マルチツールタブレットに鍛冶アイテムが追加された事で、更にやる事が増えたソルジャー。
すぐさま特別部屋で合成する項目を選択し、それを押すと粒子が1箇所に集まってきて、そこに鍛冶と合成に必要とする特殊な金床と『マルチハンマー』が出てくる。
それを見たソルジャーはマルチツールタブレットでその説明書を見る。
「どれどれ…、え~《合成に必要とするマルチハンマーは金床と共に好みの武器を合わせる事で合成が可能とする。マルチハンマーで三回叩くと効果が現る。破損した武器についても好きな物を選ぶと良しとする》なるほどな…」
ソルジャーは考える素振りをしながらもすぐさま自分の現在の武器、ブロードソードとバスタードソード、壊れたロングソードを持ってくる。
万が一の為に取っておいた武器だ。
そして特殊な金床を置いて、三つの武器を金床の上に置き、マルチハンマーを持って、三つの武器に叩く。
カン!!カン!!カン!!
三回叩いた時に三つの武器が光り出して、三つの武器が重なり合い、一つの武器となる。
刃の長さと幅はバスタードソードのちょっと短めの120cm、幅はブロードソードと同じくらいの幅、鍔は翼を広げた感じの鍔で、柄は握りやすいほどの物になっていた。
その剣を見てソルジャーは見とれているとマルチツールタブレットから通知が入る。
ソルジャーはそれを見ると完成した武器の名前が出ていた。
《合成に成功しました、武器名『ソウルブレード』です》
「ソウルブレード…、これがこの武器の名前か…ん? ん!?おお~!!この武器!よく見ると耐久性が凄まじいじゃないか!?これならどんな扱いをやっても壊れないぞ!」
ソルジャーはソウルブレードの耐久性が異常な程高い物だと知って、それに興奮してきたのだった。
「よし!次はグローブだ! 今使っているグローブに壊れたガントレットを合わせよう!」
そう言ってソルジャーはグローブとガントレット金床に置き、マルチハンマーを使って三回叩く。
カン!!カン!!カン!!
先ほどと同じ様にグローブとガントレットが光り出して、二つのグローブが重なって、一つとなる。
ガントレットとは違い、拳を保護する為の装甲が施されて、更にフィットしやすい使用になっている。
それをソルジャーは見て、再び通知されたマルチツールタブレットを見る。
《合成に成功しました、武器名『アームフィンガーグローブ』です》
「アームフィンガーグローブか。これはこれで面白い名前だな、だがこれで再び戦える程の武装が出来た」
ソルジャーは二つの武器を見ながら呟き、そして腰のビームセイバーを取りながら言う。
「こいつに頼るのは少々危ないからな、これが聖剣と同じものだと知ったらよからぬ奴らが奪いに来る。出来るだけ使わないようにしないと」
そう言いながらソルジャーはビームセイバーを腰にしまい、そしてソウルブレードを持って、新しい鞘に仕舞って背中に背負い、アームフィンガーグローブをはめて感触を確かめ、違和感が無い事を確かめるのだった。
そしてソルジャーは特別部屋を出ると、部屋には牛飼娘がそこにいて、ベッドに座っていた。
ソルジャーは牛飼娘が居ることに問う。
「どうしたんだ?」
「ねえ。さっき何してたの?」
「ああ、さっき面白い鍛冶方法があって、それを試していたんだ。これが上手くいったんだ」
「へえ~そうなんだ …ねえ」
何やら急に重苦しい表情をする牛飼娘にソルジャーは一瞬戸惑う。
「え? ど、どうした?」
「ずっと気になってた…、この前の部屋といい、凄い物といい。一体どういう風なものなの?どうしてそれを持ってるの?」
「…そうか、ずっと気になってたか(もう隠し事はできないな、こんだけ気づくんだったら。なら…話すか、出来る範囲だけ)」
そう思い、ソルジャーは話せる範囲のみ話した、自分が使ってきた物は皆神からの送られてきた物と、そして自分が為すべき事をしなければならない事を。それを知った牛飼娘は納得した。
「そっか…、君は神様から凄いお願いをされているんだ…それは知らなかった。でも…大丈夫?」
「大丈夫だ。俺はそう簡単にやられはしないって知っているだろう?」
「…うん、そうだね。でも心配させる様な真似はしないでね?」
「ああ、分かった」
牛飼娘を心配させない様に言い聞かせるソルジャー、その中で心配しつつソルジャーを信じる牛飼娘だった。
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次の日、ギルドではソルジャーが新しい武器、ソウルブレードを手にしている事に周囲に広まって賑わっていた。
「おいおいソルジャー、一体どこで手に入れたんだよその武器、なかなか良いもんじゃねえか」
「俺にくれよそれ」
「ダメだ。これは俺のメインの剣なんだ」
そう言って断ってその場を離れていき、女神官達の元にいく。
女神官達もソルジャーが今持っている武器の事で話し合っていた。
「かみきり丸、皆お主の持っている剣に夢中だぞ」
「ちょっとくらい教えてくれないんですか?」
女武闘家がその事を問いかけてくるが、それをソルジャーは頭を横に振る。
「すまないがそれを教える事は出来ないんだ、もし教えたら大変なことが起きるからな」
「大変な事ですか?なんですそれ?」
女神官がそれを問うと、ソルジャーが言う。
「例えば…世の中の事がひっくり返ってしまうような大変なことだ…!」
「な、なによそれ!」
訳が分からない事に妖精弓手は怒鳴り、それをスルーするソルジャー。
っとそこに受付嬢が何やら真剣な表情をしてやってくる。
「ソルジャーさん、ちょっといいですか?」
「あれどうしたんだ?そんな真剣な表情をして?」
「実はソルジャーさんに依頼が来ているんです。これを」
受付嬢からある依頼の書類をソルジャーに渡し、それをソルジャーは受け取る。
女神官達はソルジャーが受け取った書類を見る。
「どんな依頼ですか?」
「今それを確かめる所だよ」
そう言ってソルジャーは依頼の封筒を開けて、それを確かめる。
しばらく目を通していると、思わず頭をテーブルに叩きつけるかの様に愕然とする。
「ガクッ…」
「ど、どうしたんですか!?」
「この依頼…目を通してみろ」
っとソルジャーは女神官達に依頼の内容を見せる、女神官達はソルジャーが渡した依頼を見ると、そこに書かれていたのはゴブリン退治の依頼であった。
それを見た途端、妖精弓手は大笑いしてしまう。
「ぷははははははははははは!! なにこれ!オルクボルグ!やっぱあんたはゴブリンを引き寄せる何かを持ってるわ!」
「ぐぅ~…言い返せん」
「じゃが耳長、お主も人の事は言えんが」
「うっさい!それとこれは違うの!」
鉱人道士が言う言葉に真っ先に否定する妖精弓手、その間に蜥蜴僧侶が依頼の印に描かれている物に気づく。
「この印は一体…」
「ん?そう言えばこの印…どこかで…、あっ!思い出した…これは『水の街』に居る場所の刻印じゃないか」
「水の街!食べ物が美味しく、綺麗な所って聞いてるわ!」
「へぇ~そうなんだ」
妖精弓手が言った言葉に女魔術師は納得する。
「でもどうしてその街からなんですか?」
「それは分からなん。ただこの依頼主が何か知っているかも知れないが」
ソルジャーは依頼の最後に記されている天秤の印を見て言い、それに女神官が見て、何やら思いつめた表情をする。
「(この印…どこかで見たような…)」
そう思いつめる女神官、ソルジャーはそれに気づかないまま書類をしまい、皆に言う。
「さて…依頼が来たとなれば断らない訳にも行かないな。どうする?皆…また付いて来てくれるか?」
「あ、はい!勿論です」
「仕方ないわね。行くわ」
女神官と妖精弓手がそう言い、そして女武闘家達もそれに頷き、ソルジャーは準備をする為、一度牧場に戻るのであった。
そして水の街で、何が起こっているか知らずに…。