戦姫絶唱シンフォギア~I'm thinker~   作:トライグルー

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大変お久しぶりです傭兵の皆様。
さて、前回までの振り返りですが…

オペ子さんこのロープをほどいてくれ!アタシは翼のところへ行かなきゃならないんだ!

何を言っているのです?貴女は今彼女に干渉できる程の力も…ましてや肉体すら無いではありませんか。
なのにどうやって風鳴翼に会うとでも?

そこは…その…

全く…最近の貴女は突発的な行動が多すぎます…しばらくそこで大人しくしていてください


Ps,どうやら作者が途中までノンストップで書き上げていた文が消え今回の話を急ピッチで仕上げたと嘆いていましたが私の知るところではありませんね。


絶唱

「翼さん…」

 

「響ちゃんのせいじゃないよ…あれは翼ちゃんが覚悟を決めてやったことなんだから」

 

「でもッ……!?」

 

場所は集中治療室前。響と主任そしてセナの三人は呼吸器を付けられ眠る翼をガラス越しに見ており表情を暗くしていた。

 

「主任…翼さんは…」

 

「櫻井女史の話だとネフシュタンとの戦闘に加え広範囲への絶唱の使用…。目が覚めたとしても暫くは装者としては戦えないそうだよ」

 

「先生ッ!翼さんは助かるんですよね!?」

 

「このまま回復すれば身体的には問題ないよ。けどだからと言って意識が戻って来るかと聞かれればそれは彼女次第になっちゃうかな…」

 

「そんな…翼さん…」

 

 

主任は二人に対し翼の容態を説明するがその話を聞き響は事の重大さに再び眠っている彼女を見つめる。

そもそもなぜ翼がこんな重症を負い響が落ち込んでいるのかそれは数時間前に遡る。

 

「くらいやがれ!」

 

――― NIRVANA GEDON

 

 

「しまったッ!?」

 

ネフシュタンの少女は鞭の先へとエネルギーボールを作り出しそれを翼に叩き付けようとする。

 

「ッ!?誰だ!」

 

だがそのエネルギーボールは鞭を振り上げた瞬間に何者かの狙撃により打ち消され少女はと翼達はその方向を見る。

 

「いやぁ~間に合ったみたいだねぇ~!」

 

「テメェは!?」

 

「主任ッ!」

 

そこには対ノイズ用のスナイパーキャノンを肩に担ぎ呑気に歩いてくる主任の姿があった。

 

「まさか噂に聞いてたネフシュタンの鎧がこんなところで見れるとはね……翼ちゃん勝てそう?」

 

主任はポンポンと担いでいるモノで肩を叩きながらもネフシュタンの少女を見ながら翼に問いかける。

 

「主任ッ!ヤツの狙いは立花です!彼女を連れて逃げてください!」

 

「でもそれじゃ翼さんが!」

 

翼は主任に対し響が居たのでは戦いづらいのか主任に彼女を任せ撤退させようとする。

 

「ハハハハハッ!大丈夫だよ二人とも!おじさんが援護に来たからには実質三対一。形勢逆転だよ!」

 

「ですがッ!?」

 

「さてとっ!いっちょいきますか!」

 

だが主任は翼の言葉を軽視しネフシュタンの少女にスナイパーキャノンを向け引き金を引くのだが。

 

「あれっ?んー?」

 

「主任?」

 

「あ、弾切れみたいだね~!」

 

主任のやらかした事にそこにいる全員が唖然とせざるを得なかった。

 

★★★★★

 

「ビビらせやがってッ!何が三対一だノイズとも戦えねぇおっさんが!」

 

主任の盛大な失態から数秒後、思考の海から帰ってきたネフシュタンの少女は男のハッタリに乗せられ一瞬でも警戒した自分にましてや戦力にもならない男に腹をたて鎧から生えている鞭を地面へと叩き付ける。

 

 

「アハハハハハッ!確かに戦えないよ?生身じゃね!でもいいのかな?その戦えないおっさんに集中してても」

 

だが主任はそれが狙いだったのかニヒルな笑みを浮かべながら少女に話しかける。

 

「どういう意味だ!……って動けねぇだとッ!?」

 

彼女は主任の含みのある言い方が気に入らなかったのか彼の方へと一歩前へと踏み出そうとすが。

 

―――影縫い

 

少女はまるで金縛りにあったかのように動けなくなっており状況を把握しようと精一杯見渡すと自分の影に一本の短剣が突き刺さっていた。

 

「そいじゃ翼ちゃんあとよろしく!おじさんが戻ってくるまであんまりはっちゃけないようにね?」

 

「先生ッ!?何をしてるんですか放してください!翼さんがまだ!」

 

主任は翼の影縫いが成功したのを見届けると翼に一言残し響を担ぎながらその場から撤退して行く。

だが響はそんな主任の行動が理解できず彼の腕を振りほどき再び翼の元へと戻ろうとするが。

 

「暴れたって無駄だしキミが彼処に居ても足手まといなだけだよ響ちゃん?」

 

「でも翼さんは今もボロボロになりながら戦っています!なのに私だけ逃げるなんて!「仮に戻ったとしても足手まといのキミに何ができる?」…ッ!」

 

響がいくら暴れようとも主任の拘束を解くことはできずさらには彼女が直面している現実を叩きつけられ黙ってしまう。

 

「それにキミを安全な所まで運んだらあとちょっとでそこに司令官殿が駆けつけてくれるハズだからここでおとなしく…ッ!?」

 

「先生この歌はッ!」

 

だがそんな中まるで聖歌にも似た歌が二人の背後から響き渡り主任は走ることを止めその場に彼女を下ろす。

 

「全く…はっちゃけないようにって言ったハズなんだけどな…。いいかい?響ちゃん、司令官殿が迎えに来るまでここで大人しくしててくれ絶対にだ!」

 

「どういうことですか!待ってください先生ッ!?」

 

 

そして響の肩に手を置き、まるで子供に言い聞かせるように指示を出すとその場に彼女を残し翼の元へと戻って行くのだった。

 

★★★★★

 

「オマケ風情が随分と味な真似してくれるじゃねぇか!」

 

「オマケだと?」

 

「そうさ、ハナっからアタシの目的はあの融合症例を連れ去ることであってアンタと戦うことじゃない」

 

主任と響が撤退してから少し後、標的を取り逃がし更には未だ体の自由が利かないネフシュタンの少女はその元凶である翼を睨み皮肉を並べていた。

 

「ならば貴様の目的は半ば潰えたということか」

 

「悔しいが確かにそうだな。でもどうするんだ?動きを封じだからと言ってボロボロのアンタに勝機があるとでも?」

 

翼は少女の目的が響を連れ去ることだと解り、またそれを阻止できたことに安堵する。

だが少女の言う通り動きを封じただけで尚も劣勢である事には変わりない状況である彼女は表情を崩しながらに言う。

 

「お前の言う通りだ…でも私はまだ負けてはいない」

 

「その状態で負けてないだと?よく言うぜ強がりもいい加減に……いや、まて…お前まさか歌うつもりか絶唱をッ!?」

 

少女は翼が次に何をするつもりなのか分かりその場から逃げようともがく。が少女の月明かりに照らされ写し出された影にまるで彼女自身を貫いているかのように突き刺さる短剣がそれを許さず。

 

「気付いたようね……でももう遅い……」

 

少女にゆっくりと歩み寄った翼は剣を天高く掲げ唱えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 絶唱

 

二年前自分の親友が命を燃やして紡いだ歌を。

 

 

 

 

 

 

 





このっ…!

まだ諦めていなかったのですか貴女は…

諦めないさ!翼の為ならこんなものッ!

なッ!?待ちなさい!今の貴女がここから出ていってはッ!
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