インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~通常形式版 作:憲彦
・SPDは宇宙全体ではなく地球全体の物に。
・デカスーツがISと同様の物として扱われる。
・デカマシーンは出ません。
・罪状が少しズレるかも。
・良くある神様転生物です。
・ISの皮を被った何か。
土曜日の午前中、IS学園第1アリーナではクラス代表決定戦が行われていた。
話題の男性IS操縦者とSPDの2人が戦うと聞いて、1組だけではなく、他の組や学年、教師までもが観戦に来ていた。
「楽しみだね~。かんちゃん!」
「うん。楽しみだね」
1組の布仏 本音と簪が楽しそうに試合観戦に来ていた。一様、これは決闘で試合では無いのだがどう言う訳か試合となっている。ピット内では男子生徒3人が準備をしていた。
「織斑の専用機が先程届いたばかりなので試合の順序を変更する。……久我、お前から行け」
本来なら第1試合に織斑が出る予定だったが思ったよりも直前に専用機が届いたので急遽変更することにした。
「負けないで下さいね!ボス!!」
「当たり前だ。エマジェンシー!デカマスター!!」
コールを受けた日本署から形状記憶特殊合金デカメタルが微粒子状に分解転送され、司の体を包みデカスーツとなった。
「フェイスオン!!」
装着が完了すると、そのままピットから飛び出し、規定の位置まで進んだ。
「百鬼夜行をぶった斬る。地獄の番犬!!デカマスター!!!」
彼の登場と名乗りに会場の興奮は一気にマックスまで高まった。
「斬れる物なら斬ってみなさい。……貴方に最後のチャンスを与えますわ」
「チャンス?」
「ISの戦闘に置いて、私が一方的な勝利を得るのは明白の理。ボロボロな惨めな姿を晒したくなければ、今ここで謝ると言うのなら情けない姿を晒さずに済みますわよ」
「断る。俺は貴様ごときに敗北するつもりは無い」
オルコットの言うチャンスを蹴り、負けるつもりは無いと言った。試合開始の合図が無いが、オルコットが此方をロックオンしているのは見ただけで分かった。
『それでは両者規定の位置まで進んでください』
規定の位置まで進むと、カウントが始まり、0で開始のブザーが鳴り響いた。
「そうですか。それは残念ですわ。……それなら!お別れですわね!」
オルコットは司目掛けて初弾を放った。
「さあ、踊りなさい。私、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」
見ている人誰もが思った。当たったな。と。だが司は落ち着いて腰のホルスターからディーソードベガを抜き、封印を解いた。
「ディーソードベガ!」
解放したディーソードベガの一振りでオルコットの放ったレーザーをかき消した。
「長距離射撃型の機体に近距離格闘武器で挑もうだなんで……笑止ですわ!」
「それはどうかな?」
マスクの中で不適な笑みを司は浮かべた。絶対的な自信があるのだろう。
「行きなさい!ブルー・ティアーズ!!」
オルコットの言葉と共に、ISから無数の浮遊物体が排出された。
((あっ、ファングだ))
一夏と簪、2人の中で何がシンクロした。
((イヤ、ファンネルか。それともビット))
また何がシンクロした。
「それでは、フィナーレと行きましょうか!」
「ビット兵器か。少し面倒だな。」
そう言いながらも司は各ビットと自分の間合、貯めてるエネルギーの量を計っていた。計算している間も、ビットからは無数の攻撃が放たれるが、その全てを躱し、弾いていた。その光景を見ていたオルコットの焦りは次第にたまり、今まで通りの教科書に書かれている綺麗な攻撃が崩れ、雑になってきた。
「見えた!」
そう呟き、自分から3番目に遠いビットに向かって一直線に走り出した。当然良い的であるが、それが司の狙いだ。ビットから放たれたレーザーをディーソードベガの刀身で反射させ、先程まで自分が居た場所に1番近いビットに当てた。すると、そのビットから次のビットへとレーザーが流れ、綺麗に全てのビットを破壊した。
「そんな!?ブルー・ティアーズが!?」
がら空きになったオルコットに向かって一気に跳び、地面に叩き落とそうとした。そして、ギリギリの位置で―
「残念でしたわね!おあいにく様、ブルー・ティアーズは6機あってよ。この距離なら避けられませんわ!!」
回避が間に合わない位置で、残り2機のブルー・ティアーズからミサイルが放たれた。この2機はレーザーではなくミサイル兵器の様だ。
「避けられないのなら、避けなければ良いだけの話だ」
そう言うと、ディーソードベガを横に構えて回転した。その回転でオルコットのかくし球であるミサイルは真っ二つに斬られた。
「そんな滅茶苦茶な!!?」
「戦いに滅茶苦茶も道理もあるか!!」
斬ったミサイルの破片を足掛かりにし、さらに高い位置に飛んでいく。
「ハァ!!」
オルコットを地面に目掛けて蹴り落とした。今の一撃でかなりのシールドエネルギーを持っていかれた。
「この!」
地面に叩き落とされたが、今無防備に空中に居る状態なら簡単に当てられるだろうと思い、ライフルを構えた。が、
パキッ!
「え?」
ライフルが綺麗に半分に折れた。イヤ、斬られていた。
「いつの間に!?」
「ミサイルを斬ったのと同時にだ。ミサイルを放って気を緩めるからそう言う単純な手に引っ掛かるんだよ」
「クッ!インターセプター!」
何とか立ち上り接近武器を呼び出すが、構えからして素人丸出しだ。
「最後まで戦う姿に敬意を表す。此方も全力を持って応えさせて貰おう。」
ディーソードベガで円を描いて、脇構えをとって地面を滑るように突撃した。
「ハァァ……ベガスラッシュ!!」
オルコットの横をすれ違い様に横一文字に叩き斬った。
「キャァァァ!!!」
『セシリア・オルコット、ブルー・ティアーズシールドエネルギー0。よって、久我 司の勝利!!』
その放送に、会場が一気に沸いた。
「な、何故……」
「ビットを操作するときにお前自身も動ける様にしろ。そして、ナイフを使った接近格闘も習得しておけ。そうすれば強くなれる」
戦いの中で見付けたオルコットの改善点を伝えると、その場から立ち去った。
「あ、あの!ありがとうございました!!」
そう言って、オルコットもピットへと戻った。その後、夏VSオルコット、司VS織斑、オルコットVS織斑の順で行われ、ついにクラス代表決定戦第5試合、一夏VS千秋の戦いが始まろうとしていた。千秋の方は先にピットから出て、アリーナ上空で待っている。
第2第3第4の試合を簡単に説明すると、一夏VSオルコットは一夏の勝利、オルコットVS織斑は千秋が負けた。司と一夏の戦いでオルコットは相手を見下すことが無くなったからだ。一切の隙がなかった。司VS織斑はみんなが予想した通り、一撃で織斑が敗北した。今日の試合の中で最短だ。(試合開始0.25秒)
「ボス。行ってきます」
「あぁ。存分にやってこい」
「ロジャー!エマジェンシー!デカブレイク!!」
形状記憶特殊合金デカメタルが、微粒子状に分解転送され、一夏の体を包みデカスーツとなった。
「フェイスオン!!」
司のデカマスターとは違い、武装は左腕のブレスロットルと鍛え上げられた技のみ。姿は司とは逆の白。
「アイツは恐らく剣でかかってくるだろう。これを使え。敢えて同じ土俵に立ってやれ。」
そう言うと、司はディーソードベガを一夏に渡した。
「ロジャー!行ってきます!」
ディーソードベガを受け取り、勢いよくピットから飛び出した。
「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!夜明けの刑事!!デカブレイク!!」
会場が一気に沸いた。SPDの名乗りはやはり皆が興奮するようだ。
「フン。お前みたいな出来損ないがSPDとは……しかも俺と同じ刀で勝負とはな。相変わらず馬鹿だな。お前みたいな汚点は、ここで俺が殺してやるよ。なぁ~に、事故として処理されるさ。」
真っ黒に染まった歪んだ笑みで一夏を睨み付けた。生理的に受け付けない顔だ。
『試合、開始!!』
「格の違いを見せてやる!無様に死ねぇぇ!!」
開始のブザーが鳴り響くのと同時に、千秋がフルスピードで一夏に突っ込んできた。ハッキリ言おう。的だ。普段から常人には理解し難い訓練を積んでるSPDの実働部隊だ。その程度の攻撃は訓練生でも沈めることが出来る。当然、SPD内で司の右腕である一夏が止められない筈が無い。
「正拳アクセルブロー!電撃拳エレクトロフィスト!!」
左腕のブレスロットルのハンドルグリップを展開して絞る事で発動する正拳アクセルブロー。その攻撃の1つ1つが強力で、数多の犯罪者を粉砕してきた。左腕から放たれた電撃に、千秋はなすすべなく撃ち落とされる。
「アガッ!ひ…卑怯だぞ!刀を持ってるなら刀で戦え!」
「卑怯?聖者でも相手にしてるつもりか?戦いに卑怯なんて物は無いんだよ!」
むしろ一夏は千秋の口から卑怯なんて言葉が出てくるとは思わなかった。散々卑怯なことしておいたのに、どの口が言うんだと言いたげな顔をしている。
「ディーソードベガ!!」
電撃で機体の動きが鈍くなっている白式に、一夏はディーソードベガの封印を解いて一気に突っ込んだ。
「グワ!アァ!アァァ…………」
手に持っていた雪片弐型と言われる白式唯一の武器を弾き飛ばし、斬りつけた。武器を失ったことで完全に戦意が喪失している千秋。だが試合はまだ終わっていない。ルール上は相手の戦意が無くなろうと動けなくなろうとシールドエネルギーを0にするまでは終わらない。これがこの試合のルールだからだ。
「どうした?格の違いを見せるんじゃ無かったのか?」
逃げ腰の千秋にジリジリと迫ってくる一夏。顔は見えぬが目の前に立たれれば分かる。今の彼は完全に犯罪者を裁く人間になっていると。普段の穏やかさなぞ一辺も残っていないと。
「ひぃ!アァァァァ…………!わァァァ!!」
あまりの恐怖に怖じ気ついたのか、フルスピードでその場から逃げようとしたが、
「逃がすか!赤座流剣法!雷神剣!」
「グワァ!!」
攻撃を背中に受け、落ちてしまった。背中の傷は剣士の恥と言うが、もはや恥しか晒してない。
「まだシールドエネルギーが残っていたか。案外丈夫だな。」
止めを刺そうと拳を上げたら、
「ま!待ってくれ!俺の敗けだ!もう止めてくれ!!」
そう言った。その言葉を聞くと、一夏は背中を向けてピットに戻ろうとした。が、その時だ。
「馬鹿め!!戦いに卑怯も無いんだろ!死ねぇぇ!!!出来損ないぃ!!!!」
無防備になっている背中を貫こうと、拾い上げた雪片を拾い上げ突き出し突撃してきた。
「そんな手に引っ掛かるわけ無いだろ」
「!?」
突き出された雪片を弾き、彼の胴体に攻撃を叩き込んだ。
「高速拳!ライトニングフィスト!!」
高速の打撃が千秋の体に炸裂し、壁に吹っ飛ばした。その結果、白式のシールドエネルギーは0になる。
『白式、シールドエネルギー0。よって勝者、姶良一夏!!』
『ワァァァァァァ!!!』
会場が割れんばかりの声援を浴びると、軽く手を振ってピットに戻っていった。
「カッコいい……」
「?」
客席では何か熱っぽい視線を一夏に向けていた簪に本音が?を浮かべていた。ピット内で、一夏は司に注意を受けている。
「よくやったな。だが少しやり過ぎだぞ。今度からは気を付けろ」
「ロジャー!」
こんな話をしていると、後ろから急に胸ぐらを捕まれた。篠ノ之箒だ。
「おい一夏!貴様何だあの戦い方は!!刀を持つものがあんな戦い方で良いのか!!何か言ってみろ!!!お前の卑怯な戦い方のせいで千秋が怪我をしてしまったではないか!!!」
自分の想い人がやられたことに怒っているようだ。
「試合で怪我をするのは相手が弱いから、相手の鍛練が足りないからだ。どっかの誰かが言った言葉だぞ」
どっかの誰かとは、目の前に居る女だ。
「貴様ァ!!」
「俺達はルールのあるお遊びをしてるんじゃない。戦ってるんだ。口を出すな」
手を振りほどかれ、何も言えなくなってしまった箒は、逃げるようにピットから出ていった。
「次は俺たちの試合ですね!負けませんよ!」
「あぁ、俺も負けるつもりは無い」
次が最後の試合。勝つのは黒か、白か。今だけかつて見たことの無いSPD同士の本気の試合が始まる。戦う本人達も、それを見る人達も緊張が走る中、刻々と準備が進められた。
名乗ってる所はあれを思い浮かべて下さい。スーパー戦隊最強バトルのあれです。
このバトル、本当は司達にもISを使わせようと思ったんです。リメイクだし良いかと思ったんです。でもそもそもISとデカスーツ同じだし良いやとなりました。