拳突き上げた先に   作:それを言うなら

14 / 20
後日談

修正 山脈→山に修正
レジェンダリアに山があるか不安だったため


冒険は何処までも

■<幼児化>【魔拳士】クラウン・スプリングス■

 

【悪辣訓戒 ブギーマン】が終わり、あの後皆で眠りについた。

俺達は、その1日後に【Fairy】に集まり、デザートを食べている。だが、まだ問題は幾つかある。

「何でまだ、<幼児化>が解かれてないんですか?」

集まってくれたマスター達は【悪辣訓戒 ブギーマン】を倒されたと聞き、別々の場所へ、自分たちの場所へ帰っていった。聞き分けが良い人が多かったのはカレンさんの人徳だろう。

 

だが、その中で一人帰っていない男がいた。

 

「いやぁ、何ででしょう? 前女子高生に金渡して飲んでもらった時には1日で解けたのになぁ」

目の前でヘラヘラ笑っている細目の男――<YLNT(いえすろりしょたのーたっち)倶楽部>所属ベンジャミン・フランクリンは、<幼児化ポーション>をカレンさんに渡した男だった。

この男のおかげで今、まだ俺は<幼児化>が解けていない。しかも、シラトに膝枕されてしまっている。

シラトの通常時の力が<幼児化>した俺じゃ勝てなかったのだ。

「別に暫くこのままで良いのではないでしょうか?」

なんてのんきなことを言うシラトに厳しい視線を送った。シラトはそんなことお構いなしに、ケーキを食べている。

「ダメだよ。上級職探さないといけないんだから……で、いつ解けるんですコレ」

「いやぁ、何分試作中のもので、わかんないんですよコレ」

話にならない。

「……ごめんね。デコちゃん、クラウン君」

流石に罪悪感を感じてかカレンさんが……持っているカメラ。……その手にある物はなんですか。

「実はね。ちょっと取り引きがあって」

「ダメです」

「話を聞いてよっ!!」

こういう時のカレンさんはダメな人だって相場が決まっている。

「スクショ取らないといけないの……」

「はい。そういうことでよろしいでしょうか? お二人とも」

何故、そういうことになっているのだろうか。別に嫌ではないが、釈然としない。

「良いですよ。カレンさんも頑張ってたので、スクショぐらい」

「ああ、クラウン君大好き!」

そう言って抱きついてくるカレンさん。「あらあら」と何故か親目線なシトラ。デコは呆れて物が言えないような顔をしている。

そうしたてんてこ舞いな所、俺がシラトに良いようにされた所……シラト、「あーん」で食べさせないでくれ……等を写真を何枚か撮られた。

流石に<YLNT倶楽部>以外には出さないと言っていたが、

「(レジェンダリアのクラン1位は何処だったか)」

大半の人に知られたも同然だろう。

その後は使用感、小さくなった感想、ステータス弱体化がどれくらいのものだったか等を話し、ベンジャミンは1つのものを出した。

「<快癒万能霊薬(エリクシル)>です。本日はどうもありがとうございました」

そうして<幼児化>回復用の<快癒万能霊薬(エリクシル)を渡された。流石に何かあった時の用意はしていたようだ。

「まさか使うことになるとは、まだ研究が足りませんね」

「というか、<幼児化>って【呪術王】の?」

「ええ、再現だけですが。でも、完全な再現には程遠いです。<快癒万能霊薬(エリクシル)>で簡単に回復しますし、実際はもっと酷い。だけど気軽に誰かが飲むくらいならコレぐらいのほうが丁度いいのですよ」

色々な意味で酷い技術だ。

「そうですかね? 遊びでこういうモノもあっていいと思いますよ。ああ、勿論研究は全力でやっていますが」

感想などをメモに纏め、次の改ざん点にペンを走らせている。

「誰もがロリショタになれば、我らの夢の楽園が気付かれます! 私達はそこでそっと彼らを見守り、手伝う! 素晴らしいことだと思いませんか?」

どうやら脳に何かしらの傷を負っているらしい。

「カレンさん。なんで、<YLNT(いえすろりしょたのーたっち)倶楽部>が関わってるって言わなかったんですか」

デコが追求している。最も過ぎる一言。俺も少しは何か言って欲しかった。

「言ったら飲んでた? <幼児化ポーション>」

「その場で叩き割ってました」

デコが即答する。そうだ。デコならそうするだろう。デコは前々から関わりたくないと前から言っていた。

「だから……なの……」

「俺は、多分それ聞いても飲んだと思いますけど」

「研究用の在庫が今ひとつしかなかったんですよ。あ、後、実は私の方からも口止めしてました。その代りクランのメンバーが何人か協力してます」

「………」

デコがなんとも言えないような顔をしている。

「まぁ<UBM>でしたからね。クランも見返りなしでは中々協力できなかったんですよ。ただ、このスクショがあれば言い訳はつく」

つかないで欲しい。

「それと、もう1つ。これは君たちがスクショを撮ってくれたらの話でしたが」

条件が具体的過ぎる。

そうして男は懐から紙を出した。

「<魔人拳(ジン・ファイター)>の就職条件。ご存知ですか?」

「…………」

<魔人拳(ジン・ファイター)>について昨日詳しく語れなかったのは理由があった。条件が読めなかったのだ。これはロストジョブになっているからであった。

『1つ目<魔人との戦闘に勝利する>

2つ目<亜竜級以上のモンスター討伐>

3つ目<MP、STRの5000以上の達成>』

今、一番欲しい情報が、そこには書かれていた。

「これは、今日カレンさんに言ったんです。だからカレンさんも知らないことでした」

「な、何でこれを?」

「遺跡で見つけたんです。ロストジョブになっていたものだったので記録しました。いつか使えると思ったのですが、なろうとしている人がいなくて持て余していたんですよ」

「マイナーで悪いですか……?」

「いえ、君はこの条件を聞く前に良いと言ってくれた。カレンさんに聞いた通り、気持ちいい少年だ。これは私からの初<UBM>討伐記念といった所でしょうか」

「……ありがとうございます」

素直に受け取る。確かに怪しいが、これは喉から手が出る程欲しい情報だ。

「そう、それとジョブクリスタルなのですが、魔人からのドロップで排出がされるそうですよ」

「へぇ……」

デコが怪しんでいる。コイン(エンブリオ)は……装備済みだ。

「さて、怪しまれていますし、本題に入りましょうか。実はお願いしたいことがあるのですよ」

 

そこからベンジャミンが依頼してきたのはクエストだった。

クエスト内容は『きのみの採取』。

レジェンダリアにある誰も近づかない『トリスメギストス山』。その中の何処かにあるきのみ――『プラン』の採取を、ベンジャミンは頼み込んできたのだ。

 

To Be Continued




三行まとめ
1.怪しげな男
2.ジョブ条件ゲット!
3.新しいクエストが始まる。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。