指揮官と仕事とHK416 作:が、画面の向こうの人形が僕を見てる!
本当は4月の16日に投稿するつもりでした。
なので4月16日の気分で読んでください。
嘘です、完全に忘れてました。
因みに暫く文章書いてないのでいつものガバガバがよりガバガバです。
めっちゃ適当に進行しますが許してくんさい。
ㅤ
なんだか今日は416がそわそわしている。特にこれと言ってこの日に何があるわけではないと思うのだが。
久々に多い書類に目を通しながら、珍しく隣で落ち着きのない416を見やる。あ、机に手ぶつけてる。痛そう。
「大丈夫か、416。何処か調子が悪いのなら工廠にでも行ってオーバーホールでもして来い」
「え、ええ、大丈夫…です……そ、それより指揮官?今日は何の日かわかりますか?」
何故敬語なんだ。もうそんな余所余所しくする様な仲でもないだろうに。
まあ良い。それより『今日は何の日か』と云う質問だったか。…ふむ、何の日だろうか。最近はカレンダーを見る事もないしよくわからないな…書類も大体は先の物だし、確認は出来ないな。かと言って416に訊く事は出来ないな、416が質問を出しているのだから本人に訊く事は御法度だろう。
適当に御茶を濁すか。
「あぁ、分かるとも。それで、今日がどうかしたのか」
この言葉を聞いて少しカチッと固まったかと思うと動揺を隠し切れずに忙しく眼を游がせる416は、言葉尻を詰まらせながら弁明をする。
「どうかしたって…えっと……本当に、それだけですか?……いえ、別に期待してた訳では無いですけど」
「ん、何かあったか」
「…………いえ、あの、少し席を外しても宜しいですか?」
少し落胆した様な彼女はそう言って、この部屋から静かに出て行った。
*
「しきか~ん」
「ぅうおおおおおおおおおおおおおお!!!!??!!??!?」
416が退室してから暫く、一人で書類にサインをしたりしていた処、音もなく後ろから45に声を掛けられた。本当に怖いから止めてほしい。と云うより何で正面から入って来なかったんだ。
いや、それより、45がこの部屋に来るなんて珍しい。今日は任務もない筈だが。
「ど、どど、どうした45」
まだ恐怖で心臓がバクバクと大きく脈打つ。その性でちょっと声が震える。
「ふふ、指揮官。今日は特に何もないわ、ただ、一応言っておくけれど、今日は《4月16日》よ」
「お、おう。ありがとう?」
ん?《4月16日》?
「なあ、45。もしかして今日は…」
45は少し微笑んで「貴方ならもうわかるでしょ?」と一言、口にすると、今度はしっかりと正面の扉から出て行った。
成る程、今日は4月16日、文字通り《416の日》と云う訳か。
416が何処かソワソワしていた謎が解けた。態々訊いてきてくれたと言うのに少し悪い事をしたな。
そりゃ臍曲げて出て行くわ、いつも一緒に居ると云うのに失念してしまっていたのだから。
何か埋め合わせでも出来ないだろうか。
そういえば、この基地にも遂に《アレ》が届いていたな。
* side change : HK416
指揮官と私が出会った時の話だ。
『HK、416……ふむ、じゃあ4月16日を《416の日》にでもしようか』
『はぁ?何ですか、それ』
『416だから4と1と6が並んだ、4月16日を416の日と制定しようかと』
『ホントになんなんですか』
『まあ、いいだろ?この基地の《記念日》だ。これから着任する人形達にも広めるぞ!』
『いやいや、止めて下さい』
すぐ昨日の話の様に感じるが、もう随分と前の話だ。最初の頃は冗談かと思ってたけど、1年目は本当に416と云う数字に絡めた物を沢山プレゼントしてくれたのだ。確か指揮官に惚れてしまったのはこの辺りだったと思う。我ながらチョロいものだな。
でもそれから少しして、指揮官の仕事が増えて、日付を確認する事すら疎かになって、そして今日だ。
忙しいのはわかっている。私が、私達が手伝っても、人間の手でしか出来ないものは結局指揮官に回されるからまだまだ忙しいくて、周りを気にする余裕が剰り無い事も。
それでも期待してしまうのだ。
今日、指揮官に質問して『今日がどうかしたのか』と言われた時。当たり前に何かを指揮官から貰えると思っている私に恥ずかしくなった。本来なら4月16日なんて普通の日だ。祝日でも何でもない、普通の。
なのに何もしていないのに何かが貰えるなんて可笑しな話であったのだ。
嗚呼恥ずかしい。それだけで指令室を飛び出した自分に落胆した。
仄暗い感情が私の心を支配しようとした時、背後から「416ちゃ~ん」と声が聞こえた。
思わずひっ、と小さく声を上げてしまった。
「なによ45、今は貴女の馬鹿に付き合っては要られないの。無駄話なら後にして頂戴」
「あらそう?それは残念。ふふっ……でもね416、今回は貴女にとっては無駄ではないと思うわよ?」
その後45は口許を歪めながら私に一言言うと、灯りの点いていない暗い廊下を去って行った。
「416、今からでも遅くないわ。指令室に戻りなさい」
*
別に45の言葉に従った訳ではないが部屋の前まで戻ってきた。もう23:00を過ぎたと云うのに部屋からはLEDの明かりが漏れている。
ペンを走らせる音と紙を捲る音が聞こえる。まだ仕事をしているのだなと思うと少し申し訳無くなった。
勇気を振り絞って扉を開ける。人形には剰りにも軽いその扉は、今だけはまるで錆び付いた金属の門を開けているかの如き重さに感じた。
指揮官はペンを走らせながらも私が入室したのを確認すると手を止めて、「ああ、来たか」と一言。
「すみません指揮官、突然部屋を出て行ってしまって」
「ん?ああ、構わんよ。取り敢えず416、そこにいないでこっちに来てくれ」
指揮官に促されるままに側に寄る。
指揮官は少し深呼吸するとポケットに突っ込んだ手を私の目の前に出す。その手には━━━━━━。
「この記念すべき日に誓約をしてくれ、416。まだ間に合うだろう?」
━━━━━━その手には匳が、そして開かれた中には銀に輝く指環が納められていた。
ガバガバ適当クオリティでさぁせん!
丁度一週間後って事で許してクレメンス!(意味不明)