NARUTO日向ネジ短篇集   作:風亜

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 新生うずまき一家に祝われるネジおじさんです。

誕生日おめでとう、ネジさん。2017/7/3

後半おまけ短篇、ネジおじさんとニシン蕎麦。


ネジおじさんの誕生日

 ───今年も無事に、その日を迎えた。

 

 

ナルトにとっては義兄、ヒナタにとって大切な従兄、ボルトとヒマワリにとってはネジおじさんの誕生日。

 

新生うずまき一家と家族になってから、日向家かうずまき家で毎年祝っている。

 

 ヒナタとヒマワリ、ボルトも手伝って豪華な料理とケーキを準備。

 

ナルトは火影として忙しかったが、本体は火影室に缶詰め状態でも影分身でプレゼントを用意し定時には帰宅。

 

 

「……また影分身かよっ!」とボルトは呆れるが、ネジはちっとも気にならなかった。

 

 ただでさえ火影として多忙なのに、わざわざ影分身でも祝ってくれる義弟に感謝している。

 

 

「ネジ、誕生日おめでとうってばよ!」

 

「おめでとう、ネジ兄さん…!」

 

「ネジおじさん、お誕生日おめでとーっ!」

 

「おめでとうってばさ、ネジおじさん!」

 

「──ナルト、ヒナタ、ヒマワリ、ボルト……ありがとう」

 

 

 4人のうずまき一家に笑顔で祝われ、ネジはとても幸せな気持ちで微笑み返す。

 

……ナルトからは、高級ニシン蕎麦セット。

 

ヒナタからは夏場の冷え対策にと、手編みの夏用腹巻き。

 

ヒマワリからは、蒼い小鳥を象った髪留めを誕生日プレゼントにそれぞれもらい、ボルトはといえば何故か毎年、手のひらに収まるサイズの“本物のボルト”をネジに渡している。

 

 

 ──何故なのか理由を尋ねても、「いや、何となく…」と、はにかんだ笑顔で曖昧な事を言う。

 

ボルトにとって悪気があるわけでも冗談のつもりでもないらしく、毎年ピカピカの新品の“ボルト”をくれる。

 

ネジはそれを専用の小箱に大切にしまっており、毎年増えてゆくその“ボルト”が、何より嬉しかった。

 

家族としての繋がりが増えていく事をとても愛おしく想い、ボルトからもらった“ボルト”を手に取ってながめ、ネジはそっと微笑んだ。

 

 

 

《終》

 

 

 ネジおじさんとニシン蕎麦

 

 

「ネジおじさん、お母さんに少し手伝ってもらったけど、お兄ちゃんとわたしでおじさんの好きなニシン蕎麦作ったよっ!」

 

 ヒマワリとボルトがお盆に載せたニシン蕎麦を一緒になってネジの元に持って来てくれる。

 

「おぉ、ありがとうヒマワリ、ボルト…!」

 

 ネジは思わずにっこりと笑顔になり、ニシン蕎麦を啜って美味しそうに頂いた。

 

 

「──ありがとう、とても美味かったよ」

 

「えへへ、よかったぁ! …そういえば、どうしておじさんはニシン蕎麦が好きなの??」

 

「おれはどーも好きになれねーけど……別々の方がよくね?って感じするってばさ」

 

 ヒマワリとボルトが、怪訝そうにネジに聞く。

 

「ん? あぁ、俺の父様……ボルトとヒマワリにとってはもう一人のおじいさんが、好きだったんだよ。俺が幼い頃、外食時に父様に連れられて……俺は別な物を食べたが、ほんの少しだけ父様のを食べさせてもらった時は正直、美味しくはなかったかな。父様は、とても美味しそうに食べていたが…。俺にとっては、始めは苦手だったよ。だが……父様が亡くなってから、何年かしばらく経ってふと懐かしくなって、ニシン蕎麦を食べに行ってみたら……幼い頃に思った時より美味しく感じてな。その時から好んで食べるようになったんだ。初めから自分で作ったりもするしな」

 

 ネジは父との思い出を懐かしんで目を細める。

 

「初めからって……、お店で売ってる蕎麦とニシンの甘露煮じゃなくて?」

 

「あぁ、もちろん。蕎麦は手打ち、ニシンの甘露煮も自分で作るんだ」

 

「すげー、さすがネジおじさんだってばさ……」

 

 ヒマワリとボルトは、感心した様子で目を見開く。

 

 

「この味が判るようになるのはまだ早いと思って、ボルトとヒマワリには作ってあげた事はないが、一緒に外食しに行った時、俺が頼んだニシン蕎麦をほんの少し食べてみた事があるだろう? その時の二人の微妙な顔はきっと、幼い頃父様のを食べさせてもらった時の俺と同じだったろうな……フフ」

 

 ネジはいつか、二人がニシン蕎麦の美味しさを分かってくれるようになったら、ニシン蕎麦を最初から一緒に作ってボルトとヒマワリと美味しく食べたいという思いを持っていた。

 

──父ヒザシと、ネジ自身がそうしたかったように。

 

 

 

《終》

 

 

 

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