やはり俺が転生するのは間違っている。 作:スライムじゃないよ?
感想を書いてくれた方自分の不出来な作品のせいで申し訳ありませんm(__)m評価を貰えて凄く嬉しく期待に答えられるように頑張りたいです!
森の中だ。
目が覚めて一番最初に見えたのは生い茂る木々だった。病院のベットの上ではない。刺された筈の脇腹を見ても傷痕すら残っていない。痛みも無く誰もいない。服装は制服だった。刺された場所に穴は無く、新品のように綺麗な制服。
本当に刺されたんだよな?雪ノ下さんを庇って包丁は深々と刺された筈だった。だが俺の体に異常はなく。それどころか何時もより体が軽く感じる程だ。
考えられるのは夢の中。という事だがこんなにも意識がハッキリしており頬を引っ張ってみるが痛みもある。この状況で夢の中という事はあり得ないだろう。他には某アニメの世界のようにVRの中に入って手術を受けている状況だ。この状況なら一番可能性があるんじゃないか?現実の世界では有り得ない。 取り合えず現実の世界じゃなくてもこんな場所で寝ている訳にはいかない。
それにしても....360度回ってみるが木しか見えない。
「俺はどこにいるんだ?」
【解。ジュラの森です】
は?いや、え?周りを見渡しても誰もいない。今の声は?
【解。ユニークスキル『異世界からの加護』の効果です。能力が定着した為、反応が速やかに行う事が可能になりました。他に基礎能力が大幅に上がっています 】
便利すぎる...。スキルってなんだ?
【解。この世界には、究極スキル、ユニークスキル、固有スキル、スキルに分類されています】
それから暫く時間が過ぎていた。
何故か手に入れたスキル『異世界からの加護』により大体の事情を把握した俺は色々と試していた。ちょっと足に力を込めてみたり近くに生えていた気を殴ってみたり。
嘘...だろ?
足に力を込めた途端に地面にクレーターが出来上がりひび割れる。少し走ろうと1歩進もうとしただけで500メートル程移動していた。殆ど飛んでいたような気がするが重要なのはそこではない。一瞬で移動したにも関わらず速いと感じられなかった事だった。普通に考えれば有り得ない速度。速度には相応の重力がかかる筈だ。体は重力に圧されている感覚はなく、軽く走っているような感じすらしていた。
木を軽く殴っただけだが大木に大きな穴が空いていた。今なら雪ノ下さんにも勝てるな、と良く分からない事を考えている時点でもう駄目なのかもしれない。
それから数分。
頭を抱えながら状況を整理しようとしても纏まる気がしなかった。こんな状況でもお腹は空くようで激しく主張している。これだけ動いて疲れは少しも無いのは不思議だったが。食べられそうな物。ここが森の中である以上は、色々とある筈である。耳を澄まして感覚を研ぎ澄ます、やったことなんて無いのでいつも教室にいたときのように周りの気配と音に対して敏感になっているだけだが。少し集中しただけで見えない場所の筈なのに何があるのか、動物の歩いた小さな足音もわかってしまう。
それなりに大きな鹿のような動物がいるのが分かる。見ている訳ではないが何故か分かってしまう。あれ食べれるのか?
【解。あれはジュラの森に生息している牛鹿です。肉は柔らかく焼けば美味しく食べられます】
唐突に答えを教えてくれるスキル便利だな...。というよりも捕まえられるのか?日本にいたような鹿なら捕まえられる、と思う。先程の動きや力を見ても異常としか思えなかった。悩んでも腹は減る。日はまだ沈まないだろうが夜になるまでには寝る場所と食料の確保までは最低でもしておきたい。
「よし」
意を決した時だった。目の前の地面に蕾が生え物凄い早さで成長していく。輝きを放ち光の中から一人の女性が現れた。美少女と呼べるだろう、その容姿と知的そうな顔。だがいきなり現れた相手、それも美少女なんて嫌な予感しかしなかった。
「私は樹妖精のトレイニーと申します。私達の森の近くで先程から妖気を振り撒いていますが....何か御用でしょうか?」
空気がピリピリと震え出す。殺気だのなんて分からない俺でも目の前の蕾から現れた人が怒っている事くらいは分かった。初めて雪ノ下に会った時に睨まれたなんてレベルじゃない。殺意が込められたその瞳はある種暴力的だった。
「妖気って何の事か分からないんですけど」
真横で地面が抉られる。震える体でそれを成したであろう人は手を前に出していた。
「これは警告です。そのような禍々しく強大な妖気を隠そうともしないで馬鹿にしているのですか?」
存外に次は無い。そう言われている気がした。
生きるか死ぬか...良く分からないが、分からないときは分かる人に聞けばいい。
自分の妖気を見るにはどうすれば良いんだ?
【解。意識を集中させ自分を見るようにしてください】
意識を集中....っ!?俺の体から迸る禍々しいこれは何だ?こんなものを垂れ流しにしながら歩いてたのか?そりゃ怒られるか...。どうやってしまうのか分からないが集中して見るか。
【スキル『魔力感知』を獲得しました】
その声と共に体の中に納まっていく妖気。
「敵意は無いみたいですね。名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「あ、えと..比企谷八幡です」
「比企谷八幡さん。貴方は急にこの森に現れました。どうやって現れたのか、何故現れたのか聞いても良いでしょうか?」
この人なんなんだ...。
【解。ジュラの森を管理するドライアドの種で災いをもたらす元凶に天罰を与えると言われています】
それで気になってるのか。俺もどうしてこの森にいるのか知らないんだけど、何?何て答えればいいの?
「答えられないのですか?」
「答えられないていうか..俺も知らないんですけど」
暑くないのに嫌な汗が体を伝う。処刑台の上に立たされた罪人はこんな気分なのか。そう思いながら執行人の言葉を待つ。
「知らない、ですか。嘘をついているようには見えませんね...貴方は召喚者なのでしょうか?」
召喚者?聞き慣れない言葉に頭の中に疑問符が生まれる。
「その言葉も知らないようですね。召喚者とは、30人以上の魔法使により3日かけて異世界から人間を呼び出し、呼び出された者の事です。強い魂が無いと成功しないので此方の世界に来る際にユニークスキルを得るとも言われています。ただし、召喚された者は召喚主に逆らえないように魂に呪いを刻まれます」
淡々と語られる言葉に理解は追い付かない。だが色々と状況が、見た光景が自分を納得させてしまう。
ユニークスキル。確か頭に直接響いてくる声もユニークスキルって言っていた気がする。先程の有り得ない力もスピードも『異世界からの加護』というユニークスキルのおかげなのか?
【解。それは正しくはありません。『異世界からの加護』で上昇される身体能力は3.15倍です。今の身体能力は31.5倍まで引き上げられています】
は?....いや何故?
【解。ユニークスキル『孤高の魔王』の効果により自分の獲得しているスキルは全て10倍に引き上げられています】
何そのチート能力....。他にも効果あるのか?
【解。『孤高の魔王』の効果に仲間が増えるごとに弱体化する能力が存在しています。一人仲間が増える毎に身体能力が25%低下します】
超ボッチスキルだった。
ここまで分かっても一つ納得出来ないことがあった。
「一つ聞いても良いですか?」
「どうぞ」
「俺は目が覚めたら森の中にいました。今の話では召喚されたら召喚主の元にいる筈じゃ無いんですか?」
これでは成功しても魂に呪いを刻むことなく野に離したことになる。召喚主にとって利益は何もないだろう。
「んー貴方の目があまりに怖かったので転移させられたのではないでしょうか?」
「は?」
凄い良い笑顔で言われた。というか召喚されても俺の目は治ってないんですね。
「ふふ、失礼しました。冗談です」
笑えねえ...。なんだこの人。
「かなり可能性は低いですが転生者、ということでしょう」
「転生者?」
「はい。召喚者とは異なり生まれ変わりで此方に呼ばれた者です。普通は魂が壊れてしまいますし、肉体は貴方自身のものですか?」
魔力感知のおかげで自分を見ることができる。どうやって見てるのか良く分からないが。何故か見える。寸分違わず俺だった。目の腐り具合すら、ピョコンと跳ねているアホ毛もそのままだった。
「同じです。あり得るんですか?」
「無い、とは言いませんが。本来なら有り得ません。魂のみが此方に渡るのが転生者です。生まれ変わりですから。ですが肉体も一緒というのは...」
自分の置かれている状況が少しは理解できてきた。良く分からないが転生したらしい元の肉体のままで。そこは良いとしよう。一先ずは衣食住の確保が最優先だ。
「そうですか...あのそれで俺はどうすれば?」
「私は災いをもたらさなければ関与しません。ですがそうですね...一つ貸しということでどうでしょうか?」
本能なのか、この人に貸しを作っていけない。そう感じた。
「大丈夫で」
「まあ、この森の中野宿するのなら構いませけど」
「冗談です!よろしくお願いします!」
恥も何も無い。本能が危険だと言っている?そんなことは知らん。ただでさえインドア派の俺が野宿何てできる訳がない。そう、あれは小学校の林間学校での事だった。
《こんな人一緒のグループにいたっけ?》
《ううん。知らないよ》
俺は何も言わず森の中をさ迷っていた。今と同じだな...。
「ふふ、では着いてきて下さいね」
ステータス書いてあったのに忘れておりましたm(__)m
ステータス
名前:比企谷八幡
種族:人間
称号:無し
魔法:無し
技能: 究極スキル
ユニークスキル
ユニークスキル『異世界からの加護』
ユニークスキル『孤高の魔王』
固有スキル
スキル『魔力感知』
耐性:熱変動耐性ex
物理攻撃耐性
刺突耐性