【ドルフロ】夜の司令室にて   作:なぁのいも

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コメディ回?
特別なキャラ回では無く日常回と言える物は、昼の基地にてとしてまとめる事にしました


昼の基地にて(日常回)
赤いコートのスオミ


 いらっしゃいませー!あら、あなたがショップに来るのは珍しいですね?本日は何をお求めですか?

 

 なるほど、銃のメンテナンス用の道具がすり減ったと……でしたら、こちらの道具とかいかがでしょう?最新のモノなので―――

 

 お買い上げありがとうございます!

 

 うん?どうしました?浮かない顔をしてますよ?

 

 自分の最適化も戦果も十分な筈なのに、第一部隊に配属されないのは何故か?それに、何で第一部隊の隊長はDPSの低いスオミちゃんなのか、納得がいかない。ですか?

 

 うーん……。私から見ても最適化されたあなたはある程度の作戦だと満足な仕事は出来ると思います。ですが、あなたはまだ配属されたばかりですし、作戦の経験も危険度がそれなりの戦地に送り出されてただけで、豊富と言えるわけではありません。

 

 だから、指揮官様はもっと経験を積んで欲しいって思ってるんですよ。無理に危険な作戦に駆り出すのでは無く、今のあなたにとってギリギリ突破できる作戦を任せてるのだと思います。もっと経験を積めば第一部隊に配属されなくても、第四部隊には配属されると思いますよ。

 

 ……それと、第一部隊はあなたが思っているほど簡単に入れる部隊ではありません。

 

 第一部隊は、指揮官様の期待に必ず応える部隊です。それこそ、最後の一人になってでも。指揮官様はそんな事になる前に撤退させていますけどね。

 

 でも、メンバーをみれば何となくわかるでしょ?スオミちゃんに、ST AR-15、HK416、SV-98、MP5ちゃん。あの子達は、指揮官様のためなら喜んで壊れるまで戦うでしょうね……。

 

 第一部隊は指揮官様の期待に必ず応えようとする部隊。つまり、この基地において最強の部隊なんです。あの部隊が戦場にいること、それ自体が全体の指揮に関わるんです。確かに指揮官様はいつ、だれが戦場に出てもいい様に最適化の配分を均等にしてますが、それでもあの部隊がいる事、それ自体が特別なんですよ。

 

 あの部隊に至るまでの信頼をあなたはまだまだ勝ち得ていません。実力もまだまだ及んでません。今のあなたは、第一部隊どころか、第二部隊、第三部隊にも入隊出来ないでしょう。最強の第一部隊、最良の第二部隊、最高の第三部隊。それぞれの壁はまだまだ高いですよ。

 

 それと、スオミちゃんが隊長なのが気になると言いましたよね?

 

 スオミちゃんはこの基地に指揮官様がやって来た時に初めて建造された超高性能機なんです。

 

 古参だから優遇されてるだけ?

 

 違います違います。確かに超高性能機が少なかった昔では今よりもスオミちゃんはとても重宝されてました。それこそ、他の戦術人形からも顰蹙を買うくらいに。

 

 ですけど、スオミちゃんは優遇される立場に甘えることなくずっと努力し続けていたんです。戦場では誰よりも前に立って耐久力を活かして盾役になって、それでいて皆に指示を送って、基地に帰っても自主的に訓練に勤しんで……。

 

 そうやってずっと頑張り続けて、皆にも、そして指揮官様からも超高性能機ではなく改めて『スオミ』と言う自分を認めさせたんですよ。見ての通り、スオミちゃんは努力家ですから。

 

 スオミちゃんのDPSは確かに低いです。それは仕方がありません。SMGはその性質上、火力は余りありません。敵機破壊のスコアで見れば、スオミちゃんは確かに高くありません。ですが、それとは別に貢献度と言うのもありまして……。誰がチームの勝利に一番貢献したかと言う、殲滅のスコアとは別のモノです。

 

 それでみると、スオミちゃんは前線を押し上げて味方のポジションの確保や、さっきも言った通り耐久力を活かしての盾役を積極的に行ってるので、そっちのスコアがとても高いんです。

 

 隊長としての判断能力も高いですから、そこも評価点の一つですね。

 

 最後に、確かにDPSは低いし、普段は温厚なので想像できないかも知れないですが、スオミちゃん結構怖いし強いんですよ?

 

 指揮官からの指名を果たすために敵機が行動不能になっても確実に起き上がることの無いようにコアの破壊を徹底させてたり、作戦に失敗したら連帯責任として第一部隊の皆で延々と演習と訓練を組んだり、特に昔のスオミちゃんは鉄血指揮官機の破壊を特に念入りにやってたのでSOPⅡちゃんが、「もういいじゃない?」と止めに入ったららしいですよ。

 

 何より一番恐ろしいのは、スオミちゃんの軌道予測の精度ですね。あの子は弾道の軌道欲の精度が高いので全然被弾しないんですよ。

 

 それでスオミちゃんに密かにつけられてる二つ名があるんですけど知ってますか?

 

 通称、『赤いコートのスオミ』。

 

 その異名の通り、スオミちゃんの真っ白なコートが敵の返り血で真っ赤に染まるんです。自分の人工血液で汚れることなく、敵からの返り血で。

 

 敵からの攻撃を受けても一歩も引かない勇敢さを持つスオミちゃんらしくはあるんですけど、真っ赤に染まったコートで帰って来てときは、指揮官様がスオミが致命傷を負ったと騒いでましたね……。私もその時に居合わせてたんですけど、私も同じ位びっくりしましたよ。それでいて、スオミちゃんはなんで騒ぐのかわからないと首を捻ってたのが何というか……。

 

 スオミちゃんが強いと言いましたけど、想像できないと思いますよね?

 

 簡単にその強さをご説明しましょう。STAR-15とHK416が戦果の取り分でもめたことがあるんです。戦果を多くとる程、指揮官様も自然と労ってくれますから。スオミちゃんは喧嘩を止めるためにやむなく二人を機能停止寸前まで追い込んで修復施設に放り込んだらしいですよ。それも、スオミちゃんは殆ど無傷の状態で。この基地切っての武闘派で普段は反目しあうようなライバル関係の二人を同時に相手取って無傷だったんです。

 

 あっ、ちょっと震えましたね。わかります。私もそれを聞いて背筋が凍りつきましたし、指揮官様も顔が白くなってましたから。その報告をした時のスオミちゃんが余りにも爽やかな笑顔を浮かべてたのが頭の中に焼き付いてます……。それ以来、あの二人はスオミちゃんの前で喧嘩をしたことは決してありませんね。最重要事項として記憶回路に刻み込んだんでしょう……。

 

 わかったでしょ?第一部隊と言う壁の高さが。

 

 ええ、もっと最適化を進めて目指せ第一部隊です!

 

 あっ、ちょうどスオミちゃんが通り過ぎました。指揮官様を連れてます。カフェテリアにでも行くんですかね。……いいなぁ。

 

 普段はあんなに可愛らしいのに、戦闘と規律を乱される事には厳しいとは誰も思いませんよね。

 

 壁は高い方がいい?

 

 ふふっ、その方が燃え上がると言うものですよね。

 

 これから訓練をしてくる?

 

 ええ、あなたなら出来ますよ。お買い上げ、ありがとうございました!またのご利用をお待ちしております!




そう言えば、深夜の寝室にて(https://syosetu.org/novel/182548/
を書いてみました。はい、エ□な奴です。読める年齢の方は良かったらどうぞ。
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