やはり女神達との道を歩むことには間違いも正解もある   作:トマト嫌い8マン

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祝日だったので、続きで〜す。

中々1話から物語が進まない(笑)

個人的にチラシでは正しく書けてたのに、何故か間違ってたスクールアイドル部の文字がツボ。


再会とはいつも突然で……

入学式も無事に終え、入学生改め、新一年生たちが翌日から始まる学校生活に想いを馳せながら親と、或いは友達と話しながら、校門から出て行く。

 

そんな中、俺はというと……

 

「ふぅ……」

「比企谷先生、ありがとう。やっぱりこういう時は男手があるの、いいわね」

「あ、どうも」

 

入学式から始業式へ、体育館の内装変更の手伝いを行なっていた。にしても、この体育館、それなりの大きさではあるよな。確か前には200人以上学生もいたらしいが、今や良くてその3分の1である。

 

「こりゃ下手したら、三年待たずに統廃合ってこともあり得るんじゃないか……?」

 

結局未だに姿さえ見せてくれない理事長。この状況でわざわざ俺を呼ぶくらいなのだから、何かしらの考えがあるのだろうとは思うが、そもそもその考えを教えてもらわないことには何もできないんだけど……

 

「比企谷先生、明日からの業務についてのお話があるから、職員室に向かいましょう」

「はい」

 

体育館の内装も変え終え、一息ついていると声をかけられる。そう、俺は教師なのだ。つまり明日からは授業をすることになる。教育実習以来のことなのでかなり緊張するが……

 

一抹どころか六抹くらいの不安を抱えながら、職員室の扉を開く。本学の教師全員——と言っても少ないのには変わりないが——がそこに集まっていた。

 

温厚な顔立ちの校長が、手招きしたのでそそくさと近寄る。

 

「皆さんも知ってると思いますが、今日から新しく本学で教えることになった、比企谷八幡さんです。担当は現代国語、ここでは珍しい男性ですが、力になってあげてください。比企谷先生、自己紹介をお願いします」

「えっ、あっ、はい」

 

取り敢えず何となく予想はついていたため少しは身構えていられて良かった……まぁ、挨拶なら教育実習でもやってたしな。問題ない。

 

「ヒキっ!……ゲブンゲフン、比企谷八幡です!よろしくお願いします」

 

ダメでした……まさか最初の最初で声裏返るとは……何だよこれ、黒澤のこと言えねぇじゃん、俺もやっぱ人見知りだったわ、失敗したわ。

 

ほら、なんか先生方みんな温かい目で見てきてるし、もうやだ帰りたい……

 

 

 

そんなこんなで、俺の社会人生活初日は、始まったのだった……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日———

 

昨日の失敗のことを思うと布団にくるまって叫びたいくらいなのだが——実際夜にやった——だがしかし、仕事は仕事なわけで、流石に休むわけにもいかない。なんとかメンタルを奮い立たせ、自転車を漕ぎ、出勤するのだった。

 

今日から本格的に学校生活が始まるということもあって、昨日と比べてもなんだか学校が賑やかに感じる。

 

朝から部活の勧誘が許可されていることもあって、既にちらほら生徒が校内で何やら準備を進めている。

 

と、何やら聞き覚えのある声が……

 

「よっし、ここでやるぞ〜!」

「千歌ちゃん気合入ってるね」

「うん!絶対可愛い子勧誘して、一緒に輝くんだ!」

 

ふとそちらに目を向けると、二人の少女が立っていた。彼女たちも部活の勧誘をするつもりらしく、特にオレンジの髪の少女の方は気合入っている……ん?なんかどっかで見たような……なんて考えてると、少女と目が合った。

 

「「あ」」

 

ハモった。と、同時に思い出す。この学校を初めて訪れた時、その帰り際に会った少女だ。向こうも覚えていたのか、「あ〜!」っと声をあげ、用意していた台座から降りて駆け寄ってきた。

 

「おはようございます!また会いましたね!」

「お、おぉ、おはよう」

「でもどうしてここに?」

「今年からここで教えることになってな。前はその挨拶に来てただけだ」

「先生なんですか!?」

「まぁな」

 

コロコロと表情を変えながら話しかけてくる彼女。快活そうな笑顔に、会って二度目ましての筈なのにこのフレンドリーさと距離感の近さ。中学時代なら完全に勘違いして告白して振られる……って、この思考パターンも定番化してきてる感じあるよな。

 

なんにせよ、前にも思ったことだが、この感じはどことなく彼女たちを思い出させる。お団子頭の奉仕部部員に、あのグループのリーダーである少女。特に後者に関しては、うまく説明できないが、イメージカラー?的なものまで似ている感じはある……髪色か?

 

「何を教えるんですか?」

「一応現国だな」

「千歌ちゃん、知り合いなの?」

 

と、ここで少女の後ろにやってきたもう一人の少女が声をかける。グレーのボブカットで、千歌と呼ばれた少女と同じく活発そうな印象。用意していたのであろう部活勧誘のチラシを手に抱えている。

 

「曜ちゃん。うん、この前ちょっと会ったんだ。新しい先生だって」

「へ〜。初めまして、2年生の渡辺曜です」

「あ、私は高海千歌、2年生です!」

「比企谷八幡だ」

 

何故か敬礼しながら挨拶する渡辺に、慌てて頭を下げる高海。と、渡辺の持っていたチラシの一枚が束から離れ、俺の足元に落ちる。屈んで拾い上げるついでにチラシを見てみる。

 

それを見たときに驚いて、若干の懐かしさを覚えたのは、仕方のないことだろう。手書きで作られたらしいそのチラシには、色とりどりの文字で部活の名前が書かれていた。

 

「……スクールアイドル部?」

「はい!スクールアイドル、ご存知ですか?」

「……まぁ、な」

 

なんだか目をキラキラさせて聞いてくる高海に、適当な返事を返す。

 

本当はご存知どころではないが、そんなことわざわざ話すことでもないし、多分言ったところで信じてもらえない可能性が高い。というか5年も前の話なんだから、高海達が彼女たちのことを知ってるかもわからん。……それより、

 

「浦の星にスクールアイドル部なんてあったのか?学校案内とかにそんな情報載ってなかったけど」

「あ、いえ。これから始めようと思って、えへへ」

「ほーん」

 

と、いかんいかん。ここで長く話し込んでいる場合ではなかったのだった。時計を確認すると、まだ遅刻ではないがそろそろ向かうべき頃合いだろう。チラシを渡辺に差し出す。

 

「ほれ」

「あ、ありがとうございます」

「じゃあ俺は職員室行くから」

「はい!これからよろしくお願いします!」

「お願いします!」

 

2人揃って小さく礼をする高海と渡辺。軽く会釈を返し、2人に背を向けて歩き出した。

 

「スクールアイドル部……か」

 

まさかまたその単語を、それも今度は教師の立場から聞くことになるなんて、思いもしなかった。自分には直接関係はないけれども、まぁもしライブをやることになるんだったら、見に行くくらいはしてもいいか。

 

なんてことを思っている自分に驚きながら、取り敢えず仕事をするために、職員室の扉を開くのだった。

 




しっかし、アニメ全話見返した後に、映画の曲とか振り返ると、なんかグッときますね。

他の曲も、スクフェスでしか知らなかったのが、曲の誕生経緯とか分かると、より好きになる〜。
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