異世界から来るソルジャー   作:ライダーGX

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第12話 休日での日々で 後編

深い眠りの中で、ソルジャーの頭の中に誰かが話しかけて来た。

その声はとても奥深い男性の声だった。

 

『……者よ、…若者よ、起きるのだ…若者よ』

 

「……ぅ、ぅう~ん」

 

その言葉に目が覚めるソルジャーは目を開けると、目の前に白い空間が広がっていて、その光景を見る。

しかもその光景はかつてソルジャーが異世界に転生する際に居た場所でもあったのだ。

 

「ここは…確か」

 

『目が覚めたか…若者よ』

 

聞き覚えのある声が後ろからして、ソルジャーは後ろを振り向くと、そこには杖を持った大王神が居た。

 

「大王神…!」

 

『久しぶりだ…若者よ。よく聞くのだ…若者よ…、昨夜…邪悪なる脅威がその世界に降り立った…、その脅威は以前我が話したもの…。遂にその時が来たのだ』

 

「っ! ついに来たのか…」

 

『若者…いや、ソルジャーよ…その脅威はいつ現れてもおかしくはない。その時の為に備えておくがいい』

 

「ああ!分かった!」

 

ソルジャーはその事に頷き、それに大王神は見てうなづいた。

 

『頼むぞ、そうだ…その時の為にこれを渡しておこう」

 

すると大王神の目の前にある物が現れ、ソルジャーの前に送られる。

それは剣の刃がない柄と鍔しかなかった剣のものであった。

 

それにソルジャーは取ると、鍔の先から青く光り輝く光の剣が現れる。

 

ソルジャーは思わず目が釘付けとなる。

 

「これは…」

 

『それは《ビームセイバー》、外側の脅威を打ち破る為の聖なる剣、聖剣の似たものだと言うものだ』

 

「聖剣に似たもの…」

 

『それを上手く使い、邪悪なる脅威を打ち払うのだ!』

 

そう言って大王神は消えて行き、ソルジャーが思わず手を伸ばすも、意識が薄れていき、目を閉じるのであった。

 

 

 

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ソルジャーが目を覚ますと、自分の寝室のベッドで寝ていた。

身体を起こして周りを見渡す。

 

「夢か…? ん?」

 

ソルジャーが右手に何か握っている物に気が付く、それをみると右手に大王神から与えられたビームセイバーが握られていた。

 

「これは…、夢じゃなかった」

 

ソルジャーはビームセイバーを見つめて、そして窓を開けると、夜明け前の日差しが出始めていた。

その夜明けの空を見つめるソルジャー。

 

「ついに…来るか」

 

この日はギルドには顔を出さずに、牧場で馬の蹄鉄の様子を見て、手入れをするのであった。

 

 

 

そして三日目の日、牧場の見回りをして、皆と一緒に朝食を終えた後に牛乳とお肉、そしてチーズを荷車に載せて辺境の街へと運ぶ。

 

街に向かう際に牛飼娘がある物を見つける。

 

「あっ!ちょっと待って!」

 

っと牛飼娘が道から外れて、近くの林に向かう。

それにソルジャーは馬を止めてその様子を見つめると、牛飼娘が少し汚れた子犬を見つけた。

 

「ねえ、この犬牧場に連れて帰ってもいいかな?」

 

「ワン!」

 

「う~ん…そればかりは伯父さんに聞いてみないと分からないな。俺だけで決める事は出来ない」

 

「そっか…、うん、分かった。帰ったら伯父さんに聞いてみるね」

 

そう言って牛飼娘は子犬を撫でながら言い、子犬は尾っぽを大きく振りながら牛飼娘の顔をペロペロと舐める。

ソルジャーはやれやれとした表情をし、ソルジャーと牛飼娘は子犬を荷車に載せた後に街に向かうのだった。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

ギルドに到着したソルジャーと牛飼娘、その間に牛飼娘が手続きをしている間にソルジャーが荷物を降ろして、ギルドに運んでいる。

するとそこへ妖精弓手達と自由騎士達がやって来る。

 

「オルクボルグ」

 

「かみきり丸、もう休みは終わったんか?」

 

「ああそうだけど、今日は牧場の荷物を届けた後、ちょっとギルドのクエストの様子を見て、依頼が無かったら帰ろうかなって」

 

「そうですか」

 

自由騎士はその事に納得する、だが実際は違う。近い内にやって来る脅威の為に備えをする必要がある、その為の準備だった。

その間にソルジャーが荷物を降ろしていると蜥蜴僧侶が何やら言葉を詰まらせながら問う。

 

「こ、小鬼殺し殿。実は…その…」

 

「何?言いたいことがあるならはっきりと言ったらどうだ。リザードマン」

 

「し、失礼、拙僧は…あれが貰いたくて」

 

「あれ?」

 

その事にソルジャーは頭をかしげる。

どうも言葉が言い足りない事に妖精弓手と鉱人道士が言う。

 

「鱗のはチーズが欲しいんじゃよ、かみきり丸」

 

「あれ以来ずっとチーズ、チーズってばっかり言ってね」

 

「っ~~~~…」

 

恥ずかしそうに照れる蜥蜴僧侶に圃人野伏はありえない目線で見ていた。

それに納得したソルジャーは荷車からチーズを取り出す。

 

「ほれ、サービスであげるよ」

 

「おお~!かたじけない!」

 

大喜びする蜥蜴僧侶はチーズをまるかじりして食べ、その様子に鉱人道士は呆れながら見て、只人僧侶は微笑みながら見る。

そんな中で森人魔術師はソルジャーの元に近寄る。

 

「ソルジャーさん、ハイエルフから話は聞きました。私の同郷のエルフを助けていただいてありがとうございます。そして故郷も救って頂いて下さって…」

 

そう言って森人魔術師は頭を下げる。それにソルジャーは言う。

 

「ああ、その事か。気にするな、俺達は依頼をこなしただけだ」

 

それに森人魔術師は再び頭を下げて、ソルジャーは手を横に振りながら少々困り果てる。

そして妖精弓手が。

 

「お、オルクボルグ…」

 

「ん?」

 

ソルジャーは妖精弓手が何やら言いたそうな表情をしていて、それにはソルジャーは妖精弓手の方を見る。

 

「どうした?」

 

「じ、実はね…私達、遺跡の調査をやっているの」

 

「へ~?遺跡の調査か。それで?」

 

「それでね…、どうも前衛の戦士が必要だから…、その…」

 

どうも遺跡の調査って事じゃなく。冒険のお誘いだと言う事に気付くソルジャーは笑みを浮かばせながら言う。

 

「OK、お前の言いたい事が分かった。今度の冒険、一緒に行ってもいいぞ」

 

「っ!本当! 絶対だからね!」

 

っと嬉しそうにその場から離れていく妖精弓手。

そんな妖精弓手の感じを鉱人道士と圃人野伏は呆れながら言う。

 

「全く耳長娘も難儀な奴じゃなぁ。素直に誘えばよかろうに」

 

「ホ~ント、私達でも素直に言うと思うよ」

 

「だ!黙りなさい!!!」

 

っと小石を投げる妖精弓手、それに鉱人道士と圃人野伏は思わず避ける。

 

「いい加減にしなさい!ドワーフにレーア! 二人共射抜くわよ!!」

 

「甘露~~~!」

 

蜥蜴僧侶はチーズの美味さに感激する。

そんな感じにソルジャーは荷物を全て下ろした後、ギルドのクエストボードに向かう。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

クエストボードを見に来たソルジャーは現在に依頼を見てみる。

 

今のところ何もない状態で、ゴブリンの依頼も一枚もない。

他の冒険者達が受け持っている状態にソルジャーは頭をかく。

 

「う~ん、この三日もないとは意外過ぎるなおい…、まあ他の冒険者達が受けているのは確かだけど」

 

「ソルジャーさん!」

 

っと聞き覚えのある声がして、その方向をみると女神官達がやって来て、ソルジャーの前にやって来て首の認識票を見せる。

彼女達の認識票が白磁から黒曜に変わっているのが分かる。

 

「へぇ~、10位から9位に昇格したか」

 

「はい!実は昨日無事に昇級しました!」

 

「やはりオーガ戦が大きく影響あったみたいです」

 

「これも全て貴方のおかげね」

 

そう言って女神官達はソルジャーに頭を下げて礼を言い、それには少々困り果てるソルジャー。

 

「参ったな…、そんな風にされるとちょっと困る」

 

「困る必要ないですよソルジャーさん」

 

「そうです。私達は貴方に助けられた日からここまで来れたのです」

 

「少しは胸を張ったらどう?」

 

その言葉を聞いたソルジャーは少しばかり戸惑っていた。

まさか三人トリオからそんな言葉が出てくるとは思わなかった、でもそれだけ嬉しい感じもする。

 

 

 

 

そしてソルジャーが牛飼娘の所に戻ろうとすると、近くの広場で重戦士が新米戦士と自分のパーティーメンバーである少年斥候に稽古を付けていた。

重戦士が大剣で二人を吹き飛ばして、大剣を肩にのせる。

 

「そらどうした! そんなんじゃゴブリンだって殺せねえぞ!!」

 

「くっそ!まだまだー!!」

 

新米戦士と少年斥候は立ち上がって重戦士に立ち向かっていく。

その様子を見ているソルジャーは重戦士の稽古の様子に少々呆れる。

 

「やれやれ、あいつの稽古は熱いな」

 

「それだけ熱心にしているという事ですよ」

 

っと後ろから声が聞こえて、振り向くと受付嬢がやって来る。

 

「こんにちはソルジャーさん、荷下ろしご苦労様です」

 

「やあ」

 

受付嬢がソルジャーの隣に来ると、重戦士達の稽古を見てある事を言う。

 

「実は最近ああいう稽古を専門をやる訓練所を建てようと言う動きがあるんですよ、新人は何も知らない事が多いので、引退した冒険者を雇って戦い方や冒険の知識を教える風にするみたいです」

 

「なるほど~…(確かにそうだな…、神官達も何も知らないまま冒険者になったと言うし、俺が教えてやったから何とかなっているけど)」

 

ソルジャーはその事を聞いて重戦士達の稽古を見て思い、受付嬢はソルジャーに言う。

 

「ソルジャーさんもどうですか? 貴方は今いるパーティーのあの子達の様に教える側になっては?」

 

「う~ん…、ちょっと考えとく」

 

っとそう言ってソルジャーは牛飼娘の所に戻って、牧場に戻るのであった。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そしてその日の夜、ソルジャーは特別部屋でトレーニングを行っていた。

 

トレーニング機材で自分の世界ににあったベンチプレスやデットリフト、バーベルスクワットを行い、筋トレをして、銃の射撃訓練をする。

ハンドガンやアサルトライフル、そしてショットガンの訓練を終えた後、特別部屋を出て夜空の月を見る。

 

そこに牛飼娘がやって来る。

 

「となりいい?」

 

「ん? ああ、いいぞ」

 

牛飼娘が隣に来て、一緒に夜空の月を見上げる。

その時牛飼娘が言ってくる。

 

「ねえ、昨日伯父さんと何を話してたの?」

 

「え?あ、ああ…、ちょっとな」

 

昨夜の事を聞かれたソルジャーは言いづらそうにしながら誤魔化し、それに牛飼娘は少し諦めたかの様な感じで言う。

 

「別にいいよ。…ねえ」

 

「どうした?」

 

「……ううん、何でもない」

 

そう言って牛飼娘は再び夜空の月を見て、それにソルジャーは少々頭をかしげ、共に夜空の月を見上げるのだった。

 

 

 

 

 

 

そして……その付近の森で怪しげな影が動いていた。

 




活動報告に少しばかり報告があります。

ちょっとここでは書けないので。
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