男女逆転してる変な世界ですがデュエルで戦っていきます   作:火壁

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もうすぐ就活の火壁です。束の間の休息を……最高やな!

イライザの登場です。デュエルシーンやったんですけどむっずい。

後話は変わるんですけど最近TS魔法少女物書き始めました。……続くよう頑張ります。


デュエル32~二つの荒ぶる魂~

 長い時間泣きじゃくった明日葉は彩佳の胸を借り、息を整えていた。

 

「ごめん……どうかしてた」

 

「気にしないでください。これくらい我儘を言っても文句を言う人なんてどこにもいませんよ」

 

 ドーマが持つ『オレイカルコスの結界』、そして影野桐花が持っていた『邪神』、それらが持つダメージを実際のものとする力。明日葉の精神は自身が認識できなくともボロボロだったのだ。それを吐き出し、彩佳によってその精神は修復、前のそれ以上に新たに強くなりつつあった。

 

「それに私達も明日葉君に甘え続けていました。私達こそ戦わないといけないのに。改めてごめんなさい」

 

「そんな、俺こそ自分でやるって言ったんだ。それなのに…このザマだ」

 

「誰だって恐怖に怖気づく事もありますよ。むしろ、明日葉君も人並に怖いって感情があるんだなってちょっと安心しました」

 

「お、おいおいそれじゃあ俺が人じゃないみたいじゃないかよ」

 

 冗談を言い合いながらも二人の間には柔らかい雰囲気が流れた。自分の弱さを許してくれる相手、明日葉は無意識の内にその相手を求めていた。彩佳は見事その相手に認識されたのだ。

 

「あの、彩佳…俺」

 

「はい?どうしたんですか?」

 

「俺、また頑張るからさ、俺のこと……信じてくれるか?」

 

「…ふふ、明日葉君今更何を言うんですか? とっくに明日葉君を信じ切っているのにこれ以上求めるなんて」

 

「そ、そうか?す、すまん」

 

「私は明日葉君を信じていますし、これからも信じていきます。明日葉君が私達を裏切っても私は明日葉君についていきます。明日葉君が誰かに奪われたなら取り返します。明日葉君の為なら、命だってかけられるんですよ」

 

「…俺としては無暗に命かけてほしくないんだけどな」

 

「それは私だってそうなんですよ? 本当なら私が出るべきだったのに、私だと優勝出来そうもないから…仕方ないとしても、何も出来ないのはもどかしいんですよ?」

 

 彩佳はむくれながら明日葉を見つめる。デュエルの腕は明日葉が確実に上で、無駄な敗北はドーマにとって神への生贄となる。それ故に明日葉とレイカに全てを背負わせる形となったが彩佳自身がその場に立てなかった事がレイカへのコンプレックスとなっていたのだ。

 

「レイカさんはアトラス家で培ったタクティクスがありますけど私は…デュエルしても強くなれなかった。明日葉君とデュエルして強くなれたけど、それじゃあ遅かった。それが悔しいんです。これなら」

 

 ()()()()()()()()()

 

「それは違うぜ」

 

「? どういうことですか?」

 

「強くなるのに遅いも早いも無い。それに、俺を思ってくれているならそれだけで俺は戦う意味を持てるってものさ。こんなこと言うのむしがいいって思うけど、彩佳達が後ろにいてくれるから俺は戦う事が出来るんだ」

 

「明日葉君…」

 

 明日葉の言葉に嘘は無い。彼自身ドーマと戦うのは本意であり、彩佳達を守りたいという意思と桐花の台詞を考えるとドーマと戦う事は元の世界に帰る方法に繋がるのではないかと考えている。

 

「ドーマと戦う事を俺はもう恐れない。邪神でも何でも、彩佳達を苦しめるなら、俺は戦う」

 

「私だって戦います。明日葉君だけに負担はかけません。明日葉君の道に壁が阻むのなら、敵が襲い来るのなら、私はそれを打ち壊します。だから、

 

 

 

 

 

 私をずっと、傍においてくれませんか?」

 

「彩佳……

 

 

 

 

 

 それ、丸っきりプロポーズじゃ……」

 

「え?……!!!!」

 

 そう、流れで言ったがこの台詞はこの世界だけでなくともドストレートなプロポーズ台詞である。雰囲気って怖い。

 

「い、いやあのっそういう意味で言ったわけではいやそういう関係になれたらとは思いますけどって私何言ってるんでしょうああああああああああああ!」

 

 恥ずかしさに早口でまくし立てる彩佳。そんな姿を見て明日葉は

 

「…ふふ」

 

「ふぇ?」

 

「あーははははは!!」

 

 赤面する彩佳をよそに、腹を抱えて笑っている。

 

「な、なんでそんなに笑うんですか!意識していなかったとはいえ、プロポーズの台詞なんて人生一度言うかどうかなのにぃ!」

 

「いやゴメンゴメン。なんかおかしくってさ。そうだよ、俺にはこういった雰囲気が合ってるんだ。湿っぽくなっちゃいけないよな。改めてゴメン。迷惑かけた」

 

「そんな事ありませんよ。でも辛いって感じたら次はすぐ言ってくださいね。今度は思いつめる事なく」

 

「うん、その時は助けてもらうよ」

 

 二人の視線が交差する。思いを吐き出し、真の意味で分かり合う事が出来た。沈黙が二人を包み、視線が徐々に熱くなる。二人の顔は近づきやがて

 

「おーいそろそろレイカがデュエルする時間……だ……ぞ…」

 

「「……」」

 

「……」

 

 なんといいうことか、パンドラをしょっ引き良い時間だと戻ってきた悠香がタイミング良くドアを開けて二人のシーンを目撃してしまったのだ。

 

「えっと…悠香?」

 

「あの……これはですね……」

 

「……

 

「「ん?」」

 

クソがあああああああああああ!!!!

 

 恐らく明日葉の警護官になって一番の大声をあげて、悠香は走り去っていった。嫉妬と怨嗟が混じったその声は廊下に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

「悠香、本当ゴメン。だから機嫌直してくれって」

 

「ツーン」

 

「悠香さん、私達は別にき、キスしてたわけじゃないんですよ?」

 

「その言い方含みがあるように聞こえるからやめてくれ彩佳」

 

「ツーン」

 

 先程のシーンでの誤解は未だ解けず、悠香はすっかりへそを曲げてしまった。売店で買ったジュースを空になるまですすり、音をたてて不機嫌さを表している。

 

「こりゃ当分ご機嫌は斜めか?」

 

「明日葉君がご機嫌とるしかなさそうですね…私じゃ火に油を注ぐだけですから」

 

「……どうするかなぁ」

 

 この後悠香にどう謝罪するかを悩んでいる間にもレイカのデュエルが始まる。アトラス家の長女である『イライザ・アトラス』。アトラス家の現当主であり、レイカが狂っている体制の中で何が起こったのか明日葉が知る所ではない。

 

「逃げずに来たのは褒めてあげるわ。でも貴女の警護対象には恥をかかせる事になるわね」

 

「……明日葉さんがそんな事を気に掛けるとでも?」

 

「何?」

 

「あの人は弱い事を悪とはしない。弱いなら戦略を見直し、デッキを練り上げ、次は勝つ。上を目指し続ける者こそがデュエリストであり、その答えが自分のデッキでありデュエルだと」

 

「そんな世迷言が本当にできると?夢物語も甚だしいな」

 

「どうとでも言って構わない。この答えを信じて私は戦う!」

 

 

 

「明日葉君レイカさんにそんな事言ってたんですか?」

 

「いや、言ってない。多分自分でそう解釈したんだと思う」

 

 

 

『さあ、このアトラスの姉妹喧嘩!姉の威厳を見せるのか、姉より優れた妹がいる事を証明するのか参りましょう!!』

 

 

デュエル開始!!!

 

「「デュエル!!」」

 

レイカ・アトラス

LP8000

 VS

イライザ・アトラス

LP8000

 

「私の先攻ね。『風来王 ワイルド・ワインド』を召喚。更に手札のモンスター一枚を墓地へ送って魔法『ワン・フォー・ワン』を発動。デッキからレベル1のモンスター『変容王 ヘル・ゲル』を特殊召喚。

 ヘル・ゲルの効果とワン・フォー・ワンの効果で墓地へ送った『絶対王 バック・ジャック』の効果を発動。デッキの上から三枚を確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。ヘル・ゲルの効果でワイルド・ワインドとレベルを同じにし、ワイルド・ワインドのレベル4×200のライフを回復する」

 

イライザ・アトラス

LP8000→8800

 

「狙いは…やはりシンクロ!」

 

「魔法『スター・チェンジャー』を発動。ヘル・ゲルのレベルを一つ下げる。レベル4『風来王 ワイルド・ワインド』にレベル3となったチューナーモンスター『変容王 ヘル・ゲル』をチューニング

 

 死の星より来たる王よ 愚者を裁く大鎌を振るい 世界を導く(のり)を敷け!! シンクロ召喚! 『天刑王 ブラック・ハイランダー』!!」

 

天刑王 ブラック・ハイランダー ☆7 闇

ATK2800/DEF2300

 

 フィールドに現れたのは、自らの身体と同じ大きさを持った大鎌を抱え、黒をメインとした鎧に身を包んだ王。かの王の前には弱者の力は分かたれる。

 

「ブラック…ハイランダー……」

 

「昔はこいつに何も出来ずにやられていたわね。私はこれでターンエンド」

 

イライザ・アトラス

LP8800

モンスター:天刑王 ブラック・ハイランダー

魔法、罠:無し

手札:1枚

 

「これはまずいな」

 

「ブラック・ハイランダーはシンクロを封じるモンスター。レイカのデッキじゃ攻略はほぼ無理だな」

 

「このままじゃ何も出来ずに負けちゃいます……何か手は…」

 

「まあレイカ自身それは重々承知だろうさ。何せ因縁ある姉のカードなんだから」

 

 

 

「わたしの、ターン!相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、『バイス・ドラゴン』は攻守を半分にして特殊召喚出来る!バイス・ドラゴンをリリースして『ストロング・ウィンド・ドラゴン』をアドバンス召喚!!」

 

「ストロング・ウィンド・ドラゴン…バイス・ドラゴンの攻撃力の半分、1000ポイント上げてブラック・ハイランダーを破壊。妥当な線ね」

 

「小手調べなら十分でしょう。ストロング・ウィンド・ドラゴンでブラック・ハイランダーを攻撃!【ストロング・ハリケーン】!!」

 

イライザ・アトラス

LP8800→8200

 

「……まあ、この程度やってもらわないとな」

 

「カードを二枚伏せてターンエンド。これからわたしのデュエルを見せてあげる!」

 

レイカ・アトラス

LP8000

モンスター:ストロング・ウィンド・ドラゴン

魔法、罠:伏せ2枚

手札:1枚

 

「私のターン、『幻影王 ハイド・ライド』を召喚。そして自分フィールドにチューナーモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚出来る。『奇術王 ムーン・スター』を特殊召喚」

 

 

「イライザも切り返しが速い。次のシンクロへの布石をもう立てた」

 

「でもこれならシンクロ出来てもレベルは6。5ならカタストルを出されて面倒な事になってたけどこれなら」

 

「でもレイカさんのお姉さんなら何か仕掛けてくるのは明白。何が来るのか…」

 

 

「私はレベル3の『奇術王 ムーン・スター』にレベル3チューナーモンスター『幻影王 ハイド・ライド』をチューニング

 

 蒼き瞳が見果てるは天を焼き尽くすシリウスの星 這いつくばりし獣の牙を折り その骸の山で咆哮をあげよ! シンクロ召喚!! 『天狼王 ブルー・セイリオス』!!!」

 

天狼王 ブルー・セイリオス ☆6 闇

ATK2400/DEF1500

 

「ブルー・セイリオス…また厄介なカードを…」

 

「バトル、ブルー・セイリオスでストロング・ウィンド・ドラゴンを攻撃」

 

イライザ・アトラス

LP8200→7200

 

「攻撃力の低いブルー・セイリオスで攻撃?いったい何を考えているんでしょう?」

 

「ブルー・セイリオスの効果は、破壊され墓地へ送られた時に、相手モンスター一体の攻撃力を2400下げる」

 

「2400! それじゃあストロング・ウィンド・ドラゴンの攻撃力は…!」

 

ストロング・ウィンド・ドラゴン

ATK3400→1000

 

「ストロング・ウィンド・ドラゴン!」

 

「その伏せカードはブラフ?そんな事では程度が知れるわね。ターンエンド」

 

イライザ・アトラス

LP7200

モンスター:無し

魔法、罠:無し

手札:無し

 

「あいつ、場も手札も無い状況でよくあんな台詞言えるな」

 

「彼女はブラック・ハイランダーにバック・ジャックの効果を使わなかった」

 

「バック・ジャック?確か効果は…さっき使いましたよね?」

 

「もう一つの効果だ。相手ターンに自信を除外、デッキの一番上を確認してそれが通常罠なら、セットしてそのターン発動できる」

 

「つまり…ブルー・セイリオスの自爆まで想定済み?」

 

「そうなる。これが攻撃に対応するカードなら」

 

「攻撃した瞬間反射される…」

 

「レイカがどう対処するか…だな」

 

 

「わたしのターン、『レッド・リゾネーター』を召喚。効果で手札のレベル4以下のモンスター『終末の騎士』を特殊召喚。終末の騎士の効果でデッキから『亡龍の旋律-デストルドー』を墓地へ送る。レベル6の『ストロング・ウィンド・ドラゴン』にレベル2『レッド・リゾネーター』をチューニング!

 

 王者よ 今ここに咆哮を轟かし 天地鳴動の力を示せ! シンクロ召喚!! 一族の魂『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン ☆8 闇

ATK3000/DEF2500

 

「来たぞレッド・デーモンズ!! 二体のダイレクトアタックが決まれば!」

 

「大ダメージは間違いありませんが…」

 

「それを許すはずもないよな」

 

 

「レッド・デーモンズ・ドラゴン……

 

 

 

 良く私の前にそのモンスターを出せたな!!」

 

「!」

 

「墓地のバック・ジャックをゲームから除外して効果発動! 相手ターンにデッキトップを確認し、それが通常罠ならセットし、このターンに発動できる! デッキトップは通常罠『王魂調和』!!」

 

「!この状況は見越していたと…」

 

 レイカは苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる。自分の手段が最初のターンから全て読まれていた事を察したのだ。

 

「どうする? シンクロ召喚を許す? そうする事に何の意味がある?」

 

「…バトル!終末の騎士で攻撃!」

 

「性懲りもない!罠『王魂調和』を発動!ダイレクトアタックを無効にする!そして、墓地のモンスターを使ってシンクロ召喚を行う!墓地のレベル3『奇術王 ムーン・スター』にレベル3『幻影王 ハイド・ライド』をチューニング!! 再びいでよ『天狼王 ブルー・セイリオス』!!」

 

「!どうして…」

 

「どうした? 攻撃しないのか? ダメージを稼ぐなら攻撃あるのみだぞ」

 

「…レッド・デーモンズ・ドラゴンで攻撃!【アブソリュート・パワー・フォース】!!」

 

イライザ・アトラス

LP7200→6600

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン

ATK3000→600

 

「やはりそのカードはお前には相応しくない」

 

 イライザの様子がレッド・デーモンズ・ドラゴンを見てから変化している。レイカに対し仇を見るように、レッド・デーモンズ・ドラゴンに恨みを抱くように

 

「姉さん…」

 

「何故だ

 

 

 

 

 何故翔哉はそのカードをお前に渡した!!」

 

 イライザから告げられる告白。レッド・デーモンズ・ドラゴンは

 

「レイカのカードじゃ…ない?」

 

「翔哉って…誰だ?」

 

 

「姉さん、義兄さんは貴女に「黙れ!そのカードは翔哉の物だ!お前が持っていい物じゃない!」……ターンエンド」

 

レイカ・アトラス

LP8000

モンスター:レッド・デーモンズ・ドラゴン、終末の騎士

魔法、罠:伏せ2枚

手札:無し

 

「私のターン!魔法『死者蘇生』を発動!墓地のブラック・ハイランダーを蘇生!更に墓地のワイルド・ワインドを除外し効果発動!墓地の攻撃力1500以下のチューナーを手札に戻す!ヘル・ゲルを戻しそのまま召喚!レベル7『天刑王 ブラック・ハイランダー』にレベル1チューナーモンスター『変容王 ヘル・ゲル』をチューニング!

 

 闇を引き裂き 天地を焼くは絶対なる孤高の王者 全てをひれ伏させ 荒ぶる咆哮をあげよ! シンクロ召喚!! 『琰魔竜 レッド・デーモン』!!」

 

琰魔竜 レッド・デーモン

ATK3000/DEF2500

 

「もう一体の…レッド・デーモン?」

 

 

「姉さんの……エース!」

 

「レイカ

 

 

 

 そのカードは返してもらう!!」




漫画版ジャックよくあのデッキ回せるなってなってます。何があったかは次回に回します。書くから。絶対書くから!

近々全話改稿しようと考えています。読み直したら何か違いがあるかも……
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