あらすじ難しいよォ!!(悲痛な叫び)
ー陽乃sideー
---過去 病院内待合室---
夢を見た。ただそれは、見たくもない現実。
「陽乃、あなたは"雪ノ下"なの。それ相応の振る舞いをしなさい」
そう言われたのはまだ5歳にもならないころだった。
私は名家雪ノ下の家に長女として生まれてきた。
私は生まれてからずっと母の言うように過ごしてきた。今もまだそれは変わっていない。
そうして身についたものがこの仮面。中の感情を見せないまま、表情を変えることの出来る仮面。
...こんなもの、いらないんだけどなぁ。
---現在 某病院とある病室---
時刻は朝の7時になっていた。
「...ん、と。ここは...病院か?」
馴染んだいつもの声が聞こえる。どうやら彼は目が覚めたようだ。
今はカーテン越しなので、彼の姿が見えない。
とりあえず、今は彼の話を聞きたい。そう思って彼のベットのすぐ近くの椅子へ腰掛ける。
次彼がなにか喋ったら言葉を返してみよう。
そんなことを思った矢先だった。
「はぁ...起きちまったのか...。」
「起きたみたいだね。おはよ」
「うおっ!!?」
彼は驚いて身体を起こした。よし、そろそろかな。
カーテンをつかみ、右にスライドする。
「おはよ。比企谷くん」
「なんだ雪ノ下さんか...。おはようございます...って、はぁ?」
「いちいち驚かなくてもいいでしょ。あなたが運ばれた。私が見舞いに来た。それだけでしょ?」
マジレスしてしまった。(`・ω・´)
ちょっとリアクションが面白かったけど、そんなにいらないかなぁ...、なんて。
「は、はぁ...」
そう言って彼は身体を動かそうとした。
が、数秒後、その表情は苦痛に満ちていた。
急に現実に引き戻された気がした。
そう、私は彼に伝えなきゃいけないことがある。聞かなきゃいけないことがある。まずは...伝えるほうだ。
そう思うと自然にいつもの笑顔が消えた。心が少し冷めた感覚になる。
「今足、痛かったでしょ」
「いや、別にそこまで...」
「《折れてる》らしいけど?」
「...」
彼は黙った。やっぱりこういうことは隠そうとするんだ。
けど、私は見逃さないよ。
話を戻そうか。
「それで、君は昨日倒れて病院に運ばれた訳だけど」
「まあ、そうみたいですけどね。...どうしたんすか」
彼は姿勢を変えない。いつもなら、そんな彼が好きなのに今だけはそれが許せないでいた。
それが声に出てたのだろうか。声音がいつもより低い気がする。
「まずは怪我について。さっきも言ったけど右足が折れてるらしいね。単純骨折だからそんなに直すのに時間はかからないって。そして頭の方。どうやら切ったみたいだね。6針縫ったらしいよ。」
「はぁ...。でもそれだけで意識失うんすか?」
そうだ。基本そんな怪我じゃ意識を失うまではいかない。彼に、もう一つの理由を伝える。
「...ストレス的負担。それが倒れた直接の理由だよ」
彼は黙り込んだ。やっぱりそうだ。
今彼は理由はともあれ心にも傷を負っている。けど、その内容は決して言わないだろう。表沙汰にしたくないはずだ。それでも、なぜかはわからないけど。
私は彼を、救いたくなった。
まずは聞かないといけない。
それが、今私がここにいるもう一つの理由だから。
「君は何かを隠してる。そして今回も隠し抜こうと思ってる。違う?」
「そんなこと...」
「あるね。」
逃げ続ける彼の態度に少しイライラを覚える。でも、一緒に感じた感情は「哀しい」だった。
...分かった。私が彼を救いたい理由。それはきっと、彼が自分と同じ、《変わることができない人間》だったからだ。
きっと彼は変わらないでいたいのだろう。だが、そのままでは彼は何も得られない。失ってばかりになってしまう。
私はそんな彼にきっと、小さく自分の影を写していたのかもしれない。同じ変わることができない人間として。
だから今は彼を救う。そうすれば自分も少し救われる気がするのだろう。
でも今はまず、少し叱った方がいいのかな?
そう思って彼に声をかける。
「...比企谷くん。お姉さんのこと騙そうとしたって無駄だよ。だいたい何を思ってるか感じることだってできる。まあ、何が理由かだけは、まだ知らないけどね。」
これは半分あってて半分嘘だ。
本当は何を思ってるかはっきりわからない。だから伝えて欲しい。
そんな中彼はひとり目をつぶって首を横に振っている。
強く握りしめている拳が震えていた。
そっか。やっぱ怖かったんだね...。
気がつけば私は彼の手を握っていた。
向き合おう、ちゃんと。そう思って彼に視線を合わす。
すぐにかわされたけど。
今はそんなことどうでもいい。ここまで来たんだ。全部言ってしまおう。
「...いいよ。全部聞いてあげる。全部受け止めてあげる。だからさ、比企谷くん。一回くらい、私を信じてよ。」
この時私は初めて
心から微笑んだ。
「なんで、今日は優しいんですか...。こんなの...信じない方がおかしいじゃないですか...。でも、信じたら...」
彼はまた下を向いた。けれどそれは何故か分かっている。
彼はどうすればいいか分からないんだ。きっと今まで裏切られ続けた人生だから。人に頼ることがきっと怖いんだ。
それでも私は、頼ってほしいなぁ...。
そして。
彼は泣いていた。涙が彼の頬を伝う。
『一人で泣かなくていいよ。』
心の中でそっと囁いた。このことを伝えよう。今しかない、素直な気持ちで。
「そうだよね...。いいよ、泣いて。ずっと待ってあげる。」
それを聞いた瞬間、彼は声を上げて泣き出した。普段の彼からは想像出来ないくらいの顔で。声で。
彼がこらえてきたものがどれくらい大きいか。それを思ったら私の目尻にも少し涙が滲んでいた。
5分くらい経つ頃には、だいぶ落ち着いていた。
そして彼は、少ししゃくりを混ぜながら、弱々しく口にする。
「雪ノ下さん...お願いが...あります...。」
「うん、聞いてあげる。」
そして彼の口から出た言葉は、今私が一番欲しかった言葉だ。
「俺を...助けてください」
「いいよ。助けてあげる。」
---数十分後 病院外にて---
比企谷くんから全てを聞き、病室を出た私は、昨日のように携帯を取り出した。昨日のうちに小町ちゃんにメールは打っておいたので、今は急いで電話をかける必要は無い。今回は彼の身内とは別な人だ。
仮面のせいで結構な数埋まっているアドレス帳、その中のある人物に電話をかける。その相手は...
ー平塚sideー
最近、奉仕部の面子の様子がおかしいように感じてきた。
特に比企谷。
何か依頼があったのだろう。最近でいえば修学旅行かもしれない。そこでトラブルか何かがあったということも考えれる。
そんな比企谷の最近だが、目が今まで以上に死んでいる。
もしかしたらそのトラブルが原因で、比企谷がいじめなんてものにあっていたとしたら。
私は生徒指導の担当だ。
それは未然の防がなければいけない。
なにか異変があるかもしれない。クラスを細かくチェックしに行かなければ。
その時、私のデスクの電話がなった。
「もしもし、総武高校平塚ですが。」
『もしもし、2-F、比企谷八幡の母です。あの、八幡なんですけど...。』
比企谷の母親からの電話だった。会話中比企谷の名前が出された時、ゾクッとした。冷や汗が流れる。
「はい。」
『ちょっと怪我してしまったようなので、少しの間休ませて頂きます』
「は、はい。分かりました。」
そう言い終わる頃電話が切れた。
嫌な気がする。手が震える。まさかやはり比企谷の身に何かあったのだろうか。
しかし、来ない以上詳しく話を聞くことは出来ない。
そう諦めかけていたとき、別の方向から電話がかかってきた。
聞きなれた着信音。携帯だ。
誰からかと思い画面に目を向ける。そこには
「雪ノ下陽乃」
という名前が書かれていた。
何のためにかけたかわからない。ちょっとしたイタズラかもしれない。しかし、比企谷の一件に何か関係あるかと思い、電話を取った。
『ひゃっはろー!静ちゃん!』
「こんな朝早くから何の用だ。陽乃。」
すると陽乃はこれまで聞いたことの無いような声に変わった。
『今、比企谷くんの親御さんから電話来たでしょ?』
「...!!?なんでそれをお前が知ってるんだ!!?」
私は動揺を隠せなかった。さっきより震えが増している。
『やだなぁ...あんまり大声出さないでよ静ちゃん。一応外には出たけどここ、病院なんだから』
「病院...?まさか比企谷入院してるのか!?」
『うん、してるよ。』
絶望だった。私はまた、比企谷を救うことが出来なかったのか...。
もはや何も言うことが出来ず、口をぱくぱくする。声が出ない。
『おーい、静ちゃん聞こえてるー?』
「あぁ...」
やっと声が出たが空返事になってしまった。
しかし。
陽乃は全てを知っている。だから今は辛くても聞かなければいけない。逃げてはいけない。
「なぁ、陽乃...。今、どういう状況か教えてくれ...。」
『そのために電話をかけたからね。伝えるよ』
それから全てを聞いた。修学旅行で受けた依頼を期に比企谷にいじめが始まったこと。それが依頼主のグループのメンバーだったこと。そして挙句自転車のタイヤを切り裂かれ、階段から落とされたこと。
聞き終わる頃にはもうなにも考えたくなかった。
あぁ、私は教師失格だ。自分の婚期くらいどうにでもなる。けれど、私はそれ以外の、どうにもならないミスを犯してしまったんだ。
『ってのが比企谷くんから聞いた全て。静ちゃんはもちろん信じるよね?』
「その前に陽乃、一つ聞いてもいいか?私が比企谷を奉仕部に入部させたこと、間違いだったと思うか?」
決まってる。間違いだ。そのせいで今一人の教え子を傷つけている。
『んー、私にはわからないよ。きっと彼にも。でもね静ちゃん。』
『今、彼のために動けないのなら、それは間違いだよ。これでもかってほどの大間違い。それと、さっきの質問、答えてねー』
陽乃はYesともNoともつかない言葉を返す。ただ、その言葉にはこれ以上にない説得力があった。今動けるか、動けないか、か。
ならば私は...
「私は...信じる。信じてあいつの味方になる。それが今私が出来る償いだと思う。」
『...静ちゃんが恩師でよかった。私も信じるよ。静ちゃんが彼の味方になることを。』
一瞬間が空いて陽乃が返事を返す。いつもと違う雰囲気に私は少し驚いた。これは、外面なのか?
「なぁ陽乃。今日のお前は...なんかこう素直で優しいな。」
『...気の所為でしょ?まあいいや、もう切るねー』
そして電話は終了した。
携帯を元の位置に戻し、手を目にやり空を見上げる。
すまない比企谷。私は君の異変に気づけなかった。
けれどお前さえ許してくれるなら...。
お前の味方にならせてくれ。そして
お前を必ず助けてみせる。
ヾ(・ω・`)ねぇねぇ
(*´-ω・)ン?
ヾ(・ω・`)UAが1000件超えたらしいよ?
(*´-ω・)またまたそんなこと言って...
( ゚д゚ )えっ?
Σ(*OДO;/)/
〜UA1000件超え...ありがとうございます!!!〜
-----------------------------✁︎キリトリ線✁︎----------------------------
昨日八幡視点で書いた範囲を陽乃視点にすると文字数が2倍になった。( ゚д゚)オカシイ
という事で3話、どうだったでしょうか?
陽乃視点、平塚視点で頑張ってみました!
このペースだと10話は余裕で越えそうですね...頑張ろう!!
そして余談ですが、
#0 約1000字
#1 約2000字
#2 約3000字
#3 約4000字←イマココ
...えぇ。次回は5000字行っちゃうのかな?
相変わらず拙い文章ですが、次回もよろしくお願いします!
後書き楽しい( ˙꒳˙ )