どうか見て下さい。
鉱山でのゴブリン討伐を終え、辺境の街に戻ってきたソルジャー達。すぐにソルジャーは報告を受付嬢に報告する。
「討伐終えたぞ」
「ご苦労様です。お疲れ様でした」
受付嬢は満面な表情で出迎え、報告するソルジャーの話を聞く。
鉱山での仕事が水の街のギルドとかぶっていた事も話すと、それには驚いた表情をする。
「まあ、そうだったのですか?」
「ああそうなんだ。まあ向こうの冒険者とは知り合いになってたから何とかなったが、それよりもかぶっていた事は知っていたのか?」
「いいえ、私も初めて知りました。ですがもしかしたら万が一としてその依頼者の一緒の者がお願いしたのかと思われますね」
その事を聞くと、ソルジャーは少しばかり考える表情をする。
するとソルジャー達の元に槍使いと魔女がやって来る。
「ようお前ら、相変わらずな依頼をしているな~」
「何よ、私等はオルクボルグの依頼に付き合ってるだけよ」
「でも、意外と、好んで、る、でしょ?」
魔女の言葉に女神官は苦笑いしながら頷く。
「えへへへ…はい、そうなんですけどね」
「やっぱり、ね」
「けっ、ソルジャーはずっとそんなんだな。たまには俺の依頼を手伝え」
「すまんな、まあ他の依頼もするが…ちょっと気になる事があるからな」
槍使いの言葉にソルジャーはそう言い、それに槍使いは首を傾げながら問う。
「ああ?なんだよそれ」
「少しな、どうも不思議な事が起きてる。それを調べたいんだ。悪い」
「あっそうかよ、まあいい。また今度頼むぜ?」
「じゃあ、ね」
そう言って槍使いと魔女がその場を去ろうとする、だがそれを女魔術師が止める。
「待ってください!」
「ん?どうした」
槍使いと魔女は止まり、女魔術師は魔女の前に来る。
「お願いがあります、私に魔術を教えてください!」
「あら、わたし、に?」
「はい!」
女魔術師の願いに魔女は少しばかり考える、女神官達はそれを聞いて考えると、ソルジャーが女魔術師の考えに気が付く。
「そうか、お前はファイアーボルト以外の魔法を覚えたいんだな?」
「はい、他にもあるんですが、もっと魔法を覚えたいのです。ですからお願いします!」
頭を下げて魔女にお願いする女魔術師、その様子に魔女は微笑んで、女魔術師の肩に手を載せる。
「いい、わ、私が、教えて、あげ、る」
「あ!ありがとうございます!」
女魔術師は魔女に頭を下げながらお礼を言い、それに魔女は微笑む。
「すまないな、じゃあ頼めるか?」
「ええ、任せ、て」
「はぁ、こいつがこうするとしばらくは暇になっちまうな、まあいいや、俺は俺でやりたい依頼でも探すか」
っとそう言って槍使いはその場を去っていき、魔女は女魔術師を連れて何処かに行った。
そしてソルジャー達は報酬を貰ったあと一旦解散することにした。
「では小鬼殺し殿、拙僧等はここで…」
「ワシは酒のあてでも探すとするわい」
「じゃあね、また何かあったら呼んで」
「それじゃあソルジャーさん」
「お疲れ様でした」
女神官達がそう言い、ソルジャーは頷きながら言う。
「ああわかった、じゃあな」
ソルジャーはそう言った後馬に乗り、そのまま牧場へと戻って行った。
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そして牧場へと着いたソルジャー、馬を小屋に戻し、家に入ると牛飼娘がソルジャーの方を向く。
「あっ、お帰り」
「ただいま、無事戻ったよ」
「うん、もうすぐご飯出来るから、叔父さん呼んで来てくれる?」
「ああわかった」
ソルジャーは叔父を探す為に外に出る、牛小屋辺りを調べてみると、叔父の後ろ姿が見え、ソルジャーが声を掛けようとする。
っとその時だった。
「ゴホッゴホッ…!」
「(っ!?叔父さん…!)」
突然咳をし出した叔父にソルジャーは目を細め、そのまま叔父の下に行く。
叔父もソルジャーの存在に気付き、後ろを振り返って向く。
「や、やあ…帰ったかね」
「はい…、あの…叔父さん。今のは…」
「え?あ、いや~ははは…どうも風邪を引いたみたいでね。大丈夫、一晩寝れば治るさ。ご飯かね?なら家に入ろうか」
そう言って叔父は家の中に入っていき、それにソルジャーは叔父の後ろ姿を見る。
先ほど叔父がいた場所を見て見ると、地面に少しばかり血があり、それをソルジャーは白い布でちょっとだけ濡らせて、バックパックの中にしまい込むのだった。
そして夕食を終え、ソルジャーは特別部屋で先ほど染みこませた血をゲージの中に入れ、そして検査の機械に入れる。
ソルジャーはキーボードを操作してコンピューターで解析し、叔父の今の様子を調べてみると、叔父の身体の検査結果が出る。
今の叔父の状態は風邪だけ以外に異常なしと言う結果が出て、それにソルジャーは一息する。
「ふぅ…、異常なしか。よかった~…ヒヤヒヤさせてくれるよ…もう」
そう言ってソルジャーは立ち上がり、鎧を置いてスプレーガンを取り、新たな金属コーティングを施すのだった。
だがこの時ソルジャーは気付かなかった、この叔父の検査結果に裏があった事を…。
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時間は少しばかり遡り、場所を変わって水の街。
依頼を終えて戻ってきたジャベリンとブレイドたちは水の街のギルドに報告した後、女僧侶達に言う。
「さて、俺達はこれからソルジャー達のいる辺境の街に行くけど、どうするんだお前ら」
「私は行きます。収穫祭、見たいですから」
「あたしも行くわ、面白そうだから」
「私もです」
「生憎、わたくしは無理ですわ。両親がどうしても結婚の話の事ばかり言い出すので、それを何とかしなくてはならないのです」
高貴女がそう言い、それにジャベリンとブレイド達が残念がる。
「そうか…それは仕方ないな」
「お前は貴族の人間だからな、仕方ない。そっちを優先にしてくれ」
「はい、ですから皆さん。わたくしの事は気にせずに楽しんで下さいな、なんとしても両親を説得させてみますわ」
そう言って高貴女はその場を去って、自分の自宅へと帰っていく。
そしてジャベリンとブレイドは女僧侶達の方を向く。
「よし、それじゃあ俺達はソルジャー達がいる辺境の街に向かうか」
「でもいいんですか?まだ収穫祭には一週間あるんじゃあ…」
「早い方がいいだろう、それじゃあ乗り物を出していくか」
っとブレイドがマシンツールタブレットを出して、乗り物を出す。
ブレイドが出したのは『高機動多用途装輪車両 ハンヴィー』、あらゆる悪路を走ることが出来るこの車なら、荒れた道でも進むことが出来る。
ハンヴィーを見る女僧侶達は改めてジャベリンとブレイドのタブレットを見る。
「凄いですねそれは」
「ほんと、神からの贈り物と聞いたときは頭のネジが取れてると思ったけど…」
「これを見る限り、嘘ではなさそうですね」
「すまんな、それじゃあいくか」
ジャベリンは運転席に座り、ブレイドはその助手席に座る、後の女僧侶達は後方の席に座って辺りを見る。
っと発進したん時に思わず驚いた事は言うまでもなかった。
キャラの件ですが、活動報告に書いてありますので。
見てください。