背中に尖った部分が多いポケモンは高確率で一番最強になるし殿堂入りもする   作:黄雨

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忍者のこと書いてたらナツメちゃんのこと書くトコなくなっちゃった(´・ω・`)


12.忍者は耐え忍ぶ者である。そして耐え忍ぶ者は辛い(忍者のシヘイ話)

シヘイはそうとうくやしかったのか

賞金払うと泣きながらジム出て帰っていった

 

しょうじき言っておれ(調子に乗ってるからそうやって痛い目にあう)とか、

そういう系の上から目線にスカッと爽快な気分なると思ってたのにシヘイの様子に

むしろ真逆に胸糞悪くなった「きぶんわるいので帰ります」おれは案内人に

そういうと心配されたが構わず出ていった。

 

オモテの通りに出るとシヘイはジムの出入り口横で体育座りしてうずくまってた

横に並んで体育ずわりしてやったが無反応たぶん本気で泣いてる

 

「惜しかったな」というとガバッと顔おこした「3タテのどこに惜しいところがあるんだよ……」と怒りをこめて言い放ち、続けて「笑えよコノヤロウ! どーせオレは大口叩いてもあの程度だよ!」と怒鳴ったネガネガして怒れるならまだマシ本気で落ち込んでる人なら挑発されても無反応だからな

 

おれは客観的な立場からの第三者的な意見を言った。

 

「俺が惜しかったと言っているのはヤドランが鉄壁のバリヤー張ったところ。

てっぺきという技はパソコン表示のぼうぎょ力で換算するとおよそ二倍近くまで跳ね上がるというポケモンわざ研究博士の結果発表もある超強力なブロックわざ。

このわざ使ったとき戦況は完全にオマエ有利だった。

だがお前は焦って攻撃したのでせっかくのぼうぎょが水の泡になった」

 

俺が理論的にまっとうな意見言ってやるとシヘイはポカンとした

それからクソデカいため息ついて、ちょっとは落ち着いたのか喋り始める。

 

「あのなあ。バカなお前は知らねーんだろうが、

あのときサワムラーは『とぎすます』っつー準備技使ってたんだよ。

こいつは『次の攻撃をきゅうしょに狙って当てる』っつーモンだ。

あんなパワーファイターの大技が急所に当たっちまえば防御力なんて関係ねーんだよ馬鹿」

「人をバカにしたほうがバカなんだぞこのバカが。

だがなるほど研ぎ澄ましはそういう効果なのか・・

だったらなおさらあの場面はガードするべきではないのか?

そしたらきゅうしょに大ダメージ防げて鉄壁のバリヤーが残る公算大のでやっぱりお前有利だった」

「ガード? 『まもる』か? んなもんその場しのぎだろ」

「お前あたま悪ぃな。

サワムラーは研ぎ澄ましとかいう一撃準備してからの強力なメガトンキック狙い。

おまえは逆転の防御体勢整えて、メガトンキックはガード狙い。

戦況はどんどんお前有利になっていくだろうが」

「あっ」

 

その発想はなかったのかシヘイは呆けたか鬼なった

気付いてなかったのかアワレでしかたがない。

ガードつまり『まもる』というわざは大抵のポケモンが本能的に使える最強技のひとつなんだがな

トレーナーにもポケモンにも集中力いるしタイミングもギリギリ要求する上級者向けわざそれが『まもる』なんだが攻撃の未練かなぐり捨てて防御に十割意識配分することで被ダメ99%以上カットしてるかもしれないという研究成果もあるという

疲れるから安易な多様は厳禁なんだがあの時みたくどっしり構える立ち合いで攻撃待ちだったらそこまで難しくないはずだがな

 

「で、でも、守ってるだけじゃ勝てねーだろ。それに、また別のわざ使ってきたらどーすんだよ」

「てっぺきのまもり整えたらあの強力なキックの魔獣といえどもこわくない

あとは落ち着いて強力なサイキック攻撃したらサワムラーは倒せてた。

おれはリアルでエビワラーというポケモンを見たことがないから北斗ばくれつ拳の情報だけだから

リアルで何すっかわかンねーのでそっちはアドバイス知らん。じゃあな」

 

おれは言いたいことだけいって立ち上がり、さてポケモンセンターはどこかなと歩きだすと元気になったのかシヘイは回り込んで立ちはだかってきた俺は「どけよ俺はポケセン探して部屋を取るだよ」というと「なんで、お前、オレにアドバイスなんかしてんだよ」ときた

 

おれは言った「あのジムりーだーがけちで何もやらなかったからこういう結果をもたらした」というが「あ?」とボケた呟きにピントきてないのは明瞭に明白「ジムリーダーの義務はジムリーダーのプレッシャーとなって襲いかかってくる。公認ジムは挑戦者のトレーナーの資質見るのが役割のはずなのにリーダーのアイツ勝つか負けるかしか見てなさそうだったから勝手に口が動いてしまったというだけ」と続けた

 

最後のアドバイスっぽいのは対策の対策の対策とかだが

実質なにも言ってないも同然だしな

裏の裏はオモテということも知らないのかよ、と聞いた瞬間思ったが黙っていた。

ま、大のオトナがこの理屈くらい知らないはずないから擁護してやるとひさびさの公認ジムでこいのぼりに舞い上がってる可能性もある

 

ちなみにこいのぼりに舞い上がるというのは滝登りコイキングの竜の舞ともいうな突然変異の出来事に調子コイてるっていう名台詞だべ?

 

するとシヘイは「ポケモンセンターは南ゲートまで進んでから西の大通り歩けばすぐ見つかる。これで貸し借り無しだ」といって走り去っていった。

 

忍者はムシしてたまに話かけると勝手におれのライバルになる。

 

お前を倒すのは俺なんだから

ジムリーダー戦負けたくらいで心折れるのはやめるべき

 

あとから知ったんだがこのときエスパー道場の屋上からおれのことを三回連続で見つめていた存在がいたらしいもちろん気付かなかった。

 

 

 

◆◆◆ここから忍者のシヘイ側の視点◆◆◆

 

(注目)ここから下はライバル忍者の裏話なので

アイアン・ブロンテというオリキャラの視点ではないが

神の視点の描写でもブロント語なのはもはや決定している(神域)

 

(八卦用意)だが神の視点と言ってしまった事で微妙な誤字も許されない緊張感が生まれた

これは対等な誓いなので守られなければならない(ミステリー)

 

◆◆◆いまから忍者のシヘイ系の視点◆◆◆

 

 

 

(岡目八目ってコトワザもあるが……悔しいがポケモントレーナーとしてのセンスは完全にアイツのほうが上!)

 

シヘイはわざわざ隣町のタマムシシティにあるポケモンセンターまでダッシュすると

そこで回復マシンのパワーでひんし状態の手持ちを回復してもらい、

すぐさまゴルバットに乗り地元のセキチクまで飛んでいった。

 

ひんしのポケモンでもそらをとぶできる?

寝ぼけんなよ?

じゃあそういうお前は瀕死の時10キロマラソンできるのかよ?

みろ。見事なカウンターで返した。

 

(認めなきゃなんねえ……オツキミヤマで俺がアイツに勝てたのは、ヤドランのレベルがアイツのポケモンより圧倒的に上回っていたから。それだけにすぎねえ。このままじゃ、対等な条件じゃ勝てねえ……っ!)

 

空は夕方でアカネ色なんだがゴルバットには余裕で飛べる空の環境だった。

シヘイはゴルバットが運悪く一撃でキックの餌食になった瞬間を思い出す。

 

(あのときだ! オレはサワムラーの気迫に完全に呑まれていた!

いや、それどころか、初めて敗北したときから、対策してる時から呑まれたままだったんだ!

ヤドランがやられた時も、最初は用意してた対策ができたのに、きゅうしょ狙いされて無駄になったと思ったとたん、早く楽になりたくて安易な弱点攻撃をしたくなったんだ!

自分ってモノを貫けなかった! あの対策の中に、オレに貫くべきポリシーが無かった!)

 

ネガネガしてるとゴルバットの飛び方がフラフラなんだが

それは珍しくないことなのでシヘイは気にしなかった。

だがそれは大いなる見落としで今のフラフラ飛行は

ゴルバットがおやのシヘイを心配して慰めたくてやったと見るべき

 

その後も反省してるんだか自責の自傷に酔ってるのかしらないが

シヘイなりに色々考えてたがそのやりかたは出口のない袋小路で

ほとんど意味が無い考えばかり

 

その後日が完全に沈んで夜になってからゴルバットはセキチクの

ポケセン近くにたどりついたシヘイは近くのセキチクジムの

『関係者以外立ち入り禁止』の裏口に入っていく。

危険な忍者トラップをひゅんひゅん避けて進むと

とある部屋のフスマの前でやおらドゲザした。

 

「師匠! どうか俺に更なるインストラクションを与えてください!

 もう、自分では何も分からないんです! 

 対戦相手の対策すればするほど、底の無い沼に沈んでいくようで……

 自分なりにもがいてみても、良いも悪いも分からないんです!」

 

「あたいはなんべんも言ったはずだよシヘイくん。

 忍者は耐え忍ぶ者。そして耐え忍ぶ者は辛い、って」

 

フスマの先にいるやつ……一体何者なんだ?

 

という次回へのヒキをするほど隠す必要は無いのでバラすとセキチクジムリーダーのアンズ。

忍者の彼女は地元のトレーナーとか忍者に憧れる外国人とかからすると

四天王のキョウと併せて羨望の的らしい

 

最初はじめてシヘイから師匠呼ばわりされて困惑していたが

門前払いとかしても粘着してくるさまに

いまどき本気で忍者を目指す骨のある若者だと思い

今では修行させながらアドバイスしてるらしい

 

「そうそう。ピカチュウとピッピありがとね。

友達が可愛い可愛いって言うから見てみたくて、

修行の一環で捕まえてもらったんだけど。

人から隠れようとするポケモンの気配の探り方はわかったかー?」

「ハイ。勉強になりました。

 二匹とも、気に入りましたか?」

「ぜーーーーんぜん。

 クロちゃん達みたいな魅力感じないのよねー。

 もうやせいに返しちゃった。別に飼いたかったわけじゃないしねー。

 トキワの森とおつきみやまであってるよね?」

「アッハイ」

「んー、しっかしなー。この口伝で伝わらないとなると……うーん。

 自分で考えさせずに教えすぎると忍者じゃなくて指示待ち人間になっちゃうしなー。

 ポケモンに指示する側のトレーナーが指示待ち人間って、それどうなのさ」

「出来が悪くてスミマセン」

 

アンズは二年以上このシヘイというポケモントレーナーの面倒見てるが

忍者としては才能があっても(勿論あたいよりも下だがねという自負はあるがね)

トレーナーとしての資質は悪そうだな、と判断していた。

ポケモンを目的達成の……忍者になるための……道具として見ているフシがあり

悪しき心に墜ちるか大成しないかのどちらかだろうと見ていたのである。

 

もちろんジムリーダーとして矯正しようとしたが筋金入りであった(頑固)

しかたがなく闇系の方向にいかないよう、見栄えや響きの良い、見た感じがいかにも忍者っぽい、いわゆる忍者ごっこ系のうわっつらの忍者テクは教えてたが本当の忍者の秘伝とかは絶対教えなかったんだが今日は一味違った。

 

(なーんか今までのシヘイくんの雰囲気と違うんだよねー。

忍者の真似事希望じゃなくて、一本芯が入ろうとしてる。今まさに。

いまなら、あの修行しても大丈夫なのかも)

 

「しょうがないなあ、いいよ。弟分の頼みだし。

今までよりもう一歩踏み込んだ、ポケモンバトルに関する修行方法を教えてあげるよ」

 

と言われるとシヘイは喜びをかみしめた

 

(ずっと前からそういうのが欲しかったんだ!)

 

と今までの苦労が報われる気持ちになったんだが

今までの苦労なんか天国だと言わんばかりの地獄が待ちうけている

修行のことがシヘイはわかってなかった。

 

「一回だけじゃ意味わかんないかもしれないけど、よーく聞いてね!」

「ハイ!」

 

そこでアンズはワザと長いタメを作り、

こうすると威厳があるっぽいかなー、と内心ふふっと笑った後

おもむろにフスマをドンッと両開きすると声色を変えてキツめに言っといた。

 

 

 

「これより一ヶ月。ポケモンバトルにおいて一切の攻撃技の指示を禁ずる」

 

 

 

シヘイは予告されたにも関わらずどんな修行にも耐えてみせる! と思ってたにも関わらず、完全に理解不能だった。その言葉は予想外にもほどがある。

 

(一切の攻撃技禁止?

それで、どうやって戦えばいいんだ?)

 

「忍者は耐え忍ぶ者である。

そして耐え忍ぶ者は辛い。

ポケモンバトルにおいて一切の攻撃技の指示を禁ずる。

あとは……分かるよね?」

「いやわからねえよ」

 

シヘイは師弟間の言葉遣いも忘れてツッコミ入れたが「これでも教えすぎてるくらいだよー。

あたいは11歳の頃に一度やってるし。いま12歳のシヘイくんはできないの?」と言われると「うっ!」と言葉に詰まった必死に頭を回転させたがこれ以上言い返す言葉は出なかった。

 

だがシヘイは覚悟を決めていた「やってみせます!」と啖呵きると

すばやく実家に帰り、飯食ったり飼ってる連中にフード食わせたりと

やることやってから改めて一切の攻撃技を行わずにポケモンバトルに勝つ方法

について考えをまとめていくのだった。

 

でもすぐ音を上げてた

 

「わからない! わからない! アーッ!」

 

タタミとふとんのあいだごろごろ転がるシヘイを机の上の鉢植えの寝床でみてたマダツボミは

たぶんだが(がんばれがんばれ)と声ならぬ鳴き声で応援するのだった。

 

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