ネウロイ・コンバット~ifの世界から~ 作:忙忙忙ー忙・忙ー忙忙
もう少しペースは上がらないものか。
「すばらしい・・・」
思わず言葉が漏れる、だが恥ずかしいとは1mmも思わない。
「最高だ・・・最高だこいつは・・・」
次々と口から感嘆の声が出てくる。
”さっきから何ぶつくさ言ってんですか・・・研究員の人も頷かないで。”
今俺たちはマロニー大将の秘密研究施設に来ていた。
アンジーは今日は珍しく暇が空いていて、今は俺の乗る車椅子を押してくれている。
そして研究施設にいた職員の案内で着いたのは見たことのない兵器であった。
「いや、彼の言う通りですよアンジーさん。」
研究員の一人がアンジーの言葉に意を唱える。
「ウォーロックはまさに人類の英知!
機首に付けられたのは航空機に付けられる物で最高の威力を誇る30mm機銃っ!!
更にアネロイド気圧高度計により飛行高度を完璧に設定っ!!
さらにぃぃぃっ!戦闘機に積むには余りにもオーバースペックなバブスト式ラムジェットエンジンにより最高速度は1100km/hウウウゥゥゥッ!!!
そしてそしてえぇぇっ!!機体を無人にし変形させることで今までの戦闘機に出来ない飛行を実現したのだああぁぁぁっ!!
こんな完璧な兵器を作る俺たちの科学力は世界一イイイイィィィィッ!」
「「「「イエエエエエェェェェェェィイッ!!」」」」
ふふふ、と自然と笑みがこぼれる。
この世界にきたのは間違いではなかった!俺のいた世界では「実用的じゃない」の一言で作られもしなかった可変機とこんな形で出会えるとは!今俺幸せ!
”ところでどの位稼働できるんですか?”
「10分です。」
”欠陥品じゃねーか”
痛烈なツッコミが今日も炸裂する。うむ、さすがアンジーだ。
”マロニー大将もよくこんな兵器許可しましたね”
「マロニー大将は『貴様ら!まったく、こんな兵器作りおって!(歓喜)』と。」
「なんの話をしているんだね?私をほっておいて。」
声のした方を向く。
車椅子のせいでよくわからないが後ろにマロニー大将がいるらしい。
”いるならいると言ってください。小さすぎて気付きませんでした。”
「いや、気づくと思って・・・てか待たせといてその扱い?」
”じゃあ扱いがよくなるよう努力しなさい。とりあえず大きくなれよ。”
「あれ?なんか態度でかくね?私大将なのに。」
”私がでかいのではなく・・・あなたが余りにも矮小な存在だからです。”
「・・・」ポキッ
「もうやめてやれよ!ここから見えないけど大将泣いてるだろ!」
もうやめたげよぉ!あっ!ちょっと見えたぞ!やっぱ泣いてる!
「あの~そろそろ話をやめていただかないと進まないんですが・・・」
研究員の一人が声を掛けてくる
おっとすっかり忘れてたぜ。
「すいません。続きを。」
「でっ、では。ウォーロックの問題点である稼働時間の伸ばし方を聞きたいんですが・・・」
「フムン」
稼働時間か・・・俺たちの世界ではコアだけ別のネウロイ兵器は見たことないからよく分から・・・
”わかりました。では私の言うことに従ってください。”
「えっ?お前わかるの?」
意外だ、流石にこれはわからないと思ったが・・・なんでも知ってるな。
”全にして一、一にして全。それが我々ネウロイです。だいたい何を考えているかわかりますよ。”
そう言っておもむろにウォーロックに近づいていく。
”ふむふむ・・・そうですか・・・待遇が悪い・・・大変ですね・・・ウチも馬鹿が・・・”
なんか会話し始めた・・・
”・・・わかりました。どうやら随分無理やり兵器に詰め込んだので不機嫌なようです。”
「へ~~~、わかりまし。じゃあ、外に出してみますか。」
「しょうがないな。許可する。」
マロニー大将が許可すると研究員の一人がコアを入れたカプセルからコアを引っ張り出す。
ネウロイのコアは一度しか見たことないがやはりキラキラしていて宝石のような輝きを放っている。
”次が一番重要です。よく聞いていてください。”
「・・・・・・」ゴクリ
その場にいる全員が息を呑む。その場にいる全員が神妙な面持ちで耳を傾けている。”
”それは・・・毎日話しかけることです。”
その瞬間、その場の全員がコントみたいに滑る。
まあ、俺も滑ったんだが・・・
「はっ、話かけること?本当にそんな事で効果が上がるんですか?」
研究員の一人が恐る恐る聞く。そりゃあそうなるわな。
”あーその考え方はダメですねー。ボッシュートです。
いいですか?ネウロイは攻撃してくる鉄の塊でも道具でもありません、人と同じように感情を持つ機械生命体、それが我々ネウロイです。
我々はあなたたち人の見えないラインで繋がっています。このネウロイ・・・コアは撃墜されてからラインが切れ、仲間からも通信が来ず、誰も話しかけてくれないので寂しがっています。このまま実験すれば巣に帰ろうとしてウォーロックを奪ってしまいます。”
「・・・それは本当ですか?」
”間違いありませんよ・・・ですが・・・”
アンジーの声のトーンが落ちる。なにか寂しそうな顔だ。
”・・・ラインが切れると他のネウロイから味方と識別されません。もし暴走してウォーロックをネウロイ化し、巣に帰っても敵とみなされ・・・撃墜されます。”
「!?そんな・・・」
なんてこった・・・まさかそんな・・・それじゃああんまりにも悲しすぎる・・・
”そう、少なくとも・・・今現在はこのコアの味方になれるのは我々だけです。ですから寂しくならないようにケアしてあげてください。そうすればきっと我々の思った通りに働いてくれますよ。”
「そうか・・・わかった」
マロニー大将が神妙な顔で部下の研究員達に命令をくだす。
「今から全員毎日、内容はどうでもいいからこのコアに話しかけるように。これは命令だ。」
「イエッサーー、直ちに伝達します。」
言われた部下達はすぐさま部屋を出て行く。
「なんの話すりゃあいいんだろうな?」
「愚痴は?」
「ダメだろ。それより近くのピンクなお店の情報の方が喜ぶだろ。」
「なんてこと教えようとしてるんだお前ら。」
そんな話声が聞こえる。
部屋には俺とアンジー、マロニー大将だけとなる。
「さて、ではそろそろ私も・・・」
マロニー大将が席を立つ。
「待ってくださいよ大将、聞きたいことがあるんですが。」
「聞きたい事?なんだね。」
「なぜウォーロックを作ろうとしてるんですか?この世界には精鋭の武装した魔法少女がいるんでしょ?必要なくないですか?」
なんて言うか忘れたけど、あの魔法少女・・・あったの宮藤さんだけだからよく知らないけど。
でもわざわざ作る必要はないんじゃないか?時間も、人も、技術もバカみたいにかかる。そんなものをこの頭の固い大将が作るとは思えないのだ。
「ふむ、話しておこうか。今我々はネウロイと戦っているな。それが終わればどうなると思う?」
”間違いなく人同士で戦争・・・・・・そういうことですか”
「ネウロイの軍事転用・・・」
「そうだ、人間は共闘する敵がいなければまた人同士で戦う、この世界でも人間同士の戦争があった。そのために安定した戦力となるウォーロックが必要「嘘だな。」なっ!?」
間違いなくこいつは嘘をついてる。戦争ではないもっと別の何かが・・・
「あんたが作ってるのは何か別の理由だ、多分今言ったことは建前でしかない。」
「・・・・・・・・・」
”どうしたんですか?なんか急にシリアスになっちゃって。”
「どうなんですか、大将。」
”あっ、無視ですか。”
「・・・まったく、兄の言うとおりだな。わたしは嘘が下手らしい。」
「やはり・・・話してくれますね?別に理由が世界侵略でもちゃんと仕事しますから気にしないで。」
「・・・来てくれ、私の部屋で話そう。」
連れてこられたのは研究所の一角にある棟の最上階、司令室と書かれたプレートが部屋の扉に貼ってある。
「入りなさい、腹を割って話そう。」
そう言ってマロニー大将がドアを開ける。
自分たちも言われるままその部屋に入っていく。
「?これは・・・」
”なんでここにこんな物を・・・」
そこにあったのは、たくさんの額に入った、ウィッチの写真であった。
「これがその理由だよ、高木中尉。」
どうでしたか?ウォーロックを作る笑顔溢れる現場は。
次の投稿もまた遅いと思います。
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次回「きれいなマロニー」ご期待下さい。