べるぜバブ:転生してきた紋章?使い   作:黒歴史

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第8話ゼブルスペル

 屋上で昼寝をしていると男鹿が出入り口をドンッと勢いよく開け、右手の甲を見せながら叫んできた

 

「なあなあ翔!!これなんなんだよ!?お前にもこんなのがあったよなぁ!?」

「あー、それはあれだ」

「何故貴様がそれを知ってるのか知らんが…間違いなくあれだな」

「すいません。私が教えました。…にしても、見事なまでにアレですねえ」

 

 勝手に三人で話しが盛り上がる。それにアレアレ言う俺達に引き気味の男鹿が体も後ろに引いて口を開く

 

「何!?何なのアレって…!!何このキモいの!!」

 

 

 

 

 遅れて来た古市を加えてヒルダがゼブルスペルの説明を始めた

 

「それはコントラクトスペル…いわゆる、契約の刻印と言うやつだ

 その印は『蠅王紋(ようおうもん)/ゼブルスペル』、王家の紋だ

 光栄に思え、過去数千年その紋を刻まれた人間など数えるほどしかいない」

 

 ヒルダの話を聞いていると同じように聞いていたのかアンリが話しかけて来た

 

『ありがたく思えよ?お前なんか王家どころか神様なんだかんな?』

 

 うるさいわ。神は神でも悪魔の神だろうが男鹿より酷く感じるからやめて本当に

 そんな話を脳内でしていると男鹿達の話は進んでおり、周りの者をボロ雑巾のように扱えば真の魔王に近づくのだと教えられた

 

「よし決めたぁ!!俺今日から暴力を振るわねぇ!人も殴らねぇ!土下座もさせねぇ…スーパー良い人と呼ばれるようになる!!」

「それは普通の人だ」

「スタート地点からマイナスじゃ先が思いやられる……」

 

 男鹿の決意に俺と古市はツッコミを入れざるを得なかった

 

 

 

 

 

「なあ、お前ら、他にやる事ないわけ?石矢魔高校は登校してれば卒業できるから勉強しろとは言わないが、バイトとか……」

 

 帰る途中で喧嘩を売って来た奴らを返り討ちにし、正座させている時にふと呟いた。すると正座している奴らのリーダー格が口を開く

 

「へ、へい…なんせ俺らこの見た目ですし、どっこも雇ってくれなくてですね…」

「じゃあ見た目直せよ。特に髪」

「い、いや、リーゼントとかの髪型は俺達不良のシンボルですし……」

「馬鹿野郎。別にリーゼントじゃなくても良いじゃねーか

 リーゼントやめて馬鹿にする奴なんざほっとけ、大切なのは見た目じゃなくて男の器だろうが」

 

 なんかクサい発言をしているのはわかっているが、とりあえず適当に言っておく。すると不良達は涙を流し出した

 

「そ、そうだなぁ…そうだよなぁ……見た目よりも中身…だよなぁ…ありがとよ!お前のおかげでなんか大切なもんがわかった気がするぜ!!!」

「お、おう。頑張れよお前ら?」

 

 何だろう…適当に言った事に対してあの反応…馬鹿なのか?いや馬鹿ばっかだったなこの学校…ってか世界

 

『〜〜〜♪』

 

 俺のズボンのポケットからジャイアンの歌が流れてくる。着メロだ

 見れば古市からだ……アレじゃん。姫川じゃん

 確かヒルダと古市を人質みたいな事して男鹿を呼び出すんだよな?何で俺まで呼ばれんの?

 

「……もしもし?」

『おう神野か?』

「違います」

『あ、そうですかすいません』ブチッ

 

 これでよ『〜〜〜♪』またか

 

「もしもし?」

『おう神野か?』

「何だよまたアンタかよ……もういいよ。俺が神野って事にしといてやるよ。おいこらお前、貸した300円返せよ」

『300円は置いといて、お前のダチと男鹿の嫁は預かった。返して欲しけりゃ今から指定した場所に男鹿と来い。いいな?』

「…ああ、わかったよ。待ってやがれこの野郎」

 

 ……いいのかアレで?

 ……いいのかアレで!!?

 いや、あいつ普通にあのままだったら完全に別人の人呼んだって事にはなるんだが!?

 

「おい翔、何してんださっさと行くぞ」

「ああ、誰だよまったく今取り込み中…って男鹿!?」

 

 男鹿が割れたおっさんの中からこっちに来いと言ってくる

 うん。なんかおっさんの中に入るのはちょっと抵抗あるな。…入るんだけど

 

 

 

 

 

『男鹿と翔のアホーッ!!!ボケーッカスーッ!てめーら絶対化けて出てやるからなーっ!!』

 

 外から古市の声が聞こえる。それと同時にアランドロンが割れたのか出口がでてきた

 

「「誰がアホだこの野郎」」

 

 外に出ると敵兵らしき者達がいたため、遠慮なくその顔面をぶん殴る

 …あ、初めてめり込んだ

 

「16点。まあ初めてにしちゃあ上出来だな」

「おーマジか10点行けば良い方だと思ったが意外に高いな」

 

 愉快に話す俺達にリーゼントメガネの姫川が口を開いた

 

「見せるねぇ、良い登場だ。マジシャンにでもなったつもりか?」

「あぁ、男鹿くんのビックリイリュージョンの始まりだ

 全員消します」

 

 ある意味『喧嘩します』と言う宣言が出てきた

 

「いくらだ?」

「あ?」

「お前ら、いくらで俺の下につく?」

 

 そんな男鹿、ついでに俺に対して姫川がニタリと笑いながら交渉を持ちかけてきた

 

「つーか、誰だてめー」

 

 男鹿は当たり前だが誰だかわからない様子だ

 とぼけていると思ったのか二人の男が怒鳴るが男鹿は綺麗に天井にめり込ませる

 

 そのあと姫川と戦うのだが、戦いにならない。120万ボルトのスタンバトンをくらってもベル坊の夜泣きで耐性がついてる男鹿に効くわけがない

 原作だと最後に『魔王の咆哮(ゼブルブラスト)』で勝つのだが…ここで少しズレが起きた

 

(あれ?ゼブルスペルが片腕どころか肩まで広がってね?)

 

 感じられる魔力も桁違いに増えている。そのまま殴れば運が良くても悪くても姫川は死んでしまう

 

(よしやるぞアンリ)

(ほいさ〜)

 

 それは原作的にも社会的にもまずいため俺も紋章を解放する。ヒルダとアランドロンがこちらを見ているが、とりあえずやる事は建物に呪術を刻んで魔力吸収率を上げる事だ

 幸い呪術のやり方ならアンリに腐るほどあるらしい。問題はない

 

「『魔王の咆哮』!!!!」

 

 

 

 

 

 

 や〜すげえな男鹿の野郎。原作よりは廃墟ビルの崩壊は少なかったがそれでも壊されてんだぜ?魔力吸収した上で

 姫川にはちゃんと勝ったんだけど、今一番に考えないとダメなのは…

 

「さて、そろそろ質問。いや、尋問を始めようか。神野翔とやら」

「いや〜マジで勘弁してください本当に」

 

 ヒルダさんに縛り上げられて剣を俺の心臓に向けられているのだ

 

「ついに本性を現したな、紋章使い?言っておくが私に慈悲を求めない方が良いぞ?

 逃げられるとも思わぬようにな。こちらには知っての通り次元転送悪魔がいるのだ。地球の裏側まで逃げても追い続ける」

 

 というわけでめちゃくちゃピンチだ。逃げられんし、ヒルダは契約なしでめちゃくちゃ強いからな〜…案外アランドロンも侮れんし

 

「では質問だ。3秒以内に答えよ

 貴様は何者だ?使い方を教えてもいないのに呪術などと言う細かい事などできるはずないのだからな」

「正直に言いますと、俺は子供ん時気づいたら契約させられてたって感じです。俺の契約悪魔は実態がない幽霊らしくて、取り憑いたって感じがしっくりくるらしいんですけど……」

 

 正直に話した。ヒルダ達の反応は……

 

「頭大丈夫か貴様?」

「デスヨネー」

 

 まあ予想はしてたさ。してたけども……とりあえず出てきて爆笑してるアンリに聞くか

 

『アンリ、これどうすりゃ良いの?』

『あー腹痛い…俺の名前を出せば?必要なら俺が出る』

『え?出られるの?』

『ちょっと条件が出てくるけどな』

 

 とりあえずアンリの言葉に従い不安ながらもヒルダ達に名前を出す事にした

 

「あー、取り憑いた悪魔の名前はアンリマユって名前なんだけど」

 

 その一言でその場の空気が凍った。え、なになに?ヒルダどころかアランドロンからも殺気出てんだけど

 そんな事を考えているとヒルダから冷ややかな声が出てきた

 

 

「悪魔の前でその名を騙るか。その不敬は万死に値する」

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