魔法少女リリカルなのはstriker〰️のび太と少年のストライカー〰️ 作:絆と愛に飢えるシリアス
ーーアースラ・格納庫ーー
間も無くヘリの準備が完了する中、俺達は集合を受け、なのはさんとヴィータさんの前に整列をしていた
「全員いるね」
なのはさんがギンガさんを含む俺達FW陣が揃っているのを確認していた
「今回の出撃は・・・これまでにない一番ハードになると思う」
「それに私もなのはも、お前たちがピンチになっても助けに行けねぇ」
「(俺達の助けどころがお二人のこれからすることが危険大の任務だ)」
ゆりかご直接突入のなのはさんはヴィヴィオの救助、ヴィータさんは動力の停止。つまり、どちらも高密度のAMFの内部で行われる為、とてつもなく危険な任務だ
「私たちは皆の助けにいけないけど・・・ちょっと目を瞑ってみて」
なのはさんの言葉に俺達は目を閉じた
「ずっと繰り返してきた基礎スキル・・磨きに磨いたそれぞれの得意技」
『蒼龍、詰めが甘いぞ!!』
「痛い思いをした防御練習。全身筋肉痛になるまで繰り返したフォーメーション」
『オラオラオラ!!気合い入れて防ぐんだな!!』
「いつもボロボロになるまで、私達と繰り返した模擬戦」
『ほらほらほら!蒼龍!足を止めない!』
『相手はまってくれないぞ!!』
・・・・・うん、今思えば俺は兄さんたちにたくさん特訓されていたのだよね・・・さらにそれを上回って死にかけたのが・・
『さぁ、これから特訓だが、バカ弟子ども安心しろ。特訓で死にかけるのは良くあることだ』
そしてスカサハ師匠の特訓・・・あれ?俺よく考えてみたら軽く死にかけていたのは良くあること?
「「「「「ぐぅ」」」」」
キツイ訓練の様子を思い出し、思わず声が漏れると・・他の皆も同様だったようで呻くような声が重なる
「目を開けて良いよ。・・・私が言うものなんだけど、キツかったよね」
「「「「「「アハハハ・・・」」」」」」
苦い顔で目を開けた俺達に向けてなのはさんは苦笑しながら言葉を発し、俺達もそれを見て苦笑いをする
「それでも、6人ともここまで良くついてきた!」
「「「「「「え?」」」」」」
「6人とも、誰よりも強くなったとは、まだちょっと言えないけど・・、どんな相手が来ても、どんな状況でも絶対に負けないように教えてきた。守るべきものを守れる力、救うべきものを救う力、絶望的な状況に立ち向かっていける力。ここまで頑張ってきた皆は、それがしっかり身についてる。夢見て憧れて、必死に積み重ねてきた時間・・どんな辛くても止めなかった努力の時間は、絶対に自分を裏切らない!それだけ、忘れないで」
「キツイ状況をビシッとこなして見せてこそのストライカーだからな」
「「「「「はい!」」」」」
なのはさんの言葉と共に続けたヴィータさんの言葉に、俺達は声を合わせしっかりと返事を返す。なのはさんはそんな俺達を見て、満足そうに頷いた後真剣な表情で出撃の指示を出す
「じゃあ、機動六課フォワード隊・・・出動!」
「いってこい!」
「「「「「はい!」」」」」
なのはさんとヴィータさんの言葉に敬礼と共に返事を返し、ヘリに向って移動しようとして・・ギンガさんとスバルさんがその場に残っているのが目に止まり、俺はそっとして先に行こうとすると
「蒼龍」
俺を呼び止める声がしたので振り向くと、そこには険しい顔でたっていたスカサハ師匠がいた
「師匠!」
「貴様はあの負けた相手にもう一度挑むつもりみたいだな」
「・・・はい」
「師匠として貴様にある試練を課す」
「こんなときにもですか!?」
「こんなときだからだ・・・勝て。それだけだ」
スカサハ師匠はそれだけを言うと別の方向へと歩き始めた。俺はしばらく固まっていたが・・・
「はい!!必ず!!」
俺はその場を去った師匠に頭を下げて、必ず勝てという使命を果たそうと決意した。師匠との約束を必ず果たしますよ!!
なのはside
みんながそれぞれの思いをのせて出撃するために向かっている中、スバルたちがその場に残っていた。ヴィータちゃんは少し考えてから先に動くと言った
「あの・・・なのはさん・・・ヴィヴィオの事ですけど・・」
「大丈夫だよ、スバル」
「え・・・」
「一番怖いのは現場にいけないことだったんだけど、八神部隊長がそこをクリアしてくれた。現場に行って全力全開でいっていいんだったら、不安なんて何もない。ヴィヴィオも大丈夫・・・私がきっと助けて見せる。だから、心配無いよ」
私はスバルに安心させるように伝えるとスバルは別のなにか言いたそうにどう返していいかわからない様子だったけど・・安心させないと!
「スバルが憧れてくれたなのはさんは、誰にも負けない無敵のエースだから」
「・・・・はい」
「はぁ・・・スバルはこういうときはきちんと言い出せないのは悪いところよ。なのはさん、スバルはそれでも言いたいことがあるのですよ」
「ギンガ?」
私達との話に加わってきたギンガを見て、少し首をかしげる。そんな私をみてギンガは、微笑みながら言葉を続ける
「なのはさんは確かに無敵ですし、そこに関しては姉妹共々心配してないですけど、私たちはなのはさんにとっては生徒なのでこれから決戦へと向かう先生にエールを送らしてください」
「!」
「・・っ!なのはさん、頑張ってください!私達もなのはさんたちに教えられた事を必ず生かして全力で戦います!だから・・・」
「「必ずヴィヴィオも含めてまた皆でこの場所に帰って来ましょう!」」
「スバル・・・ギンガ・・・」
私は驚いた様な表情でギンガとスバルを交互に見た後、微笑みながら言葉を返した
「二人共、ありがとう。うん、頑張って来るよ・・だから、二人も頑張ってね」
「「はい!」」
私の言葉にしっかりと返事を返し、スバルたちはヘリに向かって移動する
ありがとう・・・・二人とも・・・
誰もいないこの場で私は涙をこぼしそうになりながら囁いた
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします!