とある教室にて〜日常&非日常スクランブル〜   作:如月十夜

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四時間目は文字数が少ない為、今後の内容と合併して投稿します。今すぐ見たい方は、カクヨムやアルファポリスにて検索の後、閲覧してください。


昼休み 転校生①

 五月という微妙なこの時期に、転校生がやって来るそうです。

 

角「転校生ってワクワクするなぁ、可愛い女子だったらいいなぁ!」

春「その気持ちは分かる。教室に新しい風が入ってくる感じだよなぁ」

 

 俺と角が転校生の話をしていると、朽が不機嫌そうに近付いてきた。

 

朽「その風はクラミジアの細菌を運んでくるからな」

春「何で性病を運んでくるんだよ。まだインフルエンザウイルスの方がリアリティあるだろ」

朽「美人だった」

 

 ほう、美人とな。朽が言ったには本当のことなのだろう。更に性病を話題に持ってきたってことは……

 

春「胸が大きいと」

朽「女はおっぱいが全てじゃ無いんだよ!」

春「そんな事は言ってないし、大きい声で言う言葉じゃねぇ!」

 

 誰も胸が大きい方が良いとか、そんな事は、一言も、言って、ない……かもしれない。いや、言ってない…思ったかもしれないけど、言ってはいない。

 

角「胸は大きい方が正義だよな」

朽「ふんっ!」

 

 角が言った途端、目の前に居た角の姿が消えた。朽の飛び蹴りにより、窓を割って三階という高さから落とされたようだ。

 

 大丈夫か?

 

朽「取り敢えずだ。今回の転校生は、クラスで一番人気になる可能性が高い」

春「変な事はするなよ、俺は肩入れしたくないぞ」

 

 朽のやる事は、下手すれば虐めになる可能性高いからなぁ。

 

朽「私たちの仲間に入れよう」

春「虐めだ。却下」

朽「どこが駄目なんだ!」

 

 ……俺のような目に合わせたくなくね?この三人の輪に入ると警察に捕まる可能性が出てくるぞ。と言うか、何で警察に捕まることを懸念しなきゃいけないんだ?

 

角「可愛い女子と一緒に過ごせるなんて、男としては本望じゃね?」

朽「なんだ。生きてたのか」

 

 殺すつもりだったのかよ!てか、何で角は生きてるんだ?

 

 少しボロボロになった角が説明をし始めた。

 

 三分前

 

 朽に飛び蹴りされて、角は三階の高さから落ちている最中だ。

 

角「さて、どうしようか。受け身とったら腕と肋骨と足の骨だけで済むかな」

 

 ギリギリいけると思い、角は受け身の体勢を整えて下を向いたら。

 

角「あ、トランポリンじゃん。これで大丈夫か……って駄目だったァ!」

 

 トランポリンは三階からの落下速度により角の体重を支えきれず、トランポリンの皮を突き破ってしまったようだ。

 

朽「トランポリンの皮って膜みたいだよな」

春「ん、あぁ、確かに」

 

 朽は真剣な面持ちで聞いてきた。

 

朽「膜を突き破るって、なんか卑猥じゃね?」

 

 何か真面目な話をすると思った俺が馬鹿だったよ!もう絶対騙されねぇ。今後、朽の表情を信じねぇぞ。

 

角「俺、トランポリンの処女膜を突き破ったのか!朽、ありが……たくねぇ」

朽「礼には及ばん」

春「礼してないだろ」

 

 先生が教室に入ってきた。周りのクラスメイトたちはソワソワして、周りと小さい声で話し合っている。

 

先生「今日から転校生がこのクラスに入る事になった。もう少しでこのクラスに来る筈だ」

 

 そして、教室のドアが勢い良く開いた。

 

転校生?「遅刻しました!」

春・朽「?」

角「ブスじゃねぇか!」

 

 ブスだった。いや、言い方が悪いな……可愛くなかった。

 

転校生?「あ、クラス間違えました!」

角「他クラスか、一瞬焦ったぜ」

転校生?「角君、後で覚えておいてね」

角「いや、口が滑っただけだ!」

 

 それも失言じゃないか?

 

 教室を間違えた女子生徒は教室を出て行き、入れ違いにもう一人の女子生徒が入って来た。

 

 容姿端麗で、才色兼備なこう……なんと言うか……うん。語彙力が足りなくて綺麗さが表せない。

 

先生「新井紡(あらいつむ)さんだ。細かい自己紹介をよろしく」

紡「あ、新井紡です。よ、よろしくお願いします」

 

 まぁ、緊張すれば誰でもこんな感じになるか。

 

朽「台詞が少ないキャラか……バランスが悪いな」

角「確かに。もう少し台詞が多くないと、シーンが回らないかも」

朽「何言ってるんだ?」

 

 お前も何言ってんだよ。

 

 自己紹介が終わり、SHRも終わった。その後は、やはり転校生なだけあって、周りに男子と女子が行き交っていた。

 

朽「話してる内容を書くのが面倒臭いから、さっさと仲間にしよう」

春「待て待て!何の話をしてる!?」

朽「もういい、もういい。さて、誰から話しかける?」

角「俺が行こう」

朽「気をつけろよ……喋ると死ぬかもしれない」

 

 言葉に毒でも塗ってるのか?喋ると死ぬなら、今喋ってるクラスメイト全員倒れてるぞ。

 

 角は息を飲んで、慎重にゆっくりと新井さんの方へと近付いていく。ただ単に可愛い女子と喋る事に緊張してるだけじゃね?

 

 そして、角は新井さんが座る席の前まで移動完了し、周りの生徒は角の雰囲気により、数歩下がっていた。クラスメイトに引かれてるぞ。

 

角「んっ!んんっ!」

 

 咳払いをする程緊張してんのか!?

 

角「こ、こっ!Hello!」

朽「ありゃダメだな」

春「あぁ」

 

 こんにちは、の"こ"まで言って結局英語で言うのかよ。新井さんはどう返す?

 

紡「え、えぇと~…こんにちは。角、君だよね?」

角「え?」

春・朽「は?」

角「前に合った事、あったっけ?」

紡「いやいや!向こうで話してる時に聞こえたから、合ってるかな?」

 

 聖女か?

 

朽「幼馴染属性まで持ってきたら流石に暴れてたな」

春「いつもより性格悪いな」

朽「よし、私たちも行こう」

 

 遠目で見ていたが、朽と一緒に新井さんの席へと向かった。

 

朽「んっ!んんっ!」

 

 お前も緊張してるのかよ。

 

朽「こ、こ……အဲဒီမှာမင်္ဂလာပါ」

紡「え?え?」

春「何語だよ」

朽「ミャンマー語だ」

 

 よく発音できたな。聞き取れなかったし、理解出来なかったぞ。

 

 俺達が新井さんを占領していたので、周りはいつの間にか解散していた。なんだか申し訳ない気持ちになるな。

 

春「俺は最上春で、ミャンマー語を何故か話せるこいつは佐久間朽だ。よろしく」

紡「よろしくお願いします……春君と朽ちゃん」

朽「呼び捨てでいい。ちゃんとか付けられると背中が痒くなる」

 

 言うことやることが男っぽいもんなぁ。

 

 と、考えていると目の前に拳が現れた。反射的に拳を目前で回避して、その拳を受け流す。

 

紡「え?」

朽「春が私の悪口を心の中で言ったような気がしたからな。こいつ、無駄に運動神経が良いんだよなぁ」

春「ま、こんな暴力的な女だけど仲良くしてあげてくれ」

朽「あ?」

 

 再び拳を構えた。

 

春「そういう所があるから友達が寄ってこないんだろ」

角「それある~」

朽「ふんっ!」

 

 角の顔面にクリーンヒットした。あぁ~痛そうだなぁ。

 

紡「き、朽」

朽「ん?」

紡「よろしく、朽」

 

 新井さ……紡は朽に手を差し出した。そして、朽はその手を握り返すと思いきや紡を抱きしめる。

 

紡「え?あれ?」

角「春よ……百合も悪くないと思わないか?」

春「確かに悪くない」

 

 悪くは無いが、片方はもう男のようなものじゃね?

 

 朽は新しい女子の友達ができた事が嬉しいらしい。いつもなら形式上の友達のような関係だったが、手を出して握手を求めるのは……こうして見ると初めてな気がするな。

 

角「抱きしめるって事は、朽も百合に興味が、っはぁ!」

 

 朽はいつの間にか飛び蹴りをしていた。

 

朽「それは無い」

角「で、ですよねぇ」

 

 それは無いそうです。

 

 三人の姿を紡は微笑ましく見ていた。

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