異世界から来るソルジャー   作:ライダーGX

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最新話です。


オーガ編
第5話 訪問者


自由騎士達を救出し、亡くなった女性を村に連れ帰ったソルジャー達。

亡くなった女性の家族が泣きながら女性を抱きしめ、その様子をソルジャー達と自由騎士達はただ見つめるのであった。

 

そして村長がソルジャー達の下に来て言う。

 

「ありがとう…、形だけでも帰ってきたことがなによりだ…本当にありがとう」

 

「いえ、私達がもう少し早ければ、彼女を救い出せたはずです。申し訳ありません」

 

自由騎士が頭を下げ、その様子を女神官達はじっと見つめていると、ソルジャーが三人に言う。

 

「いいかお前たち、今回の事を忘れない様にしろよ。この世界は厳しい世界、そして残酷な現実だ、助けられた女性は心に傷を残し、修道院に入ったものもいるし、中には命を絶った者もいる。特に襲われたお前達なら分かるな?」

 

ソルジャーの言葉を聞いた女神官達はその事に思わず言葉をなくす。

実際にゴブリンと渡り合った結果、全滅しかけた事になり、ソルジャーが助けに来てくれなかったら、彼女達も同じ運命をたどったかも知れない。

 

そしてソルジャー達と自由騎士達は村を出た後に自由騎士がソルジャーに問う。

 

「ソルジャーさん、今回はありがとうございます」

 

「だから言っただろう、今回は彼女達が言ってくれたから来たんだ。それを忘れないでくれ。でも必要があれば言ってくれ」

 

「はい! では皆。行こう」

 

そう言って自由騎士達は馬車を使ってギルドへと向かい、その様子をソルジャー達は見届けた。

 

「行ったか…。それじゃあ俺達はのんびりと帰るか」

 

「はい、なんだから二つも依頼をしたら疲れました…」

 

「そうね。私達は結構頑張ったらかね」

 

「依頼をこなした後に彼女達の救出、これは厳しかったわ」

 

三人の言葉を聞いて、ソルジャーはその様子を見守りながらギルドへと戻っていくのであった。

 

 

 

 

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そしてその頃ギルドでは、受付嬢の所である三人組が居て、その様子を他の冒険者たちが見ていた。

そのうちの一人が女性で、妖精弓手である事が話題になっていた。

 

「すっげ美人」

 

「ちょっと」

 

っと相棒の女子冒険者『見習聖女』が男子冒険者『新米戦士』に注意し、それに気づいて謝る。

 

そんな中で受付嬢の所で少しばかり修羅場な状態になりつつあった。

 

「“オルクボルグ”よ」

 

「え、えーと…オーク…さん?」

 

バン!

 

「違うわ!オルクよ! オルクボルグ。このギルドに居るって聞いたんだけど」

 

そんな様子を妖精弓手は問い、それに困り果てる様な感じになる受付嬢。

 

「え、えーと…少し確認しますね「全く耳長のと来たらそんな感じで行くとわの。ここは只人の国じゃ。」

 

っとその時妖精弓手の後ろに居た少しばかり小さめで身体が大きめの種族、ドワーフの『鉱人道士』が出てきて、妖精弓手に言う。

 

「もっと別の呼び名を使えよ」

 

「じゃあ何て言うのさ?」

 

「“かみきり丸”に決まっとるじゃろい」

 

そう鉱人道士が言うも、それに困る表情をする受付嬢。

 

「えっと…その様な人は…」

 

「何!居らんのか?」

 

「ぷっはっはっはっは! なによ!ドワーフも同じような物じゃない!やっぱりだめね」

 

それに鉱人道士は妖精弓手のある部分を見て言う。

 

「たくぅエルフと来たら金床に素晴らしい心の狭さだわのう」

 

「な!それを言ったらドワーフの女子だって樽じゃない!!」

 

「何を言っとる! あれを豊満と言うんじゃ!」

 

二人の言い合いの様子に受付嬢は困り果てる表情をする。

 

「あ、あの…」

 

っとその時妖精弓手や鉱人道士の下にもう一人の連れが寄る。

 

「すまんが二人共。喧嘩なら拙僧の見えぬ所でやってくれ」

 

その喧嘩を止めるリザードマン『蜥蜴僧侶』が割って入り、受付嬢の下に行く。

 

「拙僧の連れが騒ぎを出してすまぬな」

 

「いえ!慣れてます(それにしても意外、貴重なハイエルフに種族的に仲の悪いドワーフ、最も珍しいリザードマン。しかも三人とも銀等級)」

 

彼女の手元に有る書類に正式に認められている銀等級の書類に納得する受付嬢。

そして蜥蜴僧侶は妖精弓手や鉱人道士が言った言葉の代理を勤める。

 

「『オルクボルグ』『かみきり丸』、どれもその者たちの字名でな、拙僧もあまり人族の言葉に詳しくはないのだが…。『小鬼殺し』と言う意味だ」

 

「ああ~、ゴブリン」

 

っとその時ギルドの扉が開き、そこから自由騎士達が戻ってきた。

 

「いや~帰ったよ!」

 

「ふぅ~、あの人達のおかげで何とかできましたね」

 

「そうね。皆、ご苦労様」

 

「ええ、あら?」

 

すると森人魔術師が妖精弓手の姿を見つけて、それに妖精弓手が気付く。

 

「あら?あんた、ここにどうしているのよ?」

 

「それはこちらのセリフです、どうしてハイエルフの貴女がここに?」

 

「こっちは仕事でいるのよ。それにまだ8位のあんたはこの件に知ることもないわ」

 

「もう!またそうやって!」

 

森人魔術師は妖精弓手の言葉にイラっと来たのかすぐさま反論し、妖精弓手はそれに知らんぷりする。

その様子を鉱人道士が問う。

 

「なんじゃ耳長の、その美人エルフとは知り合いか?」

 

「ドワーフに関係ないでしょう! 引っ込んでなさいよ!」

 

「またそうやって上から目線で言います! 私と彼女は古くからの知り合いです」

 

「ほう、なるほど、古き友と言うことですか」

 

蜥蜴僧侶はその言葉に納得し、自由騎士達はそれに顔を合わせながら受付嬢の下に行き報告をする。

 

「無事終えた」

 

「はい、ご苦労様です。それで彼は間に合いましたか?」

 

「ああ、あの人のおかげで助かった」

 

そんな時にまたギルドの扉が開きそこからソルジャー達が入ってきて、それに自由騎士達が振り向く。

 

「ソルジャーさん」

 

「あらソルジャーさん、お疲れ様です。無事戻ってきて良かったです」

 

「おう、終わったよ」

 

ソルジャーはそう言って報告する。

そして受付嬢は妖精弓手達にソルジャーの方を差しながら言う。

 

「皆さん、こちらの方が小鬼殺しをされている方、ソルジャーさんです」

 

「なっ!」

 

「ふむ?」

 

「ほう」

 

っと妖精弓手は驚きを隠せず、鉱人道士は意外そうな表情をし、蜥蜴僧侶は納得しそうにうなづく。

そんな様子をソルジャーは一度妖精弓手達の方を振り向いて、また受付嬢の方を見る。

 

「何?どういう事?」

 

「実はですね…」

 

「ゴホン!ねえ、あんたが噂に聞くオルクボルグ? そう強そうには見えないけど」

 

受付嬢が説明する中で妖精弓手がソルジャーに問いかけ、それにソルジャーは答える。

 

「そのオルクボルグってのは知らないが、人を見かけで見ないことだ。じゃないと足元をすくわれるぞ」

 

「っ!あんた…!」

 

「ふっはっはっは!耳長の、一本取られたの」

 

「うっさい!!」

 

鉱人道士にからかわれた事に怒りをぶつける妖精弓手。

その際に蜥蜴僧侶がソルジャーに問いかける。

 

「失礼小鬼殺し殿、拙僧等は小鬼殺しに用があって参った。時間を貰えるかな?」

 

「俺に?良いけど…(小鬼殺し…それってゴブリンか? まさか俺がゴブリンを倒しまくったことで付いた字名?)」

 

「それでしたら上に応接室がありますので、そこをお使いください」

 

受付嬢が部屋を提供して、それにソルジャーはうなづいて妖精弓手達の方を向き、それに妖精弓手達もそれにうなづいて向かう。

ソルジャーの様子を見た女神官達は。

 

「あの私達は?」

 

「ああ、君たちは休んでいろ。今日は二件も頑張ったんだ、お疲れさん。休める時は休めるんだぞ」

 

そう言ってソルジャー達は上の応接室へと向かい、女神官達はそのまま残された。

女神官達はどうしようかとした時に自由騎士達が寄ってくる。

 

「我々は今回の反省に付いて寄るところがある。また」

 

自由騎士達はそのままギルドからでて、女神官達は上に向かったソルジャー達の方を見つめる事にした。

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

そして応接室に入ったソルジャー達、妖精弓手はソルジャーの身体を一通り見る。

 

「う~んやっぱりいつ見てもそんなに凄腕とは言えない感じね、本当に銀等級なの?」

 

「(一言多い奴だな…)」

 

ソルジャーは一言一言多い妖精弓手に少々イラつきを感じ、それに鉱人道士が割って入る。

 

「ほれ耳長の、先ほど言われたじゃろう。見かけで見ないことじゃと。わしから見たらその者はあらゆる戦闘に対応出来るようにしておるみたいじゃわ、それに修羅場も潜っとる。ちっとは年長者を見習わんか」

 

「私の年齢は2000歳、そういうあなたは?」

 

「…100と7」

 

「あらあら!随分と老けていること!見た目だけ年長者だわ!」

 

なんだかんだ言って二人だけ盛り上がってる様子にソルジャーはだんだんと呆れてしまい、思わずため息をする。

蜥蜴僧侶は少しばかり呆れながら仲裁に入る。

 

「年齢の話は寄せ、拙僧等はその話をしに来たのではないのだ」

 

「…それで、俺になんの用なの? それもそこら辺では全く見ない冒険者だけど」

 

遠いところまでわざわざ足を運んできた妖精弓手達に要件を問い出すソルジャーに、妖精弓手はすぐさま答える。

 

「都の方でデーモンが増えている事は知っていると思うけど」

 

「ああ、噂程度なら。それで?」

 

「その原因は魔神王の復活なの、奴は軍勢を率いて世界を滅ぼそうとしている。それで私たちに協力してもらいたいのよ」

 

「…少し聞いていいか?」

 

「何よ?」

 

妖精弓手は聞いてくるソルジャーに答える様向き、ソルジャーは腕を組みながら問いかける。

 

「その魔神王の復活、それなら国家レベルの問題だ。それなら俺じゃなく他の所に頼むべきじゃないのか。腕の立つ者ならいくらでもいるだろうに」

 

「な!あなたね!!世界の命運がかかっているのよ! ふざけて言ってるの!?」

 

「…あ?」

 

ギロッ!!!

 

「ひっ!」

 

恐ろしい目線でソルジャーは妖精弓手を見て、それに妖精弓手は思わず引いてしまう。

 

「全く耳長のはすぐ自分勝手に進めよる。わしらは根本を解決しに来たわけでもなかろう?」

 

「すまない小鬼殺し殿、しかし誤解しないで頂きたい、拙僧等はゴブリン退治の依頼をしに来た」

 

「ゴブリン退治の依頼?」

 

蜥蜴僧侶の依頼に頭をかしげるソルジャー、その様子にうなづく蜥蜴僧侶は語り続ける。

 

「さよう、先の連れが申し上げた通り、今悪魔の軍勢が進行しようとしている。それで拙僧等の族長、人族の諸王、エルフとドワーフの長が集まり会議を開くのだがな」

 

「わしらはその者達の使いパシリとして雇われた冒険者なんじゃ」

 

「いずれ大きな戦が起きるわ、それも大規模な戦が」

 

その様子にソルジャーは少しばかり考え、それを鉱人道士が続きを語るかのように喋る。

 

「問題は近頃、エルフの土地であの性悪な小鬼共の動きが活発化なっておるっという事だ」

 

「…そいつらに“チャンピオン”か“ロード”でも生まれたかな?」

 

「?? チャンピオン?ロード?」

 

妖精弓手はソルジャーの言っていることに頭を傾げ、それにソルジャーは言う。

 

「ああ、あいつ等にとっての王と英雄、まあ他の魔物も同様、トロルやオークもロードが存在するけどな。つまりそいつ等が近々動き出す可能性があると言う事か」

 

「さよう、拙僧等が調べた所、付近に大きな巣穴が一つ見つかったのだが…」

 

「軍はゴブリン相手に動かない。毎度のことだけどな」

 

ソルジャーは都の軍の考え方に付いてつぶやき、妖精弓手は呆れながら言う。

 

「ヒュームの王は私達を同胞とは認めないもの、勝手に兵士を動かせばなんくせをつけられてしまうわ」

 

「故に冒険者を送り込む、なれど拙僧等だけではヒュームの顔も立たん」

 

「そこでオルクボルグ、貴方に白羽の矢が立ったわけ」

 

「なるほどな…王都が考えそうなことだ」

 

ソルジャーは妖精弓手達の説明を聞いて納得し、そしてソルジャーはあることを聞く。

 

「それで、地図とかあるの?」

 

「ここに」

 

蜥蜴僧侶が地図を渡し、ソルジャーはその地図に目を通す。

 

「遺跡か…随分とでかいんだな?」

 

「そうじゃ、巣にしては大胆すぎる大きさじゃ」

 

「それでオルクボルグ、私達の依頼…受けてくれるわよね?」

 

「…断る理由は無しだ」

 

そう言ってソルジャーは立ち上がって言う。

 

「出発は明日、その間に俺は装備を整える。そっちも準備を」

 

ソルジャーはそう言って応接室から出て行き、その様をただ見つめる事しかなかった妖精弓手。

 

「引き受けてくれた…これでよかったけど」

 

「なあに、一人で行くことはないじゃろう」

 

「さよう、先の装備を見る限り、準備も必要であろう」

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

 

女神官達は1階で待っているとソルジャーが応接室から出てきて、それに女神官達がソルジャーの方に駆け寄る。

 

「ソルジャーさん」

 

「何だったんですか?」

 

「依頼だよ、ゴブリンのな。しかも今回は巣が大きい場所だ、明日はそこに向かいゴブリン討伐をする。一緒に来るか?」

 

ソルジャーの誘いに女神官達は互いに顔を見合って、そしてうなづきながらソルジャーの方を見る。

 

「「「行きます!」」」

 

「よし、では明日出発だ。今回は例の三人も同行するから7人となる。準備を怠るなよ、俺は一度武器屋に行く」

 

「えっ?どうしてですか?」

 

女武闘家がそれに問いかけ、それにソルジャーは言う。

 

「ああ、どうも長ものが足りなくてな、ブロードソード一本とナイフ二本じゃあ耐え切れない。その為だよ」

 

そう言ってソルジャーはギルドを出て武器屋に向かうのであった。

 

 

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