転生者は超次元サッカーを楽しみたい   作:何処でも行方不明

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アンケート取ります。
内容は……まあ、アンケートのところ見たらわかります。


第五話 先輩の本気

「じゃあサッカーバトル始めるぞ。まあ、特殊ルールでやるけどな。試合時間は15分で一点先取で勝ちとする。負けた方のチームは次回の運動場練習で準備と後片付けをしてもらうことにする」

 

A、B両チームが互いのコートに並ぶ。

 

「じゃあコイントスで攻守決めるぞ」

 

「私は表」

 

「じゃあ僕は裏だね」

 

キィンとコインが高宮の親指で弾かれる。

コインは放物線を描きながらクルクルと地面に落ちていく。

 

「……表だ。Bからだな。それじゃあ、礼!」

 

『『『よろしくお願いします!』』』

 

GKーー瀬ーー

DFー竹ー環ー

MFーー白ーー

FWーー黒ーー

ーーーーーー

FWーー藤ーー

MF雨ーーー英

DFーー日ーー

GKーー淳ーー

 

「それじゃあ行くぞ。キックオフ」

 

高宮のホイッスルと共に英治が藤にボールを渡す。

サッカーバトルが始まった。

サッカーバトルで使用されるコートは普通のコートより遥かに狭い。

なので……

 

「行くよ樹くん!」

 

「ほんとに狭いな!」

 

すぐに敵選手とぶつかることになる。

 

「よっと!」

 

藤は黒羽を軽やかにステップで突破する。

 

「ディフェンス甘いよ!」

 

「わかってますよ!」

 

藤は黒羽を尻目にどんどん加速していく。

 

「簡単には通さない!」

 

「やっぱりサッカーバトルだからすぐに当たるよね……行くよ神棋!……なんてね」

 

藤はバックパスですぐ後ろに控えていた雨崎にボールを渡す。

 

「それぐらい読んでるよ。《デーモンカット》!」

 

「それもわかってるよ。瑠璃ちゃん!英治くん!」

 

白黒は足からエネルギー波を飛ばし、そのエネルギー波で地面に円弧を描く。

藤はそれを読んでいたのかいつの間にか天高く飛翔していた英治にパスを出すように雨崎に指示した。

 

「英治くん!頼みますわよ!」

 

「わーってるよ!」

 

英治にパスが渡った直後、円弧から黒いエネルギーが壁のように出現するが英治はそれよりも上にいた。

 

「高い……」

 

「馬鹿と煙はなんとやら……」

 

「このまま決めてやる!行きますよ、瀬ノ内先輩!」

 

英治は地面に着地するとすぐさま必殺技の予備動作を始める。

ボールを高く蹴り上げ英治自身は左回転で上昇し足先にエネルギーを溜めていく。そして、周りの風景は夜の帷に満ちていく。

 

「《ムーン……」

 

そのままさらにボールを上へと蹴りあげる。英治はスカイウォークの容量で宙を蹴り自身も高く飛翔する。

 

「レイド》!!」

 

英治は溜まりに溜まったエネルギーをボレーシュートをボールに浴びせる事で解き放つ。英治の後には三日月が輝いていた。

ボールは月のエネルギーを受け煌めきながらゴールに向かって急降下していく。

 

「位置エネルギーと的場くんそもそものキック力が加算されてとてつもない威力……高高度からのシュートだから前を防御する技じゃダメか……なら!」

 

瀬ノ内は左手にエネルギーを貯め、アッパーをするように振り抜く。すると、エネルギーで形成された巨大な爪を伸ばした腕が現れた。

 

「《ジャバウォック》!!」

 

瀬ノ内が手を開くとそれに連動して巨大な腕もその手を開く。

そして瀬ノ内はシュートのタイミングに合わせその手を振り下ろした。

英治が放ったムーンレイドは巨大な手に押さえつけられその回転を徐々に弱めていく。

そして、完全に止まってしまう。

 

「俺のムーンレイドが軽々と止められた……すげぇ」

 

「すごいね的場くん。一年前の私だったら多分止められなかったよ」

 

「それはどうも!」

 

瀬ノ内は竹中にパスを出す。

 

「エージには負けてられねぇなぁ!」

 

「ちょ!竹中くん先走っちゃダメだよ!」

 

「白黒先輩はそこで俺の強さ見といてくださいよ!」

 

竹中は前に立ちふさがる英治をタックルで飛ばし突き進んでいく。

 

「勝手に進んで……絢瀬さんはゴール前を守っていて!僕は竹中くんの援護に入るから黒羽くんは直進!」

 

「「はい!」」

 

「英治くんは中腹で待機!瑠璃ちゃんはあの技がいつでも撃てるように準備!朱里の負担が大きくなるけど大丈夫?」

 

「任せろ」

 

「頼んだよ!」

 

白黒と藤の司令が飛び交う中、竹中はゴールとの距離を着実に詰めていく。

 

「ダメだぞ。司令塔を無視しちゃ」

 

もちろん、そんな竹中を無視する日向ではない。

 

「《フレイムサイクロン》!」

 

右足に炎を纏わせそのまま竹中に向かって振り抜く。すると、炎の竜巻が竹中を襲う。竹中は炎の竜巻によってボールと共に飛ばされる。竹中はドサッと地面にうつ伏せに着地、ボールは日向の足元に収まっている。

 

「フレイムサイクロン使うとか……日向さん本気かな?なら僕もそうしようかな」

 

「ああ、そうするといい。私も藤も本気で行かせてもらうぞ」

 

日向はそれだけいうとロングパスを出す。

そのロングパスはAチームの間を縫うように通り藤の足元にスッポリと収まった。

 

「通しません!《乱れ桜吹雪》!」

 

「甘いよ!環ちゃん!《疾風ダッシュ》!」

 

環は乱れ桜吹雪で藤を止めようとするが藤はそれを疾風ダッシュで難なく突破してしまう。

 

「(近くには神棋がいる……突破する自信はあるけど疾風ダッシュが燃費がいいからって連発してるとすぐに気力が尽きる……それに単純なシュートパワーじゃ悔しいけど私一人よりも……)瑠璃ちゃん!」

 

「はい!行きますわよ、英治くん!」

 

「おうよ!やってやろうぜ雨崎!」

 

藤のパスは雨崎に通る。本来ならオフサイドを取られてしまうパス。だがサッカーバトルでは審判はおらず、そして神内はその事を黙認していた。

雨崎の横には既に英治が立っている。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

「やぁぁぁぁ!」

 

二人は右足でボールを同時に蹴りあげる。

再び辺りが夜の帷に包まれボールがある位置を湖面として湖が現れる。

湖には月が移り込む。

上の月には英治、下の月には雨崎。

英治はムーンレイドを撃つ時のような左回転。

雨崎はオーバーヘッドの右回転。

二人は鏡合わせになるように湖面に向かっていく。

 

「「《水面の月》!!」」

 

月のエネルギーと水を纏ったボールが二人に同時に蹴りを入れられゴールを狙う。

 

「合わせ技……それに正面。ムーンレイドよりも威力がある……それに重そう……なら」

 

瀬ノ内はどこからともなくトランプカードを取り出す。

表を見るとそのカードのソートは全てハートだった。

カードを無造作に放り投げる瀬ノ内。

カードは地面についた途端に巨大化、手足が生えその手には穂先がハートの槍が握られていた。

 

「《ハートのトランプ兵》」

 

トランプ兵はその槍をボールに向かって突き刺す。

一体だけならまだしも、総計10体もの兵隊は次々に槍を突き刺していく。

全てが突き刺さってもボールの勢いは止まらないが徐々に勢いが弱まっていく。

 

「……えい」

 

瀬ノ内がボールにデコピンをするとポーンとボールは飛んでいってしまう。

 

「水面の月まで止められてしまうなんて……」

 

「まあ、さっきの水面の月はタイミングが少し英治くんの方が早かったから仕方ないよ。やっぱりまだ完成してないか……や、それにしても鹿嶋ちゃんの鉄壁ぶりが……さすがは天才ってところ?」

 

藤はそう言いながらも瀬ノ内が弾いたボールを追っている。その横には白黒がボールを追うように付いている。

 

「試合時間は残り半分ってところかな。どうも私たちのチームの方が有利みたいだよ?」

 

「それはどうだろうね」

 

藤の白黒ではスピードは藤の方が部がある。

しかしテクニックでは白黒に軍杯が上がる。

結果、この状況下では……

 

「よっと」

 

白黒は藤がトラップしたボールを着地した隙をついて奪った。

 

「さっきのは日向さんにパスを出すべきじゃないかな」

 

「攻撃は最大の防御っていうじゃん?」

 

「あそう。じゃあね」

 

白黒は藤を置いてゴールに駆け出す。

日向は白黒を阻もうとするが……

 

「さすがにそこからじゃ間に合わないよ。《ダークトルネード》!!」

 

白黒は手早く黒い炎のシュートを放った。

それを見た淳は両手に炎を滾らせる。

 

「《レッドスタンプ》!!」

 

そして飛び上がりボールを両手で地面に押さえつける。炎はジェット噴射のようになりボールを地面にめり込ませた。

 

「やっぱり古田くんもキーパーとしての素質は高い……」

 

「日向先輩!」

 

「(考えてる暇ないか)……て、あれ?」

 

淳は日向にボールを投げたがそのボールを黒羽がカットしていた。

そしてそのまま……

 

「《ドラゴンストライク》!!」

 

ボールを踏み込んでスピンさせ、後ろ蹴りで黒竜の必殺技を放った。

 

「えっ、嘘だろ!《バーニングブロウ》!」

 

あまりに一瞬の出来事で反応に遅れた淳は咄嗟にバーニングブロウを繰り出すが威力を殺し切れず……

 

「ぐぉ!」

 

そのまま得点を許してしまった。

 

「そこまで!今回のサッカーバトルはAチームの勝ちとする!」

 

その時、高宮のホイッスルと共にサッカーバトル終了が言い渡される。

 

「私たちの負け……ですわね……」

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