一度ギルドを出て、近くの武器屋に顔を出しに行くソルジャー。
ソルジャーは武器屋の主である『鍛冶職人』に問いかける。
「ようおっちゃん、元気してるか?」
「ん? お前かソルジャー。珍しいじゃねぇか、お前が此処に来るなんてな。普段は滅多に来ねえのによ」
「ああ、武器は手入れをしているから来ないからな。それとおっちゃん、新しい武器が欲しんだ。長ものの、ある?」
それに鍛冶職人は目を細めて、ソルジャーの装備を見る。
見る限りソルジャーの背中のロングソードと拳のガントレットがない事に気付く。
「なんだ、ぶっ壊れたのか?」
「そうなんだ、3年も使ってたらぽっきり折れちゃってな」
「フッ、よく長くもったな。あんなオンボロ剣を、まあいい。長ものだな?ちょっと待ってろ」
そう言って鍛冶職人は奥に入り、ある物を探し出す。
ガタゴトと物音を立てながら待っていると、奥から鍛冶職人が出てきて、ある剣をソルジャーに見せる。
その剣はロングソードより長く、全長130cmくらいはあった。
「こいつだ、『バスタードソード』、両手剣としてはよく、片手で振り回せる程の軽さと滅多に折れない強度を持っている。それにお前は少々身体がデカイから丁度いいだろう」
鍛冶職人がソルジャーの身体を見て言い、サイズの事を考えて言った。
ソルジャーの身長は180cm以上はあり、でかかった。
「ありがとう、ならこれをこれを買うよ」
そう言って代金を払い、バスタードソードを取って背中に背負い、バスタードソードを抜いて見る。
持った感覚でソードの感じを確かめ、そして今の自分に完璧に合っている事に実感する。
「おう、これは良いな。ロングソードより良い」
「喜んでくれて何よりだ。それにしてもお前の今の鎧、随分とくたびれてるな。それも新しくした方がいいと思うぜ」
鍛冶職人はソルジャーが着ているプレートアーマーを見て言い、それにソルジャーは頭を横に振る。
「いや、こいつは壊れた時に変えるって決めてあるんだ。そん時にまた来るよ」
「フッ、そうかい。それじゃあまた来な」
「おう。そん時にまた」
ソルジャーはそう言って武器屋から出ていき、その様子を片隅で見ていた『丁稚』が出てきて鍛冶職人に問う。
「親方、あのソルジャーって人…」
「あっ?あいつがどうかしたか」
「なんで魔剣を買っていかないんでしょうかね?あんだけ強ければ必要でしょうに」
丁稚は強い奴には魔剣が合うと考えているようだが、それを鍛冶職人が鼻で笑う。
「はっ、そんなもん、あいつには全く必要ねぇよ。それにあいつ…どうも“隠し玉”があるようだしな」
っとその事に丁稚は表情を歪ませ、鍛冶職人は何やらソルジャーの懐に気づいていることがある様子であった。
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そして夜、牧場に戻ったソルジャーは出発の準備の為、荷物に食料と薬を詰めて、装備の確認もする。
準備をしている時に牛飼娘がやって来て、荷物の様子を見る。
「すごい荷物だね。遠いところに行くの?」
「ああ、どうもエルフの森の近くの遺跡に行くんだ。そこにゴブリンが居るみたいでな」
「そっか…、無事に帰ってきてね?」
「…ああ。じゃないとお前は“また引きこもってしまう”からな、必ず帰るよ」
ソルジャーは牛飼娘の事を心配しながら言う。
話は少し変わるが、ソルジャーと牛飼娘の故郷の村はゴブリンの襲撃により全滅して、その時牛飼娘はこの牧場に手伝いに出ていて無事だった。
ソルジャーは大王神から渡されていたマルチツールタブレットを使ってなんとか撃退はしたものの、村は全滅し、その場を去ってて修行に出た。
5年後、この辺境の街に来て、牧場で牛飼娘と再会した。
その際に5年間ずっと引きこもっていた彼女はソルジャーがいるおかげで引きこもりから克服している、なのでソルジャーがいるから大丈夫なのだ。
「絶対だよ? 約束守ったら…いいことしてあげよっか?」
「おっ?それってお前の柔らかい部分に向かってハグしていいって事?」
「ふふふ。それは秘密♪」
そう言って牛飼娘はその場から去っていき、それにソルジャーは肩を落とすのであった。
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翌日、辺境の街で女神官達の下に行くソルジャー。
女神官達はソルジャーがきたのを見て振り向く。
「あ!ソルジャーさん!」
「皆待ったか、準備はいいか?」
「「「はい!」」」
その様子を見てソルジャーはうなづいて、妖精弓手達の方を見る。
「よし、行こうか」
「ええ、そうしましょう」
そしてソルジャー達は辺境の街を出発してエルフの森の遺跡へと向かう。
ソルジャー達が遺跡に向かっている最中で女魔術師がソルジャーの背中のバスタードソードを見る。
「ねえ、それが武器屋で新しく手に入れた物?」
「ああそうだ。俺の新しい長物、ロングソードよりいいぞ」
「良かったですね。ソルジャーさん」
「でもそれより、いつも使っているうるさいのがあるじゃないですか。どうして剣が必要なんです?」
「(うっ、そ…それは)」
女武闘家の言葉に思わず変な汗が出て来るソルジャー。
その言葉に妖精弓手達が振り向く。
「えっ?何の話よそれ」
「かみきり丸、うるさいのとはなんじゃ」
「小鬼殺し殿は剣は違いものを使っているということですかな?」
三人の問いにソルジャーはただうなづく。
「ああそうだ、これが俺が遠い敵に使う為の物だ」
ソルジャーは妖精弓手達にHK45を見せて、それに妖精弓手は頭をかしげる。
「何それ?なんだか弱そうな武器ね。そんなもんより弓使ったほうがいいわよ」
「(たくっ…こいつは一言本当に多いな)よしそんなに言うなら見せてやろう。コイツの威力を」
そう言ってソルジャーは近くの岩場までやって来て、女神官達と妖精弓手達はそれを見る。
ソルジャーはHK45を取り出して、小さい岩場に向けて10発撃つ。
HK45から放たれた45ACP弾がそのまま直進していき、10発岩場に命中して粉々になっていく。
それを見た妖精弓手は思わず目を大きく開かせる。
「はぁ!? 何あれ!」
「なんという威力じゃ!」
「そんなものが存在しているとは、人族も侮れませんな…!」
妖精弓手達が驚く中でソルジャーはHK45のマガジンを交換し、マルチツールタブレットで次の物を取り出す。
「まだまだこんなもんじゃない、次はこれだ」
ソルジャーが取り出したのはショットガンと同じライフル系のもので、連射性能が高いライフル『HK416』を構える。
5.56×45mmNATO弾を使用するアサルトライフル。ショットガンより威力は落ちるがハンドガンよりも貫通性が高く、遠距離が最適なライフルである。
バババババババババババババババババババ!!!
HK416から放たれる銃弾が別の岩場に直撃し、あっという間に粉々になっていく。
またしてもその様子を見た妖精弓手達は思わず口を開けてしまい、女神官達はアサルトライフルの威力を見て騒然とする。
「またすごいですね」
「うん」
「彼が使ってるのって魔法なのか錬金なのか分からないわ」
女神官達が言っている中で、ソルジャーはマガジンを交換しながら妖精弓手達の方を見る。
「どうだ、これがこれらの威力だ」
「…あんた!何て危ないもんを使ってるのよ!!」
っと怒鳴り声でソルジャーに叫び、それにソルジャーは少々困り果ててしまう。
「はっ?なんでだよ」
「あんなもん普通の冒険じゃまず使わないわよ!絶対に!!」
「(お前…意外と頑固な性格をしているんだな。でもその性格絶対直した方がいいと思うがな)」
そんな風に思うソルジャーはHK416をマルチツールタブレットにしまい、銃の威力を見せた後ソルジャー達は再び冒険の旅に向かうのであった。