鉄道俊作集 新庄雄太郎短編企画集   作:新庄雄太郎

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秋は、信州や金沢の兼六園、そして庄川峡は紅葉の季節であるが、秋の山陰もいいもんです 山陰へ行くなら寝台特急「出雲」で行くのも楽しいですが東海道山陽新幹線で行くもの楽しいもんです。

今日はからぱんさんの「どこか似ていて、どこか似ていない二人は。」とコラボします


高校生山陰殺人旅行・純黒の三連休

音ノ木坂学院の高校生藤宮陸久は穂乃果とことりと海未は11月に列車に乗り次いで山陰の旅に出かけた。

 

「夏休み以来だね、一緒に旅行するのは。」

 

「ああ、こうして4人で行けれるなんてね。」

 

「うん、私もです。」

 

「そう言えば夏休みは南紀白浜へ行ったんだよね。」

 

「うん覚えてるよ、気持ちよかったなぁ南紀の旅は。」

 

「うん。」

 

穂乃果とことり達は夏休みに南紀白浜に行ったことを話した。

 

「冬はどこへ行く。」

 

「そうですわね。」

 

「夏にはくろしおに乗って南紀へ行ったから、今度はここはどうかな。」

 

「あっ、ことりちゃんそこはいいわね。」

 

「うん。」

 

そこへ、車掌がやって来た。

 

「すみません、乗車券を拝見させていただきます。」

 

「私たちは、山陰本線に乗って鳥取へ旅行しようと。」

 

穂乃果は新幹線の乗車券を車掌に見せた。

 

「はい、切符。」

 

「鳥取へは岡山から伯備線に乗り換えてください。」

 

「ありがとうございます。」

 

そこへ、公安特捜班の南と高山が車内を警乗していた。

 

「すみませんがどちらへ行かれますか。」

 

「私たちは秋の山陰の旅に行こうと。」

 

「そうですか、青春旅行者ですね、では気を付けて。」

 

陸久と穂乃果と海未達が乗った東海道山陽新幹線「ひかり211号」は京都に到着した。

 

「やっと京都か、そこから山陰か。」

 

「秋の山陰ってロマンチックだわ。」

 

と、ことりは言う。

 

「山陰と言えば、鳥取だ。」

 

「陸久さん、岡山からは鳥取へ行って鳥取砂丘と三仏寺へ、そして島根には出雲大社へ。」

 

「それに島根と言えば出雲そば。」

 

「もう穂乃果ったら、食べることばっかりだよ。」

 

「えへへ。」

 

京都駅では山陰本線に乗り換えの駅でもあるが、北陸の旅にも乗換駅でもあります。

 

「陸久君、鳥取まではどうやって行くの。」

 

「京都からあさしおに乗れば行けれるさ。」

 

「あっ、あさしおが来ましたわ。」

 

「駅弁とお菓子買ってきたわよ。」

 

そこへことりが売店で駅弁とお菓子を買って山陰線のホームへ。

 

「ありがとう、ことり。」

 

「さぁ、はやく乗ろう。」

 

「うん。」

 

陸久と穂乃果とことりと海未は京都から城崎と鳥取を結ぶ特急「あさしお1号」が京都を発車した。

 

山陰線の車窓見ながら、あさしおの旅を楽しんでいた。

 

「文珠川渓谷も素敵ね。」

 

「うん。」

 

特急あさしおは、余部鉄橋に差し掛かった。

 

「うわぁ、余部鉄橋だ。」

 

「結構眺めがいいのね。」

 

あさしおで駅弁食べた後、鳥取駅に着いた。

 

「一日目は鳥取を楽しむわよ。」

 

「結構素敵な街だね。」

 

バスに乗って20分で鳥取砂丘に着いた。

 

「まるでアフリカの砂漠みたいだよ。」

 

「これは凄いな。」

 

そして、穂乃果達は鳥取砂丘を歩いた後、三仏寺を見物する事になった、その訳は海未は山登りが趣味だったため、倉吉まで普通列車に乗った。

 

「やっと倉吉に来たわね。」

 

「うん。」

 

三仏寺は、鳥取県東伯郡三朝町にある天台宗の仏教寺院。山号を三徳山と称する。

 

開山は慶雲3年(706年)に役行者が修験道の行場として開いたとされ、その後、慈覚大師円仁により嘉祥2年(849年)に本尊釈迦如来・阿弥陀如来・大日如来の三仏が安置されたとされる。

 

鳥取県のほぼ中央に位置する三徳山(標高900メートル)に境内を持つ山岳寺院である。古くは三徳山全体を境内としていた。「投入堂」(なげいれどう)の通称で知られる奥院の建物は、垂直に切り立った絶壁の窪みに建てられた他に類を見ない建築物で、国宝に指定されている。また、三徳山は昭和9年(1934年)7月7日に国の名勝、史跡に指定された。

 

その時、事件は起きた。

 

「キャーッ!。」

 

と、2人の客が悲鳴を上げた。

 

「どうした。」

 

見るとそれは、男性の死体だった。

 

「やだ、ナニコレ。」

 

と、穂乃果は脅えていた。

 

そこへ、穂乃果達が居合わせたところ、南と高山と桜井が現場に来ていた。

 

「すいません、鉄道公安隊の者です。」

 

「あなたが死体の発見者ですね。」

 

「はい。」

 

高山は南に免許証を見せた。

 

「被害者の免許証です、被害者は東京在住の桑原誠二郎さん、45歳です。」

 

「うん、そうか。」

 

そこへ、陸久は南と高山と桜井に行った。

 

「被害者は鉄道マニアじゃないでしょうか。」

 

「えっ。」

 

「リュックの中には、山陰本線の資料が。」

 

「なるほど。」

 

「じゃあ、その人は確か。」

 

高山は五能隊長に確認してもらった。

 

「ああ高山、わかったよ桑原の事だけどちょっと調べて見たんだ、桑原は往来危険で手配中だってことが分かったのよ。」

 

「本当ですか五能隊長、わかりましたこの事件を引き続き捜査してみます。」

 

その後の公安隊の調べで列車往来妨害犯って事が分かった。

 

「南主任、今五能隊長から連絡がありました、その桑原は往来危険で手配されていたことがわかりました。」

 

「そうか、じゃあ犯人はこの旅行客の中に。」

 

「ええ。」

 

死体の桑原は鳥取県警に任せることにして犯人を追う事にした、穂乃果達は三仏寺を下山した。

 

隆久と穂乃果達は三朝温泉で一泊していくことにしました。

 

「いいお湯ね。」

 

「うん。」

 

「山登りの後の温泉は気持ちいいですわね。」

 

「犯人はどうやって殺害したのか。」

 

「陰に転落させたんじゃないのかな?。」

 

と、海未は言った。

 

「そうか、崖に落として殺害したのか、それを事故に見せかけたのか。」

 

と隆久は推理した。

 

次の日、隆久と穂乃果達は出雲行の列車を待っていた。

 

「あれ、この人怪しくない。」

 

「うん、そう言えば。」

 

海未は1人の男に声を掛けた。

 

「その中身は何ですか。」

 

と、男はその場で立ち去ろうとしたが、そこへ鉄道公安隊の南と高山と桜井が駆けつけてきた。

 

「くそーっ。」

 

「やっぱり、あなたが桑原さんを。」

 

「そうさ、奴は裏切りやがったんだ、始末するしかねぇんだよ。」

 

桜井は男を蹴り飛ばした。

 

「ぐはっ。」

 

「三船俊彦、お前を往来危険罪及び桑原誠次郎殺害容疑で逮捕する。」

 

と、高山は手錠をかけた。

 

「あなたは、素人にしては中々いい感をしているようだ、桜井、高山行くぞ。」

 

こうして、鳥取の事件は解決した。

 

出雲大社

「今年は、ミューズがダンス大会を優勝しますように。」

 

「お前たちの願いは、その願いか。」

 

「だって、全国大会に優勝したいよ。」

 

「負けない気持ちで、勝利をつかむのよ。」

 

「私たちは、絶対に優勝するよ。」

 

「ミューズ、ファイトー!」

 

隆久は、とほほ顔になった。

 

 

 




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この作品はすべて、フィクションです

劇中の特急「あさしお」は平成8年の3月16日のダイヤ改正で廃止されました。

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