男女逆転してる変な世界ですがデュエルで戦っていきます   作:火壁

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新リミットレギュレーションを見た明日葉たち

「大 勝 利」

「1枚しか使ってないけどスピーダー掛かったか……てかマキュラ……」

「軒並み展開札規制掛かったなー。それで手札誘発系はうらら解除か……」

「というより彩佳、レダメ戻ってきたはいいけど真紅眼融合掛かったのはいいの?」

「……」ドサリ

「あ、倒れた」

「やっぱ痛かったんだなぁ……」

という茶番でした。コロナ大流行ですが変わらずデュエルしていきましょう。


デュエル26~開戦! WCS!!~

昨晩のパーティーもつつがなく終わり、夜が明けた。

 

「……遂に来たか」

 

上ってきた朝日を眺めながら明日葉は独り言ちた。

 

先日は幸の乱入やパーティーもあり忘れかけていたがこの大会にはドーマの一族が間違いなく紛れており、自分達が勝たなければ神のカードは奪われ、この世界が破滅してしまうかもしれない。

 

「思えばいつの間にか俺には世界の命運がかかってたんだよな……俺に……」

 

改めて考え、みるみるうちに青ざめていく。自分が掛けられたものはいち人間に託すにはあまりにも重い責任だった。今になって気づいたという点がアレだが。

 

「やばい今になって怖くなってきた……なんかそう言えば一人で考える事も凄い久しぶりな気がする。いつも彩佳も悠香もレイカもいたし、協会行っても悠希さんといるから一人で思考するタイミングがマジでデュエルでしかない……やばいめっちゃ逃げたい……」

 

今になって何を言っているんだという者もいるかもしれないが考えてみて欲しい。考える時間は確かに多少なりともあったかもしれないが、明日葉は無意識にこの問題を避けていたのだ。そうでなければこの状況で三回デートなどと正気の沙汰ではない。今恐怖を感じているが本能は既に逃げていたのだ。

 

「いや、ここで逃げてどうなる……俺を信じてくれた皆を裏切るな。大丈夫……いつも通りデュエルすればいい……よし!」

 

恐怖を抱きながらも明日葉は戦いから逃げられない。そういう性分なのだ。それを明日葉自身止められるものではなく、彼の原動力となっているのも事実である。

 

気合を入れて明日葉は部屋を出る。しかし

 

「ぁ痛ぁい!!」

 

勢いよく開けてしまった扉は彩佳に気持ちいい程綺麗に当たる。悠香とレイカは見当たらないところから一人で様子を見に来たのだろう。

 

「彩佳!? っゴメン! 大丈夫か……?」

 

「だ、大丈夫です……いつもより早く起きたので明日葉君の様子を見に来たんですけど……大丈夫みたいですね」

 

「あ、ああ……」

 

「……明日葉君、怖かったりします?」

 

「!!」

 

「やっぱり……お母さんも酷い事明日葉君に任せますよね。どう考えたって怖いに決まってます」

 

「いや、俺は……」

 

「隠さなくていいですよ。直接戦わない私だって怖いんですもん。世界の命運とか真実味が無いし、そんなものに直接関わる明日葉君が怖くないなんて普通有り得ないですよ。

 

……本当は私が代わりに戦いたいですけど、私じゃ明日葉君の代わりなんて務まらないですしね。応援しか出来ないのが悔しいです。だから明日葉君」

 

「ちょっ彩佳? ……!」

 

()()()()()を連れていってください。きっと、明日葉君の役にたってくれるはずです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『世界中のデュエルモンスターズを愛する方々おはようございます! 私『ソニア・スマイリー』がいますは、絶海に浮かぶ孤島『アルカトラズ島』! その中心で観客がひしめく『アルカトラズスタジアム』にて今年のデュエルモンスターズ、そのチャンピオンを決める戦いが始まります!』

 

イベント特有の耳を割らんとするマイク越しのリポーターの声が会場を更に熱くする。

 

『昨今デュエルモンスターズは男性不人気で徐々に傾いていましたが、ここ最近男性からの支持が盛り返して男性にデュエルを教える教室が増えたようです! 羨ましいぞ畜生め!! さて前振りはここまでにしてそろそろデュエリストに登場してもらいましょう! まずは東エリアから五名! 口火を切るのはやはりこの女! 「海馬コーポレーション」社長にして通算五回優勝! 前回は不参加だったがその名は生きた伝説! 『海馬幸(かいばさち)』!!』

 

名前が呼ばれると同時に派手な演出と共に幸が登場する。それと同時に黄色い歓声があがる。これも彼女が打ち立てた伝説と彼女自身のカリスマがなせるものだろう。

 

『まだいきます! 続いてこちら! 効果ダメージを使わせたら右に出る者無し! バーンデッキのスペシャリスト『奏上爆姫(そうじょうばっき)』!!』

 

「ウオオオオオオオオオオオオォォォ!!」

 

威勢の良い叫び声と共に筋骨隆々な女性が出てくる。それに幸程でなくとも観客が応える。

 

『まだまだ! 続いて彼女だ! アンデットモンスターを使う不死のデュエリスト『骨塚香織(こつづかかおり)』‼』

 

「くひひ……明日葉様とデュエル……」

 

『四人目ぇ! 恐らくこの大会一番羨ましいデュエリスト。男性デュエリストの警護官にして『アトラス家』の令嬢! 『レイカ・アトラス』!! てめえマジでふざけんな爆ぜろ!』

 

「実況者が私情挟まないでくれますか!」

 

ソニアの私情丸出しの紹介で観客のレイカへのヘイトが最高潮になる。まあ幸福税として考えたレイカも余裕を持って笑みさえ浮かべている。

 

『こいつめっちゃ余裕やでぇ……痛い目に合わねえかな』

 

本音がマイクで駄々洩れである。

 

『まあ置いといて、東エリア最後のデュエリスト! 恐らくなんて言葉じゃ足りない、絶対にこの大会のメインキャスト! 世界初の男性デュエリストにして初出場で本選入り! その快進撃を誰も止める事が出来ない! 見よ世界! これがこの世界の希望『遊崎明日葉』だあああああああああああああ!!!』

 

「なんか壮大に語りすぎぃ!」

 

明日葉のツッコミにも観客は今までで一番の歓声が上がる。幸でさえ無かったスタンディングオベーションが起こり、明日葉コールまで鳴り出した。

 

『さあ皆さん! 興奮は分かりますがまだまだ紹介は済んでおりません! 続いて西エリアから』

 

こうして他エリアのデュエリストが紹介されていく。その中に明日葉にとって気になる存在がいた。

 

『さあ、セントラルエリア最後の一人は前回優勝者にして『アトラス家』当主! 『イライザ・アトラス』だあああああああああああああ!!!』

 

「アトラス……? それってまさか」

 

「……姉さん」

 

「姉さん!?」

 

レイカのカミングアウトに明日葉が驚く。レイカは東エリア、そしてイライザはセントラルエリア代表。何故姉が違うエリアで出場しているのか。明日葉が気になった点はそこであった。

 

「単にわたしが独り立ちしたんです。アトラス家は元々セントラルエリアに実家がありまして、こちらに来た理由は」

 

「私から逃げたから。だろう? レイカ」

 

「「!」」

 

声の聞こえた方を向くとそこには

 

件の長女(イライザ)がいた。

 

「姉さん……」

 

「逃げた……それはどういう」

 

「そのままの意味よ。その子は我が家の体制に耐えられず逃げた臆病者なの」

 

「!」

 

「姉さんには分からないわよね。あそこがどれだけ狂っているかなんて」

 

「臆病者の戯言なんて聞く価値は無いわ。明日葉と言ったわね、あなたもこんな口だけの子よりも私を選ぶのはどうかしら?」

 

「……あんたそれ本気で言ってるのか?」

 

「? それはどういう事かしら?」

 

「レイカは弱くないし、何より

 

自分の妹を臆病者呼ばわりして恥ずかしくないのかよ!」

 

明日葉は声を荒げる。自分と共に強くなったレイカを貶される事に腹を立てたのだ。

 

「……何がこの子の肩を持つ理由になるのか知らないけれど、そんな弱者にかまけていても強くなんてなれないわ。まあ、レイカに飽きたら私に連絡しなさい。私の予定が空いていれば相手してあげるわ。

 

それとレイカ」

 

「?」

 

「この人に醜態を晒したくなければ、早いところ棄権しなさい」

 

「! あんたはこの期に及んで……!」

 

明日葉が言い寄るのをレイカが手で制する。レイカのメンタルを知っている明日葉は心配するが、それは杞憂に終わる。

 

「姉さん、それがわたしを心配するものではないって知ってるわ。だからこそわたしは姉さんに挑戦する! 当然、負ける気も無いわ!」

 

「! ……そう」

 

レイカは毅然とした態度でイライザに面する。そこにイライザの記憶にある面影はなく、レイカの成長と自身への決意を感じ取った。

 

「なら精々みっともない姿を晒さないことね。せめて一回戦くらいは勝ち上がりなさい」

 

「言われなくても!」

 

イライザの別れ際の言葉にレイカも強気に答える。この大会が世界を救う戦いだけでなく姉妹の因縁に決着をつける事になりそうである。

 

「レイカ……大丈夫なのか?」

 

「ふふ……明日葉さん、いつまでも豆腐メンタルなわたしだと思わないでください」

 

「!」

 

「でも姉さんの台詞が結構キてるので後で慰めてくれると嬉しいです……」

 

「……なんか安心したよ」

 

この後控室で溶けるほど慰めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さあこれより記念すべき第一回戦を行います! 尚、今回の出場者は二十五名と奇数の為、シード枠がございますがこの枠は優勝回数が最も多い海馬幸選手が入ります!』

 

「あの人か……まあ何回も優勝してるなら仕方ないよな」

 

『そして一回戦のカードは

 

 

遊崎明日葉とオデット・リュミエールだあああ!!!』

 

モニターに明日葉とオデットの写真が表示される。対戦カードは一試合毎に表示される形式のようだ。

 

『それでは両者はフィールドへ、デュエルの準備をしてください!』

 

フィールドに立った二人は互いのデッキをシャッフルする。

 

「昨日は私の友人共にすまなかった。今日は良いデュエルをしよう」

 

「昨日は警護官から大丈夫だって太鼓判押されてたのに酷いものでした……」

 

「ほ、本当にすまなかった。何ならこの後非礼を詫びる為に食事でもどうだろうか? 私の懇意にしているシェフがこの島にいるからVIPルームに案内出来るが」

 

「まあそれは家の警護官と要相談として、デッキシャッフルはもういいでしょう。ではやりますか」

 

「! そ、そうだな! それじゃあ」

 

 

「「デュエル!!!」」

 

遊崎明日葉

LP8000

  VS

オデット・リュミエール

LP8000

 

「私の先攻か、私は魔法『ソーラー・エクスチェンジ』を発動。手札の『ライトロード』モンスターを捨てて、2枚ドロー。その後デッキの上から2枚墓地へ送る。『ライトロード・サモナー ルミナス』を召喚! ルミナスの効果で手札1枚を墓地に送って墓地の『ライトロード』を特殊召喚する。『ライトロード・パラディン ジェイン』を特殊召喚! カードを1枚伏せてエンドフェイズ。ルミナスの効果でデッキの上から3枚墓地へ送って、ジェインの効果でもデッキの上から2枚墓地へ送る。送られた中にあった『ライトロード・ビースト ウォルフ』の効果だ。自身を特殊召喚するよ。これでターンエンドだ」

 

オデット

LP8000

モンスター:ライトロード・サモナー ルミナス、ライトロード・パラディン ジェイン、ライトロード・ビースト ウォルフ

魔法、罠:1枚

手札:2枚

 

「3体並べたか……それじゃあ俺には勝てませんよ! 俺のターン! 手札1枚を捨てて魔法『ドラゴン・目覚めの旋律』を発動! これで」

 

「それはどうかな? 罠『マジック・ジャマー』を発動! 手札1枚を捨てて相手の魔法カードの発動を無効にする!」

 

「マジか! でもコストで捨てられた『伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)』の効果! デッキから『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』を手札に加える! 出番だぜ『アサルトワイバーン』!!」

 

アサルトワイバーン ☆4 光

ATK1800/1000

 

「更に手札の青眼の白龍を相手に公開して『青眼の(ブルーアイズ・オルタナティブ・)亜白龍(ホワイト・ドラゴン)』を特殊召喚する。来い! オルタナティブ‼」

 

青眼の亜白龍 ☆8 光

ATK3000/DEF2500

 

「手札から魔法『トレード・イン』を発動。手札のレベル8の青眼の白龍を墓地に送って2枚ドローする。バトル! アサルトワイバーンでルミナスを攻撃!」

 

アサルトワイバーンの目がルミナスを捉える。ルミナスも光弾を放って迎撃しようとするがアサルトワイバーンにそれは当たらず、アサルトワイバーンの牙に切り裂かれた。

 

オデット

LP8000→7200

 

「くっ……まだブルーアイズの攻撃が残ってる。このターンで大ダメージが」

 

「それはどうかな? アサルトワイバーンは相手のモンスターを破壊した場合、自身をリリースして手札・墓地のドラゴン族を特殊召喚出来る!」

 

「! 君の墓地にはトレード・インで送った……」

 

「青眼の白龍を復活! 甦れブルーアイズ‼」

 

青眼の白龍 ☆8 光

ATK3000/DEF2500

 

オデット「一気に攻撃力3000が2体……」

 

「まだバトルフェイズは続いているぜ! 青眼の白龍でウォルフを攻撃! 【滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)】!!」

 

LP7200→6300

 

オデット「くうぅ……!」

 

「青眼の亜白龍でジェインを攻撃! 【滅びのバーンストリーム】!!」

 

LP6300→5100

 

2体のブルーアイズの猛攻でオデットのフィールドは全滅。状況は絶望的となった。

 

「私のモンスターが……全滅?」

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。さあ見せてくださいよ! あなたの本気を!」

 

明日葉

LP8000

モンスター:青眼の亜白龍、青眼の白龍

魔法、罠:伏せ1枚

手札:2枚

 

「……まさかここまで強いとはね。私のフィールドが何も無くなった」

 

「本来ならワンキルまで持って行けたかも知れなかったんですけどね。マジック・ジャマーが痛かったですわ」

 

「これでまだいけたっていうの!? ……明らかにレベルが違うのか」

 

「そうじゃないですよ。デュエルが好きなら、デッキはそれに答えてくれる。俺はいつもそうしてるんです。デュエルって楽しいものじゃないですか。そんな顔じゃデッキも怯えちゃいますよ」

 

「……君はデッキを生きているように扱うんだね」

 

「そりゃカードはデュエリストの魂ですから。カードたちの力を100%引き出せるようにするのがデュエリストの役目じゃないですかね?」

 

「そんな台詞、プロになってから聞いて来なかった……君は不思議だな」

 

「そういう性分ですから。さあ、あなたのターンですよ。見せてください、あなたのデュエリストとしての魂を!」

 

「……後悔しないことだね! 私のターン! 魔法『ソーラー・エクスチェンジ』発動! 『ライトロード』モンスターを手札から捨てて2枚ドロー。その後デッキの上から2枚墓地へ送る。『ライトロード・アサシン ライデン』を召喚して効果を発動! デッキの上から2枚墓地へ送って攻撃力を200アップする。

 

……これで条件は整った。見せてあげよう、私の本気を!」

 

「……よし、かかって来い!!」

 

「墓地に『ライトロード』が4種類以上存在する場合、このモンスターは特殊召喚出来る

 

裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)を特殊召喚!!」

 

裁きの龍 ☆8 光

ATK3000/DEF2600

 

「来たか……ライトロードのエース」

 

「これを知っているのか、なら効果も知っているはずだよね! ライフ1000をコストに裁きの龍の効果を発動! 自身以外のフィールドのカード全てを破壊する!」

 

LP5100→4100

 

明日葉のフィールドが全焼する。状況は完全に逆転し、明日葉が窮地に立たされた。

 

「……やべっ」

 

「バトル! 裁きの龍でダイレクトアタック! 【正義の裁き(ジャスティス・ジャッジメント)】!!」

 

明日葉

LP8000→5000

 

「うああああああ!!」

 

「さあ、私は本気を見せたよ。次は君の番だ!」




途中ですがここで切ります。次回はもうちょい明日葉のデュエル書いて次に行くくらいでしょうかね。頑張りますのでこれからも読んでいってください。

ではー
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