やはり俺が転生するのは間違っている。 作:スライムじゃないよ?
沢山の感想本当にありがとうございます!指摘も気付いていないところを教えてもらい助かっています!
翌日。
晴々とした天気の良い日だった。こんな日は日がな一日家の中でゴロゴロしていたい。だがそんな日ほど現実は甘くないと無情にも面倒事を突き付けてくるのだ。只でさえ昼過ぎにはミリムに会いに行かなくてはいけないのに、だ。
さて、どうして俺が現実逃避紛いな事を考えているのか。それはカイジンの家にこの国の王であるガゼル・ドワルゴ本人が来たからである。
「カイジンよ。久しいな息災か?朝早くからすまぬな」
「はは。王におきましてもご健勝そうで、何よりで御座います!それでこのような場に王自ら参られた理由をお聞かせ下さいますでしょうか?」
深く息を漏らし目を閉じる王。その前にひれ伏すのはカイジンと三兄弟に俺である。重々しく開かれた王の瞳は俺を見ていた。
「そこの者に用がある。少し話をさせてもらうが構わないか?」
その言葉に焦る俺だが、カイジンの立場上断ることは出来ないだろう。
「お、王よ。恐れながらこの者は、兄弟達の護衛として働いてもらっている者です。話の内容を教えてもらう訳にはいかないでしょうか?」
王に対しての反発。トレイニーから聞いていた話を考えると有り得ないことだろう。王は現在一人で来ているが護衛でも連れてきていたらカイジンは首をはねられていたかもしれない。そのレベルの筈だ。
「ならん。二度はないぞ、カイジン」
王からの圧力にカイジンの顔に冷や汗が浮かび上がる。それでも、まだ庇おうとしているのか何かを口にしようとしている。折角の家と美味しいご飯を失う訳にはいかない。そう、これは俺の為にすることだ。
「分かりました。カイジンさん、少し出てきます。ガゼル・ドワルゴ王、話は何処でしますか?」
ここで話していてはカイジンが何かをしそうなので移動したい、と言葉に含めると王はついてこい。と一言言って王宮ではなく、町から出た。王が王国を一人で出て良いのか?疑問で仕方無いが黙ってついていく。正直王宮の中で話をされても困っていた所だ。王宮から少し離れた岩山で王が立ち止まり振り返ってきた。
「貴様は何者だ?何をしにここにきた?」
「は?」
何者なのか。俺は人間だし、見れば分かると思うが。それに何しに来たのかは仕事を探してだ。カイジンだって言っていたのだから分かると思うが。
「昨晩の事だ。ここから西の洞窟で二つの巨大な妖気が確認された。今朝調べさせたら昨晩まであった筈の洞窟は無くなっていたそうだ」
「へ...へぇ...そうなんですか。不思議な事もあるもんですね」
心当たりが有りすぎるが表情には出していない。筈だ。でも何故か目の前の王に嘘はつけない、そんな不思議な気がしていた。
「あくまでしらを切るつもりか。話の聞き方を変えよう。何故昨晩にその洞窟にいたんだ?」
もうこれバレてますね。あえて知っていることを言わなかったのは、話の展開を有利に進めていく為か?
「はあ...知ってるのに知らないように話すのは卑怯では無いですか?」
「それなら戯言を申したお前自身の愚行を懸念するのだな」
王は腰にさしている大きな剣に手をおきながら言ってくる。王である筈の相手は確認するまでもなく強い。昨日出会ってしまったミリム程ではないが、それでもかなり強いと伝わってくる。一連の動作に無駄がなく、異世界に飛ばされてチートを手に入れた俺とは異なり努力や研鑽、勿論才能もあったのだろうがそうして得た力強さを感じる。それに雰囲気が雪ノ下さんなんてレベルじゃない。下手なことを言えば絡めとられてしまいそうだ。
「そうですね...ちゃんと話しますよ」
俺はミリムの事を言わないように言葉を隠しながら話した。決しておかしくないように悟られないように。
「と、言うわけで。アーマーサウルスを先に倒そうと思っていたら謎のモンスターに遭遇。謎のモンスターの力は恐ろしく洞窟を吹き飛ばしました。運が良く生き埋めにならずにすんだので逃げ帰って来たんです」
「そうか。そのモンスターとやらはどうした?」
王の目がギラギラと虚偽は許さないと言っている気がするがそもそも既に嘘ならついてるので今更である。これで国を追放になったらミリムに頼んで衣食住なんとかしてもらおう。殆どあいつのせいだしな。
「何処かに飛んでいきました。それ以上は分かりませんね。なんせ逃げたくて仕方ありませんでしたから」
王は暫く考えるように目を閉じる。そして深く重い沈黙を破って答えた。
「そうか、すまなかった。情報感謝する」
それだけ言って国に戻っていった。勝手すぎる
洞窟があった筈の場所は現在更地になっている。その中央には笑顔でミリムが手を振ってくる。
「遅いのだ!」
「時間的にまだ余裕あるだろ?それより何するんだ?」
ここに来たのは約束を守るためだ。昨日カイジンの家まで着いてきそうなこいつを諦めさせるために仕方なくした約束だが、約束を破った場合暴れる事が分かりきってるので来るしかなかった。
「戦うのだ!」
「は?」
「ワタシは、まだ八幡に勝ってないのだ!」
心底楽しそうにファイティングポーズをするミリム。更地を砂地にでもする気なのか?そんなことを思うが本人は単純に戦いたいだけなのだろう。昨日話をした限り、昔の小町に似ていた。ゲームをしたときに勝つまで負けを認めず癇癪をすぐに起こすところはそっくりだ。それならそれでやりようはある。
「はあ..ミリム」
「なんだ?」
「俺の負けだ。俺じゃお前には勝てない」
これで納得してくれれば御の字。納得してくれないなら嫌だけど一発殴られれば認めるだろう。
「ん?そうなのか?」
「ああ。それより勝負よりも面白いことしたくないか?」
ミリムは強い。化物と呼べるレベルで。今の俺じゃ勝てないことは伝わってくる。だがミリムは思考が幼い。小町が小学生だったときと良く似ている。それならこの言葉で充分の筈だ。なにせ。
「本当か!?やりたいのだ!!」
良くも悪くもその年頃は面白いことが大好きなのだから。
未だに感想に対してのbutが無くなりません...自分の小説が嫌なら感想として書いてください。感想を書いてくださった方に申し訳ないので本当に止めてください。
感想を書いてくださるかた本当に申し訳ありませんm(__)m