爪の勇者の生き残り   作:赤山大和

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2話

王宮を出てからすぐのことだが改めてリアスさんとユリアさんとお話をする。

 

リアスさんは爪教の女性で神官のローブを纏う俺と同じ歳の女性だ。昔に召喚された勇者の血を継いでいるらしく長い黒髪に黒目の大人しそうな印象を受ける。

風と水の属性の魔法が使え回復魔法も使える後衛。

 

ユリアさんはメイド服の上に軽鎧を身に付けて腰には剣を提げている。年齢は俺よりも二つ上らしい。髪は蒼色のショートカット。メイドとして冷静である事を心がけているらしい。

 

魔法は水と闇に適性がある。護衛を勤めるための剣術を修めているらしい魔法剣士。

万能型と考えるべきかな。

 

俺は爪だし前衛だよな。

文字の読み書きと魔法を時間を見て教えて貰おう。

 

二人にこの国の事を聞きながら奴隷商人の元に向かうために裏路地を歩く。因みに武器屋は後回し。奴隷達と一緒に見る予定。

奴隷商人の居場所はユリアが知っていた。

何で知ってるかは気にしない方針で。

 

裏路地には浮浪者やガラの悪いのが目立つ。

リアスはやや怯え気味だかユリアさんは表情が変わらない。

 

昼間でも日の当たらない道を歩いているとサーカスのテントのような小屋が路地の一角にある。

 

 

「あそこです。勇者様」

 

案内されたテントの中に入ると小太りのおじさんが此方を見る。

 

 

「おや?お客様ですかな?」

 

 

「ああ。奴隷が欲しくてね見せてもらえるか」

 

 

此方を値踏みするような視線を感じる。

まぁ、メイドと神官を連れて奴隷を買いに来る人間なんて怪しいかもな。

 

「ふむ。御貴族様ですかな?求める奴隷が愛玩用か戦闘用で提示出来る商品が変わりますが?」

 

 

狙いとしては獣人となるし幼くても良いから戦闘用と愛玩用で分ける必要はないよな。

 

 

「基本的には戦闘用になるのか?ただ、獣人とかの場合はすぐに戦えなくともレベルが上がれば成長して戦えるようになると聞いているが」

 

「ふむ。育てるのは大変だと思いますが」

 

 

「俺のレベルはまだ低くてね。あまり気にしない。とりあえず戦えない獣人を含めて見せてくれ」

 

「わかりました。性別はどうしますか?」

 

「それはどちらでもいい」

 

 

まぁ、仲間が二人とも女性だし女性にしておくか?

女性だけでハーレムとかも考えるが周りには女性しかいない中で男が一人というのも辛いものがあるから性別は気にしない方向で。

 

 

そんな訳で色々と奴隷を見る訳だがなんか微妙。値段とレベルを考えるとな。レベルの高い獣人や人間は値段も高いから省くとしてだ。そこそこの値段で強さもそこそこの亜人を仲間にするよりもレベルも値段も安めの獣人とかにした方が良さそうだ。

 

 

そんな訳で目を付けたのはまだ幼くレベルも低く獣人達。

 

 

「こちらですか?正直、戦力にはならないと思いますが?」

 

「今はだろ。それなら戦えるように育てればいい」

 

目の前にいる奴隷候補は三人。

 

ウルフ種の十三歳の女の子。赤い髪で此方を強く睨み付けている。気の強そうだ。反抗的な為に少し安めらしいがウルフ種の獣人は戦闘向きな為に銀貨200。

 

 

フォックス種の十歳の女の子。此方は金髪でおどおどとしているが魔法も覚えていて将来性が高いとか。銀貨300。

 

原作のヒロインと同じラクーン種の男の子で年齢は十二歳。原作のヒロインと同じ種属という事で期待。値段も銀貨100で手頃。

 

 

さて、どうするか?

 

ん?

 

「奴隷商、あっちは?」

 

隅の方でまだ見ていない奴隷の少女がいたよ。けど、腐敗臭がする。銀髪のウルフ種の少女か。まだ幼いが綺麗な顔立ちだ…………何で気が付かなかったんだ。

此方を見る目には力がない。けど、静かに見詰めてきている。銀の瞳。綺麗だと思う。

 

「ああ、あの少女ですか。綺麗でしたし人気はあったのですが」

 

人気があった?

 

 

「何かあるのか?」

 

「以前の主人に虐待されたらしく体に火傷を負ってしまっていて売り物にならないのですよ」

 

目の前に連れてこられた少女の腕や体には確かに火傷の痕が。

 

「治せないのか?」

 

 

「治すために出すお金とこの子を売るための値段が釣り合わないのです」

 

…………お金の問題か。

すぐには無理でも勇者として活動している間にお金が貯まるか治療するための薬が手に入る可能性はあるよな。

それに神官のリアスのレベルが上がって治せるようになる可能性もある。

 

 

「この子は幾らだ?」

 

 

「この子をお買いになるのですか?この子の場合、体はともかく顔立ちは綺麗ですし銀貨100といったところですね」

 

 

 

「なら、あっちで俺を睨み付けているウルフ種の少女と一緒に購入しよう」

 

 

「よろしいのですか?」

 

 

「ああ、構わない。それと奴隷紋を掛けるインクを少しもらえるか」

 

 

「ええ、それは構いませんが」

 

 

奴隷使いの爪の条件が解放されました。

奴隷使いの爪Ⅱの条件が解放されました。

 

これで奴隷の成長を補助出来るな。

 

 

契約を終えて俺の前に連れて来られる二人の少女。

 

「名前は?」

 

 

 

「カノンだ」

 

 

「……………リィン」

 

赤髪の子がカノンで銀髪の子がリィンか。

カノンとリィンは知り合いなのかな?

リィンを庇うようにカノンが前に立つ。

 

「俺の名前は神原一馬。まぁ、カズマと呼んでくれ」

 

「アタシ達をどうするつもりだ」

 

「俺はこれから旅をする訳だがパーティーメンバーに不足していてね。君たちには俺の仲間になってもらうつもりだ」

 

「チッ魔物相手の囮にするつもりか」

 

「それならわざわざ選ばないし安いのを適当に連れて行くよ。さっき言ったが君たちは仲間としてちゃんと鍛えるし戦えるようになってもらうつもりだ。まずは武器屋に行って装備を整えてになるけどね」

 

 

 

さて、そろそろ武器屋に行こうかね。

 

 

 

 

 

 

 

 




今更ですがオズマは憑依者。マリアは転生者です。
勇者の武器を手に入れる為に主人公を殺すつもりでした。現在は騎士団の人間に睨まれているので迂闊な事が出来ない状態に。

諦めた訳ではないが現状で爪を奪えば周りが敵になる事を理解はしています。なので他の勇者の武器を狙うか爪を狙い続けるかを考え中。

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