インフィニット・ストラトス~没作品一覧~   作:のんびり日和

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新作一覧に並んでいた作品で、一応忘れない様にと一話だけ執筆しておいたものです。
ですが、書ける自信が無くなったので没行きとなりました。


地球防衛軍

日本・とある県の街

本来街は人々や街頭に掲げられた電子公告の声、そして自動車や電車の走る音が響き渡り常に賑やかに奏でていた。

だが、そんな喧騒は今は無い。街には人っ子一人いない。

いや、人ならざるモノだけは徘徊していた。

 

[きしゃぁぁーーーー!!]

 

大きな黒光りの体をし、大きくて鋭い顎を持ったモノ。それはまるで普段何気に私達の足元でせっせと餌を運ぶアリの様な生物だった。

そんな生物が1、2匹何て数ではなく。何十匹も居た。

生物はカサカサとビルの壁を登って行ったり、家の上に立つなどし何かを探していた。すると突然1匹が何かに気付いたのか触角を向けた。それと同時に銃声が鳴り響く。

 

「こちらクライナー隊! 侵略生物α型を発見、攻撃を開始!」

 

紅いヘルメットを被った兵士がそう叫ぶと後ろに居た緑ヘルメットの兵士達が次々に持っていたアサルトライフルで次々にα型と言った生物を撃っていく。体液をまき散らせながらα型は悲鳴のような鳴き声を上げながら死んでいく。

彼らはEDF、Earth・Defense・Forth。と言う地球防衛軍の兵士達だ。

反撃をさせまいと兵士達はα型を撃っていき、全滅へと追い込む。

そして最後の1匹が駆逐され、それぞれ周囲を警戒する。

 

「軍曹、奴で最後みたいです」

 

「そうみたいだな」

 

「はぁ~、こいつらを片付けてもまたガサガサと増えてくるんですかね?」

 

「おいおい、嫌な事思い出させるなよ」

 

軍曹と呼ばれた紅いヘルメットの兵士は、恐らくな。と返す。するとある事に気付き辺りを見渡す。

 

「おい、新入りはどうした?」

 

「えっ? さっきまで此処に【バババン!!】っ!?」

 

「銃声だ!」

 

「向こうからしたぞ!」

 

そう叫び4人は慌てて銃声が響いた方へと向かう。銃声がした方に行くとビルに挟まれた細い路地からすすり泣く声が響いていた。

 

「お、おい子供の泣き声だぞ?」

 

「けどこの街の住人って既に避難が終了してるんじゃ?」

 

「あぁ、そのはずだが…」

 

「……兎に角向かうぞ」

 

そう言い軍曹はライフルを構え路地へと進む。背後に居た部下の兵士達も警戒しつつその後に続く。

暫く歩くと同じく緑のヘルメットを被った兵士が死亡しているα型にライフルを向けながら立っていた。その背後には2人の小さな男女が居た。

 

「新入り!」

 

軍曹の声に兵士は気付き振り向く。そして2人の子供も俯いていた顔を上げた。

 

「大丈夫か、新入り?」

 

軍曹の問いに兵士はコクリと頷く。それに安堵し次にその後ろに居る子供達に顔を向けた。

 

「大丈夫か、お前達?」

 

「…う、うん」

 

少年は涙を浮かべながらも頷く。少女の方はずっと少年に抱き着きながら涙を流していた。

 

「此処の街の子供か?」

 

「う、うんん。こ、此処から遠い街」

 

「? それじゃあ何で此処に居る?」

 

「お、おじさんが…」

 

「ん?」

 

「ぼ、僕達の面倒を何時も見てくれてたおじさんが、安全な所に避難しよう。って言って、おじさんの部下って言う人が迎えに来て、それで車に乗って移動していたらさっきの化け物に襲われて、それで」

 

涙を浮かべながら説明する少年。軍曹は悲惨な目に遭ったんだなと思い、もう、いいぞ。と言って止めさせた。

 

(恐らく、そのおじさんの部下って言う奴はもう…)

 

軍曹はそう思いながら立ち上がる。すると

 

『こちら作戦本部指揮官。軍曹、聞こえるか?』

 

「こちらクライナーリーダー。どうぞ」

 

『周辺の敵は片付いたか?』

 

「はい、α型を殲滅しました。それと、民間人を保護しました」

 

『民間人? その辺の避難は既に終了しているはずだが?』

 

「はい、発見したのは別の街の子供の様で、避難中に襲われたようです」

 

そうか。と指揮官が言うと無線機から新たな声が入る。

 

『横から突然申し訳ない。EDF総司令官だ』

 

「っ!? そ、総司令官!」

 

突然の総司令官からの無線に軍曹は背筋を伸ばした。

 

「い、一体何の御用でしょうか?」

 

『ふむ、君達が保護した子供達なんだが、名前は何と言う名だ?』

 

「えっと、少々お待ちください」

 

そう言い軍曹は膝をつき少年達と同じ目線となる。

 

「少年、名前は?」

 

「お、織斑一夏。こっちが妹の真香」

 

「総司令官、少年の名前は織斑一夏。少女は少年の妹らしく名は真香と」

 

そう報告すると。司令官から安堵の様な息が無線機越しから聞こえた。

 

『……良かった。本当に良かった』

 

『総司令官、発言をお許しください』

 

指揮官がそう言うと、司令官はいいぞ。と許可する。

 

『その少年達は、司令のご子息達なのですか?』

 

『いや、私の友人の子供達だ。いざと言う時には面倒を見ておいて欲しいと頼まれていてな』

 

『…そうですか』

 

『申し訳ないが、軍曹。無線を子供達に貸してやってくれ』

 

軍曹は了解しました。と返し、無線機を子供達に扱い方を教えながら貸す。

 

「お、おじさん?」

 

『あぁ、私だよ一夏。真香ちゃんと一緒に居るんだね?』

 

「うん。けど、く、黒服のおじさん達が…ひっく。み、みんな…」

 

『……そうか。…一夏、何時までも泣いていては駄目だ』

 

「う、うん」

 

『其処に居るおじさん達も私の信頼できる部下達だ。その人と一緒に避難施設に向かうんだ。いいね?』

 

「……うん。おじさんは?」

 

『私はやらないといけない事がある。大丈夫、ちゃんと迎えに行くからね。その時はおじさんと3人で暮らそうな?』

 

「うん」

 

『よし、それじゃあ紅いヘルメットの人に無線機を替わってくれないか?』

 

そう言われ無線機を軍曹に返す一夏。

 

「替わりました」

 

『軍曹、君達に特命を言い渡す。その子達をA05地区にある避難所に連れて行ってやって欲しい。其処からさほど遠くはないが、その子達だけでは危険なため君達に頼む』

 

「了解しました。命を賭けてでもこの子達を届けます」

 

『頼んだ』

 

そう言うと総司令官との無線が切れた。

 

『よし、では軍曹。総司令官からの特命を遂行せよ。それと迎えのヘリを送るから届け次第、それに乗って駐屯所に出頭してくれ』

 

「了解しました」

 

指揮官との無線を終え、軍曹は一夏達に顔を向ける。

 

「それじゃあ避難施設までお前達を連れて行くから、俺達の言う事をしっかり聞いてくれよ」

 

「うん/……うん」

 

二人が頷いたのを確認した軍曹は立ち上がると、一夏と真香も立ち上がる。そして2人を守る様に囲みながら移動を開始した。敵と遭遇する可能性がある中、軍曹たちは周囲に目を凝らしながら警戒し数時間かけ漸く避難施設があるA05地区へと到着した。

 

「よし、此処までくればもう安心だ。此処はEDFの勢力圏内だからな」

 

そう言い少しだけ警戒を緩ませ、進むと避難所と書かれたトンネルが現れた。トンネル前には軍曹達と同じ装備をした兵士が居た。

 

「うん? お前達何処の所属だ?」

 

「元228駐屯基地所属のクライナー隊だ」

 

「お前達が、あのテレポーテーションを破壊した部隊か。それで此処に居るのは其処に居る子供達を此処にか?」

 

「あぁ。偶然街で発見してな」

 

軍曹達は総司令からの特命と言うのを伏せながら、子供達を避難施設を警備している兵士に引き渡す。

 

「確かに」

 

「それじゃあ俺達は行く」

 

「おう。異星人共に目に物を見せてやれ」

 

そう言い軍曹達は後ろ手で手を振りながら去って行った。一夏と真香はお礼を言うタイミング無くその後姿を見送るだけだった。

 

 

 

それから数ヵ月が経った。

EDFと異星人の船団【プライマー】との戦いは苛烈さを極め、多くの兵士や民間人が犠牲となり地球上の総人口はぐんぐんと減っていった。

そんなある日、避難施設で周りの人達に支えられながら生活していた一夏と真香にお客さんがやって来たと言われた。

 

「お客さんって誰ですか?」

 

「君達を助けた人達だよ」

 

そう言われ一夏と真香に若干明るくなった。施設のスタッフの案内され連れて来られたのは、EDFの数少ない補給物資を溜めておく場所で今は最後の作戦へと向かう兵士達でごった返していた。その中をかき分けながら進むと、4人程の人物達が作戦会議を開いていた。

 

「すいません、お探しの子供が見つかりました」

 

「ん? おぉ、一夏。それに真香も久しぶりだな」

 

「うん、おじさん達も久しぶり」

 

「久しぶり」

 

そう挨拶され軍曹は二人の頭を乱暴に撫でる。すると傍に居た赤い軽装甲の女性が咎める。

 

「おいおいストーム2。そんなに乱暴にしたら、その女の子の髪の毛が痛むだろうが!」

 

そう言い若干ぐちゃぐちゃになった真香の髪の毛を手くしでとかす。

 

「ごめんなさいね」

 

「うんん。このおじさん達私達の恩人だから」

 

そう言いながら女性の手くしに気持ちよさそうに受ける真香。

 

『こちら作戦司令本部。これより最終決戦を行う。各自作戦地域に向け行動を開始せよ。繰り返す、行動開始』

 

無線機からそう声が響くと、それぞれ武器を手に持ち外へと向かう。

 

「…おじさん、行くの?」

 

「あぁ。全部終わらせるためにな」

 

見るからに落ち込む一夏と真香。二人の姿に軍曹は居た堪れない気持ちになっていると、その隣を通って二人と同じ目線に片膝をつく人物が居た。

 

「……ストーム1」

 

突然2人の前に行く自分達の部隊長であるストーム1。その戦績は目まぐるしく、生存が絶望的な状況の中たった一人生き残ったりと驚異的な戦闘力を見せた為に、遊撃部隊ストームの部隊長に任命されたのだ。

ストーム1は何も言うことなく自身のショルダーパッドに付けられているワッペンを外し一夏に手渡す。

 

「お守りだ」

 

そう短く言うとストーム1は立ち上がり、外へと向かう。軍曹は一夏達の方に一度見た後その後に続き外へと出る。ワッペンを貰った一夏はジッとそれを見ていた。ワッペンには『Earth Defense Forth Storm1』と刺繍されていた。

一夏はそれを持って外へと走り出す。外へと出ると、戦場へと向かう兵士達が見えた。一夏は肺に一杯の空気を入れ、そして

 

 

 

「僕も大きくなったら、おじさんみたいな軍人になる‼ 絶対に、強くてかっこいい軍人になるぅ‼」

 

 

 

その大声が聞こえたのかストーム1は拳を高々に掲げながら歩いて行く。その後姿を目に焼き付ける一夏。

 

 

 

最後の交戦に出たEDFは突如として現れたマザーシップを撃墜。だが、その母船に乗っていたプライマーの指揮官が現れ、兵士達を次々に倒していく。そして他のマザーシップを足止めするべく市民達も武器を手に戦場へと出た。足止めをしている中、最後まで残ったストームチーム、そしてそれを束ねるリーダー、ストーム1が敵の指揮官を倒し、世界を救った

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