「作戦が終って南方海域作戦の成功が残るが、こっちは作戦の命令違反での処分待ちの状態。当時からいた反艦娘派の政治家や将校達から首と解体を突き付けられていたわ。それを何とかするためにとった行動が」
「あの有名な記者会見ですか」
妹ちゃんが先に答える
「そうよ。あの記者会見でマスコミに露出することによって自分達への保身と、反艦娘派を押さえ込みを同時にすることができたわ」
提督が笑いながら続ける
「しかしあの記者会見は最高だったな。いきなり上の許可も取らずにテレビ局に突撃して記者会見やりますって(笑)しかもテレビをみていたお偉いさん方は発狂してたらしいぞ(笑)テレビでこんな幼い少女が包帯グルグル巻にしてわんわん泣いてりゃあ絶対に悪くは思われないからな。しかも作戦は成功し、南方海域は奪還済みなんだから。こっちもちゃんと上の作戦によって行動した結果、作戦成功しましたよって言ったから上を全部否定することなく牽制できたしな。それによって叢雲は日本の英雄になった。上は解体出来なくなったし叢雲を指揮していた俺も首に出来なくなったと」
「で、その後にもちょっとした話があってな。あの当時俺と神通が毎日叢雲のお見舞いとリハビリの手伝いを交互にきてんだが、その日は神通が担当だった。俺は鎮守府での仕事を終えて帰宅前に煙草を吸ってから帰るのが習慣でそのまま喫煙所に向かったんだよ。そこには三人の男が煙草を吸っていてね、そこの一人が喋ってきたんだよ。」
「叢雲ちゃんと神通ちゃんは相変わらず元気で安心したよって」
そう言ってきたのは俺の上司で叢雲たちに救援隊のお願いをした横須賀鎮守府の提督。
「ちょっと飯でも食べに行くか。って言われて待たしてあった車に乗り込んだんだよ。車内でも俺と提督が喋っているだけで他の二人は黙ったままだった。到着したのがこの居酒屋だったな。丁度今俺たちが座っている座敷に四人ならんで適当に注文したところで謎の男がはなしだした。」
「この度の作戦の不手際、自身の鎮守府の艦娘への危険な作戦など大変な迷惑をかけた。心から謝罪する」
と言ってその男は土下座してきた
「土下座なんて猿でもできます。それに俺じゃなくてうちの叢雲にしたらどうですか?」
「お、おい!口を慎め!この方は防衛省事務次官だぞ!」
横須賀提督が焦って俺を嗜める
「その事務次官が俺にわざわざ謝罪ですか。謝罪だけなら帰って下さい。」
「叢雲くんには先ほど病院に行って頭を下げてきたよ。」
横須賀提督が続く
「三人で見舞いと謝罪に行ったが、あっそ精々人類の為に頑張りなさい。って言われたよ。神通ちゃんはまあ、なぁ全員ビンタくらったよ(笑)いやー相変わらず元気で。」
提督の顔が青くなってく
それを見た事務次官は
「四日市の艦娘さんには頭が上がらないですよ。胸ぐら掴まれながらこう言われてしまった。」
「あの無謀な作戦考えたのはお前達か!あの作戦で何人の艦娘が怪我をして、何人の艦娘死んだと思っている!私達は兵器じゃない、お前達と同じ人間だぞ!こんな部下を駒扱いしてる上の奴等は私が全員殺してやる!何時まで太平洋戦争と同じことを繰り返すんだ!と言って…」
まだ顔が青い提督が
「ビンタですか…?」
事務次官が答える
「いやグーパンだったが、うちの若い奴が庇ってくれて私はビンタですんだよ(笑)凄く真の強いお嬢さんだ。お前もお付き合いするならああいうお嬢さんとになさい。」
そう言われると青年は一言返事を返すだけだった。事務次官が続ける
「でも叢雲君が止めてくれなければ我々全員グーパンだったな(笑)」
「大変申し訳ありません!明日にはキツく言っておきますので!」
大声で叫ぶと直ぐに土下座する提督
「わっはっはっは!私も殴られたなんて小さい時に母親に悪い事してやられた以来だよ!そんな気にすることじゃない。元気があって良いことじゃないか。なあ横須賀君」
「ええそうですなぁ!」
笑いながら返す横須賀
少し間があってから真面目なトーンで口を開く
「お前に頼みがあってな」