こんな超えたのは今あるゲート以上ですねwww
第19話 水の街 前編
ソルジャーの元に依頼が来たことで、依頼元である街『水の街』へと向かっているソルジャー達。
馬車の中で妖精弓手が馬車酔になってしまった。
「う~…、気持ち悪~い…」
「おいおい…、ハイエルフは馬車が苦手なのか?」
「だって馬車って揺れるから苦手なんだもん、あんたは何時も馬に乗っているから平気だけど、慣れない者には地獄なのよ」
そう言って起きようとしたその時に、妖精弓手は更に気分が悪くなり、思わず口を押させてしまう倒れこむ。
妖精弓手の様子に女神官が心配して見ていて、他の皆は苦笑いするしかなかった。
そしてソルジャーは馬車の外を見ながら呟く。
「それにしても水の街か…、そこには行っていないからどんな所か楽しみだな」
「そうですな。拙僧も水の街に着くのが楽しみである」
「まあ、ゴブリン退治で無ければ良かったんじゃがな」
「依頼先がそこでならば、仕方ないんじゃないんですか?」
女武闘家が三人が言った言葉にそう言い、それにソルジャーは思わず考える素振りをする。
「(まあ確かに、依頼先がそこである以上は仕方ないが…ちょっと気になることもあるがな。なぜあんな街にゴブリンが居るのか…)」
そう考えつつ、ソルジャー達を乗せる馬車はそのまま水の街へと向かうのだった。
そして水の街に着いたソルジャー達は馬車から降りて、妖精弓手は体を伸ばしながら呟く。
「ふわ~、お尻いった~い。硬い床は慣れないわ」
「やはり耳長娘には馬車の移動は困難を極めるか」
「うるさいわね…!」
鉱人道士の言葉にイラつきが貯まる妖精弓手だが、そんな様子をソルジャーは気を使ったのか、飲み物が入ったビンを渡す。
それに妖精弓手はソルジャーの方を見る。
「なにこれ?」
「飲み物だよ。少し飲めば多少痛みは和らぐと思うぜ」
「え? あ、ありがとう…」
妖精弓手はそう礼を言って受け取り、ソルジャーは依頼主が居る街の奥に進む。
彼の後ろ姿を見る妖精弓手に対し、そんな様子を見た鉱人道士は。
「なんじゃ耳長、お主かみきり丸に惚れたか?」
「な!そんな訳無いでしょう!!馬ッ鹿ないの!?」
顔を真っ赤にしながら否定する妖精弓手は小走りで先に進み、鉱人道士は笑いながら見ていた。
女神官達はそれにため息を履き、蜥蜴僧侶は呆れながら言う。
「術師殿、少々悪戯すぎるぞ」
「分かっとるわい、じゃがこれくらいのからかいでダメになってしまう様ではあかんわい。全くあやつの方がまだまだガキじゃの」
そう言って鉱人道士は先に進み、蜥蜴僧侶は呆れながらもその後を追いかけていく。
そんな中で女神官達は少し考えながらもその後を追いかけていく。
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街中を進む中、活気のある街の風景を見て、蜥蜴僧侶が言う。
「なかなか活気のある街ですな」
「法の神殿のお膝元ですし、沢山の支流が集う水の街ですからね」
「そこは変わらないわね。こっちと」
女魔術師が辺境の街の風景をこちらと見比べながらいい、その様子を女武闘家もうなづく。
「そうね。私達の街とも変わらない」
「いや、ちょっと違うところがある」
「え?どんな所がですか?」
ソルジャーが言った言葉に女神官が問い、ソルジャーはある方を見る。
彼が見たのは、水路の近くに畑が沢山あり、そこには新鮮な野菜や果物が大量にあった。
「ここの野菜と果物が辺境の街と違って大量に取れる、それに空気も水も美味しいから皆健康的な人たちばかりだ」
「確かに、小鬼殺し殿の言っている事も一理ある」
その言葉通り、水の街の人たちは辺境の街の人達と違って健康的な人達ばかり、それを比べると違うと思うのも頷ける。
「それよりも、依頼主は何処にいるんでしょうか?」
「神殿にいると思うが…」
「なら私に任せて! 実は私ここに来たことあるの。こっちよ」
そう言って妖精弓手は先頭に立って案内する、それにソルジャー達はその後をついていく。
そしてソルジャー達はこの街の神殿へと着いて、その神殿を見上げていた。
「うわ~。大きいわね」
「ここに依頼主が居るね?」
女武闘家が神殿を見上げて、女魔術師が問う、それにソルジャーがうなづく。
「ああ、ここの神殿を見てようやく確信した」
「確信したって何がですか?」
ソルジャーが言った言葉に女神官が頭を傾げながら問い、ソルジャーは依頼主の手紙を出して言う。
「これを送ってきたのは至高神の大司教だ」
「えっ」
っとその言葉を聞いた女神官は思わず言葉が止まり、そして…。
「ええ!ええっ! あ!あの!司教様って!」
「やはり君は知っていたか。まあ至高神と同じ地母神の関係者なら当然か」
そう言ってソルジャー達は先に進み、戸惑いを隠せない女神官。
女武闘家と女魔術師は女神官に問う。
「ねえ誰?」
「知ってるの?」
「ええ…、“剣の乙女様”です」
「「っ!!!」」
その事を知った女武闘家と女魔術師は思わず目を大きく見開くのであった。
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神殿へと入ったソルジャー達は奥でその依頼主が居る大広場へと向かう。
すると至高神の像がある広場に着くと、そこには白いローブを来た女性が一人立っていた。
ソルジャー達の足音に気付き、その場を振り返る。
「あら?まあ…どなた?」
その人物こそ、今回の依頼者である『剣の乙女』、白いローブの下には扇情的かつ非常に肉感的な身体をしている為、他の男の者達は必ず目を向けてしまうだろう。
しかしソルジャーはそれを目を向けずに、剣の乙女に問う。
「失礼、辺境の街から来た銀等級ソルジャーだ。貴女が依頼主の大司教、剣の乙女か?」
「ええ、そうです…。そうですか…貴方が」
剣の乙女はソルジャーの方を見ながらうなづく。
しかし今の彼女の顔を見たソルジャーは目を細める、なぜなら剣の乙女の目の当たりは黒い布で隠していて、何やら訳ありの雰囲気を見せていた。
そんな中で女神官は剣の乙女を見ながら興奮が隠しきれなかった。
「(つ、剣の乙女様…! 10年前蘇った魔神王の一つを打つ滅ぼした金等級…、第二位の冒険者。伝説に導かれし勇者ではなく人の内より現れ出た史上の存在…!)」
「あれが剣の乙女様…初めて見た」
「あ!あの! お会いできて光栄です…!」
女魔術師が目を大きく開きながら見て、女武闘家が頭を下げながら言う。
「フフフ…可愛らしい女神官様と可憐な武闘家様に麗しい魔術師様…、それに…」
「うむ、我らは一党の同胞であります。及ばずながら力をお貸し致しましょう」
その言葉に微笑みながら剣の乙女は言う。
「ようこそ、法の神殿へ…歓迎いたしますわ。同じ冒険者として…」
「いえ…、では早速ですが、ゴブリンの事を聞かせて貰えるか?」
「そ、ソルジャーさん。そんないきなり…」
「構いませんよ、ええ、勿論お教えしますわ」
女神官の言葉に構わないと言う剣の乙女、そして剣の乙女からこの街に起きた事を聞く。
一か月前の事、神殿の使いである娘がある晩帰ってこなかったと言う。そしてその翌日、その娘が路地裏で遺体となって発見されて、その様子では“生きたまま”切り刻まれたらしい。
その話を聞いたソルジャー達は少しばかり考える。
「生きたまま…か」
「それは…その、ひどいですね」
その事に剣の乙女は黙り込むが、それをソルジャーは一つ問う。
「一つだけ聞きたい、その他に変わったことはないか?」
「変わったことはありませんが…。ただ…一つだけ、街の冒険者に依頼を出して夜間巡回した所、一組の冒険者達が女性を襲う小柄な人影を見つけ、切りつけたその犯人の姿は…紛れもなくゴブリンだったのです」
「ゴブリンか~。紛れてきたのかな?」
妖精弓手がソルジャーに問いかけ、それにソルジャーはうなづく。
「ああ、恐らくそうだろうな…、だがまた確信とは行かないが」
「小鬼も一匹二匹とは限らんじゃろうしな」
「さよう、小鬼ならば地下に潜むものでありましょう。この街は古い都邑の上故、地下は遺跡も同然かと」
蜥蜴僧侶の言葉に剣の乙女は重い口を開く
「私共も地下だろうと結論に至り、この街の冒険者に依頼を出したのですが…、生憎引き受けてくれる二人の冒険者は別の依頼で長期留守にしているのです」
「え?引き受けてくれる冒険者がいるんですか?」
女神官は意外な冒険者が居る事に驚きながらも問い、それに剣の乙女はうなづく。
「はい。そんな時辺境の勇士、ソルジャーの歌を耳にしたんです」
っとその言葉を聞いたソルジャーは思わず唖然とする。
「へ?俺って歌になってるの?」
「あら知らなかったの?実は私達はその歌を聞いて貴方が居る辺境の街まで来たのよ」
「さよう、小鬼を殺す武勇伝があればこそ世に語られ遺るといいますぞ」
「ふ~ん…」
何やら興味がなさそうなソルジャー、それに対して女魔術師が。
「この人物の顔を見たら幻滅する所もけどね…」
「おいこら…」
「ぷはははははは!言えてるわねそれ!」
「お前もか!?」
二人の失礼発言に怒鳴るソルジャー、女神官は困り果てる表情をしながらなんとか抑えようとする。
そして蜥蜴僧侶が言う。
「しかし地下水道となると簡単ではありませぬな」
「ああ、何時ものようにゴブリンを殲滅するにもガスを使えば上の街に被害が及ぶし、爆発物を使えば崩落、火も水の影響で使えない…、完全に肉弾戦だ」
そう言ってソルジャーは剣の乙女の方を見て、剣の乙女は手を胸に当てながら言う。
「お願いします、私共の街を救ってはいただけないでしょうか?」
「…約束する」
ソルジャーはそう言って、剣の乙女の方を見続けながら言う。
「必ずやゴブリンを殲滅する。依頼を受けた以上…この街に被害を広げさせるわけにはいかない。侵入方法は?」
「ここに地図が」
剣の乙女は地図をソルジャー達に渡し、その地図を見る。
「神殿の裏庭の井戸から地下水道に降りるのが一番だと思いますわ」
「ありがとう、行こう皆!」
そう言ってソルジャーは外に行き、ソルジャーの後を追う。
女神官と女武闘家、女魔術師の三人は剣の乙女に向かって言う。
「では大司教様、私達も行って参ります」
「もし…」
「何か?」
女神官は剣の乙女に止められて振り向き、剣の乙女は思ったことを問う。
「依頼人として不躾とは思いますが…、…貴女方は恐ろしくはないのですか?」
その言葉に三人娘達は少しばかり思い出す。ゴブリンに自分達がやられかけ、そして凌辱されかけた事に。
「確かに怖いですよ…今でも」
「でも、ずっと怖がっていては前には進めません」
「それに…、きっと大丈夫だと思います」
そう言って女神官達は頭を下げて、ソルジャー達の後を追いかける。
剣の乙女はその光景を見続け、そして手を胸に当てながら祈る。
「どうか…あの者たちに、依頼の成功と無事を…」
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