一夏が鬼へとなって月日が経ったある日のこと。此処は地獄にある閻魔庁、つまり地獄に落ちてきた亡者達が裁判を受ける場所。
その奥にある裁判所には白の着物を着て、頭に三角の布【天冠】を身に付けた女性の亡者が裁判を受けていた。
亡者の目の前には一際図体が大きな人物、そうこの者こそ地獄を管理している閻魔大王である。
「判決を言い渡す! 貴様に言い渡す判決は大叫喚地獄行き‼ その腐った性根を叩き直るまで貴様が生前書いたポエムを地獄放送で垂れ流しだ!」
「ちょっ! そ、それだけは止めてぇ!! お願い、それだけはぁ!」
鬼に引きずられながら女性の亡者は叫びながら裁判所から連れ出されていった。
「はぁ~、全くここ最近落ちてくるのがあぁ言った女性ばっかで嫌になっちゃうよ。鬼灯君、ちょっと休憩「まだ3件しか終えてません。あと10件、それが終われば5分休憩させてあげます」ちょっと短くない!?」
黒を基調にしており背中には鬼灯が描かれた着物を着たその鬼は、普段鋭い目を更に鋭くさせ大王を見つめる。
「そんなに休憩、休憩言うのは、貴方のそのお腹周りの無駄な肉が原因でしょうが。減量させるべく、削ぎ落してあげましょうか?」
そう言い何処からともなく棘が大量に付いている金棒を取り出す鬼。
そう、彼が閻魔大王の第一補佐官である鬼神と噂されている鬼灯なのだ。
「嫌に決まってるじゃん!? そんなことしても儂が痛いだけじゃない!」
「だったら少しは痩せる様努力してください」
そう言いながら次の裁判の被告の事が書かれた巻物を手渡す。
~数時間後~
「以上、次の裁判に回せ!」
そう叫び、亡者を裁判所から出すと大王は、疲れたと半身を机へと俯せた。
「つ、疲れたぁ~」
「お疲れ様です、では5分休憩したら「せめて15分にして!」チッ。分かりました、では15分にします」
軽く舌打ちした鬼灯は巻物を片付ける。机に突っ伏していた大王は起き上がり懐から本を取り出す。しばし読んでいるとある事を思い出し机の引き出しに手を掛ける。
「そうだ、そうだ。この前並んでも中々買えない、ドーナツ店のドーナツがあったんだった」
そう言い机の引き出しを開ける。だが、其処には大王が買ったドーナツの入った紙袋は無かった。
「あ、あれ? 儂のドーナツは何処に? はっ! 鬼灯君、まさか君また?」
「はい? 申し訳ないのですが、私ではありませんよ」
大王は以前鬼灯が毒見と称して大王が買ってきたドーナツを全部食べた事があるのだ(本人に罪悪感等は無し)
「えぇ? じゃあ一体誰が儂のドーナツを食べたのさ?」
大王は首を傾げる。すると大王はスッと机の下付近で遊んでいる双子へと目を向けた。
双子は黒の着物をした黒髪の少女と白の着物をした白髪の少女が絵本を読んでいた。大王の視線に気付いたのか、双子は首を横に振る。この双子は鬼灯が何処かの潰れた屋敷で見つけた妖怪[座敷童]なのだ。因みに黒の着物の方が一子、白の着物の方が二子と言う名前が付けられている。
「私達、知らない」
「勝手に人の食べ物には手は付けない」
そう言われ大王は更に首を傾げる。
「じゃあ一体誰がドーナツを食べたの?」
そう呟くと裁判所と廊下を繋ぐ扉が開かれ、一人の鬼が現れた。
「閻魔大王、鬼灯様。三途の川の確認終わりました。特にこれといって問題はありませんでした」
「あぁ、お疲れ様です。
鬼灯がそう声を掛けたのは鬼の夏輝。そして名を変える前は一夏と呼ばれていた元人間だ。
彼は鬼灯と同じ黒を基調にした着物を着ていた。少し違うとすれば裾や帯付近が白い所であった。
「ところで、大王。何をそんなに首を傾げておられるんですか?」
「うん? 実は儂のドーナツが消えちゃったんだ。一体何処に消えたんだろう」
そう言うと、あぁ。と夏輝が何か心当たりがあるのか声を漏らした。
「それでしたら自分が毒見しておきましたよ。並ばなければ味わえないと言われるほど、絶品でした」
淡々と言った表情で報告する夏輝に大王は、ぎゃっぁああああ!??!!と大声をあげて絶叫した。
「ちょっとぉ!? 何で君までも毒見と称して食べてるのさぁ‼ しかも全部!」
そう叫ぶ大王に夏輝はしばし考えこんだ後、顔を大王に向ける。
「そりゃあ、大王の為ですから」
「へ? 儂の為?」
「そうです。大王はこの地獄の管理者です。何時如何なる時も何者かが大王の命を狙っているか分かりません。だから我々下の者が大王の命を守らなければなりません」
「……な、夏輝君」
大王は命を張ってでも大王を守ると言う夏輝の言葉に感動し、目に涙を溜める。
「で、夏輝さん。本音は?」
「並ぶのが面倒くさくて、大王の体調管理と言う名目で食べました」
鬼灯に本音を問われ、夏輝は正直に話すと大王は本日2回目のぎゃっぁああああ!??!!を上げられた。
さてさて、何故夏輝事一夏が地獄で働ているか。それは彼が地獄に落ちてきた日まで遡る。
~一夏が地獄に落ちてきた日~
自分が鬼になっている事に驚きの声を上げた後暫し茫然としていると傍に居た茶色の着物を着た鬼が声を掛ける。
「な、なぁ。大丈夫か、アンタ?」
「……す、すいません。ちょっとまだ心の整理が出来てません」
そう言い暫し近くにあった岩に腰掛けながら考えを巡らせていた。
何故自分は鬼になったのか? そして本当に此処は地獄なんだろうか?と、様々は疑問が頭の中を巡っていると、遠くから誰かを呼ぶ声が響いた。
「おぉ~~~い、かーらーうーりー‼」
「ん? あ、茄子が戻ってき…って、鬼灯様!?」
「えっ? 鬼灯様?」
俯いていた一夏は顔を上げると、遠くから白髪で白い着物を着た少年の鬼が、切れ目で黒の着物を着た鬼の手を引っ張りながら連れてきたのだ。
「この者です、鬼灯様」
「おい、茄子! 鬼灯様をわざわざ連れてくる必要があるか!?」
「いえいえ、私が行くと言ったので問題はありませんよ、唐瓜さん」
茄子と呼ばれた白髪の少年を叱る茶色の着物少年、唐瓜をやんわりと宥める切れ目の鬼、鬼灯。鬼灯は顔を一夏の方へ向けそっと近づく。
「こんにちは。私は閻魔大王の第一補佐官を務めております、鬼灯と申します」
「えっと、一夏です。元人間です」
そう言うと、鬼灯はふむと声を漏らしジッと一夏を見つめる。
「…確かに若干人間の気配が残っていますね。それもごく最近と言った物です」
「そんな事があるんですか?」
「私にも分かりません。一夏さん、貴方が死んだ場所は何処ですか?」
「ドイツです。恐らく廃工場か廃倉庫の何処かの場所で銃で撃たれて死にました」
「なるほど。恐らく其処に飛んでいた鬼火、まぁ簡単に言えば人の怨念が火となって現れたものが一夏さんの魂と混ざって此処に落ちてきた際に鬼になったのではないか。そう考えられます」
「へぇ~、海外にも鬼火って現れるんだぁ」
「えぇ、奇しくもドイツの墓場で長い鬼火の行列を見たという伝承はいくつかあります。恐らくその建物近く、もしくはその下に墓場があったんでしょう。ところで一夏さん」
先程まで一夏が鬼になってしまった理由を解説していた鬼灯は真剣そうな表情で一夏に視線を向ける。
「貴方はこれからどうしますか?」
「え? どうするかですか?」
「貴方は既に鬼になってしまった。その姿では現世に戻る事は出来ません」
鬼灯の言葉には一夏は言葉を失うと同時に確かにと理解した。自分は既に人間ではなく鬼になってしまった。そんな者が現世を歩いていれば直ぐに捕まって解剖やら何やらされてしまう恐れがある。
「何処にも……俺には行く当て何て「一つご相談なんですが」はい?」
「私は大王の補佐官を務めているのですが、なかなか大変でしてね。まぁ大抵は大王が仕事をしないのが悪いんですが。で、私一人では対応しきれない仕事もあったりして私の秘書官を設けようかと思っているんです。そこで一夏さん、貴方私の秘書官になりませんか?」
突然自分の秘書官にならないかと誘われ、一夏は言葉を失い暫し茫然となる。
「あの、自分今鬼になったばかりでそんな仕事とか全然「大丈夫です、研修はしっかりあります。しかも給料、社会保障もしっかりしております。最初の内はバイトとして行い徐々に正社員になって貰います。住まいは獄卒用の寮があり無償です」……分かりました。お世話になります」
そう言い深々と頭を下げ一夏は地獄の獄卒となったのだ。その時に一夏は死んだ名前を何時までも名乗る気になれず、【夏輝】と新しい名前で新しい人生を歩み出したのだ。
~時間は現在に戻る~
「そんなに落ち込まないでください、代わりのドーナツ持ってきてありますから」
そう言い夏輝は懐から紙袋を取り出し大王に差し出す。
「……変な物入ってないよね?」
「入っていませんよ。副料理長である私に何てこと言うんですか? これ鬼灯様にあげますよ?」
そう言って紙袋を取り上げようとすると慌てて大王が謝る。
「そう言えば、夏輝さん。今からお昼休憩ですよね? 食堂は大丈夫なんですか?」
「はい、今日は料理長と他の皆さんが対処できるとのことなので私は今日鬼灯様の秘書官としてお仕えします」
夏輝が副料理長になったのは鬼灯の正式な秘書官になって暫くしてからだ。食堂の人員が足りなくなった際に一時的に夏輝が入ったのだ。その時の食堂の味は普段の数倍美味くなった。
その功績を称えられ、夏輝は副料理長に任命され臨時の際に応援に行くことになっているのだ。
「た、大変ですぅ~~~!?」
そう叫びながら裁判所に飛び込んできたのは茄子だった。血相を変えた表情で膝に手を付きながら肩で息をする茄子は鬼灯たちに報告をする。
「た、大変です鬼灯様、夏輝さん‼」
「どうしたんですか、茄子さんそんなに慌てて?」
「な、なんか変な格好をした生者が地獄に現れて、暴れているんですぅ!」
「変な格好をした生者?」
「と、兎に角来てくださいぃ!」
そう言って夏輝の手を取って走り出す。鬼灯も夏輝だけでは難しいかもしれないと思いその後を追いかける。
因みに一人残った大王は、夏輝から受け取ったドーナツを食べるが最後の一個を口にした瞬間
「おんぎゃぁぁぁぁぁあぁぁぁ!??!!!!?」
と、閻魔庁全体に響くほどの奇声を上げたとか。
茄子に地獄の入り口と言われている三途の川を渡った先に連れていかれる夏輝。その道中、至る所に獄卒達が頬をはらしていたり、頭にたんこぶをつくった状態で気を失っていた。
「あらら、まさか只の生者にやられるなんて堕落してきているんですか?」
「あ、いや。只の生者じゃなかったんです」
茄子の報告にはい?と首を傾げる夏輝。そうこうしていると暴れている音が聞こえ始め、現場へと到着した。
現場では山積みになっている獄卒たちがいた。そしてそれを山積みにしたであろう人物が其処に居た。
「ん? げ、まだいるのぉ? 早く束さんは帰りたいのにぃ」
そう言いながら振り返ったのは夏輝がよく知っている篠ノ之束であった。
「ありゃま、束さん。何してるんですか、こんなところで?」
「へ? い、い、いっくん!?」
また現れた鬼が一夏に似ている。最初はそう思っていたが、突然自分の名前を呼んできたため確信した。目の前にいる鬼は自分が知っている一夏だと。
「な、なんで此処に居るの!? だって死んでたのは束さんが確認したし、遺体だってはっくんと一緒に海が綺麗に見える岬に弔ったのに何でぇ!?」
「あ、約束守って下さったんですか。ありがとうございます。それと、俺はもう人ではありませんよ」
そう言い自分の額に生えている角に指をさす。
「鬼です」
「え? 鬼って、あの赤だとか青とかそんな肌色をしていて虎柄のパンツをはいてるあれ?」
「それは別の鬼です。自分は獄卒、簡単に言えば地獄の役人と言った者になったんです」
説明しつつ夏輝は束を落ち着かせる。そして落ち着いたところで鬼灯も到着した。
「夏輝さん、彼女とお知り合いだったんですか?」
「はい、鬼灯様。自分が生前にお世話になっていた人物です」
「えっと、その人と言うか、鬼は?」
「此方は俺の上司の鬼灯様」
「初めまして。閻魔大王の第一補佐官を勤めております、鬼灯と申します」
「篠ノ之束、それでいっくんは一夏って言う名前だよ? 夏輝って誰?」
「あぁ、夏輝は俺の新しい名前だよ。それで束さん、なんで死んでもいないのに地獄に居るのさ?」
「そうなんだぁ。じゃあなっくんって言う名前に更新ね。それで、束さんが此処に居る理由なんだけどよく分からないんだぁ」
そう言い口を尖らせながら、両手を肩まで上げ首を横に振る束。
「束さんの移動式隠れ家に飲み水を補給しようと井戸にホースを突っ込んだの。けど全然汲み上がってこないから何でだろうと思って井戸を覗き込んで運悪く落ちたの。そしたら此処に居たんだぁ」
束の説明に鬼灯、そして夏輝は顎に手を当て暫し考え込む。
「鬼灯様、もしかして…」
「えぇ、恐らくあれでしょう」
「え? え? 何々? 束さんにも教えてよなっくん」
「束さんが落ちた井戸はどれくらい経っている物でした?」
「え~と、多分500年以上は経ってると思うよ。でも何で?」
「井戸と言う物は古来からあの世とこの世を繋ぐ道の一つだと言われているんです。普通はそんな簡単に繋がる物じゃないんですが、かなり古い井戸は繋がったりすることがあるんです」
へぇ~。と束が感心する。
「それじゃあ夏輝さん、彼女を現世にお連れしてあげて下さい。私は穴を塞ぐ準備をしておきますから」
「分かりました。さ、行きま「ねぇ、なっくん」何ですか?」
先程までニコニコ笑顔だった束の表情が一瞬で暗くなる。
「穴が塞がったら……、もうなっくんとは会えないの?」
「……残念ですが、俺は既に地獄の者です。現世にはもう戻れません」
そう言うと束は更に落ち込んだ表情を浮かべる。
「…やっぱり、そうなんだ」
落ち込んでいる束に声を掛けられない夏輝は現世に連れて行こうと束を連れ歩き出そうとした瞬間
「待って下さい、夏輝さん」
鬼灯がそう声を掛け止めた。
「どうしたんですか、鬼灯様?」
「いえ、少し思いついたことがありまして」
そう言うと鬼灯は束の方に体を向ける。
「篠ノ之さん。貴女が宜しければ、地獄で働きませんか?」
「「はい?」」
突然鬼灯が束に地獄で働かないかとスカウトに二人は驚きの余り声を漏らす。
「と、突然どうしたんですか鬼灯様? というか、彼女は生者ですよ。流石に不味いのでは?」
「えぇ、確かに彼女は生者です。地獄行きが決定しておりますが」
「因みに刑場は?」
「等活地獄、つまり殺人を行った。というより手助けしてしまったと言った方が良いですか、篠ノ之さん?」
鬼灯の問いに束は驚き体が硬直する。
「な、なんで?」
「いえ、現世でかなりの悪行を働いた者をメモしているのですが、貴女の名前があったのを思い出しましてね」
そう言われ束は何処か納得がいった表情を浮かべる
「……やっぱ地獄なんだね。自分の罪とかすぐばれるんだ」
「鬼灯様、束さんが犯した罪って?」
「彼女は数年前、自身が開発したISを彼女の友人に渡しISの実力を世界に知らしめるため日本に向けミサイルを撃ったんです。そして撃墜後、駆け付けた戦闘機及びイージス艦を撃墜したんです。彼女がやらなかったとはいえ、それをほう助したのです。落ちるのは確実です」
「そう、だったんですか」
鬼灯が言った束の犯した罪、それはISが絶対の力を持っていると知らしめた白騎士事件の事だった。あの事件は束が一人で行った事だと世間に言われている。だが鬼灯の説明には友人に渡したと言っている、その言葉に夏輝は直ぐに誰なのか見当がつく。
「……鬼灯様奴は…。織斑千冬は何処の地獄に落ちる予定ですか?」
「まぁ確実なのは大叫喚地獄と、等活地獄でしょうね」
「そうですか」
と、返事を返すも若干怒気が含まれており、さらに若干殺気が漏れていた。鬼灯は特に問題ないが束には生前の一夏からは感じられた事が無い程のモノだった。
「夏輝さん、殺気が若干漏れてますよ」
「すいません、少しムカついてしまいまして」
そう言うと殺気は消え去り何事も無かった様な雰囲気へと戻って行った。
「では、閻魔庁に戻って篠ノ之さんの雇用書の作成を「鬼灯様ぁ~、夏輝く~ん!」ん? お香さん、どうされたんですか?」
閻魔庁へと戻ろうとした矢先に水色髪に着物の帯に蛇を巻いている鬼。衆合地獄の主任補佐であるお香と言う女性獄卒である。
「実はこれを見て欲しいのですが」
そう言ってお香が鬼灯の渡したのは一つの巻物だった。表紙には衆合地獄管理帳簿と書かれていた。
「管理帳簿ですか? 一体何が…」
巻物を開いた瞬間、鬼灯の顔つきが変わった。夏輝はその表情で何かを察したのか何処からともなく金棒を取り出す。巻物の中はぐちゃぐちゃな何かが書かれており、全く読めるような状態では無かった。
「……お香さん、申し訳ないのですが彼女を閻魔庁の応接間にお連れして貰ってもいいですか?」
「構いませんけど、鬼灯様は?」
「ちょっと夏輝さんと共に大王の元に行ってきます」
そう言い愛用の金棒を何処からか取り出し肩に担ぎながら歩き出した。鬼灯が歩き出すと同時に夏輝も鬼灯の一歩後ろに控えつつも金棒を担ぐ。
「え、なっくん何処行くの?」
「ん? ちょっと大王の所に行ってくるから束さんは其処に居られるお香さんと一緒に来て下さい」
頗るいい笑顔ではあるが何処かS気、それもドが付くほどの表情を浮かべている気がした束。
そして夏輝は鬼灯の後に付いて行き閻魔庁へと向かって行った。
「あらあら、裁判所がまた血の海にならなければいいのだけれど」
お香はそう言いながら頬に手を当てながら呟く。
束は遠ざかっていく夏輝の後姿を見つつ、さっきの夏輝の表情に何か分からないが変な気分になっていた。
(な、なんでだろう。さっきのなっくんのS気の顔を見たらす、すっごく興奮しちゃった。ハァハァハァ)
次で終わりです