爪の勇者の生き残り   作:赤山大和

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11話

タクトの引き渡しが終えて数日。

 

王様にこれからの拠点として宛がわれた屋敷は元々は貴族のものだったらしく思った以上に広く大きい。

とてもではないが俺を含めた六人で管理出来るものではなかった。

 

そんな訳で王様から新たに派遣された五人のメイド。内の二人は戦闘と護衛をこなすバトルメイド。

 

それに加えて俺が奴隷商から買い取った幼い亜人の少女達十余名と数人の人間の女性達が屋敷の使用人。

 

 

亜人の少女達とバトルメイドの二名は俺と一緒にレベルを上げて貰う予定なので常に屋敷にいる訳でなく、専属となるのは王様に派遣されたメイドと人間の女性達になる。

 

それでも庭の管理とかまで考えると人数が足りなそうなんだよな。

 

屋敷の防衛については全員のレベルが上がれば問題なくなるだろうけど。

 

準備を整えたら仲間達のレベル上げだ。

人数が増えたので新たに買い取った数台の馬車に乗り、目的となる狩り場を目指す。

王様に聞けばそろそろ活性化が起こるとか。

 

 

増えた仲間達を強化するのには都合の良いタイミングだ。

仲間達を三つのパーティーに分けてそれぞれが奴隷の少女達を引き連れこの辺りのモンスターを狩る。

少女達が戦うには少し厳しい相手なのである程度弱らせたり一匹のモンスターに複数で当たらせたりと工夫は必要だったが。

 

 

パワーレベリングはあまり好きではないし、ただレベルが高いだけの配下にならないように上手く鍛えないと。

とはいえ、奴隷の少女達には戦える体になってもらわないと話しにならないが。

 

それと俺自身も対人戦の経験を積むためにカノンとリィン、セシリアを同時に相手をしたりするようにしている。現状は一対一だと訓練にならない。

チーム戦でリアスとユリアを加えて一対五とかにすると流石にまだ勝てないのだが。

 

奴隷の少女達はまだ此方には加われないが少女達同士の模擬戦もそれなりに。

何人かは素質のありそうな子達もいる。

親が傭兵だったという子達や武術を習っていた子達がいたのはありがたい。

 

活性化までの間にひたすら訓練。

彼女達のやる気は俺が爪の勇者であるためか非常に高かった。

 

特別視されている勇者の指導を受ける事。

先代の爪の勇者が亜人であり盾の勇者共々亜人の味方だと思われている事。

危険こそあれど奴隷として扱われた頃よりも生活がまともである事。

それに勇者と共に波に立ち向かう為に強くなるという事が彼女達の琴線に触れているのもあるだろ。

 

 

そんな訳でやる気のある彼女達の何人かは活性化の前に成長を終えてモンスターに立ち向かえるようになっていた。

 

そして、活性化が始まれば彼女達とひたすらレベル上げ。レベルが一定よりも高くなればクラスアップ。

その後は資質向上によるレベルダウンとステータスアップ。

 

 

活性化があったとは言え一月と掛からずに国の精鋭部隊と戦える程に強化された奴隷部隊が爆誕。

 

 

勇者の加護とか凄すぎない?

ガチでチートだと思うよ。

本当に。

 

まあ、強化方法を生かせればの話しだが。

原作の勇者達やタクトを思い浮かべる。

 

強化方法を生かせなければ弱い。

タクトはレベルが高いから脅威だっただけだし。

 

 

タクトが今からレベルを上げてもな。それに原作でタクトの周りにいた敵を何人か殺してるだろう。

 

どんだけ戦力ダウンしてるんだろう。

案外原作の時に他の転生者とかに殺られたりしてな。

まぁ、周りの奴等のレベルが高いからそうはならないだろうけど。

 

高レベル主義とかがいる中でレベル1。

苦労するだろうな。

 

どうでもいいけど。

タクトの場合は自業自得だし。

 

むしろフオーブレイの王様が処刑とかしてくれるとありがたい。

 

 

そんな事よりも自分のレベル上げが優先だ。

今回の活性化のお陰でレベルは80を越えた。

 

 

次の波での対処は前回よりも簡単だろう。

今後も奴隷を増やしていく方針で。

 

活性化の終わりと共に屋敷に戻る。

せっかく拠点をもらったのにすぐに旅立ったから今一自分の家に帰ってきたって感覚はないのだけど。

 

まぁ、しばらくは休養を兼ねて屋敷に滞在するつもりだけどな。今回の旅で得た装備やアイテムを倉庫に仕舞ったり武器屋等に売ったりした後は奴隷達に給金を渡して必要な物の買い出しに。

 

今まで子供だったのにいきなり大人になった訳だし色々と必要な物があるだろ。

とりあえずこの世界に来てからずっと戦ってきたし数日の間は休みにするかな。

 

 

そんな呑気な事を考えていたある日。

 

屋敷には国王の使いだと言う役人が現れて王宮にくるように要請された。

 

役人の様子やめったにない国王からの招集。

 

仲間達と共に王宮に向かうと即座に会議室へと通された。これはかなりの大事が起きたのだと仲間達と共に身構える。

 

 

そんな俺達に伝えられたことは。

 

 

「メルロマルクが勇者召喚を行いました」

 

 

ああ、原作が開始したのか。

 

 

 

 

 




そんな訳で原作の開始。

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