はい。皆様こんにちは。
今日の講義を担当する、○○○地区の指揮官です。名前はレン――いや、一日しか講義しないので多分誰も覚えないと思うので割愛します。この名札みてください。
えーと……私は君たち候補生の一年先輩です。つまり私も新人と言った所です。講義は早めに終えて質問タイムを多めに作るから、候補生として研修してる間に辛いこと、配属されてから大変なこととか、どしどし聞いてください。答えれる限りのことは答えようと思います。
そんな私が何を教えるのかと言うと、君達指揮官候補生から大人気の戦術人形、UMPシリーズ三人についてです。
なんで私がこの講義を担当するのか、この講義になんの意味があるのかも私にはよくわかりませんが、講義をお願いねと上司に言われて急いで資料を作って来ました。不備しかないと思うので、そこのところは申し訳ないです。
……おぉ、本当に君達の目の輝きが変わってる。やっぱり大人気だね彼女達は。
という訳で、いくつかのケースで紹介しようと思います。
まず一つ目、普段から。
それではまず、映像をどうぞ。
「指揮官、ここの数値が違うわ」
「なるほど……。でも、ここはこうした方がいいと思う」
「うふふ……」
され、この映像に映っているのは誰でしょう?
君、わかるかな?
正解。UMP45だ。
彼女はとても冷静な子でね。凄く頼りになります。作戦の立案から、書類仕事まで、なにからなにまで頼りになります。
通称『UMPの依存させてくる方』なんて言われてますね。私も彼女に頼りっきりではいけないので、頑張っているのですがどうしても彼女に頼ってしまうのが……。
コホン。こんな頼りになる彼女ですが、凶暴な一面と少女らしい弱い一面を確かに持ってます。なので、コントロールなんて言い方はしませんが、彼女の事は出来るだけ放っておかないようにしましょう。
次はこの子。
「指揮官!」
「カフェに行きましょう!」
「いひひひ!!」
はいこの子。ツインテールが特徴的な子ですね。
君、わかるかな?
正解。彼女はUMP9。UMPシリーズの中では妹分に当たる戦術人形だ。
彼女はムードメーカーになれる子でね。可愛らしい笑い方が特徴的です。彼女の明るさには色々と助けられてるよ。
通称『UMPの依存して来る方』なんて言われてますね。その理由としては、彼女が家族と言う言葉が大好きだからです。だから、一緒に多くの人とお出かけすると彼女はとても喜びます。
甘えたな一面が強いので、甘えさせてると不思議とこっちも癒されてたりもしますね。
最後がこの子。
「指揮官、遊ぼう!」
「う~ん。また日焼けしちゃった……」
「はっはっはっ!」
はいこの子。二人とは服装が違うのが特徴的ですね。
君、この子が誰かわかるかな?
正解。この子はあまり製造されてないんだけど、よくわかったね。
彼女はUMP40。二人の姉貴分にあたる戦術人形だ。
彼女はUMPの中でもかなり社交的でね。積極的に色んな子と絡むんだ。ふだんはかなりお転婆なんだけど、かなりのリーダーシップを持っててね、よく色んな子の相談に乗ってるのを見受けられます。
通称『UMPの依存しちゃう方』なんて言われてますね。彼女の底抜けな明るさにはついつい甘えたくなります。
普段は底抜けに明るいですが、時たま悩みを抱えてぼうっと空を眺めていたりします。普段は煩いくらいなので、黙ってるとすぐにわかります。そういう時は相談に乗ってあげましょう。
これが、普段からの三人です。三人のことが少しはわかりましたかね?
♦ ♦ ♦
次はまた別のシーンです。
グリフィンの基地では停電がよく起こります。それは整備員のミスだったり落雷によるものだったり、敵襲を受けたからであり……等々、よくあります。
ああ、そんなに怯えなくて大丈夫です。敵襲は二ヶ月に一回あるか無いかくらいで、そう大規模な襲撃が来るわけでもありません。偵察に来た敵を見つけて交戦した、そんな感じです。
コホン。そんなわけで、街に住むよりも停電がよく起こる訳です。
そんな風に急に停電が、それも夜中に起きた時の彼女達の反応の仕方で違いを見てみましょう。
簡単なクイズ形式にします。こちらの映像をどうぞ。
……真っ暗ですね。停電が起きた直後の映像です。
ちょっと映像をナイトビジョンに切り替えてみましょう。ほいっと。
おっと、手が映ってますね。大きな男性な手と、華奢な女の子の手です。この手を暫し観察すると……おっと、女の子が男性の手を掴みましたね?
さて、問題。この行動は誰がしたモノでしょうか?
君、答えれるかな?
9?
残念、正解は――映像の続きに。
はい。停電から復旧しましたね。
正解は、UMP45でした。
停電が起こると心細くなっちゃうのか、私の手を握ってくるのですよね。映像だからわからないかもしれませんが、彼女の手、凄く震えてるんです。
突然一人になるのが、彼女は苦手なのかも知れませんね。
復旧した瞬間に高速で手を離して、
「私が居なくて寂しかった?しきか~ん?」
なんて言っちゃうのが特徴です。強がりが可愛らしいですね。
♦ ♦ ♦
次の映像もクイズです。
はい、また停電が起こった映像を見てみましょう。
おっと、今度は目元しか映ってませんね。これがこの子の特徴です。
はい、そこの君。この子が誰かわかるかな?
9?
果たして正解は――はい、正解!答えはUMP9です。
彼女も心細くなるようですが、45とは違って完全に立ち竦んでしまう様です。なので、その場から私が居る方向をじっと見ているようですね。
家族を重んじる彼女の目の前で突然家族が居なくなる……。想像もしたくない恐ろしさですね……。
停電が終わった後にほっと一息ついて『よかった……そこに居てくれたんだね』っと安心した様に言うのが可愛らしいですね。
♦ ♦ ♦
最後の映像になります。
本当だったら先程の映像と同時に流して、どっちがどっちでしょうか?とクイズを流した方が楽しいとは思ったのですが……。
映像を見ればそうしなかった理由がわかると思います。
では、どうぞ。
『停電だ!指揮官、停電が起きちゃったよ!かくれんぼしようよ!!指揮官、見つけてね!復旧したらスタートだから!!』
………はい。この通りです。
皆、『あっ(察し)』と言った表情をしてますね。
これが、停電が起きた時のUMP40の反応です。煩いですね。でも元気いっぱいです。停電なんて忘れる明るさですね。
ただ、この時のかくれんぼは隠れようとした40がこけた瞬間に復旧することが多いです。
後、見つけられないと、『指揮官……遅いよ……』とグズり始めちゃうので、さっさと見つけるように心がけましょう。
ただ、見つけた時に彼女が浮かべてくれる笑顔はとても可愛らしいです。
これが、三人の反応です。
特殊な場面故か、三人の心の中がちょっと出てますね。
♦ ♦ ♦
最後に紹介するシーンはこちら。
『朝起きたら何故か布団の中にUMPシリーズが居た時のパターン』です。
……何を言ってるのかわからないと言う表情をされましたが、指揮官である限りそう言うシーンがよくあります。
お勉強の一つだと思って聞いてください……。
今回はクイズ形式じゃ無くて普通に紹介しますね。
まずは『UMP45』からです。
「うふふ……、昨日はお楽しみだったね、しきか~ん?」
はい、見ての通り、朝起きたら肩を露わにした45が枕を抱きしめてうつぶせの状態でいます。
もちろん、彼女のからかいです。それはわかってますが、彼女の肌が露わになってるのと、露出している肌が綺麗なので驚かされますね。
彼女、ああ見えて肌と髪の手入れはしっかりとやってるんです。彼女曰く、髪と肌も大事な商売道具だからって。
だから、本当にドキッとするんですよ。あの子の綺麗な肌に魅了されて本当に過ちを犯したんじゃないかって。
そのまま呆気にとられてると、45が鼻先を指で押してはにかむんです。
「冗談だよ♪本気にしちゃった?」
って言いながらね。わかっていてもやられたって思いますね。彼女には敵わない……。
次に紹介するのは、『UMP9』。
朝起きたら自分の隣が盛り上がってるのに気づいて持ち上げてみると。
「指揮官、おはようございます!」
って朝一番に良い笑顔を浮かべて挨拶をする9が居たんです。
どうして布団の中に居るんだ?って聞くと、
「こうすれば家族が出来るって聞いて来たんだよ!」
っと元気溌剌に答えます。可愛いですね。
「本当に家族ができるかな~。いひひひ!」
と口ずさむ9。朝一番に聞く音楽として、これほど素晴らしいモノは無いと思います。
ただ、9は同衾して『家族を作る』という意味をわかっていない様子。その意味を教えるかどうかは、君達に任せます。
うん?私はどうしたって?彼女の頭を撫でながら『そうか~できるといいなぁ』と言いました。
♦ ♦ ♦
最後に紹介するのは明るさの化身、『UMP40』。
彼女が布団に潜り込んでいる時は、手の平に痺れを感じて起きることがよくあります。
それは、重量のあるものをずっと手に乗っけていた様な……。
目を開けてみるとそこには、私の手を枕代わりにして寝こけている40が居ます。
スースーと安らかな寝息を立てながら。
その顔が可愛らしいのと、朝日を受けた彼女の髪が雪の様に煌めくので、どこか神秘的なモノを見た気分になれます。
彼女が私の布団に潜り込んできた理由はよくわかりません。ですが、そんなの彼女の寝顔の前では些細なことです。
私が彼女の寝顔に見とれていると、視線に気づいたのか、彼女が目を覚まします。
「むにゃ……おはよう、指揮官……」
なんて、目を擦って眠たげな微笑みを浮べながら。
そんな彼女の笑顔を見ると、一日良いことが置きそうな予感がしますね。
♦ ♦ ♦
―――
これにて私の講義を終わります。質問とか相談があったら、ホワイトボードに書いてあるアドレスに送るように。
UMPシリーズは個性的で気難しい戦術人形だ。人気の戦術人形だからと言って簡単に手なずけられると思ったら大間違いだ。彼女達とのコミュニケーションの取り方はよく考えるように。
今回の講義が役に立つかわからないが、将来的に彼女達と接することになった時に参考なると幸いだ。
では、善き指揮官になれるように努めてください!
以上!本当に接し方には気を付けるんだぞ!!
オマケ
講義を終え施設の廊下を速足で歩く指揮官は焦っていた。まさか『教官は戦術人形と肉体的な付き合いが多いと聞きました』、『絶倫末代指揮官はあの三人とそう言う関係になったことがありましたか?』とか、そんな質問をされるとは思ってなかったから。
流石にこれは指揮官も叱った。普段は温厚で怒りと言う感情を生まれた時に母親の中に置いてきたと言われる指揮官も流石に叱った。『くだらない噂に踊らされないでください』、『情報の取捨選択が出来ないのであれば、指揮官としてこの先は生き抜けません!』と。
というよりも、そんな噂が広がっているとは思っていなかった。確かに指揮官は戦術人形達と(向こうから押し倒される形で)肉体的な付き合いが多い。傍から見ても自分から見ても異常な位だ。
一応、その問題には決着をつけてある。それは、
「待ってたよ~」
「お帰り!」
「お疲れ~!」
三人と誓約を結ぶ形で。
恐らく指揮官が今回の講義に呼ばれたのは、先程彼自身が言った『気難しいUMPシリーズ』を全員手なずけたことにあるだろう。いや、手なずけたなんて人聞きが悪い彼は見事三人と深く心を通わせたのだ。
一応言っておくが、この三人との肉体的な関係はある。毎度の如く彼女達の方から押し倒されることによって。
UMP45は、
「私のことなんてどうでもよくなっちゃった?他の子とばっかり最近は仲良くしてるもんね~。……許さない!」
と言って、
UMP9は
「指揮官。指揮官は私の家族だって言ってくれたよね?……じゃあ、ちゃんとした家族になろうよ。私、ちゃんとお勉強してきたんだよ?」
と言って、
UMP40は
「指揮官、最近あたいと遊んでくれないよね……。新しい子と仲良くするのもいいけど、昔からの子と仲良くするのもいいと思う。……ううん。はっきりと言うね。あたいのものになって指揮官」
と言って。
普段の性格も特徴も違う姉妹。その三人が指揮官を押し倒した理由が、寸分の狂いもなく嫉妬だった。
そこから箍が外れた三人は、UMPシリーズ以外の追従を許さない勢いで、指揮官との誓約レースのトップを競い合い。時には血みどろの姉妹喧嘩を繰り広げ、最終的には指揮官に「君達には悪いが三人とも好きだから、三人と一緒に誓約する」と説得されて今に至る。
その証拠に、三人の左手薬指には銀色の指輪がきらめいている。
UMP45が指揮官の右手を、UMP9が彼の左手を、UMP40が彼の腰に腕を巻き付ける。
それぞれがそれぞれ、指揮官と離れまいとするように。
「近くの街を調べたら、ケーキの美味しいカフェがあるって出てきたんだよね~」
「おっ、いいねぇ!行こう行こう!」
「よーしレッツゴー!」
45と9が指揮官の腕を引き、40が彼の背中を押すようにして歩みをすすませる。
三人とも凄まじく独占欲が強いが、今はこうしてかなり仲良くやれているのでそこは『姉妹の絆』といった所だろうか。
「ふふっ」
誓約してから三人に振り回される毎日になったがそれはそれで満ち足りた物なのだ。
今日も三人に振り回される指揮官は、笑みを湛えて三人に引っ張られるがままにカフェへと向かうのであった。
こういうの沢山書きたいけどアイディアが……。だ、誰か私にリクエストかアイディアをお恵みを……。『こういうパターン見てみたい』とか『このキャラでこういうパターンを』とか、そういうので良いので……。