「…それで、君はこの子達をここに連れて来たっと言う訳かい?」
「すみませんおじさん。どうしても放って置けなかったんで」
っと叔父に謝るソルジャー、道端のど真ん中で倒れていた2人の少女を家まで連れて帰り、叔父がそれを見て問いかけてきたのだ。
「全く…、しかしよく食べるな。この子達は」
叔父が見る先には、牛飼娘が2人の少女に食事を出して貰い、2人はお腹すいていた反動で食べる勢いが凄まじかった。
「ハムハム!!」
「ムシャムシャ!」
「フフフ♪ まだまだあるから、いっぱい食べてね?」
「「はーい!」」
そう言って2人は再び食事を食べる。
ソルジャーはその様子をただ苦笑いしながら見ていて、叔父はため息を吐きながらソルジャーの方を見る。
「…とにかく、君の方で食事代の確保、頼むよ」
「分かりました。そのところはちゃんとします、後は…」
ソルジャーは食事を食べ終える2人の様子を見て、そして全てを食べ終える。
「「ごちそうさまでした!」」
「うん、元気になって良かった」
牛飼娘は頷きながら言い、ソルジャーは2人にあることを問う。
「それで、君たちはどうしてあそこで倒れてたんだ?」
「え?それは…」
「丁度食料がなくなって…。それでなんとか我慢して来たんですが…」
「我慢出来ずばたりと倒れたって事か」
っとその事に2人は恥ずかしながら頷く。
なんとも無茶をする2人だなと思うソルジャー、彼女たちの恥ずかしい場面は置いといて、ソルジャーはまた別の事を問う。
「それにしても、君たちはどこから来たんだ?一体何処に向かおうとしていたんだ?」
「はい、私たちは『海岸の街』から来ました。それと申し遅れました、私の名は『クレア』と言います」
「私は『マイン』です。2人で冒険者をしている者で、共に紅玉等級です」
セミロングでウェーブがかかった子がクレアで、サイドポニーテールの子がマイン、2人は冒険者であるタグを見せ、それにソルジャーは確認すると、確かに紅玉等級の冒険者である事を確認する。
「へえ~、んで?その海岸の街から来た君達がここに何しに?」
「あ、そうでした。実は私達。辺境の街にいる銀等級ソルジャーが居ると聞いてやって来たんです」
「そこで依頼をしに来たのですが。何か知っていますか?」
クレアとマインの言葉を聞いて、ソルジャーは思わず目を点にする。
その様子に牛飼娘はクスクスと笑って、その事を言う。
「ねえ、君達が探している人はもう居るよ」
「え?何処にですか?」
「フフフ、目の前に♪」
牛飼娘が指刺す方にクレアとマインが見る、彼女たちが見る。
指差す方を見る所に、ソルジャーの方に示していて、クレアとマインはそれに思わず唖然としながら問う。
「え? ……貴方がソルジャー?」
「…ああ、俺が銀等級のソルジャーだ」
ソルジャーは自分の銀等級のタグを見せて、それにクレアとマインは驚きを隠せなかった。
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クレアとマインが食事を終えたその後、ソルジャーは軽い食事を取って、彼女たちを辺境の街へと案内しに馬を使って配達と一緒に牛飼娘と共に向かった。
「まさか貴方がソルジャーさんだったなんて、不思議よね?」
「ええ、本当に偶然ってあるのね」
マインがソルジャーを見ながらそうクレアに言い、クレアは出会えた事に呟きながら考えていた。
ソルジャーはその様子をただ思いながら馬を動かし、牛飼娘はクレアとマインの会話を聞いてソルジャーに話しかける。
「有名人だね、君」
「…ああ、そうだな(別に有名になりたかった訳じゃないんだが…まあいいか。…しかしながら)」
っとソルジャーは2人の姿を改めて見る。
クレアとマインの服装は動きやすい服装で、マインはショートパンツのロングブーツ、マインはミニスカートで同じロングブーツである。
それ以上にクレアとマインの特徴、それは…。
ボッ!!
キュン!!
ボン!!
見ての通り、クレアとマインのスタイルはかなり凄かった。牛飼娘と対等なくらいに。
「(全く近頃の若い子ってあんなに発達がいいのか? まあ隣のこいつもいいけどな…)」
っとそう思いつつソルジャー達が乗る馬車は辺境の街に到着するのであった。
ソルジャーはクレアとマインをギルドに連れて行き、中に入って、そこで女神官達が振り向く。
「あ!ソルジャーさん」
「おはようオルクボルグ。あれ?どしたのその子達?」
妖精弓手はソルジャーの後ろにクレアとマインを見て言い、それにソルジャーは答える。
「彼女たちは俺の依頼人だ、それも冒険者。海岸の街から来たみたいでな」
「ほう?海岸の街ですか。それは随分と遠いところから」
「しかしかみきり丸。あの娘たちの腰を見てみい」
鉱人道士の言葉にソルジャーは頷く。
「ああ、分かってる。その事を含めて今から話し合うんだ。なあ、応接室を使わせてくれないか?」
「はい、いいですよ」
受付嬢はそう言って許可し、ソルジャー達はクレアとマインを連れて、応接室へと向かった。
そして応接室へと入って、ソルジャー達はクレアとマインと向かい合う。
ソルジャーはある事を問う。
「さて…、依頼を聞く前に君達に問いたいことがある」
「え?なんですか?」
「何かしら…」
クレアとマインはソルジャーの言葉に少し頭を傾げ、そしてずっと気になっていた事を問う。
「君らのその腰のホルスター、『ベレッタM84FS』と『ワルサーPPK』だよな?」
「「っ!やっぱりバレてる!?」」
その言葉にクレアとマインは驚き、それに女神官達は思わず息を呑む。
「その言葉…」
「あなた達もまさか…」
女神官達の言葉にクレアとマインは頷く。
「ええ、私達は転生者です。それも革命神にこの世界に送ってもらった」
「やはりな…、それじゃあ俺の事は最初から…」
「…ごめんなさい! 名前は聞きましたが!流石にその後は…」
「聞いてないんです」
っとクレアとマインは申し訳なさそうな表情をしながら謝り、それに思わずズッコケそうになる。
「っておいおい、そこは聞いてないのか? まあいいか…、それで話戻すがそんな君たちがなんの依頼しに来た?」
「ええ、実はあなたにオークの討伐を依頼したいのです」
「オークだって?」
その言葉にソルジャーだけじゃなく、女神官達もその言葉を聞いて唖然とする。
何しろ依頼討伐はオークなのだ、あの獰猛で凶悪な豚の魔物である『オーク』、ソルジャーはその事を問う。
「なんでオークの討伐を?俺じゃなく他のやつに頼めばいいんじゃないか?」
「そうなんですが、どうも妙な奴がゴブリン達を率いているんです。それも人間が」
マインの言葉にソルジャー達は驚きを隠せず、クレアは一枚の写真をソルジャーに見せる。ソルジャーが見る中で女神官達がそれを見て頭を傾げる。
初めて見る写真にどう言ったらいいか分からないからだ、ソルジャーは写真を見る中である実物を見て目を細める。
その人物はカイザーが映し出されていた。
ソルジャーはこの人物は知らないが、なぜかダークネスサイドである事を感じさせるオーラが見えるのだ。
「こいつは…ダークネスサイドか」
「え?分かるんですか?ソルジャーさん」
「ああ、あのジャレットと同じオーラが見えるんだ。しかしダークネスサイドがゴブリンを連れてオークと共に何してるんだ?」
「分かりません。ただオークと組んでいる以上、無闇に向かう訳には行かず、考えていると革命神からソルジャーに会って手伝って貰えって言って」
「そういう事か…。分かった、その依頼を引き受けよう…報酬の方は───」
そうソルジャーが報酬の事を問うと、それをクレアが止める。
「報酬はもう考えてます。心配しないでください」
「そ、そうか…。じゃあ出発は明日だ、場所は分かるな?」
「はい、場所はこの地図に載ってます」
マインが渡された地図を見て、ソルジャーは頷く。
「よし、それじゃあ準備をする。皆もいいな?」
「はい!」
「良いわよ」
「決まりですね」
「全く」
「小鬼共があの豚と何しでかすか、楽しみだわい」
「これも高みの竜の為、いつでも」
皆の問いにソルジャーは頷き、クレアとマインは思わずハイタッチをして、喜ぶのであった。
そして翌日、オークとゴブリン達、そしてダークネスサイドのカイザーを倒しに行くため、地図の場所へと向かうのであった。
アンケートありがとうございます。
結構リボルバー系が多かったですが、リボルバーはトーラスレイジングブルの44マグナムにしますね?