りっく☆じあ~す×艦隊これくしょん×ソラヒメ×ドールズフロントライン  戦場を駆ける乙女達   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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人が造りしものPhase1

「で、見事に負けたな」

 数日後、防衛省庁舎の一室で、陸上総隊長の津田沼陸将と、統合作戦旅団長の土居内陸将補が顔を合わせていた。

「敵の増援が多すぎですよ。4個飛行隊に2個護衛隊、水陸機動団、第4師団、第15旅団の部隊総動員なんて、勝てっこある訳無いじゃないですか」

「軍艦が180隻もありながらか?」

「空対艦ミサイルじゃなくて赤外線誘導爆弾とJSOWというのがやらしい。それに、虎の子のF-22Jまで出されたら、ねぇ?」

「ま、正直に話すと、今回の鎮西MNは『海洋特殊害獣群――深海棲艦だっけか――にどう対処するか』という研究も兼ねていたんだ。旧式の軍艦でもポンポン用意されりゃ、高性能な空対艦ミサイルも足らなくなる。んで、GCS-1赤外線誘導爆弾とAGM-154C JSOW滑空爆弾で対艦攻撃しようとなった訳だ」

「なるほど、俺達は勝っちゃいけなかった訳ですか」

「上陸作戦は成功したからいいだろう? 課題はあるようだが」

「課題というか大問題ですよ。上陸後、市街地に戦車大隊と第1普通科中隊が突入した際、誤って第2普通科中隊の連中が火力支援を要請、結果対地艦砲射撃と近接航空支援、支援砲撃で敵諸共壊滅。防衛戦の戦力なんて第2普通科中隊とちょっとの戦車、軍艦と飛行機だけ。F-22Jで飛行機は全滅しますし」

「誤爆と誤射か。そりゃ課題だな。今回の結果で、与党の連中大喜びだがな」

「何で……あぁ、F-22Jの性能が一応示されたからですか?」

「ご名答。機体だけはアメリカから輸入したが、光学複合センサーはF-35のものを、エンジンにレーダー、電波吸収塗料は日本製という変態だ。ま、《反人類勢力に対する武力行使にまつわる国際協定》で第5世代戦闘機はレーダーリフレクターの装着が義務付けられているけどな」

 

 

 

 護衛艦〈ねむろ〉に、UH-2J汎用ヘリが着艦、土居内陸将補は機体を降りた。

 第7護衛隊群は今、横須賀に停泊しており、〈ねむろ〉に新たな装備が搭載されていた。その名も「MAGOIシステム」。1基のDNAコンピューターを中心に、4基の量子コンピューター、12基のスーパーコンピューターで構成される超並列処理演算装置である。

「こんなもの、必要なんですかね」

 MAGOIシステムの設置作業が行われている電算室にて、大宮 氷乃が呟いた。すると、ペルシカが答える。

「鉄血のAIの解析とかに使えるからね。必要だよ」

「で、作業を見守ってなくていいんですか?」

 大宮がそう訊ねる。今、ペルシカはノートパソコンを弄る赤城の傍にいた。

「あいにくここの世界のコンピューターは勝手が違くてね。それに、赤城さんもなかなかセンスあるし」

「私にこんな才能があったなんてびっくりですけどね」

 

 その頃、〈ねむろ〉談話室では、テレビがニュースを流していた。

【昨日、広島県 呉市にて、警備用ロボットが暴走を起こしました。けが人はいないとのことです。現在、広島県警は――】

【暴走を起こしているのは、笹原重工の他、三菱電機、日立等様々なメーカーのものが――】

【一種の企業テロではないでしょうかねぇ】

【こうして続くと、事故の可能性は低いです】

 

「そういえばペルシカさん」

「何?」

「ニュース見ました?」

「ロボットの暴走? まぁちょっとは興味があるけど」

「あれってバグか何かですかね」

「バグな訳は無いと思う。全部メーカーが違――」

 そこまで言いかけたペルシカは、ふと思慮した。

「赤城さん、ちょっとパソコン借りるよ」

「え? はい」

 

 そしてペルシカは、気付いた。

「暴走したロボットは全部、同じ製品を積んでる」




【次回予告】
「広がるロボットの暴走。そんな中、ペルシカはある共通部品の存在に気付く。しかしそこへ、自衛隊が試験運用していたUGVが突然制御不能になったとの知らせが入り、しかも同時に深海棲艦とイクシスが出現する――。『人が造りしものPhase2』。次回もメガネサービスだよ」(鯖江 静香がお送りしました)
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