将来の伴侶に達也を求めたら却下されたので四葉から家出します 作:僅かな希望
本編ですが今回は真夜さんの親馬鹿回です。
基本的に、真夜さんは望夢が絡む、望夢は達也が絡むとポンコツになります。
答辞を終えた私はクラスを確認するためにIDカードを貰いに行き、A組だということを確認してすぐに帰路に就いた。
さて家に着いたわけだが私には用事があった。というのも流石に今日のことはお母様に話をした方がいい気がするのだ。なのでわざわざ四葉本家と秘匿回線を繋いであるテレビ電話を創ってみた。
今更だがこの魔法も便利なものだ。結果さえ想像出来れば過程なんて全て私に対して都合のいいように創れるのだから。だからといって結果が想像出来なければ使えない、という意味でもあるのだが。例えば、自分の視たい場所がどこでも視れるなどという、主に知覚系統の魔法は創るのが難しい。
とまぁ無駄な思考はここまでにして電話をかけることにする。
電話をかけてから少し時間が経った後、ようやく声だけが聞こえてきた。いきなり知らない番号から電話がかかってきた場合は最初からテレビ通話は難しいものかと思い、とりあえず用件を伝える。
「望夢です。お母様に直接話したいことがあるんですけど今大丈夫ですか?」
「勿論大丈夫よ望夢さん!やっと電話してきてくれたのね!あの日望夢さんが家出してから私が一体どれだけ寂しい思いをしていたか!家もわからないから電話も出来ないし、でも今回の電話で位置は特定しましたからね。家に帰ってこないのなら、たまには親と話しをするのも子どもの義務だと私は思いますよ。そもそも━━」
名前を告げた瞬間にはすぐに映像がついたことには驚いた。こんなに単純だといつか私のことを装うオレオレ詐欺にも引っかかるのではないかと心配になる。
…親馬鹿も拗らせるとここまで酷いことになるのかあ、なんて思いながら長くなりそうな話をぶった切ることにした。
「話の途中ですが、お母様に伝えたいことがあります」
「……むう、なんでしょう」
「今日入学式の答辞を読んだのですが━━」
「答辞、ということは主席で第一高校へと入学したということね!あの深雪さんを押し退けて主席なんて流石は私の娘ね!あ、その前にまずは入学おめでとう、入学祝いが欲しければ何でも言ってちょうだい。それにしても」
「その際に!これから二年間、第一高校内で私の婚約者となる人を探して、好きと思った人には私から告白しに行く、と宣言したのでそのつもりでお願いします。後、もしかしたら直接家の方に手紙が届くかもしれませんがそれは全て無視してもらって大丈夫ですので」
「……それは本当の話かしら?」
「本当の話です」
「……親としても四葉としても、その、とても困るのだけれど」
「知りません」
「私の予定では、達也さんと深雪さんがそれ相応の地位を得るまでは望夢さんに隠れ蓑となってもらう予定だったのだけれど…」
「知りません」
「せめて、第一高校内限定じゃなくそれ相応の家であれば誰でも大丈夫、ということにしないかしら?さっきのだと外聞も悪いし、他の十師族から文句を言われかねないし。内容の訂正は四葉の方でやって発表しておくから。だから、ね?」
「……わかりました。しかし私は達也以外と結婚するつもりはありませんので!」
「それだとどうしても四葉から好かれる一般人の構図が出来上がってしまって目立つと思うのだけれど。どうしても告白しに行くのかしら?」
「もう、しつこいお母様は嫌いです!この前も言った通りお母様が認めてくれるまで絶対に家には帰りませんので!それでは!」
嫌いという言葉に反応してお母様はぐったりとしたが間髪いれずそう告げ私は電話を終わらせた。
*
高校生活二日目、といってもいきなり授業があるわけではなく今日は授業の履修選択さえやれば、後は先輩たちの実演を見学しに行ったりなど自由とのだった。かく言う私は、魔法よりも興味深いものを調べに図書館に行くことにした。
さて、わざわざ図書館に来て調べたいこと。それは私の持っている二つの大きな感情の内一つである『愛情』だ。もう一つの『貪欲』つまりは『独占欲』も大体は『愛情』から膨れ上がることが多いため、自分の感情くらいは詳しく知っておくのも大事か、と思い調べに来たのだ。
それにこれからは達也に存分にアピールすることも出来る。つまり、恋心というものを詳しく知ることによって、これまでどれだけアピールしても全く揺れ動かなかった難攻不落の達也を落とすことが出来るかもしれない、そう思い私は読書に没頭するのだった。
短めですが区切りがいい所で終わらせました。
疑問なんですか、少し短めだが区切りがいい場所で終わらせるべきか、少し長めだがある程度は物語が進んだ所で終わらせるべきか、どちらが良いんでしょうか。
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