突然の襲撃に戸惑いながらも応戦し、アビスはそんなディケイドを見て不敵な笑みを浮かべた。

 

 

アビス『残念でしたね?バトルに参加しているのは私だけではない。貴方の手の内…ジックリと見させて頂きますよ?』

 

 

ディケイド『ッ!おい待てっ…チィ!邪魔すんじゃねぇよ!!』

 

 

不気味に笑いながら歩き去っていくアビスをディケイドは何とか追跡しようとするが、インペラー達によって道を阻まれてそれも叶わず、ディケイドは毒づきながら仕方なくインペラー達との戦闘を開始していくのであった。

 

 

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