りっく☆じあ~す×艦隊これくしょん×ソラヒメ×ドールズフロントライン 戦場を駆ける乙女達 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
東シナ海某所、南乃島。
屋久島よりも大きく、山あり谷あり川ありのかなり大きな島だが、完全な離島の為に80年に渡って無人島となっていた。
しかし今、南乃島には陸上自衛隊の部隊が揚陸し、塹壕を掘って陣地を構築していた。96式多目的誘導弾や74式戦車H型、10式戦車、155mm 装輪自走榴弾砲が戦闘準備に取り掛かり、施設科の隊員が対戦車地雷やクレイモア対人散弾地雷を設置する。
更に、沖合にはミサイル護衛艦〈こんごう〉を旗艦とする第5護衛隊、上空にはF-15MJⅡ多用途戦闘機やF-2AM多用途戦闘機、F-35AJ多用途戦闘機がE-767早期警戒管制機と共に待機していた。
そして、南乃島へと〈ねむろ〉を旗艦とする第7護衛隊群が近付いていた。
1年近く前――
「別世界からやってきた兵力、ですか」
防衛省庁舎の一室に、陸上総隊司令の津田沼陸将、第18旅団長の土居内陸将補、その補佐役(正妻)の市ヶ谷1等陸佐がいた。
「驚かないんだな、2人とも」
津田沼陸将がそう言うと、土居内は呆れたように言葉を発した。
「そりゃ、銀座に異世界との門が開くわ、別次元から正体不明の敵が来るわ、地底から生命体が侵略してくるわ、一部部隊が戦国時代にタイムスリップするわ、ゲームキャラが現実に現れるわ、もう俺達の『常識』はとっくに崩壊してますよ」
「……だよな。だがな、問題は『3つの違う世界からほぼ同時に転生してきた』っつーことだ」
「……3つ」
「3つだ」
「3つですか」
「1つは、第二次世界大戦時の軍艦の『意思』やら『魂』が具現化した艦娘。2つ目は、異星体の技術や物質を利用して作られた、古今東西様々な戦闘機や爆撃機を脳とリンクさせた空姫。まぁ武器娘と概念は似ている。3つ目は、万物崩壊液が充満した世紀末世界で作られた、限りなく人間に似たロボット、戦術人形。ざっくり説明するとこんな感じだ」
「……あー、陸将、まさか俺が引き取れと?」
「その通り」
「まーたトカゲの尻尾切りか、壊れるなぁ」
「その代わりの特別手当は充分あるだろう?」
「ええ、豊洲の高層マンションの最上階を買えるぐらいには。でも、買った所で住む時間が無いんですよ」
「一応、今は戦時だからな。政府は『害獣駆除』と言い張っているが、誰がどう見たって戦争だよこれは。ま、武器娘の運用実績を買われていると思え」
「武器娘ならともかく、旧式とはいえ戦艦や空母を多数保有する事になるんですよね? 運用コストや、『戦力過剰』とかいうイチャモンは――」
「心配するな。予算は潤沢、しかも書類上は『只の自衛官』だ。戦争を知らない野党が突っ込む所は無い」
「予算潤沢ってのが信じられませんねぇ」
かつて、マグマ軍によって占領されていた東京を解放したとして、英雄扱いされている土居内は今、マイクを手にしていた。
【今回の鎮西MNにおいて、我が統戦団は南乃島を単独で攻略する事が命令された。現在、南乃島は、数不明の敵部隊が占拠、拠点を構築しつつある、という情報だけだ。我々統戦団は南乃島に上陸、敵部隊を排除して奪還した後、そこで敵増援を迎え撃つ。発足から4ヶ月、各部隊はそれぞれ演習を行ってきたが、今回が初となる統合作戦だ。詳細については、追って連絡する。】
「旅団長、よろしいですか?」
航空自衛隊 第44航空団長の御剣空将補が手を上げた。
【何か?】
「敵の勢力についての情報は一切無し?」
【全く無い。ただ判明しているのは、本演習の為に統幕とJTF司令部が沖縄入りしている事だ。下手をすれば、陸海空を相手にしなくてはならないかもしれない】