ネウロイ・コンバット~ifの世界から~ 作:忙忙忙ー忙・忙ー忙忙
レベル1 変形不可で、話もしない。母機から生み出される。一定の期間でレベル2となる。大体四角形。大きさは小型。回復は母機に戻って行う。
レベル2 変形不可。言葉を話すが単純なことしか話せない。これも一定の期間でレベル3となる。大きさは中~小型。ある程度自分で回復する。
レベル3 変形したい物のデータを読み込むことで変形する。しかし、変形した機体のデータは2~3機分しか保存できない。会話が成立する。人と接触できるようになり、そこからさまざまな事を経験しレベルがあがる。大きさは中~大型。強力な回復力が発現する。
レベル4 複雑な変形が可能で、生物にも変形できる。感情が発現する。このレベルで子機を生み出すことが出来る。大きさは超大型だが自在に変形できる為、細かい線引きはない。
接触したネウロイはレベル5にはなれない。ちなみに主人公の部隊のネウロイは全員このレベルである。
レベル5 人に接触しなかったネウロイがなる。レベル3までのネウロイを生み出すことが出来る。しかし、このレベルで生み出された場合、レベル3でもしゃべる事は出来ない。
| 数時間後 イギリス 国連軍第25混成ネウロイ化連隊基地
今この基地は蜂の巣を突いたような騒ぎになっていた。
理由は簡単、異世界との通路がすぐ近くの沖で発見されたからである。
そして、政府関係者達が基地の会議室でこの件についてに会議を開いていた。
「今通路へ大型空母”クイーン・エリザベス”と護衛のネウロイ戦艦”ボルケーノ”が向かい調査、偵察を行うとの事です。」
「フムン、女王の騎士はどうしたんだ?」
「緊急で腕の立つパイロットをリストアップして特殊編成の部隊を・・・あとネウロイ化部隊の”グレイブ・アーミー《死者の軍団》”から5人です。」
「確かあの部隊は犯罪者ばかり集めた部隊だったはずでは?」
グレイブ・アーミー・・・その部隊は各国の犯罪を犯した接触者を集めて編成された、いわば懲罰部隊である。どの兵も腕は確かで数々の戦果を上げている、だが問題行動はそれより多く国連軍の狂人部隊とまで言われている。
「首相が早く部隊を編成しろとおっしゃったので、動かせる部隊で編成したまでです。」
そう言われて首相が苦虫を噛み潰したような、不機嫌な顔になる。
「・・・わかった。下がれ。」
首相にそう言われると兵士は敬礼をして、上官の横の定位置へと戻っていった。
「さて、今現在の各国の動きは?」
長いテーブルの真ん中に座る大統領が外務大臣に聞く。
「はい、今は各国とも様子見のようです。ただ日本とアメリカは援助を行う準備があるようです。」
「そうか・・・それはありがたいな。」
もし通路の向こう側で戦闘が発生すれば、船か飛行機で物資を運ぶ必要が出てくる。そうすると莫大な戦費がかかってしまう。
他国から援助が得られるなら、それに越したことはないのだ。
「ところで指揮は誰が執っているんだ?」
横から大臣が質問をする。
「はい、指揮はイギリス海軍のペック・ビショップ少将がとっています。若いですが数々の困難な作戦を成功させた優秀な指揮官です。さらに世界有数の接触者でもあります。」
「そうかなら安心だな。・・・調査はいつ行われるんだ?」
「0300時から行われます。」
「なに?ではあと2時間もないぞ?」
「いくらなんでも速すぎでは・・・」
大臣達から不安がこぼれる。
「ご心配なく。すでに偵察部隊の人選は済み、あとは飛び立つだけです。」
「・・・だれが行くのかね。」
「はい、国連軍のネウロイ化部隊、高木良平中尉です。」
--------
クイーン・エリザベス 会議室
今この部屋にはこの作戦にかかわる部隊や班のリーダーが集まっていた。
「今回の作戦は調査が主体だ。まずネウロイ化部隊が調査をし、安全を確認したらクイーンを向こう側に送る。偵察するのはネウロイ化部隊の高木中尉だ。すでに無人機である程度は確認したがやはり人の目による調査も必要と判断した。偵察するのは無人機で偵察出来なかった北東のほうだ。偵察なのでこちらが許可しない限り火器は使うな。・・・以上がこの作戦の概要だ。意見や質問は?」
この部隊の指揮官であるペック少将が説明する。
「・・・ないな。では全員持ち場に着け。時間がないぞ。遅れるな。」
「「「「了解!」」」」
そう言うとそれぞれが部屋を退出していく。そして部屋に3人残った。
その中の一人、思いっきりうなだれた人物が愚痴る。
「はあ・・・やりたくねえ・・・」
”まだグチグチ言ってるんですか・・・いいじゃないですか。とても名誉なことですよ?”
横に座るアンジーがたしなめる。
今は人型の形態を取っており普通の人が見たら大きい人形だと思うだろう。
真っ白な肌、紅い瞳、吸い込まれるような漆黒の髪、どれをとっても人とは違う何かを感じさせる。
「だいたいなあ!他の奴はどうしたんだよ!?うちの基地に居た部隊のメンバーは!?」
「それは・・・」
少将がすまなさそう顔で言う。
「・・・しょうがないじゃないか。他の部隊員は昨日の飲み会で全員二日酔いなんだ。異世界へ行く代表が二日酔いじゃあしめしがつかないだろ?」
「まず俺以外が全員二日酔いについて異議あり。」
”それに関しては私も同意見ですね。”
「・・・頼むよ・・・今他に頼れる奴がいないんだ。あの4人は下でゲーゲー吐いてるし。」
「お前は?相棒のボルケーノは?」
このペック中将も接触者で今、自分が乗っているクイーン・エリザベスを護衛しているネウロイ戦艦ボルケーノの接触者である。前に5基、後ろに1基の巨大なキャノン砲。何百もの巡航ミサイル、対艦対潜ミサイルを搭載する後部ミサイル甲板。艦対空ミサイル、対空機関砲などの各種対空装備が150門以上。全長600mにも達する海の要塞・・・
以前の作戦である島に潜伏する武装集団へ向けて攻撃したところ、30分後には島が跡形もなくなったと言う逸話があるほどだ。
「俺はこっちで指揮を執らないといけないんだ。頼む!今お前しか動ける奴がいないんだ!」
(あいつにこの前のナンパの事チクるぞ。)ボソッ
「喜んで引き受けさせていただきます。」ビシッ
あいつと言うのは俺の幼馴染の事だ。1つ年上だからと何かに付けて俺の事を弟扱いして、色々面倒を見てくれるのだが、なぜか俺が女性といるとすさまじく不機嫌になるのだ。それさえなければ美人」なんだが・・・
「本当か!いや~助かる!」
「高校時代からの親友にそこまでされたらやるしかないだろ。」
ペックとは接触者の通う学校で知り合いそれ以来の付き合いだ。まあ、そのせいでこんな弱みを握られたんだがな。
「しっかし・・・あいつはなんで俺が女といるとあんなに怒るんだろうな?しかも理由を聞くとしどろもどろになるし。女はほんとにわからん。」
「確かに・・・でもそのおかげで美しい友情が保たれてるんだ。その辺は感謝しないと。」
「どこがきれいやねん。ドロドロに汚れとるがな。」
思わず関西弁になってしもうたやないか。
”はいはい、無駄話せずにさっさと行く。”
アンジーに急かされ3人は会議室を後にした。
30分後 飛行甲板
『高木聞こえるか?』
無線からはなじみの管制官の声が聞こえる。
「オーケー、感度良好。いつでもいけるぞ。」
『なんだ?今日は随分とやる気だな。まあいい、この作戦でのお前のコールサインは”グリフォン”だ。復唱しろ。』
「グリフォン了解。」
滑走路にいた整備班が横に避難し始める。
『滑走路オールクリア。出撃。』
「了解。出撃する。」
”エンジン出力問題ありません。行きます”
機体が一気に加速し、滑走路を離れ飛び立ってゆく。
『グリフォン、高度制限を解除する。幸運を祈る。』
「ああ、またな。」
そう残すと機体は巨大な磁力と雲の渦へと消えて行った。
「どうだ?機体に問題はないか?」
”今のところは何も。”
今は雲の中で周りがわからず、頼みのレーダーは磁場でまともに動かない。頼れるのは己の技術と感のみである。
”この状況で頼れるのがバカの直感だなんて・・・なんて不幸でしょう。”
「スーパーパイロットの間違いだろ。」
”ほざけ、屑が”
俺>(´・ω;`)そこまで言わなくても・・・
そうこうしている内に機体が雲を抜ける。
「うわあ・・・」
そこには大海原と青い空が広がっていた。
”空気も温度も向こうとあまり変わりません。正常な値です。”
「周囲に何かあるか?」
”周囲30キロ圏内にはなにも・・・それ以上はまだわかりません・・・もう少し探索しないと。”
それもそうか、一度無人機で偵察して見つかってないんだからな・・・
「よし・・・とりあえず作戦通り北東の偵察エリアに向かうぞ。」
”了解。”
数分後
”該当エリアに到着しました。”
来たはいいもののやはり何もない・・・さすがに海ばかりは飽きる。
「なにか見えるか?」
通路からだいぶ離れたためレーダーの調子が戻った、これで少しは発見があると思ったが・・・
”いえ何も・・・おや?待ってください。”
急にアンジーが驚いた声を上げる。
”北東の方角、10キロ地点に反応。ネウロイです。それも大型が3機います。”
「大型だと?いや・・・それよりもネウロイがこの世界にもいるのか?向こうは何か言ってるか?
”う~~ん・・・応答がありませんね。”
「目視できるまで近づくしかないか。」
とりあえず向こうに報告を・・・
”おや?・・・ネウロイの反応が一機消えました。反応からみて撃墜されたようです。”
「なに?おいおい何かの間違いだろ?」
”いいえ。間違いありません、コアの消失を確認しました”
ネウロイじゃない小型の飛行物体・・・一体なんだ・・・しかもレベル3を撃墜だと?
「・・・グリフォンからクイーン、聞こえるか。」
『ああ、聞こえる。何かあったか。』
「現地点から北東10キロの地点にネウロイと別の何かが戦闘をしている。停戦させるか?」
『・・・停戦させろ。ただし、攻撃は許可するまで行うな。』
「グリフォン了解。オーバー」
・・・そりゃそうだわな。もし当たったらこれからの国交にかかわるし・・・
そう思うと俺はまた随分面倒な仕事を引き受けたと思う。
向こうは撃ち放題なのにこっちは下りるかもわからない許可が出るまで撃たれ放題、最悪死ぬ。
”何を言うかと思えばネガティブですね。”
アンジーが呆れた様な口調で話す。
”まだ撃たれると決まった訳ではありません。それに・・・
―――――――――私の機体性能とあなたの操縦技術ならどんなことも不可能ではありません。”
珍しいな・・・アンジーがこんな事を言うなんて・・・
だが、今の俺には一番安心出来る言葉だ。
「そうだな・・・俺達は最強だ。」
ふふっ、顔から自然と笑みがこぼれる。
(いつもそうならいいんだがな・・・)
”ん?今何か言いましたか?”
「いや、何も。」
”そうですか・・・では、さっさと戦闘を止めに行きますよ。”
鋼鉄製の死神がジェット噴流を噴出しながら戦場へと飛んでゆく・・・
------------
クイーン・エリザベス 司令部
「本当に大丈夫か・・・」
司令部で一人、頭を抱える人物がいた。この作戦の指揮官、ペック少将その人である。
「?なにか問題でも。」
横にいた秘書が質問する。
先程高木中尉から戦闘を行う武装勢力を止めると連絡があってから少将の顔色が悪い。
イライラしているのか貧乏ゆすりもしている。
そう考えていると、少将が重たそうな口を開く。
「・・・あいつはな、普段はあの調子だが事戦闘になると性格がガラッと変わって戦闘狂になるんだ・・・」
「なっ・・・そんな人をなぜ偵察に・・・」
「・・・まさかしょっぱなから戦闘にぶち当たるなんて思ってなかったんだ。」
「急いで呼び戻しましょう!今ならまだ・・・」
仕官がそう言い掛けた時だった
”オーイ、マスタ~。やばいよ~。”
突然、艦内に子供の声が響く。
「どうしたボルケーノ。なにかあったか。」
声の主はペック少将の相棒、ボルケーノのものだった。
”ヤバイよ~、通路の磁場の値が正常値になってくよ~~。このままじゃ・・・”
「このままじゃ?」
司令室にいる全員が耳をかたむける。
”ゲートが消滅しちゃうよ”
その声は本当に、子供のような無邪気であった。
う~ん、今回は随分長くなってしまった。
あと少しアンジーをデレさせてみたがなかなかうまくいかないな。
感想お待ちしてま~す。