そんな今、この一瞬だけ。
雪ノ下陽乃の仮面は剥がれようとしていた。
あらすじって何書けばいいのさ( ´・ω・`)
ー陽乃sideー
私は今静ちゃんこと平塚静先生に電話している。内容は勿論比企谷くんの事だ。
『私は...信じる。信じてあいつの味方になる。それが今私が出来る償いだと思う。』
「...静ちゃんが恩師でよかった。私も信じるよ。静ちゃんが彼の味方になることを。」
『なぁ陽乃。今日のお前は...なんかこう素直で優しいな。』
「...気の所為でしょ?まあいいや、もう切るねー」
そう言い残して電話を切った。
やっぱり静ちゃんは私が言いたかったことを分かってくれた。
生徒指導の方からきっと上に言ってくれるだろう。
今回これからの行動については彼自身が許可を出している。だから私達はその範疇で動くつもりだ。
さて、今はこんなものかな?
いや...。
あと、今日中に彼のことを伝えなきゃ行けない人間が1人、いや2人いる。
...まあ、今日は大学行かないと行けない日だから放課後になるかなー。
二人とも、きっと《部活》に行ってるはずだから、覗きに行けば会えると思うけどな。
さて、比企谷くんに行ってきますでも伝えてくるか!!
ー比企谷sideー
俺以外誰もいない病室。
今一度、自分に問いかけてみる。
俺が欲しかったものはなんだ?
自分を犠牲にしてまで、他人に迷惑かけまいとして生きてきて、欲しかったものは一体なんだ?
分からない。
分からないけど、もしもそれが、今自分の近くにいてくれる人がいてやっと手に入るのなら。
俺は...
「ひゃっはろー!比企谷寝てなんてないよねー?」
ドアが開く。そのチンピラっぽい挨拶はいい加減聞き飽きましたよ雪ノ下さん。あと俺は基本寝てます(-_-)zzz
「意識失ってあれだけ寝てたのにそんなすぐ寝れるわけないじゃないですか。で、どうしたんですか急に帰ってきて。」
時計の針は7:45を指している。
少し前に雪ノ下さんに予定を聞いたところ、今日は朝の方が結構埋まっているらしい。
だから、今ここに長居することはないはずなのだが。
「うーん、そうそう。あのね...。」
「なんですか?」
なんですか焦らしですか早く要件を言ってくれない人は正直無理ですごめんなさい。
なんて冗談めかしたことを思ってみる。
...あれ?どっかで聞いたことある?
「えーっとその、行ってきます!八幡!」
「うぇっ!?え、ええ...いってらっしゃい...?」
急に名前で呼ばれてびっくりした。...びっくりするのそこだけ?
しどろもどろになりながらいってらっしゃいを告げる。雪ノ下さんは満足そうな顔をドアの方向へむけ、歩いていく。
「ふふっ」と笑い声が聞こえたのは聞かなかったことにしよう。うん、それがいい。
勢いよくドアが閉まる。ここ病院だからねやめようね。
嵐のような《いつもの》雪ノ下さんが去っていた。
ふぅ...。疲れたよぉ...。(朝の8時前)
さっきまでの雪ノ下さんどこ行ったんだろう...。
ふと辺りを見回すと、雪ノ下さんが座っていた椅子の上に本が置いてあった。
---数分前 とある病室---
「落ち着いた?」
「はい...」
ひとしきり泣いたあと、やっと落ち着いてきたので面と向かって話してみることにする。
それから雪ノ下さんにいじめの経緯、内容、それ前後に起きたイベント、今ある全てを詰まりながら、込み上げる何かを堪えながら話した。
「なるほどね。で、助けるって具体的に何をすればいいのかな?」
「そうですね...。まず生徒指導の先生、まあ平塚先生とか、上層部の人への通達ですかね...。」
「ふーん、最初っから『主犯のヤツらを潰してくれ』じゃないんだね」
主犯のヤツらと聞いてまた勝手に身体が震える。やはりまだ怖いのかもしれない。
「あぁ、ごめんごめん。怯えさせるつもりなんてなかったんだけどね。」
雪ノ下さんは申し訳なさそうに手を合わせる。
「けど、少なくとも私はそうしたいかな...なんて」
数分前に見た怒りに満ちた目だ。しかし、その矛先は俺ではなさそうだ。
「...まだ結構怖いんです。背後が。階段が。人が。感情が。
今は学校にもいけそうにないくらい...。ちょっとダメですよね...。流石に。」
「ううん、ダメじゃないよ。だって比企谷くんも人間だからね」
今のこの人は本当に優しい。こんなに優しくされると、もっと頼ってしまいたくなる。
でも...きっとそれではダメだ。
結局は自分で一歩を踏み出さなければ。
「とりあえず、比企谷くんが今どうしたいかは分かった。
まずは静ちゃんに電話をかけるとして...、そうだ、比企谷くん。部活の2人にはどうするの?」
部活の2人...?
『あなたのやり方、嫌いだわ...。』
『人の気持ち、もっと考えてよ!!』
その言葉を聞いた瞬間、あの夜のことを思い出した。冷や汗が流れ、息が荒くなる。
「はぁっ、はぁっ、はっ、はっ...」
だんだん息が早くなり、次第に呼吸が苦しくなってきた。
「比企谷くん!?ちょっと落ち着いて!」
そう叫んで雪ノ下さんは
身体全体を使って俺を抱きしめた。
少し間が空いて、脳が状況を理解したのか、呼吸はどうにか落ち着いた。
「ごめん。一気に話しすぎちゃったね。この話は一旦おこうか」
「...すいません。こちらも迷惑かけて。」
お互い一回距離を置いて深呼吸。
ちょっと雪ノ下さん顔赤かったなぁ...。
「ふぅ...、とにかく、今は君がどういう状況かを君の周りの人間に伝える。それでいい?」
「はい、お願いします。」
結局、こういう話でまとまった。
「そういえば、小町らには連絡してあるんですか?」
「んー?してあるよー。まあ、内容は詳しく書かずに業務連絡程度にしておいたけどね。」
どうやらメールしててくれたようだ。
流石雪ノ下さん。使い分けが完璧すぎる。
「はぁ、ありがとうございます...。」
「それじゃあ、ちょっと外出てくるから。」
何をするかは何となく察しがついたので、聞かないでおくことにした。スタスタと歩いていく雪ノ下さんを見送る。その背中は自分よりも遥かに大きく感じた。
---現在 とある病室---
とりあえず、今は自分と向き合おう。
俺が欲しいものはなんなのか。なんのために生きていくか。まだまだ俺は俺を知らない。
だから、自分と今一度向き合おう。
そう思って、雪ノ下さんが置いていったであろう椅子の上にある本に手をかけた。
その本のタイトルは
『1歩前へ、自分を変える為の魔法』
前回5000字と言ったな。あれは嘘だ...。
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すいません。今回頑張ったけどつなぎの回になってしまいました。深く反省m(_ _)m
この回だけなら評価☆1でもおかしくないですね。
実際、どういう展開運びをしようかとずっと考えてはいたんですが、細かい部分や時系列がしっかりとまとまらなかったです...。
次回こそは...!奉仕部メンバーの視点を...!!
なので次回も是非、読んでくださいお願いします...!!!!!
(そしてここまで読んでいただき、ありがとうございます。
失踪しないようこれからも頑張ります。)