出久君の叔父さん(同学年)が、出久君の運命を変えるようです。Season1 作:SS_TAKERU
お楽しみ頂ければ、幸いです。
雷鳥side
個性把握テストを終え、諸々の書類を受け取った俺達は、帰宅の途についた訳だが―
「緑谷君! 吸阪君!」
それに気づいた飯田が俺達に声をかけてきたのを皮切りに―
「おーい! お三かたー! 駅まで? 待ってー!」
「ケロケロ。私も途中までご一緒させてもらえるかしら?」
梅雨ちゃんと…たしか、麗日だったか…が、合流してきた。
「君達は…たしか
「む、∞女子に蛙女子って…飯田君、もしかしてあだ名のセンス0!?」
「あだ名のセンスもだが、飯田…女子の名前はなるべく早く覚えたほうがいいぞ…」
「む、も、申し訳ない…」
「ハハ、ハハハ…」
「じゃあ、改めて自己紹介! 麗日お茶子です!」
「蛙吹梅雨よ。梅雨ちゃんと呼んでちょうだい。でも…飯田ちゃんは性格上、ちゃん付けは出来ないタイプみたいね」
「ぐっ!? た、たしかにその通りだ…だが、蛙吹くんが望むのであれば、そう呼べるように努力しよう!」
「自分のペースでいいわよ。ケロケロ」
そんなやり取りをしながら歩いていると、街路樹の陰から
「それにしても、個性把握テストでの2人の活躍は実に凄まじいものだった。感服したよ!」
「そうね。吸阪ちゃんも緑谷ちゃんも殆どの種目で上位に入っていたし…普通の記録だったのは、長座体前屈くらいね」
「まぁ、伊達に10年以上2人で鍛えてきた訳じゃないからな」
「10年以上…2人はすごく親しいみたいだけど、幼馴染かなにかなの?」
「親戚同士…まぁ、従兄弟とでも言っておこう」
「幼馴染…と言えるかは微妙だけど、爆豪君とは長い付き合いだよ。あまり良い関係じゃないけど」
「そう言えば、彼は緑谷君の事をデクと呼んでいたな…あれはもしや」
「うん、
出久の告白に梅雨ちゃんと麗日は絶句し、飯田も眉間に皺を作りながら声を絞り出す。
「蔑称か…個性把握テストの時の言動と言い、彼は性格に少々難があるようだ…」
「少々どころか、大いに難があるよ…出久が止めてなかったら、何度報いを受けさせてやろうと思った事か………」
あぁ、いかんいかん。奴の事を思い出したら、無性に腹が…ん?
「4人ともどうした? そんなに距離を取って…」
「雷鳥兄ちゃん…殺気が、その…だだ漏れだったよ」
「…すまん!」
その後、4人にお詫びとしてジュースやスイーツを奢る事になった。皆気にしていないと言ってくれたが、怯えさせてしまった事に違いはないからな。
それにしても、あんな事くらいで殺気を外に漏らしてしまうとは…まだまだ俺も鍛錬が足りないよ。
翌日から雄英高校のカリキュラムが正式にスタートした。午前中は英語など必修科目…いわゆる普通の授業を受ける訳だが…
「んじゃ、次の英文のうち間違っているのは?」
「おらエヴィバディ、ヘンズアップ! 盛り上がれー!!」
プレゼント・マイクが担当する英語の授業は、すこぶる普通だった。そして昼休み。
「こいつは…美味いな」
大食堂で注文した大盛りシーフードカレーの味に、俺は衝撃を受けた。学校の食堂でこれほどの味を、それもここまで安価に提供するとは…大食堂の主であるクックヒーロー『ランチラッシュ』、恐るべしだな。
「うん、美味しい!」
出久の頼んだ大盛りカツ丼も絶品らしく、箸が止まる気配がない。
「雷鳥兄ちゃんの作るごはんも美味しいけど…」
「むこうはプロだぞ。俺の作るもんより美味くて当ぜ-」
「え!? 吸阪って、自炊してるの!? すっごーい!」
被り気味に背後から聞こえてきた声。振り返って見るとそこには、ピンクの髪と肌を持つ女子の姿が…。
「芦戸か。どうした?」
「いや、今緑谷がさ。吸阪の作るごはんって言ってたから、気になってね!」
「あぁ、そういう事か。俺は今、親戚である出久の家に居候しているからな。出来る範囲で家事手伝いをしている。それだけだ」
「雷鳥兄ちゃん、料理上手なんだ。本当なら今日もお弁当の予定だったんだけどね」
「大食堂に興味があったんでな。予定を変更した訳だ。まぁ、来て良かったよ。これだけ美味い物が食えるとわかったのは、収穫だ。出久、明日からの弁当楽しみにしておけ。良い目標が出来た」
「緑谷、良いなぁ! 私料理苦手だし、お弁当作ってくれる人もいないし…あっ! ねぇ、吸阪、私の分もお弁当作って! って、流石に図々し-」
「良いぞ」
「ホント!? ホントに!?」
「あぁ、2人分作るも3人分作るも大して手間は変わらないからな。ただ…材料費と手間賃は貰うぞ。合わせて…300円な」
「安っ! そんな安くていいの!?」
「あぁ、別にこれで利益出す訳じゃないからな。あ、金は明日弁当と引き換えでいい」
「それじゃあ、お願いしまーす!」
教室に戻ると、芦戸から話を聞いた麗日と梅雨ちゃん、葉隠。男子からも切島と瀬呂が弁当の注文をしてきた。
…全部で8人分。帰りにスーパーに寄らないとな…それに全員分の弁当箱はないから……重箱にでも詰めてくるか。
そうしている内に昼休みは終わり、午後の授業。本日のメインイベントが始まった。
「わーたーしーがー!!」
「普通にドアから来た!!」
HAHAHA! と高笑いをしながら教室に入ってくるオールマイトにクラスメートのテンションも上がる。
「オールマイトだ…!! すげえや、本当に先生やってるんだね…!!」
「あれ、
クラスメート達からのキラキラした眼差しを受けながら、教壇に立ったオールマイトは高らかに宣言する。
「ヒーロー基礎学! ヒーローの素地をつくる為、様々な訓練を行う科目だ!!」
「早速だが今日はコレ!! 戦闘訓練!!」
戦闘訓練。その響きに、全員のボルテージは更に一段階アップする。それを-
「そしてそいつに伴って…こちら! 入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿って誂えた…
オールマイトは
「着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!!」
オールマイトは言う。恰好から入るってのも大切な事だぜ少年少女!! 自覚するのだ!! 今日から自分は…ヒーローなんだと!!
「良いじゃないか皆、カッコいいぜ!!」
自分だけの
「先生! ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!」
そこへフルアーマータイプの
今回行うのは、2人1組の『ヒーロー』と『
状況設定は『核兵器』の隠された
逆に制限時間内『核兵器』を守るか、ヒーローを無力化すれば
「コンビ及び対戦相手は…くじで決める!!」
「適当なのですか!?」
「プロは他事務所のヒーローと急造チームアップする事が多いし、そういう事を見据えてじゃないかな…」
「そうか…! 先を見据えた計らい…気がつかずに申し訳ありませんでした!!
くじで決めるというアバウトなやり方に声をあげた飯田に、出久が補足説明をするシーンなどを挟みつつくじ引きが行われ、全10チームが決定した。
Aチーム:吸阪雷鳥&麗日お茶子
Bチーム:轟焦凍&障子目蔵
Cチーム:八百万百&峰田実
Dチーム:爆豪勝己&飯田天哉
Eチーム:芦戸三奈&青山優雅
Fチーム:口田甲司&砂藤力道
Gチーム:緑谷出久&耳郎響香
Hチーム:常闇踏陰&蛙吹梅雨
Iチーム:尾白猿夫&葉隠透
Jチーム:切島鋭児郎&瀬呂範太
「続いて、最初の対戦カードはこれだ! ヒーローがAチーム!
戦闘訓練を行う以上、いつかは
さぁ、やろうぜ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回、遂に雷鳥と爆豪が激突!
果たして勝者はどちらなんでしょうか?(棒読み)