スマイルプリキュア!~魔弾剣士と5人の戦士~ 作:tubaki7
「深々と降り積もる、清き心。キュアビューティ!」
青いフォルムにヘアー。まさにみゆきの言っていた通り、青木れいかは見事に5人目のプリキュアとして覚醒した。そしてリュウケンドーも新しいマダンキーを手に入れる。
「キュアビューティって、なんですかこれは!?」
『説明はした、来るぞ!』
リュウケンドーの警告に耳を傾け、マジョリーナの指示を得て今まで止まっていたアカンべーが行動を開始する。
『ジャンプだ!』
咄嗟の指示にビューティはリュウケンドーと共に跳躍する。分身したアカンべーの攻撃を躱し、二人を追いかけてアカンべーも跳躍する。二人を取り囲むようにして包囲するアカンべー。この中に本物は一体だけだが、ビューティは少しの間思考すると内一体に回し蹴りを入れる。それがクリーンヒットし、見事本物を攻撃した。そのおかげで周囲の分身は消え、着地するころには跡形もなくいなくなっていた。
――――少しはできるだワサ・・・・!
まだ敗北と決まったわけではない。だが、ほかの二人はこの後先ほどのような浄化技でアカンべーを消滅させられている。なら、打つ手は一つ。
「こうなれば・・・・アカンべー、逃げるだワサ!」
「あ、逃げよった!」
敵前逃亡とは潔い。が、そう簡単に逃がすわけにもいかない。
「リュウケンドー、切り札は!?」
『ああ、ちゃんと持ってるぜ。アクアキー、発動!』
〔チェンジ、アクアリュウケンドー〕
『氷結武装!――――アクアリュウケンドー、来迅!』
〔アクアシャークで追いかけるぞ!〕
『よし・・・・シャークキー、発動!出でよアクアシャーク!』
アクアリュウケンドーが獣王アクアシャークを召喚する。青い魔法陣のようなものから現れたアクアシャークはその身を変形させ、さながらボードのようなものへと変わる。リュウケンドーはそれに飛び乗り、ビューティの前まで降りてくる。
『行くぞ、ビューティ』
「はい!」
差し出された手をビューティが握る。リュウケンドーがキュアビューティを引き上げて乗せ、アクアシャークを発進させる。体育館からでたアカンべーとマジョリーナは校庭を横断中だ。このままでは取り逃がしてしまう。そうなれば、また別の場所でバッドエナジーを集めるに違いない。
『絶対に逃がすか!』
〔三位一体攻撃で一気に倒す!〕
『ああ。ビューティ、浄化技だ!』
「はい。参ります!―――――プリキュア・ビューティブリザード!」
浄化のエネルギーがゲキリュウケンへと宿り、刀身を青く光らせる。
『ファイナルキー、発動!』
〔ファイナルクラッシュ。氷結斬り〕
『剣士、魔弾龍、戦士。三つの力を今、一つに!三位一体・氷結斬り!』
エネルギーを纏ったゲキリュウケンを振りぬくと、そこから放たれた青い光が一直線に伸び、アカンべーを飲み込む。作戦が失敗したと確認した後のマジョリーナの行動は迅速で、すぐさま退散し、空間も元の光りを取り戻した。
『闇に抱かれて眠れ・・・・』
◇
それから、壊されたものも元に戻り読み聞かせ会は最初からスタート。進行はなんら問題なく、見に来ていた子供たちも披露したみゆき達も無事、笑顔に終わった。
外はすっかり陽も傾き、辺りはオレンジ色に変わっている。帰っていく子供たちの見送りも終わり、一息つく。
「一時はどうなることかと思ったけど、無事終わってよかった」
「せやな」
「うんうん」
なお、あかね、やよいと頷く。
「皆さん、今日は本当に、ありがとうございました」
振り返って感謝の意と共に頭を下げるれいか。
「いや、私たちは別になにも…」
「・・・・なぁ、れいか」
「はい?」
「今日、楽しかったか?」
つばきの言葉に全員の視線がれいかに集まる。
「・・・・少し、恐かったです。でも、同時にわかりました。私にも、やれることがあるのだと」
「・・・また、いや、あれ以上に恐いめにあうかもしれないぞ?」
「大丈夫です。・・・・皆さんとなら、乗り越えられる気がしますから。それに、あなたも一緒なら、尚更」
「そ、そうか・・・・」
れいかの笑顔に照れくさくなりソッポを向く。それに対しあかねが茶々を入れ、便乗したなおがさらに盛り上げる。ワーワーと騒ぐ5人を見て、れいかはまた笑った。
「…あの、先ほどお断りした件ですが、よろしければ私も――――」
「何言ってんだよ。こっちは最初っからそのつもりだったんだ。拒否なんてするわけねーだろ。な?」
「うん!それに私、青木さんの事――――れいかちゃんのこと、大好きだから!」
「星空さん・・・・私も、みゆきさん達のことが、大好きです!」
「ハイ、れいかさんからの大好きいただきました~」
「コラ!折角いい話で終わるところだったのにぃ」
つばきのボケにやよいが珍しくツッコミをいれ、それがおかしくてみんなで笑う。
何はともあれプリキュア5人と魔弾剣士が無事揃った。これで終わりではなく、ようやくスタート。だが、それはまた後の話であり、今はこの瞬間を互いに笑顔で過ごした・・・・。