男女逆転してる変な世界ですがデュエルで戦っていきます 作:火壁
でも血反吐を吐いてでも完結させてやるからな……(鉄の意志)
今回は悠香のデート回ですがあまりデートしてない……まあこんな事がしたかったと気楽に見てください。
「……ドーマ」
深夜、明日葉は眠れずにいた。その原因はWCSで加賀良岬を裏で操っていたドーマの一族である。
「入院から一切目覚めず、しかし健康状態を維持、か。」
彼女はドーマの一族に利用されていたのは分かった。しかし、あそこまで傾倒していた事からドーマのカリスマがどれ程の物か分かる。それは同時に至る所にドーマの息のかかった者が存在していると容易に想像できた。
「これからどうするか……下手をしたら協会にもいるかもしれないし、警戒するに越したことはないのは確かだけど……」
これから起こるかもしれない危機に、明日葉は胸騒ぎを覚えていた。
翌朝
「明日葉おっはよー!!」
「おお……おはよう」
明日葉は寝ぼけまなこで悠香に応える。今朝から悠香のテンションが高いのは察しの通り、今日は悠香とのデートである。
「明日葉大丈夫か? すごく眠そうだけど」
「実は、昔から朝が苦手でさ。寝起きも悪いんだ」
それだけではなかったが、今日の事を思うと昨日考えた事なんて言えなかった。
「知らなかった……まあまあ長い付き合いだと思ってたけどまだ知らない事も多いな」
「まあそんなもんだろ。さて、飯食って準備するか」
「そうだな! それじゃあ作ってくるぜ!」
ハイテンションのまま悠香は下へ降りていった。明日葉はというとまだ寝間着のままの為、ゆっくりと着替えてから降りていった。
「おはよう……ねむ……」
「明日葉君、大丈夫ですか? 隈が出来てますよ?」
「ああ、寝る前に加賀良戦の時の事を考えててな。考察してる内に夜更かししてたみたいだな」
「加賀良岬……ドーマの一族……」
「しかし何故ドーマの事を?」
「いや、加賀良の信仰具合を見てもあそこまで傾倒するのは異常かなって。もしそれがデュエルの世界だけじゃない、例えば政界にも向いていたら恐ろしい事になるって思ってさ」
「それは……確かに……」
「で、でも私の家は大丈夫です! あの古文書が家にあったって事はドーマの一族は私のご先祖様も戦っていたんですよ!」
「今回もそういくとは限らないわ。何なら負ける可能性だって」
「なんでそういう事言うんですか!」
「あなたの技術を見なさい。明日葉さんに鍛えられても私に勝てていないようじゃドーマにだって勝てないわ。あいつらは歴史に書かれる言わば怪物よ。それをあなたの力で打倒するのは一生かかったって不可能よ」
「うぐ……じゃあレイカさんも無理と」
「何を言っているのかしら? 明日葉さんと私が一緒に戦えばドーマの一族など恐れるに足りないわよ。あなただという話と気付かなかったかしら?」
「ムキー!」
「まあまあ、今そんな話してもしょうがないじゃないかよ……ほらお待ちどうさん」
彩佳とレイカが一触即発する前に悠香が上機嫌に料理を運んできた。まるで二人の事などお構いなしといった様子だ。
「あなた、今日明日葉さんとデートだからって驕りが過ぎるんじゃないのかしら?あなたも例外じゃないのよ?」
「そりゃわかるさ。でもレイカの時だってその話題出なかったろ? あたしだってそんな事考えてデート行きたくねえし」
「しかしそれを忘れてはいけないということよ。外出中に襲われたりするかもしれないし、明日葉さんの場合はドーマだけではないのよ」
「それは……そうだな」
先日のレイカのデートを思い出す。明日葉のおしゃれ姿をご拝謁して自分が轟沈し、店内の客が暴徒と化した事件を思い出し、それぞれ苦笑いを浮かべる。
「ま、まあそれを克服するのも仕事だろ! 明日葉の担当になって日も経ってるし、そろそろ慣れないとさ!」
「それが出来るの?」
「……どうだろ?」
「あきらめんなよぉ!」
朝食もほどほどに悠香と明日葉は出発の準備を済ませ、悠香の運転で出ることになった。なお、彩佳とレイカは別の車で警護活動である。
「今回はデートって言うよりあたしの行きたい所についてきてもらうって感じだけど良かったのか? 明日葉が行きたい所でも良かったんだぜ?」
「そういった情報入れてないから行きたい所もないし平気だ。それに悠香の行きたい所ってのも気になるしな」
「そ、そっか。じゃあ次はそういうのリサーチしてから行こうぜ……」
「ああ、そうだな」
車内でも悠香は何事も無いように振舞う。実はこの空間には既に明日葉が振り撒いているフェロモンで普通の女性がその場にいるだけで女性の本能を刺激し、理性に永続ダメージを無限ループさせているのだ!
「あと10分くらいで着くけど、コンビニでも寄るか?」
「大丈夫だ。腹も減ってないし、トイレもあっちで借りればいいしな」
「(いやあたしがマズいんだよおおおおおおおお!!)そっか、じゃあこのまま行くぜ」
早く着かねば自分が危ない(主に明日葉関連で)。悠香はアクセルを踏み、徐々に加速させる。
「悠香?ちょっと速くないか? 少しスピード落としても」
「いやちょっと待ち合わせがあってさ。早めに着きたいんだよねー(棒)」
「いやだからってこれ100キロ出てるああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
結果悠香は120キロ出して目的地へたどり着き、事なきを得た。
明日葉は「悠香は運転させるとキャラが別ベクトルで荒くなる」という認識が生まれ、悠香の運転が軽くトラウマになった。
「死ぬかと思った……」
「な、なんだよ。明日葉も怖いって思うんだな」
「当たり前だ俺を何だと思ってんだ……」
「……恐れ知らずのデュエル脳?」
「おい、デュエルしろよ(怒)」
そんなやり取りをしていると着いた施設から一人の女性がこちらに駆け寄ってきた。
「悠香~~~遅くなってごめんなさああああああああああああああああああああああああああああああああ!!????」
尚、明日葉を目の当たりにしてすぐにキャラが固定されてしまった。
「本っっっっ当にすいませんでした!!」
女性の働いている施設『マーサの家』という孤児院の応接室で明日葉と悠香に深々と謝罪している。今まで男性を見てこなかったのか明日葉に対してこれでもかと頭を下げている。
「あの、そんな頭下げないでください。気にして無いですから」
「そうですよマーサ。明日葉もあれには慣れてるんで」
「でも男性ですよ! 緊張するなって方が無理ですって! ああなんで教えてくれなかったんですか! 教えてくれたらもっと掃除もしたしおしゃれだって……」
慌てふためきオロオロとする仕草に明日葉は思った。
(……イイ)
この世界に来てからテンションが思春期真っ盛りの男子中学生のような女性、その女性に恐れおののく男性、本音を言えと流石に今までの感性でものを見たい。有り体に言えば『女性らしい女性』を見たかったのだ。そこで
(そうか……女性ってこういった人の事を言うんだな)
「明日葉、今失礼な事考えてなかったか?」
「いや別に?」
「本当か?」ジト……
「イヤーナニイッテルカホントワカンナイ」
「……」ジー
棒読みで逃れようとする明日葉と明日葉にジト目を向ける悠香。それを
「と、とりあえず! お久しぶりです悠香さん。最後に会ったのは警護官就任が決まった年だから2年ぶりくらいですか」
「そうですね。仕事も大変ですけど仕事仲間も良い人だから楽しくやれてますよ」
「そう! ……それで、そこにいる御方が」
「はい、遊崎明日葉で、あたしの警護対象です」
「これはこれは、うぅ……」
「! ど、どうしたんですか?」
「マーサ……泣くほどうれs「また行き遅れた~!」???」
「……え?」
明日葉は自分の聞いた台詞が理解出来ず悠香に至ってはマーサが何を言ったか理解したくないといった感じだ。それでも話が進まないから思い切ってマーサに尋ねる。
「あの……今なんと「分かってますよ! 今のご時世で結婚なんて夢のまた夢だって! でも願うのはタダじゃないですか! 私だって結婚したいです! 子供産みたいです! 男性と色々したいんです~~~~!!!」……」
マーサの変わりように思わず絶句する。一方悠香は
「色々……明日葉と色々……///」
マーサの発言でショートしていた。
「すいませんでした……///」
マーサは先程より深くあたまを下げ謝ってくる。明日葉も苦笑いながら許し、孤児院内を案内される。
「随分子供が多いんですね」
「ここは国営ですから。世界的にも未成年孤児は全世界の2%を占めるのでこの孤児院で済んでいるこの国はマシな方なんです」
「そんなに多いんですか!?」
「中には男が欲しかったって理由で子供を捨てる親もいてさ、それで虐待されたり捨てられた子をここで引き取るんだ」
悠香の台詞に明日葉は苦虫を噛み潰したように顔を歪ませる。明日葉は父親一人で育てられ、その背中に憧れた事から親の素晴らしさを知っているがこの孤児院の子はそれを知らない。それが余りにも辛く感じられた。
「明日葉、ここの子を憐れに思うならお門違いだぜ」
「でもさ……」
「あたしも親が忙しかったからって理由でここに預けられた事があったけどさ、ここの連中逞しいっていうか、こんな現状屁でもない奴らなんだ。あたしも最初明日葉と同じような事言ったけどその時帰ってきた言葉が「これから幸せになればいいんだよ」ってさ。だから大丈夫さ。この家の子はどんな奴にも負けないよ」
「悠香も……」
「あたしは親もいて、ここで得たものも大きいかったからさ、ここに少しでも恩返し出来たらいいなって思ってるんだ」
「……そっか。悠香にとってここは俺にとってのデュエルモンスターズなんだな」
「……そういうことになるのか。うん、そうだな」
「……ッ!」
喋り方に似合わず悠香の表情は女性らしいそれ(明日葉視点)だった。この世界にきてから女性の目が怖いためかただでさえ女性関係がなかった為に益々女性らしさに耐性が無くなっていた。
「? どうしたんだ?」
「な、何でもない///」
しかし悠香がそれを知る術はない。
仕事があるとマーサと別れある扉の前についた二人。
「っと、ここが普段子供たちのいる食堂だぜ。丁度昼飯の時間かな」
「そんな時間に邪魔して良かったのか?」
「いつもこんな時間に来てたから、マーサからも許可貰ってるし食べていこーぜ」
「そっか、ならお言葉に甘えて……」
明日葉がそう言って悠香が扉を開ける。
しかし明日葉は勿論、悠香も失念していた。
ここの子供たちの
「どーもこんにt「男だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」ファ!?」
そう、普通の女性でも男性に会う機会などそうありはしない。そんな世界で孤児なぞ確率が更に低い。そんな中で男性に会えようものなら当然の如く理性などという自称枷はじゃ〇りこの如く粉砕される。
「おにーちゃんテレビで見たことある! あすはって言うんでしょ! なんでここにいるの! わかったあたしに会いに来てくれたんだねそうでしょ!」
「あすはさんかっこいい! あそうだ握手! 握手してくださいこの手一生洗わないですから! お願いします一生のお願い!」
「あああああああああああああすはさんいい匂い! あすはさんいい匂いだよ! なんでこんないい匂いするの! もうわたしあすはさんの匂い無しじゃ生きられないよ!」
子供たちに囲まれて身動き一つとれない明日葉。まあそれを黙っている悠香及び警護官ではない。
「御用改めである!! 男性保護法違反の為ここにいる子達は今男性保護協会警護官城之内彩佳の名において拘束させてもらいます! さあ明日葉君から離れるのです!」
「彩佳にレイカいつの間に!?」
「後ろからついているのだから当然でしょ。それよりなんで男性用の個室使わなかったのよ?」
「そんなのここには無いぞ?」
「……え?」
「だってここに男が来ることなんて本来まず無いしな」
「そんなところに明日葉さんを連れてきて何を考えているのかしら!? 正気を疑うわ……」
「だってよ、明日葉が今更子供に遅れをとると思うか?」
「その結果が今の現状なのだけど!?」
「どうでもいいけど助けてくれないか?」
明日葉は三人のおかげで無事引きはがされた。そのまま昼食を取り、家路に着いた。
遊崎宅
「ゴメン……明日葉に嫌な思いさせて……」
「気にすんなって。ああいうの久しぶりだったしそう考えると悪くなかったよ」
「……本当に普通の男と違うんだな」
「どういうことだ?」
「明日葉と会う前に協会で男たちが話してるのを聞いてさ、テレビでも見てたんだろうさ。「女に金を使うなら少しでもこっちに回すべきだ」ってさ。確かに男が少ないご時世だけど男が今の生活を出来るのは女が頑張ってるからってのを分かってない。しかも孤児院の子達は何も悪い事はしていないんだ。むしろ被害者だって、それを知ってから同じことが言えるのか……そう言いたかったけど相手は男。言えるはずもなかった」
「……そんなことが」
「だから明日葉には知っていて欲しかった。ここには
「……そうだな。忘れちゃいけないよな」
「明日葉……」
「この世界で男は特権階級並みの力があって、でも首輪は外せなくて。女は日々苦しい思いをして、でも可能性がある。今の在り方が何をもたらすのか、俺自身知っていかないとな」
「明日葉……ありがとう」
「気にするなって。さて、まだ時間余ってるけどどうする?」
「じゃあデュエルしようぜ! 今日こそ一勝とってやる!」
「ああ! じゃあ行くぜ!」
「「デュエル!!」」
「ふう……さて、寝るか」
あの後20戦デュエルをして終了した。明日葉の全勝だったが幾度か危ない場面もあった事から悠香の成長を感じ、それと共に嬉しく思った。
「悠香も彩佳もレイカも段々と強くなってる。俺も負けていられないな」
その決意を胸に眠りにつくーー
ーーそんな時に扉からノックの音が響く。
「誰だ?」
「彩佳です。ちょっとお話いいですか?」
夜も遅く不思議に思ったがそこまで断る必要も無いと考え、部屋に通した。
「いいぜ。入れよ」
「すいません。こんな遅くに」
「それはいいんだけどよ、話ってなんだ?」
彩佳はふうと一息つくと言葉を紡ぎ始めた。
「明日葉君は、
今も元の世界に帰りたいと思いますか?」
今回の話は作者が大学の講義で受けてた孤児院の話をやるのいいんじゃねえかなと思い書きました。ドーマ? 今回出るなんて言ってないですすいません。
この世界での総人口は40億を設定しています。つまり2%で800万人ですね。でもデュエリストなんだかんだ言っていい人多いから寄付金も多い気もする。
最後のアレ? まあ次回までには考えとくよ。
でもネタが思いつかないのは変わらないので番外編でデートまでの間にこんなことがありましたみたいな話を書こうと思います。こっちはやりたい事浮かんでる(浮かんでるだけ)。
ではまた会いましょう(もう収集つくかすら心配)。ではー
インクは続くのか……?やりたい事見えなくなってきた……