べるぜバブ:転生してきた紋章?使い 作:黒歴史
しかもお気に入り登録したら300超えてたし…どゆこと?
「あ……が……ぁ」
「…頭痛い」
地味に数がいたから時間はかかったものの、全滅させる事くらいは楽だった。俺は倒れた人の山の上でカキ氷を食べ終えたところである
「そんじゃあ、さっさと帰るかっと…
…お?」
山から下りて真っ直ぐ進み、右に曲がった所で三人組の男がいた
一人は長髪を後ろで結んでメガネかけた男
もう一人は丸いサングラスをかけたオールバックの男
最後の一人は虎のような風格を漂わせる、右側の眉に傷を負った男
(うん。間違いなく東条達だわ…ちょうど帰る方向にいるし…目を合わせないようにしてさっさと通り過ぎるか)
東条=喧嘩バカ
これはべるぜバブを知っている者であるならばこの図が出来上がるのは無理がないはず
関われば間違いなく第一声は……
「『喧嘩…しようぜ?』」
だ。……んん?
なんだ?なんだか誰かと頭の中の声と重なったぞ?
それに何だ?この右肩を掴む手は……いや、予想はついてるんだけどね?
予想は外れてるかもしれないから外れてる事を祈って誰の手か見る
「お前、あの時のやつだろ?」
「え、えーと…確か東邦神姫の…」
東条 英虎。間違いない…外れて欲しかった予想が当たった
つーか、あの時ってどの時?
「あの時とは……?」
「あ?ホラ、石矢魔で肩ぶつかったろ?」
覚えてるか、んなもん
「東条さん。やめてくださいよ。もう夜中ですよ?」
「そうだな。虎、今日のところはやめておけ」
東条の隣にいたサングラスとメガネが東条を止めてくれる。有り難い……!
「「どうせ夏休みなんだし、明日河原辺りで約束すればいい
「おおそうか!!」
前言撤回。お前らなんか大嫌いだ
とりあえずは明日の昼、河原辺りで集合!という形で別れたがどうしよう。マジでどうしよう
東条の力は未知数だ。勝てるかどうか怪しい
いや、喧嘩って最初から勝てるかどうかなんてわからないんだけどこう…勝てるためのビジョン的なものを想像するのだが、東条相手だとそのビジョンすらも浮かばなくなる
「勝てるのか、俺は?」
魔力でも使えば今の東条であれば楽に勝てるだろう
だが、できればそんなズルみたいな勝ち方で勝ちたくはない
『フッハッハッハ!!ついに魔神である俺の力が必要になったかな?』
アンリが出てきた。幽霊に一体何ができるのだろうか
『おーい聞こえてんかんな?短期間で強くなれる方法を教えてやるのにな〜』
『何、ドーピング?』
『違う違う
俺がお前の体を使って暴れるのさ!!!』
『却下。話にもならん』
『うわあああああああああああ!!!俺にも暴れさせろおおおぉ…』
〜翌日〜
男鹿から「ベル坊が風邪引いた」と言う電話があった。知るか、俺はそれどころじゃねーんだよ
「おう、来たか!!一つ食うか?」
「あ、はい一つだけ」
東条がたこ焼きを焼きながら待っていた。そうだそうだ、そう言えば東条ってバイトしまくってんだったな
たこ焼きを食べ終えると東条はメガネの人達と交代して河原に立つ。俺もとりあえず対面になるようにある程度距離を置いて立つ
「そんじゃあ始めるか……」
「はい…それじゃあ」
先に踏み込み右で殴りかかる。東条もそれに反応したようで同じように右で殴りかかる
ゴッ……
鈍器で殴られたような音が二人から鳴る。吹っ飛ばされはしないが、東条も吹っ飛ばない
とりあえずまた距離を置いた
「凄えな。……そういえば、名前聞いてなかった。名前は?」
「……神野 翔だ」
「そうか、そんじゃあ神野 翔。続きをやるか…!」
今度は東条が踏み込み殴りかかって来た
迫る拳を俺は
ゴッ……
額で受け止めて耐える。それを見て東条が驚いている隙にアッパーを顎に叩き込む
ガシッ……
顎に当たり、東条は上を向いたのだがそのままの状態で俺の腕を掴むと
「ふんっ!!!」
頭突きをかましてきた。あまりの威力に意識が飛びかけだが、瞬間に舌を噛む事でそれは免れた
「ほー、凄えなお前。大体の奴はさっきので倒れるか、残りはまともに立つことすらできてねえぞ?」
「そりゃどう…もっ!!」
顔面に飛び膝蹴りを食らわせると掴まれていた腕が外れた。そのまま空中で膝蹴りをした足を伸ばして神崎の十八番、かかと落としをまたも顔面に食らわせる
「……面白えなぁ。お前」
「バケモンかよ」
飛び膝蹴りを顔面に叩き込んだことで脳は上へ、かかと落としで下へと揺れたはずなのに、あろうことか東条はそれを受けてもなお平然としていた
そのまま足を掴むとニヤリと笑いながら
「本気を見せてやる」
「ッ!?」
マズイと心よりも先に体が反応し余った片方の足で東条の首に蹴りを入れた。だが、ビクともしない
もう片方の足も掴まれ上にぶん投げられる
軽く10mは飛んでいるのではないだろうか?
それくらいの高さから東条を見れば拳を固めて落ちてくるのを待っている
(ああ、負けたわこれ……)
だったらせめてと腕で防御の姿勢に入った
数秒後、東条の拳を受けた俺は水切りのような動きで反対側の河原まで吹っ飛ばされた
戦いたくないとか言ってたけど……悔しいなぁ
「ただいま〜」
「お帰り〜…って、凄い怪我!?どうしたの!?」
家に帰ると母さんが出てきて俺を見るなり驚きの声を上げる
「喧嘩したら負けた」
「ああ、ほどほどにしなさいよ?アンタはお兄ちゃんになるんだから……」
「母さんも妊婦なんだからあんま無茶はやめてくれよ?」
普通の言葉を交わして自分の部屋に向かう。ドアを開けると……
千秋がいない。明日槍の雨でも降るのではないだろうか
『にしてもお前、あっさり負けたなぁ』
『わざわざ掘り返すなこの野郎』
ベッドで横になって休んでいるとフヨフヨ浮いた状態のアンリが話しかけてくる
『こうなるとお前、ゲンサクとやらに置いてかれるぞ?
お前の記憶だとまだ強くなるんだろ?あの東条とか言うやつ』
『いや、そりゃあ強くなんねーとって思ってるぞ?せめてリベンジしたいが、今のままじゃ結果は変わらんと思うし』
短期間で強くなれる方法…そんなうまい話があるわけないし…心月流を学ぶってのも考えたが、間違いなく男鹿と東条の最終決戦は終わるし…
『…仕方ない。この悪魔の神、アンリマユ様が!直々にお前を鍛えてやらあ!!』
『は?お前に体預けるなんて事しねえぞ?大体、お前に実体はねえだろうが』
『まぁまぁ、とりあえず今日のところは眠れ。話はそれからだ』
『いやだから、俺の頭の中の原作を覗いたんならわかるだろうが!?男鹿と東条が戦うのは『はいはいわかってるわかってる。さっさと眠れ馬鹿』
全然納得いかないがとりあえず眠る事にした。明日だけの特訓?できるわけないだろうが、馬鹿馬鹿しい……
『いったいいつから明日っつったよ?この夜の内に強くなるんだよ馬鹿タレ』
アンリの声を聞きながら俺の意識は夢の中へ入り込んでいった
〜夢の世界〜
「よう」
「……ああ?」
目が醒めると何もない真っ平らな空間にアンリと二人でそこにいた
ここはどこか?と視線で尋ねるとすぐに話してくれた
「ここは精神世界のほんの一部分だ。ここでお前は丸六年もの間、俺と修行をしてもらう」
「いや、六年は無理だろ?まさかお前、留年しろってか?」
「違う。精神世界には時間という概念が存在しないといっても過言ではない。一時間で一年という設定にしてある」
要するに俺は六時間寝るからその分修行してろって事か
なるほど、了解了解
「それじゃあ、始めますかぁ」
「おう、よろしく頼む……えーと、神様?」
「すまん。今まで崇めろとか言っといてあれだけどなんかむず痒くなるからやめて」