「もうげんきになったよ!」
「やったねリコちゃん!」
「ねえミナト」
「どーしたの?」
「あたし、もっと強くなりたいの」
「ほうほう」
「それでね、ミナトと特訓したくて...」
「やろう、リコ」
「やっぱりミナトさんイケメン」
◆◇◆◇
ミナトの友達を呼んで、プライベートマッチをすることになりました。
「ほいほい、来たぜー」
日焼けした肌のヒナタさんは、あたしを見るなり
「ミナト、やるじゃん」と呟いた。
「ブキは全員わかばで。オレとリコはこっちのチームな。
バッテラストリートでやるから」
「オレもできる限り教えるんでそこんとこよろしく」
頼もしい男子が二人いるから安心だね。
◆◇◆◇
バッテラストリートにて。
「わかばシューターはどんどん塗ってどんどんスペシャルを貯めて使った方がいい。
インクアーマーはダメージを少なくするからね」
「わかばはやっぱり自陣塗り派だよな...」
「えー、暴れたい...」
「さらっと怖いこと言うな、リコ...。でもこれも経験だから頑張ろ?」
ミナトに天使の笑顔を向けられる。
「うー、頑張るっきゃないか...」
ちょっとガッカリしてたあたしの頭を優しくミナトが撫でてくれた。
「いい感じですねぇ、え?」
ヒナタさんが冷やかしてくる。
今は冷やかされても侮辱されても笑っていれる自信がある。
でもこの感覚、どこかで...
『おかーさんっ!もうあたし、やってらんないよっ!』
『リコ、強い人ってどんな人だと思う?』
『えーと、人を支配できる人?』
『強い人はね、優しさをもってて、笑顔の素敵な人よ。
あと...一人で立ち向かっていける勇気ももった人』
『そっか、』
『────笑え、リコ。あたしはいつだってリコの味方よ』
「笑え、リコ...か、」
いつの事かとかは分かんないけど、なんだか力をもらえる気がする。
多分、前世の事だろう。
また、こういうことを思い出していけたらいいな、とあたしは思う。
◆◇◆◇
「ふー、お疲れリコちゃん!」
「頑張ったね、リコ」
ミナトに頭をぽんぽんされる。
「ありがとう、二人とも!明日からも頑張る!」
「そっか!オレらも頑張るぜ!な、ミナト!」
「負けてられないね、彼女とはいえ。
さ、家まで送るよ、リコ」
◆◇◆◇
アバレタリナイ...
モット...モット...アバレタイ...
◆◇◆◇
「あ!ミナト、ブキ屋行きたい!」
「寄ってかえる?」
「うん!」
この時はまだ誰も知らなかった。
ミナトでさえも、リコでさえも。
この街の本当に危険なところを、そしてリコのなかに眠る能力も...