そして比企谷八幡は仮面の少女と   作:白羽凪

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比企谷八幡が変わるために1歩踏み出したあの時
残された2人は何を思っていただろうか?
失望だろうか、あるいは自責だろうか。
これは、揺れて、歪んで、壊れていく世界に立たされた
由比ヶ浜結衣のお話...。






やはりくそ雑魚前書き先輩


another story
#1" そして由比ヶ浜結衣は離別を告げる


ー由比ヶ浜sideー

 

「俺は、今日をもって奉仕部をやめる。今日はそれを伝えに来ただけだ。」

 

久しぶりに部室に来たヒッキーは、唐突に離別の言葉を伝えた。

理由はわかってる。きっと、あの日以降のことが原因だ。

しかし、ヒッキーは誰のせいでもない、とあらかじめこちらに責任を持たせないようにした。

 

「俺は今回の問題を経て、自分に接してくれた人といて、初めて変わりたいと心の底から思った。素直な見方をもった、《本物》の比企谷八幡になろうと思った。けど、それはこの場所じゃ見つからない。そう思った。だから俺は奉仕部をやめる事にした。」

 

変わりたい、ヒッキーはそう言った。

私はどうだろう。同じ状況になって助けてくれる人がいただろうか。

表面上はいるかもしれない。けど、心の底から助けてくれる人が、私にはいるのだろうか。

ゆきのん?...ゆきのんなら、きっと助けてくれるかもしれない。けど、今のゆきのんとなら、ちょっとわからない。

 

 

私は自分が大嫌いだ。いつも取り繕ってばっかりで、本当に見なきゃいけないもの、忘れてたんだ。

それなのにヒッキーは上手く接してくれて...なんだろう私って本当に馬鹿みたい。

 

もう、そこから先に私のセリフはなかった。少なくとも、今この奉仕部で私が言えることは何も無いと思う。

そう思って下を向く。聞きたくない結果だけが耳に入ってくる。

 

ふと、涙が零れてきた。でも、何の涙だろうか。

ヒッキーがいなくなるから?自分が傷つけたから?この関係が壊れるから?...ヒッキーが好きだったから?

 

流れた涙の意味さえわからないまま時間はすぎてく。

 

「ここで過ごした時間は悪くなかった。今までありがとな。」

そう言ってヒッキーは奉仕部を出ていった。

 

 

 

 

...だよ。

...嫌だよ。

嫌だよ!!

 

 

 

気がつけば私は走り出していた。周りの静止の声なんかには耳も傾けず、ただ走り続けた。今行かないと、もう二度と話せない気がしたから。そんなのは、嫌だ。

 

ああそっか。やっぱり私、ヒッキーが好きだったんだろうな...。

 

もうどうにもならない感情を押さえつけて走る。ヒッキーはそこにいた。

 

「ヒッキー!!」

「...由比ヶ浜か。どうした?」

 

ヒッキーはいつものように答えてくれた。...他人行儀な姿勢を取らてたら、私はどうなってただろうか?...今はそれはどうでもいいや。

 

「...まずは、もうどうにもならないと思うけど謝らせて...。ほんとうに、今までごめん...。」

もう一度泣きだしそうな感情を抑えて深々と頭を下げる。

 

「いや、さっきも言ったけど誰のせいでもないんだよ。俺でも、由比ヶ浜でも、...雪ノ下でもない。だから謝られたって...正直困る。」

ヒッキーはバツの悪そうに答えた。

 

「...そっか。」

頭をあげる。...また空回っちゃったな。

 

「んで、急に走ってきて何の用だ?忘れもんなんて無いはずだぞ。」

 

「...あたしって、何だろうね。」

「...はぁ?」

 

「そうだよ。いつもいつも周りにとって都合のいい人間として生きてきて、そのせいで大事なもの失っちゃうんだ。あはは、無様だよね。

だからヒッキーのことも分からずに、こういう結末を迎えちゃって。

もっと分かってれば、変われたかもしれないのに。...ねぇ、私って、一体何なの...!?」

 

混乱してる心にストッパーなんてものはなかった。

これまで溜め込んだものが涙と一緒に流れる。ああ、ほんとダメだ私って。

 

「...そうだな、俺も分からん。というか、自分のことは誰だって自分が一番分かっちゃいない。ただ、そうだからこそどうなりたいか、ってのは自分で決めれるんじゃないのか?」

 

無理だよ...今の私にそんなこと...。

 

「...そっか。...ねえヒッキー。これが最後になるならせめて聞いて欲しいことがあるの...。」

私からも、せめて離別の為に言いたいことがある。

 

「...聞いてやるよ。そうやって今までお前の馬鹿な話を聞かされてきたからな。」

「うん、ありがとう。」

やっぱりヒッキーって優しいな。だから私は...

 

 

 

 

 

 

 

 

「比企谷八幡君、ずっと...ずっとあなたが好きでした。」




くっそひっさしぶりのこっちの投稿。
――――キリトリ線――――
はい、another storyです。ずっと書こうって考えてました。
因みにこのstoryはもうちょっと書きます。
尺の都合で今回めちゃ短いですがご了承ください。
――――キリトリ線――――
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました!
4ヶ月こっち書いてなくてボキャ貧にランクダウンしましたが、最後までお願いします。
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