正直、この話が一番苦労しました。
千冬さんとかの掘り下げです。
どうも、織斑一夏です。今、俺は猛烈に誰かに助けて欲しい。
何故なら、
「私のプリン、食べたのあんたでしょ!」
千冬姉の親友の一人である高杉大河さんと…
「だから、知らんと言ってるだろう!」
俺と千雪の自慢の姉、織斑千冬こと千冬姉が…喧嘩をしていたからだ。事の発端は千冬姉が高杉さんのプリンを勝手に食べてしまったかららしい。千冬姉がそんな事をするとは思えないけど…。
箒は顔を青くして震えており、千雪は喧嘩に混ざろうとして二人の一撃を喰らい横向きにクレーターの上で倒れている。ちなみに、ここは篠ノ之道場の近くだ。
「とぼけんじゃないわよ!脳筋!」
「知らんと言ったら知らん!低杉!」
こうして、喧嘩に至りお互い満身創夷になりながら殴り合ったりしている。
ってか、千冬姉は脳筋じゃないよ高杉さん。あと、千冬姉も一歳年下の友達の身長の事言うのやめようか。千冬姉達がデカいだけだから。
マジで、どうしたらいいんだ…。
◇◇◇
一夏が頭を悩ませてる間に喧嘩は激しくなっていく。
「ふっ!っく…ぁ!せえいッ…!」
大河は千冬の顔へと右ストレートを放ち、それが防がれると左手と右足を少し上げて力を込める。その隙に千冬は大河の腹部や顔へ拳を数発叩き込むが少しも怯まず、そして力を溜め終えると右足を下ろし強く踏み込み、左手を振り下ろしロシアンフックを千冬へと放ちそれが顔へと命中した。
「ぐっ…!?ぬぅっ…!」
今の一撃により千冬は仰向けに転倒し地面をバウンドした。そして、大河は千冬の左足を掴むと空中へと放り投げ回転しながら落下する千冬へラリアットを打った。千冬は前方へ向きを調整し、腕を交差させて攻撃を防ぎ数メートル吹き飛びながら着地した。
「次は私の番だ。ふっ!」
千冬は地面を踏み込み一気に駆けると、正拳突きの構えを取る。
(は、速い…!?)
(な、何だ!?千冬姉がもう、高杉さんの近くに!?)
「はああああああぁぁッ!!」
一夏と大河が驚いていると千冬は独特の震脚動作で生み出される勁力を利用して繰り出される正拳突きを大河の腹部に放っていた。
「うぐっ…!?うぇ…ぐ…うぅ…ひっ…う」
それを諸に受けた大河は吹き飛ぶのを強く踏み込み耐え、すさまじい威力だったのか腹部を押さえてうずくまりポロポロと涙を流し胃の中が逆流する吐き気と痛みに歯を食いしばって耐えている。
(す、すげえ痛そう…。駆け寄りたいけど、足が竦んで動けない…)
「終わりか?」
一夏は助けに行きたかったが動く事が出来ず、千冬はそう言いながら大河の髪を掴んで持ち上げた。
「けほっ、そんなわけないでしょッ…」
「ぐっ…!?」
大河は千冬の掴んでいる腕の肘間接を指で強く摘み引き、体勢を崩した所に頭突きを腹部へとかました。
「あんたに、喧嘩で負けを認めたら束やあんたと対等な親友じゃなくなるじゃない。分かったかしら?バカ」
肩で息をしながら口角を釣り上げ可能な限り大河は煽った。
「そうか。だが、私は引かんぞ?高杉ィッ!」
「千冬ッ…!!」
高杉のボディブローをスウェイでかわすとタックルを放つ。すると、大河はタックルをガードし弾き返した。
◇◇◇
もう駄目だ。手の付けようがない。
未だに千冬姉と高杉さんは殴り合いを続けている。
それにしても、さっきから箒の様子がおかしい。顔を青くするばかりで何も反応がない。
「な、なぁ。箒、どうしたんだよ?さっきから、様子変だぞ」
俺が声をかけると箒はビクッとして俺の肩に手を勢いよく置いた。
「じ、実は…プリン食べたの私なんだッ…!!」
な、なんだってーーー!!?
「な、何やってんだよ。こんな状況になっちゃってるんだぞ!」
この時の俺は冷静じゃなかったのか箒に少し強めに言ってしまっていた。
「だ、だが…。今謝りに行ったら、確実に…」
「おっ、そうだな」
うん。箒の言い分は分かる。誰でも命は惜しいもんな。間違ってない。プリン一個であんな激怒激闘してたらこえーよ。
「それでいーのかよ?」
あっ、千雪が起きた。起きた直後、怒った顔で箒の事を見上げて言う。
◇◇◇
「千冬ぅッ!!」
「高杉ィッ!!」
千冬と大河は距離を詰め、お互いの顔に一撃を当てようとしていた。
「やめなさい」
「うわっ!?ぐっ…」
「えっ!?きゃあっ…」
ある、男性が仲裁に入り二人の手を掴み投げ飛ばし、千冬と大河は地面に転がった。
「「せ、先生…」」
そう…この男性の名は篠ノ之柳韻。箒と束の父親であり、千冬を始めとする、門下生達の師匠である。
「一体、何が原因で喧嘩なんてしていたんだ?いつも仲の良い君達が珍しい」
「千冬が私のプリン食べちゃったからっ!」
「いえ、私は食べていませんっ!」
二人が食い違った証言をすると、柳韻は困った表情をした。
◇◇◇
「今さ、姉ちゃんが疑われてる。箒ちゃん、とぼけて逃げる気じゃねーよな?そんな卑怯な事しないよな?」
千雪は責め立てるように箒に言っている。
「ま、まぁまぁ」
「だが…」
俺が箒を庇おうとすると、それより早く箒が口を開いた。
「大丈夫だって。今、先生も居るし」
千雪はニカッと笑うと箒の背中を押して言った。ほんとに、大丈夫なのか…妹よ…。
「あのっ…!」
「ん…?」
「どうしたの?」
箒が緊張した様子で二人に声を掛ける。正直、どうなるかが分からない以上、マジで怖い。
「実は、プリン食べたの私なんです!ごめんなさい!」
千冬姉と高杉さんが顔を気の抜けた表情で見合わせてる。やばい、一話目で原作キャラ死亡とかシャレにならないぞ!?
「そう。私の方こそ怖がらせてごめんなさい…。言い辛かったでしょう?」
高杉さんが箒の頭を撫でる。助かったのか…?
「それはそうですけど…怒って、ないんですか?」
「怒るも何も、篠ノ之家の冷蔵庫に入れてたからこんな事になったわけで…あと、千冬も…悪かったわね。あんな、大騒ぎして」
「いや、いいんだ」
「……」
箒はホッとして、千冬姉も安堵している。
「一見落着のようだね。お昼ご飯が出来たから、さっきは呼びに来たんだ。行こう」
どうやら、柳韻さんは俺達を呼びに来てくれてたようだ。そして、俺達は食卓へと向かう。
「なぁなぁっ!今日は唐揚げあるッ!?先生っ」
「ああ、勿論」
千雪が若干、ソワソワしながら聞くと柳韻さんは微笑みながらそう答えた。
「よっしゃー!」
千雪は大喜びして廊下を走って食卓へ猛ダッシュ。
「危ないぞー」
◇◇◇
そして、あたしは走って食卓に着いた。
「ねぇー、まだぁ。早く整備やりたいんだけど」
拗ねた表情でおばさんに言うピンクの混じった紫色の髪の女が居た。この人は篠ノ之束。箒ちゃんの姉で頭がめっちゃ良い天災。
「あっ、今日はキミも食べてくんだね。しばらく、束さんと待とうか」
正直、あたしはこの人は好きだが少し苦手だ。なんか怖い。
「うん」
と、こんなのがあたしの日常。大丈夫かこれ?
ちなみに、高杉さんの外見は金髪ツインテールで身長低いです。後、今回高杉さんが使ってた技は○島○河の使う技です。
次回は束さんとISの話です。